工務店から頼まれた店舗の内装プラン、個人のお客さんの新居のコーディネート、家具店にお客さんを紹介して入る手数料。インテリアの仕事のお金は、デザイン料・コーディネート料・家具代・紹介料と、入ってくる形がいくつも混ざります。法人から受けたデザイン料は源泉徴収されて振り込まれ、個人のお客さんからの料金は満額で振り込まれるのが普通です。
確定申告アプリ(会計ソフト)選びは、形の違う入金を1件ずつ記録し、源泉徴収された税額やサンプル・家具の支払いとあわせて、申告まで終えられるかで決まります。この記事では、源泉徴収される報酬とされない報酬の見分け方、家具代を自分で売るか立て替えるかで変わる売上と消費税、記録から漏れやすい紹介料といったインテリアの仕事ならではの論点から、おすすめの4本を比較します。
この記事のポイント
- 内装会社や設計事務所、家具店に勤めて給与だけなら、年末調整で済むので確定申告もアプリも原則不要(独立・業務委託・副業で受けたら自分で申告)
- 法人や、人を雇っている個人事業主から受けるインテリアデザインの報酬は10.21%が源泉徴収され、給与を払っていない個人の施主からの料金や家具の販売代金は源泉徴収されない
- 家具代は、自分で仕入れて売れば売上、施主の代わりに立て替えただけなら売上にしない(所得は同じでも、消費税の1,000万円のラインに響く)
- 家具店やメーカーから受ける紹介料も事業の売上で、請求書を出さないぶん記録から漏れやすい
- 内装工事まで自分で請け負うなら、1件500万円(税込)以上の工事には建設業の許可が要る
- 迷ったら、デザイン料と家具の売上、紹介料の入金を1件ずつ区切りたいならタックスナップ、事務所を構えて人を雇うならfreee、複数の口座をまとめて管理するならマネーフォワード、パソコンでじっくりならやよいの青色申告
インテリアデザイナー・コーディネーターに確定申告アプリは必要?
内装会社や設計事務所、家具店、ハウスメーカーに勤めて給与だけをもらい、年末調整を受けているなら、確定申告もアプリも原則として必要ありません。一方、独立して工務店や設計事務所から業務委託で仕事を受けている、個人のお客さんから直接コーディネートを受けている、勤めながら副業でオンラインのコーディネートを受けている、という場合は確定申告が必要になることがあります。
| 働き方 | 確定申告の目安 |
|---|---|
| 内装会社・設計事務所・家具店などに勤めて給与だけ、年末調整あり | 原則不要(年末調整で完結) |
| 勤めながら、副業でオンラインのコーディネートやパースの作成を受けている | 給与以外の所得が20万円を超えたら必要 |
| 独立して、工務店・設計事務所・個人の施主などから仕事を受けている | 所得が基礎控除などの合計(令和8年分の基礎控除は合計所得489万円以下で104万円)を超えたら必要。源泉徴収された税金は申告で精算する |
| 家具店やショールームと契約して働いている | 雇用契約で給与をもらっていれば年末調整。業務委託で報酬をもらっていれば自分で申告 |
ここでいう所得は、受け取った金額の総額ではなく仕入れた家具の代金やサンプル代などの経費を引いた金額です。所得税の申告がいらない場合も、住民税の申告は別に必要になることがあります。建築士の資格を持ち、建物の設計まで受けている人の申告は、こちらの記事で解説しています。

建物の設計や内装工事まで受けるなら、資格と許可を確認する
インテリアコーディネーターは公益社団法人インテリア産業協会の認定資格で、建築士のような設計の免許とは性格が違います(インテリア産業協会 インテリアコーディネーター資格試験)。インテリアプランナーも、建築技術教育普及センターが試験と登録を行う資格です。一方、一定の規模の建物の設計に踏み込む場合は、建築士の資格が必要になります。
内装工事を自分で請け負う場合は、工事1件の請負代金が500万円(税込)以上になると建設業の許可が必要です(国土交通省 建設業の許可とは)。施主が材料を用意する場合も、その市場価格を請負代金に足して判定します。デザインとコーディネートだけを受け、工事は施主が工務店と直接契約する形なら、建設業の許可は関係しません。仕事ごとの許可と届出は、こちらの記事で一覧にしています。

青色申告65万円控除はアプリで取れる?
取れます。独立したインテリアデザイナーやコーディネーターとして続けるなら、開業届と青色申告承認申請書を出しておけば、最大65万円の控除が受けられます。65万円控除には複式簿記の帳簿が必要ですが、確定申告アプリなら取引を入力するだけで自動で出来上がります。e-Taxで提出すれば控除額は55万円ではなく65万円になります。令和9年分からは、紙で提出すると控除は10万円になり、e-Taxでの提出が65万円の条件になります(財務省 令和8年度税制改正の大綱)。
税理士に頼むのとどちらがいい?
個人の施主や工務店からの仕事を一人で回している程度なら、費用の面では確定申告アプリで十分です。取引先がいくつあっても、1件ずつの入金と経費を記録していけば申告書は作れます。相場を比べてみます。
| 依頼方法 | 費用の目安(年間) |
|---|---|
| 税理士に記帳から丸ごと依頼 | 10〜20万円 |
| 税理士に申告書作成だけスポット依頼 | 5〜10万円 |
| 確定申告アプリ | 1〜3万円台 |
アプリなら年1〜3万円台で利用料は経費にできる
確定申告アプリの利用料は年間1〜3万円台で、独立して申告するインテリアデザイナーやコーディネーターは全額をその年の経費にできます。サンプル代やCADのソフト代と同じく、仕事を回すための費用です。
税理士に頼んだほうがいいのはこんな場合
内装工事まで請け負うようになった、家具の販売で売上が1,000万円に近づいてきた、アシスタントに給与や外注費を払うようになった、法人化を考えているという場合は、税理士に相談する価値があります。消費税の事業区分や給与の源泉徴収など、判断する手続きが一気に増えるためです。
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インテリアデザイナー・コーディネーターが確定申告アプリを選ぶ4つの基準
インテリアの仕事のアプリ選びは、①法人からのデザイン料と源泉徴収された税額、個人の施主からの料金を、取引先ごとに記録できるか、②家具代や立替、紹介料のように、形の違う入金を1件ずつ分けて記録できるか、③ショールームや納品の移動の合間に、スマホだけで申告まで終わるか、④家具代の立替や消費税の区分を質問できる窓口があるか、の4つで決まります。どれも「入金の形が何種類も混ざり、家具代のような大きなお金が通り過ぎる」というこの仕事の構造から来る基準です。

法人からのデザイン料と源泉徴収された税額、個人の施主からの料金を、取引先ごとに記録できるか
工務店や設計事務所、店舗を運営する会社から受けるデザイン料は源泉徴収されて振り込まれ、個人のお客さんからの料金は満額で振り込まれます。どの取引先から、いくら源泉徴収されたかを分けて記録できるかが最初の基準です。引かれた税金を申告で正しく差し引けば、払いすぎた分が戻ってくることがあります。
家具代や立替、紹介料のように、形の違う入金を1件ずつ分けて記録できるか
自分で仕入れて売った家具の代金、施主の代わりに立て替えて返してもらったお金、家具店から入る紹介料。通帳に並ぶ入金は、同じように見えても申告での扱いが違います。入金ごとに「何のお金か」がわかる形で記録できるかを確認しましょう。あとから通帳だけを見返しても、どの案件のどのお金かは思い出せません。
ショールームや納品の移動の合間に、スマホだけで申告まで終わるか
ショールームで素材を選び、タクシーで現場に移動し、納品に半日かかる日もあります。足りない小物をその場で買い足すことも珍しくありません。記帳から申告書の作成、e-Taxでの提出までスマホだけで終わるかを確認しましょう。
家具代の立替や消費税の区分を質問できる窓口があるか
「立て替えた家具代も売上になる?」「コーディネート料から税金が引かれていないけれど大丈夫?」。インテリアの仕事の申告には、判断に迷う点が少なくありません。チャットやLINEで質問できる窓口があると、申告の直前で手が止まることを防げます。
アプリ選びでよくある失敗
よくある失敗は次の3つです。どれも「取引先ごとの源泉徴収と、形の違う入金を分けて記録できるか」を基準に選べば避けられます。
- 源泉徴収された後の振込額を売上にして、引かれた税金を申告で差し引き忘れる
- 立て替えた家具代と自分で売った家具代を同じように記録し、売上の金額が案件ごとにぶれる
- 家具店から振り込まれた紹介料を、何のお金かわからないまま記録から漏らす
インテリアデザイナー・コーディネーターにおすすめの確定申告アプリ4選
デザイン料と家具の売上、紹介料の入金を1件ずつ区切りたいならタックスナップ、事務所を構えて人を雇うならfreee、複数の口座やカードをまとめて管理するならマネーフォワード、パソコンでじっくり進めるならやよいの青色申告が有力です。まずは最安プラン同士の比較表で全体像をつかんでください。
| アプリ名 | スマホ完結度 | レシート撮影上限(最安プラン) | カード・口座連携の自動仕訳 | 月額(最安・年払い・税抜) |
|---|---|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ 提出まで完結 | 無制限 | ◎ 連携明細をAIが自動仕訳・スワイプで確認するだけ | 980円・無料トライアルあり |
| freee | ○ | 月5枚 | ○ 自動で経理 | 980円・無料お試しあり |
| マネーフォワード | ○ | 月15件(超過は上位プランへ) | ◎ 連携できる金融サービスが豊富 | 900円・無料トライアルあり |
| やよいの青色申告 | △ パソコン前提 | 対応(上限の公表なし) | ○ スマート取引取込 | 初年度無料あり |
デザイン料と家具の売上、紹介料の入金を1件ずつ区切りたいならタックスナップ
タックスナップはスマホ完結に特化した確定申告アプリで、工務店や設計事務所から業務委託で仕事を受けるインテリアデザイナーや、個人のお客さんのコーディネートと家具の手配を受けるインテリアコーディネーターに向いています。デザイン料と源泉徴収された税額、家具の仕入れやサンプルの支払いを1つにまとめて、ショールームや納品の合間にも申告まで進められます。
おすすめポイント
- 連携した口座の入金から、工務店や設計事務所からのデザイン料、個人のお客さんからのコーディネート料、自分で売った家具の代金、家具店からの紹介料をスワイプで1件ずつ事業の売上に仕分けでき、源泉徴収された税額も取引先ごとに記録して申告書にまとめられる
- 連携したカードの明細は、特許を取得した「スワイプ仕分け」(右=経費・左=プライベート)で1件ずつ切り分け=サンプルの通販やショールームへのタクシー代も、納品に向かう移動中に片づく(出典)
- サンプルや納品の日に買い足した小物のレシートはカメラで撮るだけ(読み取り枚数無制限・カンタンプラン以上)。「これは経費になる?」と迷ったら「みんなはどうしてる」機能で同じ職種の判断を確認できる
- スワイプと丸投げ仕分け(1,000件最短3秒・安心プラン以上)で、複式簿記の知識ゼロでも青色申告65万円控除に必要な帳簿と書類を作れる(白色申告の収支内訳書にも対応)
- マイナンバーカードがあれば、申告書の作成からe-Taxでの提出(電子申告)まですべてスマホだけで完結=納品で半日がつぶれる日でも、移動の電車で申告を進められる
- 職種に合わせた職種特化モードで、税理士監修のAIが9割以上の精度で勘定科目を自動判定(出典)
- 消費税の申告にも最安のカンタンプランから対応=工務店や設計事務所に求められてインボイス登録をし、2割特例を使う場合も同じアプリで完結できる
- 最安のカンタンプランは年払いで月980円(税抜・年額11,760円)。2026年確定申告期間の全29日間、App Storeランキング確定申告アプリ内1位(Sensor Tower)で、無料トライアルから始められる
- 24時間のAIチャットに加え、LINEで専門スタッフに相談できる(カンタンプラン以上)=「立て替えた家具代も売上になる?」という迷いも、納品の後に聞ける
- 登録者40万人超の税理士YouTuber・ヒロ税理士が監修した税務調査リスクチェックと、追徴課税時に利用料を全額返金する保証(安心プラン)
こんな人に向いている
- 工務店や設計事務所、個人のお客さん、家具店と、取引先がいくつもある
- 源泉徴収される報酬とされない報酬が混ざっている
- サンプルや小物のレシートが毎週のようにたまる
- パソコンを開く時間がなく、スマホだけで申告を終えたい
事務所を構えて人を雇うならfreee
freeeは○×の質問に答える形式で申告書を作れる、初心者向けの設計が特徴の会計ソフトです。アシスタントを雇う、事務所を構えて内装工事まで手がける、工務店や店舗に請求書を出す件数が増えたなど、事業として広げたい人、将来は法人化も考えている人に向いています。
おすすめポイント
- ○×の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
- 請求書の発行や給与計算までシリーズでそろう
- 法人化したあとも法人向けfreee会計にデータを引き継げる
こんな人に向いている
- アシスタントを雇う、事務所を構える予定がある
- 請求書を出す取引が多い
複数の口座やカードをまとめて管理したいならマネーフォワード
マネーフォワード クラウド確定申告は、連携できる金融機関の多さが強みです。給与の振込口座、デザイン料の受け取り口座、家具の仕入れに使うカードと、お金の出入り口が多い人に向いています。
おすすめポイント
- 連携できる銀行・カード・電子マネーなど金融関連サービスが豊富
- 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と組み合わせて家計と事業をまとめて把握できる
- レポート機能で月ごとの収支を見える化できる
こんな人に向いている
- 報酬の受け取り口座やカードが複数ある
- 生活費とインテリアの仕事の収支をまとめて管理したい
パソコンでじっくり進めたいならやよいの青色申告
やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトの老舗・弥生のクラウド版です。図面やパースを作るパソコンの前に座る時間があり、帳簿や決算書を大きな画面で確認しながら進めたい人に向いています。
おすすめポイント
- セルフプランは初年度無料で始められる
- 画面の大きいパソコンで決算書までじっくり作り込める
- 老舗ならではのサポート体制(プランにより電話・チャット)
こんな人に向いている
- 帳簿や決算書はパソコンでまとめて進めたい
- まず無料で1年試したい
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インテリアデザイナー・コーディネーターの確定申告で注意したいポイント
インテリアの仕事の申告でつまずきやすいのは、入金の形ごとの源泉徴収・家具代の売上と立替・紹介料・サンプルや自宅の家具の線引き・CADやパソコンの金額・消費税と個人事業税・副業と扶養の7つです。順に整理します。
法人からのデザイン料は源泉徴収され、個人の施主からの料金と家具代はされない
法人や、従業員に給与を払っている個人事業主から受けるインテリアデザインの報酬は、「デザインの報酬」として10.21%(1回に100万円を超える部分は20.42%)が源泉徴収されます(国税庁 所得税基本通達204-7)。通達は、デザインの例に「室内装飾」のインテリアデザインを挙げています。一方、給与を払っていない個人の施主が払う料金や、自分で仕入れて売った家具の代金は源泉徴収されません。店舗のオーナーなど、人を雇っている個人事業主からの依頼なら、個人でも源泉徴収されます。
| 入金の形 | 源泉徴収 | 申告での扱い |
|---|---|---|
| 法人や人を雇う個人事業主からのインテリアデザイン料(店舗・オフィス・住宅の内装プラン) | 10.21%が引かれる | 引かれる前の金額を売上にし、引かれた税金は申告で精算する |
| 法人からのコーディネート料(家具・照明・カーテンの選定や同行) | 取引先によって扱いが分かれる | 支払明細で源泉所得税の欄を確認する |
| 給与を払っていない個人の施主からのデザイン料・コーディネート料 | 引かれない | 受け取った金額を売上にする |
| 自分で仕入れて売った家具・カーテンの代金 | 引かれない | 売った金額を売上にし、仕入れた金額を経費にする |
| 家具店・メーカーからの紹介料 | 通常は引かれない | 受け取った金額を売上(雑収入)にする |

コーディネート料は、通達に「コーディネート」という言葉がないため、商品選びの助言や同行の料金が「デザインの報酬」に当たるかは、仕事の中身と取引先の判断で分かれることがあります。引かれていたら申告で精算し、引かれていなければ受け取った金額を売上にする、と考えておけば迷いません。デザインと内装工事をまとめて請け負った場合は、通達がショーウインドーや陳列棚などの例で示すのと同じく、代金をデザイン料と工事代に分け、デザイン料の部分だけが源泉徴収の対象になると考えられます(国税庁 所得税基本通達204-8)。

家具代は、自分で売るか立て替えるかで売上の金額が変わる
家具店から自分の名前で家具を買い、自分の請求書で施主に売るなら、売った金額が売上で、仕入れた金額が経費です。一方、施主の名前で発注し、領収書も施主宛てでもらい、実費だけを返してもらうなら、立て替えたお金なので売上にも経費にもなりません。どちらの形にするかは契約と書類で決まるので、案件ごとにぶれないようにしておきましょう。
どちらの形でも所得は同じですが、売上高が変わります。家具は単価が大きいので、自分で売る形にすると売上が一気に膨らみ、消費税の1,000万円のラインに早く近づきます。立替にする場合は、家具店の領収書と立替金の精算書を施主に渡しておきましょう。請求書でデザイン料と家具代を分けていないと、家具代まで含めた全体から10.21%が引かれる場合があります。
売上にする日も、入金の形で変わります。自分で売る家具は納品した日、デザイン料やコーディネート料は仕事を終えた日(図面やプランを納める契約なら引き渡した日)の売上です。着手金を先に受け取っても、仕事が終わる前なら前受金として扱います(国税庁 所得税基本通達36-8)。
家具店やメーカーからの紹介料も、事業の売上に入れる
施主を家具店やメーカーに紹介して受け取る紹介料や販売手数料は、事業に付随する収入として売上(雑収入)に入れます(国税庁 所得税基本通達27-5)。通達に紹介料そのものの例はありませんが、本業のお客さんを紹介した対価なので、事業の収入として扱うのが自然です。消費税の課税売上にも入ります。
紹介料は施主に請求したお金ではないので、請求書の控えが残りません。源泉徴収もされず、支払調書も届かないことが多いため、手がかりは通帳の入金だけです。入金があったら、どの家具店からの、どの案件の紹介料かをその場で記録しておきましょう。
サンプルやショールームの見学は経費、自宅の家具は原則として経費にならない
施主への提案に使う有料のサンプルやカタログ、生地や壁紙の見本帳、ショールームや家具の見本市へ行く交通費は、仕事のための支出として経費にできます。納品の当日に足りない小物を買い足した場合は、施主に請求するなら立替、自分で負担するなら経費と、その場で分けておくと後で迷いません。

一方、自分の家の家具やインテリア雑貨は、仕事の参考になっても私物なので、原則として経費にはなりません。撮影や展示に使うなど、仕事に使う部分を明らかに区分できる場合に限り、その部分だけが経費になります(国税庁 所得税基本通達45-2)。インテリア雑誌やデザイン書、協会の会費、賠償責任保険の保険料は経費にできます。
CADのソフトやパソコンは、金額によって経費にする年が変わる
CADや3Dパースのソフトをサブスクで使っているなら、毎年払った分をその年の経費にできます。パソコンや大型モニター、レーザー距離計などは、10万円未満なら買った年の経費、10万円以上20万円未満なら3年に分けて経費にできます。青色申告なら、2026年4月以後に買った40万円未満のものは、合計300万円まで一度に経費にできます(国税庁 No.2100 減価償却のあらまし)。それ以上のパソコンは、4年に分けて経費にします。
一方、内装会社や設計事務所に雇われて給与で働く分には、経費という考え方はありません。勤め先で使う道具を自分で買っても、給与からは自動的に給与所得控除が差し引かれるだけです。
消費税は家具の売上で1,000万円に届きやすく、個人事業税はデザイン業で考える
消費税の申告が必要になるのは、原則として2年前の課税売上が1,000万円を超えた年か、インボイス登録をした場合です。自分で仕入れて売る家具の代金も課税売上に入るので、デザイン料が少なくても、家具の売上で1,000万円を超えることがあります。課税売上が1,000万円以下の人が工務店や設計事務所に求められて登録した場合は、令和8年分までは2割特例、令和9年分・10年分は3割特例が使えます。
簡易課税を選ぶと、デザイン料やコーディネート料は第五種(みなし仕入率50%)、仕入れた家具をそのまま個人の施主に売る分は第二種(80%)、店舗のオーナーなどの事業者に売る分は第一種(90%)、内装工事を請け負う分は第三種(70%。施主が材料を用意して手間賃だけを受ける場合は第四種60%)です(国税庁 No.6509 簡易課税制度の事業区分)。区分ごとに売上を分けて記録していないと、低い率でまとめて計算することになる場合があります。
個人事業税は、デザイン業は第三種事業で、事業の所得から年290万円の事業主控除を差し引いた残りに税率5%がかかります(東京都主税局 個人事業税)。計算では、所得税の青色申告特別控除は差し引けません。商品選びの助言が中心のコーディネートがどの業種に当たるかは都道府県が判断しますが、家具の販売や紹介料に当たりうる業種も含めて、税率はいずれも5%です。
副業は「20万円」と住民税、扶養のラインを確認する
内装会社や家具店に勤めながら副業でコーディネートやパースの仕事を受けているなら、給与以外の所得が20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は必要です。勤め先の就業規則で副業が認められているかも、事前に確かめておきましょう。副業のデザイン料から10.21%引かれている人は、申告すれば税金が戻ることがあります。
家族の扶養に入っている人は、税金の扶養は令和8年分は合計所得62万円以下(給与だけなら年収136万円以下)が基準です(国税庁 No.1191 配偶者控除・財務省 令和8年度税制改正の大綱)。社会保険の扶養は年収130万円未満が目安で、事業の収入をどう数えるかは加入している健康保険によって違います。

ショールームと納品の合間に確定申告を終わらせる方法
コツは、申告期にまとめてやろうとせず、入金があるたびに「何のお金か」を記録し、サンプルや小物のレシートはその日のうちに撮っておくことです。デザイン料が振り込まれたら、源泉徴収されているかを支払明細で確かめる。家具代は、自分で売った分か立て替えた分かを案件ごとにメモしておく。紹介料の入金は、どの家具店からの分かをその場で書いておく。これだけで、申告期には確認して提出するだけになります。
無料トライアルで口座とカードを連携してみて、デザイン料の入金やサンプルの支払いが自動で取り込まれるかを試してから決めるのが失敗しない選び方です。なお、自動連携やAIの仕訳結果をそのまま提出せず、最後にひととおり見直すのはどのアプリでも共通の基本です。
タックスナップは、取引先ごとのデザイン料と源泉徴収、家具の仕入れやサンプルの支払いを1つにまとめ、申告までスマホで終えられる設計です。ショールームへの移動中や納品の待ち時間などのスキマ時間だけで、申告の準備が回ります。

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「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ
タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです。
今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。
「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得
ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。
2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード
意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。
外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)
速さの秘訣は丸投げ仕分け
タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。
銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。
「丸投げ仕分け」機能を使えば1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほど楽になります。

税理士監修の機能で、はじめての確定申告でも安心
「本当にこの内容で提出して大丈夫?」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。
あなたのデータをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが診断します。
修正するべき内容も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。
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まとめ
インテリアデザイナー・コーディネーターの確定申告は、「勤めて給与だけなら年末調整で済み、独立や業務委託で受けたら自分で申告」「法人からのデザイン料は源泉徴収され、個人の施主からの料金と家具代はされない。引かれた税金は申告で精算する」「家具代は自分で売るか立て替えるかで売上が変わり、紹介料も売上に入れる」の3点を押さえれば怖くありません。部屋の家具を1つずつ選んで置き場所を決めるように、入金も1件ずつ何のお金かを決めて記録していけば、申告はきちんと形になります。

よくある質問
Q. 内装会社に勤めるインテリアコーディネーターも確定申告は必要ですか?
1か所に勤めて年末調整を受けているなら、原則不要です。副業でコーディネートやパースの仕事を受けて、給与以外の所得が20万円を超えた場合は申告が必要です。
Q. 独立したインテリアデザイナーは、いくらから申告が必要ですか?
令和8年分は、所得が基礎控除の104万円などの合計を超えたら必要です。所得は、受け取った金額から家具の仕入れやサンプル代、交通費などの経費を引いた金額です。源泉徴収されている人は、所得が少なくても申告すれば税金が戻ることがあります。
Q. デザイン料から10.21%引かれています。戻ってきますか?
経費や控除を差し引いて計算した税額より多く引かれていれば、確定申告で戻ってきます。取引先ごとに引かれた額を記録し、支払明細を保存しておきましょう。
Q. コーディネート料から税金を引く会社と、引かない会社があります。
商品選びの助言や同行の料金が「デザインの報酬」に当たるかは、仕事の中身と取引先の判断で分かれることがあります。引かれていれば申告で精算し、引かれていなければ受け取った金額を売上にします。気になるときは取引先に確認しましょう。
Q. 個人のお客さんからの料金から、税金が引かれていません。
給与を払っていない個人が払う料金は、源泉徴収の対象になりません。受け取った金額をそのまま売上にします。
Q. 施主の家具代を立て替えました。売上になりますか?
施主の名前で発注し、施主宛ての領収書をもらって実費だけを返してもらうなら、立て替えたお金なので売上にはなりません。家具店の領収書と立替金の精算書を保存し、請求書でもデザイン料と分けておきましょう。
Q. 家具を仕入れて施主に売りました。売上はいくらですか?
施主に売った金額が売上で、家具店に払った金額が経費(仕入れ)です。家具は納品した日の売上になります。売上高が大きくなるので、消費税の1,000万円のラインにも気をつけましょう。
Q. 家具店からの紹介料も申告が必要ですか?
本業のお客さんを紹介した対価なので、事業の売上(雑収入)に入れます。源泉徴収されず支払調書も届かないことが多いので、通帳の入金をもとに記録しておきましょう。
Q. 着手金を受け取りました。いつの売上ですか?
デザイン料やコーディネート料は、仕事を終えた日(図面やプランを納める契約なら引き渡した日)の売上です。着手金や中間金を先に受け取っても、仕事が終わる前なら前受金として扱います。12月に仕事を終えて1月に入金される分は、仕事を終えた年の売上です。
Q. デザインと内装工事をまとめて請け負いました。源泉徴収はどうなりますか?
代金をデザイン料と工事代に分け、デザイン料の部分だけが源泉徴収の対象になると考えられます。デザイン料の部分が極めて少ない場合は、源泉徴収されないこともあります。見積書や請求書で内訳を分けておきましょう。
Q. 内装工事を請け負うのに、建設業の許可は要りますか?
工事1件の請負代金が500万円(税込)未満なら、許可は要りません。施主が材料を用意する場合は、その市場価格も足して判定します。1つの工事を複数の契約に分けても、原則として合計額で判定します。
Q. 提案用のサンプルや生地の見本帳は経費になりますか?
施主への提案に使う有料のサンプルや見本帳、カタログは経費にできます。施主に渡して代金をもらうものは、売上と仕入れ、または立替として扱います。
Q. ショールームや家具の見本市へ行く費用は経費になりますか?
仕事の下見や情報集めのための交通費や入場料は、経費にできます。家族旅行を兼ねる場合は、観光の分を除いて仕事の分だけを経費にします。
Q. CADや3Dパースのソフト代は経費になりますか?
サブスクの利用料は、毎年払った分をその年の経費にできます。買い切りで10万円以上のソフトは、金額に応じて何年かに分けて経費にします。
Q. 自宅の家具やインテリア雑貨は経費になりますか?
仕事の参考になっても私物なので、原則として経費にはなりません。撮影や展示に使うなど、仕事に使う部分を明らかに区分できる場合は、その部分だけを経費にできます。
Q. インテリアコーディネーターの資格は、仕事に必須ですか?
インテリアコーディネーターはインテリア産業協会の認定資格で、建築士のような設計の免許とは性格が違います。ただし、一定の規模の建物の設計には建築士の資格が、500万円(税込)以上の内装工事には建設業の許可が必要です。受験料や登録料は、仕事に直接必要な範囲で経費にできます。
Q. 個人事業税はかかりますか?
事業の所得(青色申告特別控除を差し引く前の金額)が年290万円を超えると、かかることがあります。インテリアデザインはデザイン業(第三種事業)で、税率5%です。
Q. インボイス登録は必要ですか?
登録は任意ですが、工務店や設計事務所、店舗のオーナーから求められることがあります。登録すると消費税の申告が必要になりますが、令和8年分までは2割特例、令和9年分・10年分は3割特例が使えます。法人の施主のために家具を立て替える場合は、家具店のインボイスと立替金の精算書があれば、施主は家具代の消費税を差し引けます。
Q. 副業がばれることはありますか?
確定申告をすると住民税の金額が変わるため、給与から住民税を天引きしている勤め先が気づく可能性はあります。まずは就業規則で副業が認められているかを確認してください。
Q. 開業届は出すべきですか?
独立したインテリアデザイナーやコーディネーターとして継続して仕事をするなら、開業届を出すのが原則です。青色申告承認申請書とセットで出せば、最大65万円の特別控除が使えるようになります。

Q. 今使っている会計ソフトからデータを移行できますか?
できます。たとえばタックスナップはfreee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応しています。年初から新しいアプリで始めるか、申告前に前年分をまとめて移すのがスムーズです。


