【2026年最新】土地家屋調査士(開業・測量士との兼業・補助者のいる事務所)におすすめの確定申告アプリ(会計ソフト)4選|タックスナップ・freee・マネーフォワード・やよい

朝は分筆する土地で隣の地権者と境界の立会い、昼はトータルステーションを据えて測量、夕方は事務所に戻ってCADで図面を描き、法務局に申請を出す。土地家屋調査士のお金は、ハウスメーカーや不動産会社、相続で土地を分けたい個人のお客さんと、依頼主ごとに入り方が違います。会社からの報酬は源泉徴収されて振り込まれ、個人のお客さんからは満額で振り込まれることがほとんどです。

確定申告アプリ(会計ソフト)選びは、依頼主ごとに違う報酬の入り方と、境界杭や燃料代などの現場の経費を、立会いや測量の合間に記録して申告まで終えられるかで決まります。この記事では、「1万円を引いて10.21%」という源泉徴収の計算、測量士として受けた報酬との違い、トータルステーションやGNSS受信機の減価償却、補助者を雇ったときの源泉徴収といった土地家屋調査士ならではの論点から、おすすめの4本を比較します。

この記事のポイント

  • 調査士法人や測量会社に雇われて働き、年末調整を受けているなら、確定申告もアプリも原則不要。開業して自分で仕事を受けると、自分で申告する
  • 会社や従業員のいる事業者からの調査士の報酬は、1万円を引いた残りの10.21%が源泉徴収され、給与を払っていない個人のお客さんからは源泉徴収されない
  • 測量士として受けた測量の報酬は1万円を引かずに10.21%なので、兼業なら請求書で業務を分けておく
  • トータルステーションやGNSS受信機は、耐用年数表の「試験又は測定機器」「測定工具」のどちらに当てはめても5年で、CADの保守料は払った年の経費
  • 補助者に給与を払うと、外注の測量士やほかの調査士に払う報酬からも源泉徴収が必要
  • 迷ったら、境界杭やガソリン代のレシートを、現場の合間にスマホで打ち込みたいならタックスナップ、補助者を雇って事務所を広げるならfreee、複数の口座をまとめて管理するならマネーフォワード、パソコンでじっくりならやよいの青色申告
目次

土地家屋調査士に確定申告アプリは必要?

調査士法人や測量会社に雇われて働き、年末調整を受けているなら、確定申告もアプリも原則として必要ありません。一方、土地家屋調査士として開業して自分の名前で仕事を受けている、勤めながら休日に測量などの仕事を個人で受けている、という場合は確定申告が必要になります。

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働き方確定申告の目安
調査士法人や測量会社に雇われて働き、年末調整あり原則不要(年末調整で完結)
勤めながら、休日に測量などの仕事を個人で受けている給与以外の所得が20万円を超えたら必要
土地家屋調査士として開業している(測量士との兼業を含む)所得が基礎控除などの合計(令和8年分の基礎控除は合計所得489万円以下で104万円)を超えたら必要。源泉徴収された税金は申告で精算する
補助者を雇っている事務所自分の申告に加えて、補助者の給与の源泉徴収と年末調整が必要

ここでいう所得は、受け取った報酬の総額ではなく測量機器の減価償却費や境界杭、燃料代などの経費を引いた金額です。所得税の申告がいらない場合も、住民税の申告は別に必要になることがあります。開業の準備のためにかかった費用は、開業費としてまとめて経費にできる場合があります。扱い方は、こちらの記事で解説しています。

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開業届を提出する前に発生した経費は開業費にできる?計上の仕方を解説 個人事業を始めるとき、開業前に広告や備品購入などさまざまな出費が発生します。これらの費用は「開業前だから経費にできないのでは?」と不安に思う方も多いでしょう...

開業までに登録の費用がかかる

土地家屋調査士として仕事をするには、日本土地家屋調査士会連合会の名簿への登録と、事務所のある地域の調査士会への入会が必要です。登録には登録免許税3万円(登録免許税法 別表第一)と、連合会への登録手数料25,000円(日本土地家屋調査士会連合会 土地家屋調査士を目指す方へ)がかかります。調査士会の入会金や年会費は会ごとに違うので、所属する会の案内で確かめましょう。

連合会によると、測量士や測量士補の資格があれば試験の「午前の部」が免除され、調査士になる人の多くは免除を受けて合格しています。測量士として測量の仕事も請け負うなら、測量法の測量業者の登録(登録免許税9万円)が要るかも確認しておきましょう。資格が2つあると、源泉徴収の計算や個人事業税の業種も2通りになります。

青色申告65万円控除はアプリで取れる?

取れます。開業した土地家屋調査士として続けるなら、開業届と青色申告承認申請書を出しておけば、最大65万円の控除が受けられます。65万円控除には複式簿記の帳簿が必要ですが、確定申告アプリなら取引を入力するだけで自動で出来上がります。e-Taxで提出すれば控除額は55万円ではなく65万円になります。令和9年分からは、紙で提出すると控除は10万円になり、e-Taxでの提出が65万円の条件になります(財務省 令和8年度税制改正の大綱)。

税理士に頼むのとどちらがいい?

一人で開業して、会社や個人のお客さんから登記の仕事を受けている程度なら、費用の面では確定申告アプリで十分です。依頼主がいくつあっても、1件ずつの報酬と経費を記録していけば申告書は作れます。相場を比べてみます。

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依頼方法費用の目安(年間)
税理士に記帳から丸ごと依頼10〜20万円
税理士に申告書作成だけスポット依頼5〜10万円
確定申告アプリ1〜3万円台

アプリなら年1〜3万円台で利用料は経費にできる

確定申告アプリの利用料は年間1〜3万円台で、開業した土地家屋調査士として申告する人は全額をその年の経費にできます。CADの保守料や調査士会の会費と同じく、仕事を回すための費用です。

税理士に頼んだほうがいいのはこんな場合

補助者を雇って給与計算や年末調整が必要になった、売上が1,000万円に近づいてきた、数百万円の測量機器を買う年に消費税の計算方法を選ぶ、調査士法人の設立を考えているという場合は、税理士に相談する価値があります。給与の源泉徴収や消費税の計算など、判断の要る手続きが一気に増えるためです。

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土地家屋調査士が確定申告アプリを選ぶ4つの基準

土地家屋調査士のアプリ選びは、①依頼主ごとの報酬と、源泉徴収された税額を分けて記録できるか、②境界杭や燃料代など現場のレシートを、その場で撮って記録できるか、③現場や法務局の合間に、スマホだけで申告まで終わるか、④測量機器の減価償却や測量士との兼業の扱いを質問できる窓口があるか、の4つで決まります。どれも「依頼主ごとに入金の形が違い、現場の経費と高額な機器を抱える」というこの仕事の構造から来る基準です。

土地家屋調査士が確定申告アプリを選ぶ4つの基準を示した図解

依頼主ごとの報酬と、源泉徴収された税額を分けて記録できるか

ハウスメーカーや不動産会社からの報酬は源泉徴収されて振り込まれ、個人のお客さんからの報酬は満額で振り込まれます。しかも調査士の報酬は「1万円を引いた残りの10.21%」なので、引かれる額はちょうど1割にはなりません。どの依頼主から、いくら源泉徴収されたかを分けて記録できるかが最初の基準です。

境界杭や燃料代など現場のレシートを、その場で撮って記録できるか

境界杭や金属プレート、鋲、マーキング用のスプレー、ガソリン代や駐車場代と、現場の支出は1件の金額が小さく、回数が多くなりがちです。レシートを受け取ったその場で撮り、仕事用として記録できるかを確認しましょう。車のダッシュボードにためておくと、年末には何の現場の分かわからなくなります。

現場や法務局の合間に、スマホだけで申告まで終わるか

日中は立会いと測量、夕方からは図面と申請書の作成で、パソコンはCADと申請の作業でふさがりがちです。立会いは隣地の人の都合で決まり、雨の日に測量がずれることもあります。記帳から申告書の作成、e-Taxでの提出までスマホだけで終わるかを確認しましょう。

測量機器の減価償却や測量士との兼業の扱いを質問できる窓口があるか

「トータルステーションは何年で経費にする?」「測量士として受けた仕事の源泉徴収が多い気がする」。土地家屋調査士の申告には、判断に迷う点が少なくありません。チャットやLINEで質問できる窓口があると、申告の直前で手が止まることを防げます。

アプリ選びでよくある失敗

よくある失敗は次の3つです。どれも「依頼主ごとの報酬と源泉徴収、現場の支出と機器を分けて記録できるか」を基準に選べば避けられます。

  • 源泉徴収された後の振込額を売上にして、引かれた税金を申告で差し引き忘れる
  • トータルステーションの代金を、買った年に全額経費にしてしまう
  • 調査士の報酬と測量士の報酬を分けずに請求し、源泉徴収の額が合わなくなる

土地家屋調査士におすすめの確定申告アプリ4選

境界杭やガソリン代のレシートを、現場の合間にスマホで打ち込みたいならタックスナップ、補助者を雇って事務所を広げるならfreee、複数の口座やカードをまとめて管理するならマネーフォワード、パソコンでじっくり進めるならやよいの青色申告が有力です。まずは最安プラン同士の比較表で全体像をつかんでください。

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アプリ名スマホ完結度レシート撮影上限(最安プラン)カード・口座連携の自動仕訳月額(最安・年払い・税抜)
タックスナップ◎ 提出まで完結無制限◎ 連携明細をAIが自動仕訳・スワイプで確認するだけ980円・無料トライアルあり
freee○月5枚○ 自動で経理980円・無料お試しあり
マネーフォワード○月15件(超過は上位プランへ)◎ 連携できる金融サービスが豊富900円・無料トライアルあり
やよいの青色申告△ パソコン前提対応(上限の公表なし)○ スマート取引取込初年度無料あり

境界杭やガソリン代のレシートを、現場の合間にスマホで打ち込みたいならタックスナップ

タックスナップはスマホ完結に特化した確定申告アプリで、立会いや測量で事務所の外にいる時間が長い開業土地家屋調査士や、勤めながら休日に測量などの仕事を受ける人に向いています。境界杭や燃料代、CADの保守料、依頼主ごとの報酬を1つにまとめて、現場の合間にも申告まで進められます。

おすすめポイント

  • 境界杭や鋲、マーキング用のスプレー、ガソリン代のレシートはカメラで撮るだけ(読み取り枚数無制限・カンタンプラン以上)=次の現場へ向かう前に、車の中でその日の分を打ち込める
  • 連携したカードの明細は、特許を取得した「スワイプ仕分け」(右=経費・左=プライベート)で1件ずつ切り分け=CADの保守料や高速代、作業着の通販も、立会いの待ち時間に片づく(出典)
  • 連携した口座の入金から、ハウスメーカーや不動産会社、個人のお客さんからの報酬をスワイプで事業の売上に仕分けでき、源泉徴収された税額も依頼主ごとに記録して申告書にまとめられる。「これは経費になる?」と迷ったら「みんなはどうしてる」機能で同じ職種の判断を確認できる
  • スワイプと丸投げ仕分け(1,000件最短3秒・安心プラン以上)で、複式簿記の知識ゼロでも青色申告65万円控除に必要な帳簿と書類を作れる(白色申告の収支内訳書にも対応)
  • マイナンバーカードがあれば、申告書の作成からe-Taxでの提出(電子申告)まですべてスマホだけで完結=パソコンがCADと申請でふさがる日でも、立会いの待ち時間に申告を進められる
  • 職種に合わせた職種特化モードで、税理士監修のAIが9割以上の精度で勘定科目を自動判定(出典)
  • 消費税の申告にも最安のカンタンプランから対応=ハウスメーカーや不動産会社に求められてインボイス登録をし、2割特例を使う場合も同じアプリで完結できる
  • 最安のカンタンプランは年払いで月980円(税抜・年額11,760円)。2026年確定申告期間の全29日間、App Storeランキング確定申告アプリ内1位(Sensor Tower)で、無料トライアルから始められる
  • 24時間のAIチャットに加え、LINEで専門スタッフに相談できる(カンタンプラン以上)=「調査士会の会費は経費になる?」という迷いも、現場の後に聞ける
  • 登録者40万人超の税理士YouTuber・ヒロ税理士が監修した税務調査リスクチェックと、追徴課税時に利用料を全額返金する保証(安心プラン)

こんな人に向いている

  • 立会いや測量で、事務所の外にいる時間が長い
  • 杭や燃料、消耗品のレシートが毎週のようにたまる
  • 会社からの依頼と個人のお客さんからの依頼が混ざっている
  • パソコンはCADと申請で手一杯で、帳簿はスマホで済ませたい

補助者を雇って事務所を広げるならfreee

freeeは○×の質問に答える形式で申告書を作れる、初心者向けの設計が特徴の会計ソフトです。補助者を雇う、ハウスメーカーや不動産会社に請求書を出す件数が増えた、将来は調査士法人の設立も考えているなど、事業として広げたい人に向いています。

おすすめポイント

  • ○×の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
  • 請求書の発行や給与計算までシリーズでそろう
  • 法人化したあとも法人向けfreee会計にデータを引き継げる

こんな人に向いている

  • 補助者を雇う、事務所を広げる予定がある
  • 請求書を出す取引が多い

複数の口座やカードをまとめて管理したいならマネーフォワード

マネーフォワード クラウド確定申告は、連携できる金融機関の多さが強みです。報酬の受け取り口座、測量機器のリース料が引き落とされる口座、燃料代に使うカードと、お金の出入り口が多い人に向いています。

おすすめポイント

  • 連携できる銀行・カード・電子マネーなど金融関連サービスが豊富
  • 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と組み合わせて家計と事業をまとめて把握できる
  • レポート機能で月ごとの収支を見える化できる

こんな人に向いている

  • 報酬の受け取り口座やカードが複数ある
  • 生活費と事務所の収支をまとめて管理したい

パソコンでじっくり進めたいならやよいの青色申告

やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトの老舗・弥生のクラウド版です。図面や申請書の作成で毎日パソコンに向かっていて、帳簿や決算書も大きな画面で確認しながら進めたい人に向いています。

おすすめポイント

  • セルフプランは初年度無料で始められる
  • 画面の大きいパソコンで決算書までじっくり作り込める
  • 老舗ならではのサポート体制(プランにより電話・チャット)

こんな人に向いている

  • 帳簿や決算書はパソコンでまとめて進めたい
  • まず無料で1年試したい

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土地家屋調査士の確定申告で注意したいポイント

土地家屋調査士の申告でつまずきやすいのは、源泉徴収の計算・1万円を引く単位・測量士の報酬との違い・測量機器の減価償却・境界杭と現場の経費・補助者と外注への源泉徴収・個人事業税と消費税の7つです。順に整理します。

調査士の報酬は1万円を引いた残りの10.21%が源泉徴収される

会社や従業員のいる事業者が土地家屋調査士に払う報酬は、1回の支払額から1万円を引いた残りに10.21%をかけた額が源泉徴収されます。弁護士や税理士の報酬と違い、1回100万円を超えても20.42%に上がることはありません(国税庁 No.2801 司法書士等に支払う報酬・料金、源泉徴収のあらまし 令和8年版 第5)。一方、給与を払っていない個人のお客さんが払う報酬は、源泉徴収されません(国税庁 No.2502)。

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依頼主と仕事源泉徴収申告での扱い
ハウスメーカー・不動産会社・金融機関などの会社(報酬−1万円)×10.21%が引かれる引かれる前の金額を売上にし、引かれた税金は申告で精算する
従業員のいる工務店などの個人事業者(報酬−1万円)×10.21%が引かれる引かれる前の金額を売上にし、引かれた税金は申告で精算する
相続や建て替えで依頼する個人のお客さん(給与を払っていない人)引かれない受け取った金額を売上にする
会社などから測量士として受けた測量の仕事報酬×10.21%(1回100万円を超える部分は20.42%)。1万円は引かない請求書で調査士の業務と分けておく
依頼主ごとの報酬の源泉徴収の有無を示した図解

たとえば税抜10万円の報酬なら、(100,000円−10,000円)×10.21%で9,189円が引かれます。請求書で報酬と消費税を分けて書いていれば、税抜の金額で計算してよいことになっています。源泉徴収された報酬は、引かれる前の金額を売上にし、引かれた税金は確定申告で差し引きます。依頼主から届く支払明細(支払調書の写しが届くこともあります)は、引かれた額を確かめる手がかりになるので保存しておきましょう。

杭代や日当、交通費を報酬と分けて請求しても、材料費などの名目で払われるお金は源泉徴収の対象に含まれます(国税庁 所得税基本通達204-2)。一方、依頼主が納める登録免許税に充てることがはっきりしているお金は対象外です。源泉徴収された報酬の帳簿のつけ方は、こちらの記事で解説しています。

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青色申告で源泉徴収された報酬を正しく処理する方法 ~個人事業主の会計処理と注意点を徹底解説~ フリーランスや個人事業主として青色申告を行う場合、取引先から支払われる報酬や広告料などに源泉徴収がかかることがあります。実際には受取額から所得税が差し引かれ...

1万円を引くのは契約ごと、月締めのまとめ払いなら月1回

「1回の支払額」は委託契約ごとの金額で、月ごとにまとめて払う契約になっている場合は、まとめて払われる金額が1回分です(国税庁 所得税基本通達205-2)。同じ月に税抜5万円の仕事を3件受けた場合、契約ごとに払われるなら4,084円×3件で12,252円、月締めでまとめて払う契約なら(150,000円−10,000円)×10.21%で14,294円が引かれます。

ハウスメーカーや不動産会社との取引は、月締めでまとめて振り込まれることがあります。入金があったら、どの案件の分か、何件分の1万円が引かれているかを明細と照らし合わせて記録しておくと、申告で精算するときに迷いません。なお、1回の報酬が1万円以下なら、引かれる源泉徴収の額は0円です。

測量士として受けた報酬は1万円を引かない

測量士や測量士補として受けた測量の報酬は、1万円を引かずに10.21%(1回100万円を超える部分は20.42%)が源泉徴収されます(源泉徴収のあらまし 令和8年版 第5)。土地家屋調査士の報酬は、不動産の表示に関する登記のための調査や測量、申請の手続きに対するものです。同じ測量でも、どちらの資格の仕事として受けたかで計算が変わります。

測量士と兼業しているなら、登記のための仕事と、それ以外の測量の仕事を、請求書や契約書で分けておきましょう。1つの契約に両方が混ざる場合の分け方には決まった目安がないので、依頼主や税務署に確認しておくと安心です。

測量機器は5年、CADの保守料はその年の経費

トータルステーションやGNSS受信機、レベルは、耐用年数表の「試験又は測定機器」「測定工具」のどちらに当てはめても5年で、20万円以上のものは5年に分けて経費にします(青色申告の40万円未満の特例を使う場合を除く)。10万円未満なら買った年の経費、10万円以上20万円未満なら3年に分けて経費にできます。青色申告なら、2026年4月以後に買った40万円未満のものは、合計300万円まで一度に経費にできます(国税庁 No.2100 減価償却のあらまし)。

金額が大きく一度に経費にできないものは、パソコンは4年、買い切りのCADソフトは5年、普通車は6年、軽自動車は4年に分けて経費にします。一方、CADの年間の保守料やサブスクの利用料は、払った年の経費です。ドローンは耐用年数表に名指しの区分がないので、何年で経費にするかは税理士や税務署に確認しましょう。

開業した調査士のブログには、機器とCADで約350万円(土地家屋調査士の開業にかかる費用)、機器だけで1,000万円を超えたという例もあります。機器に数百万円を払っても、その年の経費になるのは減価償却費の分だけなので、手元のお金と帳簿の利益がずれます。開業直後は報酬が入るまで数か月かかることもあるので、資金繰りは帳簿とは別に見ておきましょう。

境界杭や燃料は経費、杭代を請求すると源泉徴収の対象

境界杭や金属プレート、鋲、マーキング用のスプレーなど現場で使う材料は経費にできます。原則は使った年の経費ですが、毎年おおむね一定量を買って続けて使っているものは、買った年の経費にすることも認められています(所得税基本通達37-30の3)。年末にまとめ買いした分は、使った年の経費になる場合があるので注意しましょう。

土地家屋調査士の経費の線引きを示した図解

ガソリン代や高速代、駐車場代、作業着や安全靴も経費にできます。車を私用と兼ねている場合は、仕事で使った割合で按分します。一方、現場の合間の自分の食事代は、原則として経費になりません。杭代を依頼主に請求すると、材料費として分けて書いても報酬の一部として源泉徴収の対象になり、消費税の売上にも入ります。

補助者を雇ったら、外注の測量士や調査士に払う報酬も源泉徴収する

補助者に給与を払うと源泉徴収をする側になり、外注の測量士やほかの土地家屋調査士に払う報酬からも源泉徴収が必要になります。測量士への報酬は1万円を引かずに10.21%、ほかの調査士や司法書士への報酬は1万円を引いた残りの10.21%です。給与を払っていない一人の事務所なら、外注先への報酬から源泉徴収する必要はありません。

補助者を置いたら、所属する調査士会に届け出ます(土地家屋調査士法施行規則23条)。税務署には、給与を払う事務所を開いた日から1か月を期限に「給与支払事務所等の開設届出書」を出します。給与を払う人が常に10人未満なら、納期の特例の承認を受けて、源泉徴収した税金を7月10日と翌年1月20日の年2回にまとめて納められます(国税庁 No.2505)。人を雇ったときの手続きは、こちらの記事で一覧にしています。

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個人事業税は第三種5%、消費税は第五種で考える

個人事業税は、土地家屋調査士業も測量士業も第三種事業で、事業の所得から年290万円の事業主控除を差し引いた残りに税率5%がかかります(地方税法施行令14条、東京都主税局 個人事業税)。青色申告特別控除は、個人事業税の計算では差し引けません。資格のない人の測量を請負業として扱う例もあり(福井県 業種の認定基準)、業種の判断は都道府県が行います。

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消費税の申告が必要になるのは、原則として2年前の課税売上が1,000万円を超えた年か、インボイス登録をした場合です。免税事業者が登録した場合は、令和8年分までは2割特例、令和9年分・10年分は3割特例が使えます。簡易課税を選ぶと、土地家屋調査士や測量の仕事は第五種事業(みなし仕入率50%)です(国税庁 No.6509 簡易課税制度の事業区分)。

ただし、課税事業者を選ぶ届出を出して2年以内に一般課税で税抜100万円以上の機器を買った場合や、一般課税で税抜1,000万円以上の機器を買った場合は、2割特例や3割特例が使えない期間が出ることがあります(国税庁 消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A 問115-2)。

立会いと測量の合間に確定申告を終わらせる方法

コツは、申告期にまとめてやろうとせず、入金があるたびに依頼主と源泉徴収の額を明細で確かめ、杭や燃料のレシートはその日のうちに撮っておくことです。月締めの入金は、どの案件の分かを明細と照らし合わせる。CADの保守料や燃料代はカード連携で自動で取り込む。測量機器を買ったら、請求書と納品日を残しておく。これだけで、申告期には確認して提出するだけになります。

無料トライアルで口座とカードを連携してみて、報酬の入金や燃料代の支払いが自動で取り込まれるかを試してから決めるのが失敗しない選び方です。なお、自動連携やAIの仕訳結果をそのまま提出せず、最後にひととおり見直すのはどのアプリでも共通の基本です。

タックスナップは、境界杭や燃料代、CADの保守料などの支払いと依頼主ごとの報酬を1つにまとめ、申告までスマホで終えられる設計です。立会いの待ち時間や移動中のスキマ時間だけで、申告の準備が回ります。

スマホで確定申告できるアプリ タックスナップ

「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ

タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです。

今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。

「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

特許取得!スワイプするだけで仕分け完了

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得

ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。

2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード

意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。

外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

10分間あたりの平均経費処理件数は、他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピード

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)

速さの秘訣は丸投げ仕分け

タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。

銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。

「丸投げ仕分け」機能を使えば1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほど楽になります。

業界最速!税理士監修の丸投げ仕分けでは、1000件の経費処理が最短3秒

税理士監修の機能で、はじめての確定申告でも安心

「本当にこの内容で提出して大丈夫?」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。

あなたのデータをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが診断します。

修正するべき内容も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

登録者40万人YouTuber・ヒロ税理士が監修。ぜいもう調査リスクチェック

タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。

まとめ

土地家屋調査士の確定申告は、「会社からの報酬は1万円を引いた残りの10.21%が源泉徴収され、個人のお客さんからは引かれない。引かれた税金は申告で精算する」「測量士として受けた報酬は1万円を引かないので、兼業なら請求書で分ける」「測量機器は5年に分けて経費にし、CADの保守料や杭、燃料はその年の経費」の3点を押さえれば怖くありません。基準点から1点ずつ測っていくように、報酬と経費も1件ずつ記録していけば、申告はきちんと形になります。

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よくある質問

Q. 調査士法人や測量会社に勤める土地家屋調査士も確定申告は必要ですか?

1か所に勤めて年末調整を受けているなら、原則不要です。休日に個人で測量などの仕事を受けて、給与以外の所得が20万円を超えた場合は申告が必要です。

Q. 開業した土地家屋調査士は、いくらから申告が必要ですか?

令和8年分は、所得が基礎控除の104万円などの合計を超えたら必要です。所得は、受け取った報酬から測量機器の減価償却費や杭、燃料代などの経費を引いた金額です。源泉徴収されている人は、所得が少なくても申告すれば税金が戻ることがあります。

Q. 報酬から源泉徴収される金額はどう計算しますか?

1回の支払額から1万円を引いた残りに10.21%をかけます。税抜10万円の報酬なら9,189円です。請求書で報酬と消費税を分けて書いていれば、税抜の金額で計算してよいことになっています。

Q. 個人のお客さんからの報酬は、なぜ源泉徴収されていないのですか?

給与を払っていない個人が払う報酬は、源泉徴収をしなくてよいと決められているためです。受け取った金額をそのまま売上にします。従業員のいる工務店など、給与を払っている個人事業者からの報酬は源泉徴収されます。

Q. 報酬が100万円を超えると、源泉徴収は20.42%になりますか?

土地家屋調査士の報酬は、100万円を超えても20.42%にはなりません。1万円を引いた残りの10.21%のままです。20.42%になるのは、測量士として受けた報酬などの場合です。

Q. ハウスメーカーから月末にまとめて振り込まれます。1万円はいくつ引かれますか?

月ごとにまとめて払う契約なら、1万円を引くのは月1回分です。契約ごとに払われているなら、契約の数だけ1万円が引かれます。明細と照らし合わせて、引かれた額を確かめておきましょう。

Q. 測量士として受けた仕事の報酬も、1万円を引いて計算しますか?

測量士として受けた報酬は、1万円を引かずに10.21%で計算します。1回100万円を超える部分は20.42%です。兼業なら、請求書や契約書で調査士の業務と分けておきましょう。

Q. 杭代や交通費を分けて請求すれば、その分は源泉徴収されませんか?

材料費や交通費の名目で分けても、報酬の一部として源泉徴収の対象になります。依頼主が交通機関に直接払う交通費や、登録免許税に充てることがはっきりしているお金は対象外です。

Q. 登録免許税を立て替えて受け取りました。売上に入れますか?

依頼主が納める登録免許税として報酬と分けて受け取ったお金は、報酬とは区別して記録します。源泉徴収の対象外で、登録免許税として受け取ったことがはっきりしていれば消費税の売上にも含まれません。請求書で報酬と分けて書き、帳簿でも立替金として区別しておきましょう。

Q. 源泉徴収された税金は戻ってきますか?

経費や控除を差し引いて計算した税額より多く引かれていれば、確定申告で戻ってきます。機器を買った年や開業した年は経費が多く、戻ることがあります。依頼主ごとに引かれた額を記録しておきましょう。

Q. 12月に終えた仕事の報酬が翌年に振り込まれます。いつの売上ですか?

仕事を終えた年の売上にするのが原則です。入金が翌年でも、年内に終えた仕事の報酬はその年の売上に入れ、まだ入金されていない分として記録しておきます。

Q. トータルステーションは一度に経費にできますか?

20万円以上のトータルステーションは、一度には経費にできず5年に分けて経費にします。ただし青色申告なら、2026年4月以後に買った40万円未満のものは一度に経費にできます。

Q. ドローンは何年で経費にしますか?

ドローンは耐用年数表に名指しの区分がないため、年数は税理士や税務署に確認してください。10万円未満なら買った年の経費にでき、青色申告なら40万円未満の特例も使えます。

Q. CADソフトの保守料は経費になりますか?

年間の保守料やサブスクの利用料は、払った年の経費になります。買い切りのCADソフトは、測量機器と同じく金額によって扱いが変わり、一度に経費にできないものは5年に分けて経費にします。

Q. 調査士会の会費や入会金は経費になりますか?

調査士会の会費は、仕事を続けるために払う費用として経費にするのが一般的です。入会金が20万円以上なら数年に分けて経費にする場合があり、政治連盟の会費の扱いも含めて、迷うときは税理士に確認しておくと安心です。

Q. 補助者を雇ったら何をすればいいですか?

調査士会への届出と、税務署への給与支払事務所等の開設届出書の提出が必要です。給与から源泉徴収した税金を納め、年末調整もします。外注の測量士やほかの調査士に払う報酬からも源泉徴収が必要になります。

Q. 個人事業税はかかりますか?

事業の所得が年290万円を超えると、かかることがあります。土地家屋調査士業も測量士業も第三種事業で、税率5%です。

Q. インボイス登録は必要ですか?

登録は任意ですが、ハウスメーカーや不動産会社から求められることがあります。登録すると消費税の申告が必要になりますが、免税事業者が登録した場合は、令和8年分までは2割特例、令和9年分・10年分は3割特例が使えます。

Q. 開業届は出すべきですか?

土地家屋調査士として開業したら、開業届を出すのが原則です。青色申告承認申請書とセットで出せば、最大65万円の特別控除が使えるようになります。

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Q. 年の途中で調査士法人を辞めて開業しました。

辞めるまでの給与と、開業してからの所得を合わせて申告します。辞めた勤め先から源泉徴収票を受け取っておきましょう。

Q. 今使っている会計ソフトからデータを移行できますか?

できます。たとえばタックスナップはfreee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応しています。年初から新しいアプリで始めるか、申告前に前年分をまとめて移すのがスムーズです。

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