客先と移動に追われるコンサルタントには、案件ごとの報酬と交際費の記録をスマホで片づけて、提出まで終わらせられる確定申告アプリ(会計ソフト)が最有力です。主要4アプリの比較と選び方、源泉徴収の精算や交際費の守り方、コンサルタントにはかかる個人事業税まで、この職種ならではの注意点をまとめました。
この記事のポイント
- コンサル報酬は源泉徴収10.21%が引かれて振り込まれることが多く、確定申告で精算する(戻ってくる人も多い)
- 経営コンサルタントは申告漏れ額が最も大きい業種(1件あたり約3,367万円)=国税に最もマークされている
- 経費の主戦場は交際費・出張費・自己投資=「誰と・何のために」の記録が防御になる
- コンサルタントは個人事業税(第1種・税率5%)がかかる職業=所得290万円超なら資金計画に織り込む
- 選ぶ基準は「案件ごとの報酬と源泉の管理・交際費の記録・インボイス対応・移動の合間に終わるか」の4つ
コンサルタントに確定申告アプリは必要?
コンサルタントは高単価で帳簿の件数も少ないのに、なぜか申告漏れの多い職種として国税にマークされています。理由はお金の入り方にクセがあるからです。まずは自分に申告が必要かどうかから整理します。
働き方で変わる確定申告の要否を整理
| 働き方 | 収入の区分 | 確定申告 |
|---|---|---|
| コンサルファーム勤務 | 給与所得 | 原則不要(年末調整で完結) |
| フリーコンサル(エージェント経由含む) | 事業所得 | 必要(所得が基礎控除以下なら不要) |
| 顧問契約を複数掛け持ち | 事業所得 | 必要 |
| 会社勤めのかたわらの副業(スポットコンサル等) | 雑所得が基本 | 所得20万円超で必要 |
合算する売上の範囲は意外と広いです。顧問料やプロジェクト報酬だけでなく、講演料や執筆料、そしてクライアントに実費請求した交通費や宿泊費もいったん売上に計上して、同額を経費で相殺するのが原則です。すべての収入を合算したうえで、経費を引いた所得(もうけ)が、専業なら令和8年分(2026年分)で104万円超、副業なら20万円超で確定申告が必要です(20万円以下でも住民税の申告は別途必要)。
本格的に続けるなら開業届も出しておきましょう。業務委託で働くときの開業届はこちらの記事で解説しています。

報酬は源泉徴収されて振り込まれることが多い
経営コンサルティングの報酬は、所得税法に定められた「企業診断員の業務に関する報酬」に当たり、支払側の法人が10.21%(1回の支払いで100万円を超える部分は20.42%)を源泉徴収してから振り込むのが原則です。この区分は中小企業診断士のような資格の有無を問わないので、無資格の経営コンサルでも対象になります。
大事なのは2点です。まず、売上は振込額ではなく源泉徴収前の総額で計上すること。そして、源泉徴収は税金の前払いにすぎないので、経費や控除を反映して確定申告すると、払いすぎた分が還付されるケースが少なくありません。年間の報酬額と源泉徴収税額は、取引先が発行する支払調書や自分の請求書・入金記録で確認します。
なお、ITコンサルなど「企業診断員の業務」に当たらない内容の報酬は源泉徴収の対象外になる場合があります。引かれているのかいないのかを契約先と事前に確認しておくと、申告漏れも二重払いも防げます。
コンサルタントは申告漏れ額1位の業種
国税庁の発表では、申告漏れ所得金額が高額な業種ランキングの1位が経営コンサルタントで、1件あたり約3,367万円の申告漏れが報告されています。架空のコンサルティング料の請求書を使った不正が摘発されやすい業界でもあり、税務調査の優先度が高い職種と考えておくのが安全です。
売上の計上タイミングも見られます。月額顧問料を前払いで受け取った場合、まだ役務を提供していない分は「前受金」で売上ではありません。成功報酬は確定した時点で売上になります。そして12月に納品して1月に入金される報酬は、入金前でも今年の売上として計上します(年またぎ)。申告をしないまま発覚すれば、無申告加算税や延滞税、意図的な隠しなら重加算税の対象です。
青色申告なら最大65万円の控除が受けられる
簿記の知識がなくても、アプリを使えば65万円控除を狙えます。控除の要件は次のとおりです(国税庁 No.2072)。
| 控除額 | 主な要件 |
|---|---|
| 65万円 | 複式簿記での記帳+貸借対照表・損益計算書の添付+期限内申告+e-Tax申告または電子帳簿保存 |
| 55万円 | 複式簿記での記帳+貸借対照表・損益計算書の添付+期限内申告 |
| 10万円 | 上記に当てはまらない青色申告(簡易な記帳) |
壁になるのは「複式簿記」ですが、アプリなら取引を入れるだけで複式簿記の帳簿と決算書を自動で作ってくれ、そのままe-Taxで提出すれば65万円の要件も満たせます。高単価のコンサルタントは所得税率が高くなりがちなので、同じ65万円控除でも節税効果は大きくなります。青色申告には赤字を翌年以後3年間繰り越せる特典もあります。
注意点は2つ。承認申請書は青色で申告したい年の3月15日まで(1月16日以後の開業は2か月以内)に提出が必要なこと。そして、会社勤めのかたわらのスポットコンサルのような小規模な副業は雑所得として申告するのが基本で、青色申告は専業や本格的な業務委託向けという点です。なお2027年(令和9年分)からは要件を満たすと控除額が最大75万円に引き上げられ、紙提出の控除は最大10万円に縮む予定です。改正の詳細はこちらの記事で解説しています。

手書きやエクセルがコンサルタントに向かない理由
フリーコンサルの働き方は、稼働率30%の案件を3本掛け持つといったスタイルが珍しくありません。案件ごとに報酬額も源泉徴収の有無もエージェント手数料も違い、3か月単位で案件が入れ替わります。ここに交際費や出張のレシートが重なると、「どの入金がどの案件で、源泉はいくら引かれたか」を手作業で追うのは申告期の地獄になります。
アプリなら銀行口座やカードの明細を自動で取り込み、紙のレシートはカメラで撮るだけで仕訳にできます。外部の調査機関による比較調査では、10分間で処理できる経費件数はタックスナップが平均518件で、手書きの約18倍、Excelの約40倍という結果が出ています(出典)。
客先への移動中や会議の合間に数件ずつ片づけられるので、申告期にレシートの山と向き合う必要がなくなり、申告漏れによる延滞税や無申告加算税のリスクも下がります。
税理士に頼むのとどちらがいい?
日々の記帳はアプリで自分でやり、交際費の線引きや消費税の判断など迷うところだけ相談するのが、ほとんどのコンサルタントにはコスパのいいやり方です。費用と判断基準を先に整理します。
税理士に頼んだ場合の費用相場
確定申告を単発で依頼する場合の相場は5〜10万円程度、記帳から丸ごと任せると合計10〜20万円が目安です。経営のプロであるコンサルタント自身は数字に強い人が多く、日々の記帳を外注するまでもないケースが大半です。一方で、自分の時間単価が高い職種だからこそ、記帳にかける時間自体をアプリで圧縮する価値も大きいといえます。
アプリなら年1〜3万円台で利用料は経費にできる
主要4アプリの最安プランは年額約1.1〜1.2万円(税抜)からで、上位プランでも年3万円台に収まります。税理士に丸ごと頼む場合と比べて年で数万円の差が出ます。しかも確定申告アプリの利用料は全額を必要経費にできます。
| 方法 | 費用の目安 |
|---|---|
| 税理士(申告のみ) | 5〜10万円程度 |
| 税理士(記帳代行つき) | 10〜20万円 |
| 確定申告アプリで自分でやる | 年1.1〜3万円台(利用料は全額経費) |
税理士に頼んだほうがいいのはこんな場合
無申告が数年分たまっている・税務調査の連絡が来た・法人化を検討したい(課税所得900万円前後が目安。大手クライアントとの取引で法人格を求められる場合も)、のどれかに当てはまるなら税理士が安心です。
なお、前年分の申告納税額が15万円以上になると、予定納税として7月と11月に税金の前払いが発生します(国税庁 No.2040)。高単価のコンサルタントは税額の絶対額が大きく、売上1,500万円(経費300万円)のモデルで税・社会保険の合計が約600万円という試算もあります。報酬が入ったら納税分を先に取り分けておきましょう。
\ AppStoreの確定申告アプリで1位 /
コンサルタントが確定申告アプリを選ぶ4つの基準

コンサルタントのアプリ選びで見るべきは、案件ごとの報酬と源泉徴収を管理できるか・交際費や出張費の記録を残しやすいか・インボイスと消費税申告に対応できるか・移動の合間に終わらせられるかの4つです。どれも「高単価のBtoB取引を掛け持ちし、経費は生活と地続きの交際費が中心」というコンサルタントの仕事の構造から来る基準です。
案件ごとの報酬と源泉徴収を管理できるか
フリーコンサルの案件は3か月〜半年単位で入れ替わり、複数案件の掛け持ちも日常です。案件ごとに報酬額・源泉徴収の有無・エージェント手数料が違うので、入金明細をそのまま眺めていても「総額いくら稼いで、いくら前払いしたか」は見えてきません。
口座連携で入金を自動で拾いながら、案件・取引先ごとに売上と源泉徴収税額を整理できるかが土台になります。12月納品・1月入金の年またぎ分を今年の売上に含める処理のしやすさも確認しましょう。
交際費や出張費の記録を残しやすいか
コンサルタントの経費は、会食・手土産・出張・セミナーと「あとから説明できるか」がすべての世界です。個人事業主の交際費に法人のような800万円の上限はありませんが、そのぶん税務調査で最初に見られる科目でもあります。
防御策は、レシートを受け取ったその場で「誰と・何人で・何の目的か」を残しておくことです。レシートを撮影した瞬間にメモを付けられるアプリなら、この習慣が移動中に完結します。
インボイスと消費税申告に対応できるか
コンサルの取引先はほぼ法人=インボイスを求められる側です。しかも高単価なので、課税売上1,000万円を超えて課税事業者になるケースが他の職種より現実的です。
インボイス登録して課税事業者になった場合は、売上税額の2割を納める2割特例(適用期限あり)や簡易課税(コンサルはサービス業=第5種・みなし仕入率50%)の対象になるか確認したうえで、アプリが消費税申告まで対応しているかを見ておきましょう。
客先と移動の合間にスマホで終わるか
コンサルタントの1日は会議と移動で刻まれています。まとまった経理時間を取るより、移動の電車内や会議の合間に数件ずつ片づけるほうが現実的です。
パソコンを開かないと進まないソフトより、スマホだけで記帳から申告書の提出まで完結するか、1件あたりの操作が軽いかを重視しましょう。
連携とサポートもチェック
先にやっておくと効くのが、事業用の銀行口座とクレジットカードの分離です(個人名義のものを事業用にあてて構いません)。あわせて、コンサルタントは所得税・住民税・個人事業税・消費税と税金の種類が多く、絶対額も大きい職種なので、報酬が入ったら納税分を先に取り分けること、自動連携やAIの仕訳結果を最後にひととおり見直すことも忘れずに。
コンサルタントにおすすめの確定申告アプリ4選
税務調査への備えまで欲しいならタックスナップ、簿記の知識ゼロで丁寧に進めたいならfreee、掛け持ち案件や口座が多いならマネーフォワード、コスト重視のパソコン派ならやよいの青色申告が有力です。まずは4つの基準に沿った比較表で全体像をつかんでください。
| アプリ名 | 案件別の売上・源泉管理 | 交際費・出張費の記録(レシート撮影) | インボイス・消費税申告 | スマホ完結 | 月額(最安・年払い・税抜) |
|---|---|---|---|---|---|
| タックスナップ | ○ 連携明細をスワイプで確認するだけ | ◎ 撮影は枚数無制限+AIが自動仕訳 | ○ 消費税申告に対応(2割特例もOK) | ◎ 記帳から申告までスマホだけで完結 | 980円 無料トライアルあり |
| freee | ○ 自動で経理(連携明細の自動仕訳) | ○ 月5枚(最安プラン) | ○ 対応(対応プランを確認) | ○ アプリあり(一部作業はPCが快適) | 980円 無料お試しあり |
| マネーフォワード | ◎ 連携サービスが豊富・補助科目で案件ごとに管理 | ○ 月15件 (超過は上位プランへ) | ○ 対応(対応プランを確認) | ○ アプリあり | 900円 無料トライアルあり |
| やよいの青色申告 | ○ スマート取引取込で明細を自動仕訳 | ○ 対応(上限の公表なし) | ○ 対応(対応プランを確認) | △ パソコン中心(アプリあり) | 約983円(年11,800円) 初年度無料 |
※料金・仕様は2026年9月時点の各社公式サイトの情報です。最新の条件は各公式サイトで確認してください。

税務調査への備えまで欲しいコンサルタントならタックスナップ
タックスナップはスマホ完結に特化した確定申告アプリで、申告漏れ額1位の業種としてマークされるなかで、税務調査に耐える帳簿を手間なく作りたいコンサルタントに向いています。会食のレシートをその場で撮ってスワイプで振り分ければ記録が残り、申告前には帳簿のリスクまで確認できます。
おすすめポイント
- 税理士監修の税務調査リスクチェックと、追徴課税時に利用料を全額返金する保証(安心プラン)=申告漏れ額1位の業種だからこそ心強い
- 連携した明細は税理士監修のAIが9割以上の精度で勘定科目を自動判定(出典)=科目ミスによる指摘を減らせる
- 「これは経費になる?」と迷ったら、同じ職種の判断を参考にできる「みんなはどうしてる」機能で確認できる=交際費やセミナー代の線引きで手が止まらない
- レシートのカメラ読み取りは枚数無制限(カンタンプラン以上)=会食や出張が続く月でも上限を気にしなくていい
- コンサルタントを含む40以上の職種に合わせて勘定科目を自動カスタマイズする職種特化モード
- 記帳から申告書の作成・提出までスマホ1台で完結
- 外部調査で他の会計ソフトの約4倍の処理スピード(出典)
- 2026年確定申告期間の全29日間、App Storeランキング確定申告アプリ内1位(Sensor Tower)
- 安心プラン以上の「丸投げ仕分け」なら1,000件の経費処理が最短3秒=ためこんだレシートの追い上げにも
- freee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応
- 24時間のAIチャットに加え、LINEで専門スタッフに相談できる(カンタンプラン以上)
こんな人に向いている
- 交際費や高額セミナーなど、税務調査で聞かれやすい経費が多い
- 記帳をためこみがちで、調査や申告漏れの指摘が不安
- 移動や会議の合間のスキマ時間に、スマホだけで記帳を済ませたい
簿記の知識ゼロから丁寧に進めたいならfreee
freeeは○×の質問に答える形式で申告書を作れる、初心者向けの設計が特徴の会計ソフトです。独立したばかりで確定申告が初めての人や、法人化まで見据えている人に向いています。
おすすめポイント
- ○×の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
- 銀行・クレジットカードなど外部サービスとの連携が幅広い
- 開業届を無料で作れる「freee開業」とセットで始めやすい
- 法人化のあとも同じシリーズの法人向けプランに移行しやすい
こんな人に向いている
- ファームから独立したばかりで、初めての確定申告に丁寧なガイドが欲しい
- 大手クライアントとの取引拡大や法人化まで見据えている
掛け持ち案件も口座も多いならマネーフォワード
マネーフォワード クラウド確定申告は、連携できる金融機関・サービスの多さが強みです。複数案件を掛け持ちして入金経路が多い人や、コンサル以外の事業も持つ人に向いています。
おすすめポイント
- 銀行・カードなど連携できる金融関連サービスが豊富
- 補助科目を使えば取引先・案件ごとに売上を分けて管理できる
- コンサルと講師業など複数の事業を部門で分けて管理できる
- 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と連携してお金全体を一元管理できる
こんな人に向いている
- 複数案件の掛け持ちで、取引先と入金経路が多い
- 事業と資産運用までまとめて数字で見たい
コスト重視でパソコン派ならやよいの青色申告
やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトとしての長い実績とサポート体制が強みです。まず無料で始めたい人、仕事用のパソコンで腰を据えて経理をしたい人に向いています。
おすすめポイント
- 会計ソフトとしての利用実績・シェアが大きい
- セルフプラン・ベーシックプランは初年度無料で始められる
- 白色申告のままなら「やよいの白色申告 オンライン」にずっと無料のプランもある
- 電話サポート付きのプランがあり、操作に不安があっても相談しやすい
こんな人に向いている
- まず無料で始めて、様子を見ながら青色申告に切り替えたい
- 資料作成で使い慣れたパソコンでじっくり進めたい
\ AppStoreの確定申告アプリで1位 /
コンサルタントの確定申告で注意したいポイント

「コンサルは形のあるものを仕入れないから、経費が少ない」と思い込んでいませんか。実際には、交際費・出張費・自己投資と計上できる余地は広く、むしろ「少ないはずの経費が多い」からこそ税務調査で見られる職種です。まずは経費の全体像から整理します。
| 勘定科目 | 具体例 |
|---|---|
| 接待交際費 | クライアントや紹介元との会食・手土産(誰と・何人で・目的をメモ) |
| 会議費 | カフェでの打ち合わせ・オンライン会議ツールの利用料 |
| 旅費交通費 | 客先への移動・出張の交通費や宿泊費(Suicaはチャージ額ではなく使った分だけ) |
| 研修費 | セミナー・講座・資格の更新料(受講記録を残す) |
| 新聞図書費 | 専門書・業界レポート・有料データベース |
| 支払手数料 | エージェントやマッチングサービスの手数料・AIツールやリサーチツールのサブスク |
| 外注費 | リサーチや資料作成の外注(個人への紹介手数料は源泉徴収に注意) |
| 地代家賃 | 自宅オフィスの家賃(家事按分)・コワーキングスペースやシェアオフィス |
| 減価償却費 | 10万円以上のパソコンやモニター(青色申告なら30万円未満の一括特例あり) |
経費にならないものの定番は、普段も着られるスーツ・所得税や住民税・国民健康保険や国民年金です(保険料は経費ではなく社会保険料控除として全額差し引けます)。また、個人事業主は自分に日当や給料を払って経費にすることはできません(法人化すると変わる部分です)。
交際費に上限はないが最も見られる科目
個人事業主の接待交際費には、法人のような年800万円の上限がありません。仕事に関係する会食なら2次会の費用でも経費にできますし、金額の大小で機械的に否認されるものでもありません。
ただし、税務調査官は「プライベートの飲食を交際費に入れているのでは」という目線で最初にこの科目を見ます。防御はシンプルで、レシートに「誰と・何人で・何の目的か」を書き残すことです。日付と店名はレシートに印字されているので、足りないのは相手の名前と人数だけ。この一手間が、調査での説明を「主張」から「証拠」に変えます。
セミナーや書籍の自己投資は売上との結びつきで説明する
コンサルタントの商品は知識なので、高額な講座・セミナー・専門書は研修費や新聞図書費として経費にできます。ポイントは「その投資が売上につながっている」と説明できることです。たとえば海外案件を取るための英語学習は経費にできますが、何年たっても関連する売上がなければ遡って否認されるリスクがあります。高額なセミナーは受講記録や資料を残しておきましょう。
なお、話題づくりのための一般紙の購読は認められにくく、専門紙や業界レポートなら通りやすいという違いもあります。それでも「経費が少ない」と感じるなら、小規模企業共済やiDeCoといった所得控除が第二の主戦場です。掛金は全額所得控除になるので、経費の少ない職種ほど効きます。
実費精算の交通費や前受けの顧問料は処理を間違えやすい
売上側にも、コンサルタント特有の落とし穴があります。まず、クライアントに実費請求した交通費や宿泊費は、受け取った額を売上に計上し、支払った実費を経費として相殺するのが原則です。「立て替えただけだから」と売上から抜くと、入金額と売上が合わず指摘のもとになります。
月額顧問料を前払いで受け取った場合、まだ役務を提供していない分は前受金で、売上になるのはサービスを提供した月です。成功報酬は金額が確定した時点で売上になります。高単価な職種だけに、1件の計上ミスが大きな申告漏れになりやすい点を意識しておきましょう。
コンサルタントは個人事業税がかかる
都道府県に納める個人事業税は法定業種だけに課税され、コンサルタント業は第1種事業として税率5%が明記されています。エンジニアやライバーのように「かからないことが多い」職種とは逆で、事業主控除の290万円を超えた所得には確実にかかると考えておきましょう。たとえば所得500万円なら(500万−290万)×5%=10万5,000円です。
個人事業税は確定申告をもとに計算され、8月ごろに納付書が届きます。忘れたころに来る税金なので資金計画に織り込んでおくこと、そして支払った個人事業税は租税公課として経費にできることも覚えておきましょう。開業届や確定申告書の職業欄は「経営コンサルタント」など実態どおりに書きます。職業欄の書き方はこちらの記事で解説しています。

副業コンサルの住民税と会社バレ
会社勤めのかたわらスポットコンサルで稼ぐ場合、会社に知られる主な経路は住民税です。確定申告書第二表の住民税の欄で「自分で納付」(普通徴収)を選ぶと、副業分の住民税の通知が自宅に届くようになります。詳しくはこちらの記事で解説しています。

なお、副業のスポットコンサルは雑所得として申告するのが基本で、赤字を給与と相殺することはできません。継続的に案件を受けて事業として育っていくなら、開業届+青色申告への切り替えを検討しましょう。
客先と移動の合間に確定申告を終わらせる方法
会食のレシートと案件ごとの入金明細に向き合う時間は、本来ならクライアントへの提案や次の案件獲得に使いたい時間です。タックスナップはこの「記帳の手間」自体をなくすことに特化した確定申告アプリで、コンサルタントを含む40以上の職種に合わせて勘定科目を自動カスタマイズする職種特化モードを備えています。ためこんだレシートも、丸投げ仕分けなら1,000件を最短3秒で片づけられます。

\ AppStoreの確定申告アプリで1位 /
「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ
タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです。
今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。
「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得
ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。
2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード
意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。
外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)
速さの秘訣は丸投げ仕分け
タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。
銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。
「丸投げ仕分け」機能を使えば1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほど楽になります。

税理士監修の機能で、はじめての確定申告でも安心
「本当にこの内容で提出して大丈夫?」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。
あなたのデータをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが診断します。
修正するべき内容も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。
\ AppStoreの確定申告アプリで1位 /
まとめ
コンサルタントの確定申告アプリ選びの要点を整理します。
- 報酬は源泉徴収10.21%が引かれて振り込まれることが多い=売上は総額で計上し、確定申告で精算する(還付されるケースも多い)
- 経営コンサルタントは申告漏れ額1位の業種=交際費は「誰と・何人で・何の目的か」の記録が防御になる
- クライアントに実費請求した交通費も売上に計上し、前受けの顧問料は役務提供した分だけ売上にする
- コンサルタントは個人事業税(第1種・5%)がかかる=290万円超の所得が出たら資金計画に織り込む(支払った分は経費にできる)
- 経費が少ないと感じたら、青色申告65万円控除と小規模企業共済・iDeCoの所得控除が主戦場
- 税務調査への備えまで欲しいならタックスナップ、簿記ゼロならfreee、掛け持ちが多いならマネーフォワード、コスト重視のパソコン派ならやよいの青色申告
まずは直近3か月の入金明細と会食のレシートを思い浮かべて、比較表の「向いている人」から1つ選び、無料で触ってから決めるのが確実です。初期設定は10分ほどで終わります。
個人事業主全般向けの比較は、こちらの記事でも解説しています。

よくある質問
Q. コンサルタントはいくらから確定申告が必要ですか?
専業なら所得104万円超(令和8年分・2026年分)、副業なら所得20万円超が目安です。顧問料・プロジェクト報酬・講演料・執筆料まで合算して判定します。20万円以下でも住民税の申告は別途必要です。
Q. 自分の報酬が源泉徴収されているか確認するには?
請求額と入金額の差を見るのが早いです。請求額より約10.21%少なく振り込まれていれば源泉徴収されています。支払通知書や契約書、取引先への確認でも分かります。
Q. 支払調書がもらえないときはどうすればいいですか?
自分の請求書と入金記録から報酬総額と源泉徴収税額を集計すれば申告できます。支払調書の交付は支払側の義務ではないため、もらえなくても確定申告はできます。
Q. ITコンサルでも源泉徴収されますか?
内容によります。経営の診断・指導にあたる業務は源泉対象ですが、システム導入支援など「企業診断員の業務」に当たらない報酬は対象外になる場合があります。契約先と事前に確認しておきましょう。
Q. 講演料や執筆料はどう申告しますか?
事業の収入に合算して申告します。講演料や原稿料も源泉徴収の対象なので、引かれた税額を確定申告で精算します。
Q. クライアントに実費請求した交通費は売上になりますか?
なります。受け取った実費は売上に計上し、支払った交通費・宿泊費を経費として相殺するのが原則です。売上から抜くと入金額と合わなくなります。
Q. 顧問料を前払いでもらったときはいつ売上になりますか?
役務を提供した月ごとに売上へ振り替えます。受け取った時点でまだ提供していない分は前受金として処理します。
Q. 交際費はいくらまで経費にできますか?
個人事業主に金額の上限はありません。仕事に関係する会食なら2次会も経費にできます。ただし最も見られる科目なので、誰と・何人で・何の目的かの記録を残しましょう。
Q. 高額なセミナーや講座の費用は経費になりますか?
仕事や売上につながると説明できれば経費になります。受講記録や資料を残し、何のために受けたかを答えられるようにしておきましょう。趣味や自己啓発の域を出ないものは認められにくいです。
Q. スーツは経費になりますか?
原則なりません。普段も着られる衣類はプライベートとの区別がつかないためです。
Q. Suicaにチャージしたお金は経費になりますか?
チャージした時点では経費になりません。実際に電車代など事業のために使った分だけを経費にします。交通系ICは会計アプリと連携しておくと利用明細から自動で拾えて楽です。
Q. 自分に日当を払って経費にできますか?
できません。個人事業主は自分への日当や給料を経費にできません(法人化すると出張旅費規程で日当を扱えるようになります)。
Q. 個人事業税はいくらかかりますか?
(所得−事業主控除290万円)×5%です。所得500万円なら10万5,000円。8月ごろに納付書が届き、支払った分は租税公課として経費にできます。
Q. インボイス登録は必要ですか?
取引先が法人中心のコンサルタントは、登録を求められるケースが多いのが実情です。登録して課税事業者になる場合は、2割特例や簡易課税(サービス業=第5種)の対象になるか確認し、消費税申告に対応したアプリを選びましょう。
Q. 法人化はいつ検討すべきですか?
課税所得900万円前後が目安といわれます。税率の逆転に加えて、大手クライアントとの取引で法人格を求められる場合もあります。設立費用やランニングコストも含めて検討しましょう。
Q. 予定納税の通知が来ました。払う必要がありますか?
あります。前年分の申告納税額が15万円以上になると、7月と11月に前払いが発生します。払いすぎた分は翌年の確定申告で精算されます。
Q. タックスナップはコンサルタントでも使えますか?
使えます。コンサルタントを含む40以上の職種に対応した職種特化モードがあり、勘定科目を職種に合わせて自動カスタマイズします。レシート撮影は枚数無制限(カンタンプラン以上)なので、会食や出張が多くても安心です。



