【2026年最新】林業家(伐採・造林・下刈りの請負・素材生産・林業の一人親方)におすすめの確定申告アプリ(会計ソフト)4選|タックスナップ・freee・マネーフォワード・やよい

春の植え付け、夏の下刈り、秋から冬にかけての間伐や主伐。森林組合や林業の会社、山主から作業を請け負う一人親方もいれば、立木を買って伐り、丸太を原木市場や製材所に出す人もいます。林業家のお金は、作業代、丸太やチップの代金と入り方がばらばらで、チェーンソーや燃料、林業機械と出ていくお金も大きくなりがちです。

確定申告アプリ(会計ソフト)選びは、作業代や丸太の代金と、チェーンソー・燃料・機械の支出を、山仕事の合間に記録して申告まで終えられるかで決まります。この記事では、請負の作業代が山林所得ではなく事業所得と考えられる理由、チェーンソーや林業機械の耐用年数、免税軽油の期限、簡易課税の事業区分といった林業ならではの論点から、おすすめの4本を比較します。

この記事のポイント

  • 森林組合や林業の会社に雇われて給与をもらい、年末調整を受けているなら、確定申告もアプリも原則不要。作業を請け負って代金を受け取ると、自分で申告する
  • 他人の山の伐採・造林・下刈りを請け負った代金や、立木を買って5年以内に伐った丸太の代金は、山林所得ではなく事業所得と考えられる
  • 自分の山(親から受け継いだ山を含む)で5年を超えて持つ木を伐って売った分は山林所得で、申告書第三表を使う別の計算になる
  • チェーンソーや刈払機、林業機械は「林業用設備」として耐用年数5年。青色申告なら、2026年4月以後に買った40万円未満のものは一度に経費にできる
  • 労災の特別加入の保険料は経費ではなく社会保険料控除。簡易課税の事業区分は、作業の請負がおおむね第四種、素材生産が第三種
  • 迷ったら、作業代や丸太の代金とチェーンソー・燃料の支出を山を下りるたびに帳簿に刻みたいならタックスナップ、林業の会社を立ち上げて人を雇うならfreee、複数の口座をまとめて管理するならマネーフォワード、パソコンでじっくりならやよいの青色申告
目次

林業家に確定申告アプリは必要?

森林組合や林業の会社に雇われて給与をもらい、年末調整を受けているなら、確定申告もアプリも原則として必要ありません。一方、一人親方として伐採や下刈りを請け負っている、立木を買って丸太を売っている、勤めながら休日に山の仕事を受けている、という場合は確定申告が必要になることがあります。

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働き方確定申告の目安
森林組合や林業の会社に雇われ、給与をもらって年末調整あり原則不要(年末調整で完結)
会社に勤めながら、休日に伐採や下刈りを請け負っている給与以外の所得が20万円を超えたら必要
林業の一人親方として、森林組合・林業の会社・山主から作業を請け負っている所得が基礎控除などの合計(令和8年分の基礎控除は合計所得489万円以下で104万円)を超えたら必要
立木を買って伐り、丸太を原木市場や製材所に売っている所得が基礎控除などの合計を超えたら必要。取得から5年以内に伐った分は事業所得
自分の山(親から受け継いだ山を含む)の木を伐って売った5年を超えて持つ木なら山林所得として、ほかの所得と分けて計算して申告する

ここでいう所得は、受け取った代金の総額ではなく燃料や機械の修理代、立木の代金などの経費を引いた金額です。所得税の申告がいらない場合も、住民税の申告は別に必要になることがあります。建設現場で働く一人親方の申告は、こちらの記事で解説しています。

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【2026年最新】一人親方におすすめの確定申告アプリ・会計ソフト4選|タックスナップ・freee・マネーフ... 現場仕事で確定申告に時間を割けない一人親方には、スマホだけで経費処理から提出まで終わる確定申告アプリ・会計ソフトが最有力です。主要4アプリの選び方と比較、一人親方ならではの経費・労災保険の注意点までまとめました。

雇われか請負かは源泉徴収票と契約で見分ける

森林組合や林業の会社から源泉徴収票が届くなら給与、作業ごとに請求して代金を受け取っているなら事業の収入と考えるのが目安です。林業の一人親方には、伐った量や面積に応じて受け取る出来高払いと、日給を月ごとにまとめて受け取る形があり、呼び方だけでは区別できません。給与なら年末調整で税金の精算が終わり、請負なら自分で確定申告をします。

伐採や造林、下刈りの請負代金は、所得税法で源泉徴収の対象として挙げられている報酬に入っていないため、通常は税金を引かれずに満額で振り込まれます(国税庁 No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは)。季節雇用で道具や燃料を自腹で買っていても、給与で働く分は経費になりません。雇用か請負かは契約の実態で判断されるので、契約書や明細で自分の働き方を確かめ、迷ったら税務署に確認しましょう。

青色申告65万円控除はアプリで取れる?

取れます。林業の請負や素材生産を事業として続けるなら、開業届と青色申告承認申請書を出しておけば、最大65万円の控除が受けられます。65万円控除には複式簿記の帳簿が必要ですが、確定申告アプリなら取引を入力するだけで自動で出来上がります。e-Taxで提出すれば控除額は55万円ではなく65万円になります。令和9年分からは、紙で提出すると控除は10万円になり、e-Taxでの提出が65万円の条件になります(財務省 令和8年度税制改正の大綱)。

税理士に頼むのとどちらがいい?

林業の一人親方として作業を請け負い、一人で現場を回している程度なら、費用の面では確定申告アプリで十分です。請負先がいくつあっても、1件ずつの作業代と燃料や機械の支出を記録していけば申告書は作れます。相場を比べてみます。

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依頼方法費用の目安(年間)
税理士に記帳から丸ごと依頼10〜20万円
税理士に申告書作成だけスポット依頼5〜10万円
確定申告アプリ1〜3万円台

アプリなら年1〜3万円台で利用料は経費にできる

確定申告アプリの利用料は年間1〜3万円台で、林業を事業として申告する人は全額をその年の経費にできます。チェーンソーの替刃や燃料と同じく、仕事を回すための費用です。

税理士に頼んだほうがいいのはこんな場合

作業員を雇って給与を払うようになった、補助金を受けて林業機械を買った、自分の山の木を売って山林所得が出た、売上が1,000万円に近づいてきた、法人化を考えているという場合は、税理士に相談する価値があります。給与の源泉徴収や補助金の特例、山林所得の計算など、判断することが一気に増えるためです。

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林業家が確定申告アプリを選ぶ4つの基準

林業家のアプリ選びは、①請負先・売り先ごとの作業代や丸太の代金を、手数料を引かれる前の金額で記録できるか、②燃料や替刃、修理代のレシートを、その場で撮って記録できるか、③現場への行き帰りの合間に、スマホだけで申告まで終わるか、④山林所得との線引きや機械の償却を質問できる窓口があるか、の4つで決まります。どれも「請け負う先と売り先が分かれ、機械と燃料にお金がかかる」というこの仕事の構造から来る基準です。

林業家が確定申告アプリを選ぶ4つの基準を示した図解。①請負先・売り先ごとの作業代や丸太の代金を、手数料を引かれる前の金額で記録できるか、②燃料や替刃、修理代のレシートを、その場で撮って記録できるか、③現場への行き帰りの合間に、スマホだけで申告まで終わるか、④山林所得との線引きや機械の償却を質問できる窓口があるか

請負先・売り先ごとの作業代や丸太の代金を、手数料を引かれる前の金額で記録できるか

請負の作業代は森林組合や林業の会社、山主から振り込まれ、丸太の代金は原木市場や製材所、森林組合を通して入ります。市場や森林組合の精算では、運搬費や手数料を差し引いた金額が振り込まれることも珍しくありません。請負先・売り先ごとに、引かれる前の金額と手数料を分けて記録できるかが最初の基準です。

燃料や替刃、修理代のレシートを、その場で撮って記録できるか

混合ガソリンやチェーンオイル、替刃、刈払機の刃、林業機械の修理代と、山の仕事の支出は細かく、回数も多くなります。給油所や林業機械の店でレシートを受け取ったその場で撮り、仕事用として記録できるかを確認しましょう。軽油は免税の軽油か課税の軽油かで値段の内訳が変わるので、レシートを残しておくと後の確認にも役立ちます。

現場への行き帰りの合間に、スマホだけで申告まで終わるか

山の現場までは片道1時間を超えることもあり、日の出から日没まで山に入る季節は、帳簿のためにパソコンを開く時間はほとんどありません。記帳から申告書の作成、e-Taxでの提出までスマホだけで終わるかを確認しましょう。

山林所得との線引きや機械の償却を質問できる窓口があるか

「親から継いだ山の木を売った代金はどこに書く?」「チェーンソーは何年で償却する?」「労災の特別加入の保険料は経費?」。林業の申告には、判断に迷う点が少なくありません。チャットやLINEで質問できる窓口があると、申告の直前で手が止まることを防げます。

アプリ選びでよくある失敗

よくある失敗は次の3つです。どれも「請負先・売り先ごとの代金と、燃料や機械の支出を分けて記録できるか」を基準に選べば避けられます。

  • 市場や森林組合の精算で運搬費や手数料を引かれた入金額だけを売上にし、手数料を経費に入れ忘れる
  • 数十万円の林業機械を、何年で経費にするかを確かめずに買った年の経費にしてしまう
  • 自分の山の木を売った代金を、請負の作業代と同じ事業の売上に入れてしまう

林業家におすすめの確定申告アプリ4選

作業代や丸太の代金とチェーンソー・燃料の支出を山を下りるたびに帳簿に刻みたいならタックスナップ、林業の会社を立ち上げて人を雇うならfreee、複数の口座やカードをまとめて管理するならマネーフォワード、パソコンでじっくり進めるならやよいの青色申告が有力です。まずは最安プラン同士の比較表で全体像をつかんでください。

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アプリ名スマホ完結度レシート撮影上限(最安プラン)カード・口座連携の自動仕訳月額(最安・年払い・税抜)
タックスナップ◎ 提出まで完結無制限◎ 連携明細をAIが自動仕訳・スワイプで確認するだけ980円・無料トライアルあり
freee○月5枚○ 自動で経理980円・無料お試しあり
マネーフォワード○月15件(超過は上位プランへ)◎ 連携できる金融サービスが豊富900円・無料トライアルあり
やよいの青色申告△ パソコン前提対応(上限の公表なし)○ スマート取引取込初年度無料あり

作業代や丸太の代金とチェーンソー・燃料の支出を、山を下りるたびに帳簿に刻みたいならタックスナップ

タックスナップはスマホ完結に特化した確定申告アプリで、森林組合や林業の会社から伐採や下刈りを請け負う一人親方や、立木を買って丸太を市場に出す素材生産の個人事業主に向いています。請負先ごとの作業代や丸太の代金と、燃料や機械の支払いを1つにまとめて、山の仕事の合間にも申告まで進められます。

おすすめポイント

  • 連携した口座の入金から、森林組合や林業の会社、山主から振り込まれる作業代や、原木市場に出した丸太の代金をスワイプで事業の売上に仕分けでき、雇われて働いた期間の源泉徴収票とあわせて1つの申告書にまとめられる
  • 連携したカードの明細は、特許を取得した「スワイプ仕分け」(右=経費・左=プライベート)で1件ずつ切り分け=燃料や替刃、防護服の通販も、山から下りる途中の休憩で片づく(出典)
  • 燃料や修理代のレシートはカメラで撮るだけ(読み取り枚数無制限・カンタンプラン以上)。「これは経費になる?」と迷ったら「みんなはどうしてる」機能で同じ職種の判断を確認できる
  • スワイプと丸投げ仕分け(1,000件最短3秒・安心プラン以上)で、複式簿記の知識ゼロでも青色申告65万円控除に必要な帳簿と書類を作れる(白色申告の収支内訳書にも対応)
  • マイナンバーカードがあれば、申告書の作成からe-Taxでの提出(電子申告)まですべてスマホだけで完結=雨で山に入れない日も、パソコンを開かずに申告を進められる
  • 職種に合わせた職種特化モードで、税理士監修のAIが9割以上の精度で勘定科目を自動判定(出典)
  • 消費税の申告にも最安のカンタンプランから対応=原木市場や製材所に求められてインボイス登録をし、2割特例を使う場合も同じアプリで完結できる
  • 最安のカンタンプランは年払いで月980円(税抜・年額11,760円)。2026年確定申告期間の全29日間、App Storeランキング確定申告アプリ内1位(Sensor Tower)で、無料トライアルから始められる
  • 24時間のAIチャットに加え、LINEで専門スタッフに相談できる(カンタンプラン以上)=「チェーンソーは何年で償却する?」という迷いも、山を下りた後に聞ける
  • 登録者40万人超の税理士YouTuber・ヒロ税理士が監修した税務調査リスクチェックと、追徴課税時に利用料を全額返金する保証(安心プラン)

こんな人に向いている

  • 森林組合や林業の会社、山主と、作業を請け負う先がいくつもある
  • 立木を買って伐り、丸太を市場や製材所に出している
  • 燃料や替刃、修理代のレシートが毎週のようにたまる
  • パソコンを開く時間がなく、スマホだけで申告を終えたい

林業の会社を立ち上げて人を雇うならfreee

freeeは○×の質問に答える形式で申告書を作れる、初心者向けの設計が特徴の会計ソフトです。作業員を雇って班を組む、林業の会社を立ち上げて森林組合や山主に請求書を出す件数が増えたなど、事業として広げたい人、将来は法人化も考えている人に向いています。

おすすめポイント

  • ○×の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
  • 請求書の発行や給与計算までシリーズでそろう
  • 法人化したあとも法人向けfreee会計にデータを引き継げる

こんな人に向いている

  • 作業員を雇う、林業の会社を立ち上げる予定がある
  • 請求書を出す取引が多い

複数の口座やカードをまとめて管理したいならマネーフォワード

マネーフォワード クラウド確定申告は、連携できる金融機関の多さが強みです。作業代の受け取り口座、丸太の代金が入る口座、燃料や部品の支払いに使うカードと、お金の出入り口が多い人に向いています。

おすすめポイント

  • 連携できる銀行・カード・電子マネーなど金融関連サービスが豊富
  • 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と組み合わせて家計と事業をまとめて把握できる
  • レポート機能で月ごとの収支を見える化できる

こんな人に向いている

  • 作業代や丸太の代金の受け取り口座、カードが複数ある
  • 生活費と林業の仕事の収支をまとめて管理したい

パソコンでじっくり進めたいならやよいの青色申告

やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトの老舗・弥生のクラウド版です。雨の日や雪で山に入れない冬の間にパソコンの前に座る時間があり、帳簿や決算書を大きな画面で確認しながら進めたい人に向いています。

おすすめポイント

  • セルフプランは初年度無料で始められる
  • 画面の大きいパソコンで決算書までじっくり作り込める
  • 老舗ならではのサポート体制(プランにより電話・チャット)

こんな人に向いている

  • 帳簿や決算書はパソコンでまとめて進めたい
  • まず無料で1年試したい

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林業家の確定申告で注意したいポイント

林業家の申告でつまずきやすいのは、所得の区分・精算書の天引き・機械の償却と補助金・燃料と免税軽油・労災の特別加入・消費税と個人事業税・副業と扶養の7つです。順に整理します。

請負の作業代は事業所得、自分の山の木を売った分は山林所得

山林所得になるのは、山林を伐って売ったり立木のまま売ったりした所得で、取得から5年以内に伐って売った分は山林所得ではなく事業所得か雑所得です(国税庁 No.1480 山林所得)。他人の山の伐採や造林、下刈りを請け負って受け取る作業代は、自分の山林を売った所得ではありません。国税庁が明示した文書はありませんが、所得税法の林業の事業所得(規模が小さければ雑所得)に当たると考えられます。

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仕事の形所得の区分申告での扱い
森林組合や林業の会社に雇われ、日給や月給をもらう給与所得年末調整で完結することが多い
他人の山の伐採・造林・下刈り・搬出を請け負う事業所得と考えられる(規模が小さければ雑所得)作業代を売上にし、燃料や機械の費用を経費にする
立木を買って、取得から5年以内に伐って丸太を売る事業所得(または雑所得)丸太の代金を売上にし、立木の代金を経費にする
自分の山(親から受け継いだ山を含む)で、5年を超えて持つ木を伐って売る山林所得申告書第三表と山林所得収支内訳書で、ほかの所得と分けて計算する
林業の収入が仕事の形ごとに何所得になるかを示した図解。森林組合や林業の会社に雇われて日給や月給をもらう=給与所得、他人の山の伐採・造林・下刈り・搬出を請け負う=事業所得と考えられる(規模が小さければ雑所得)、立木を買って取得から5年以内に伐って丸太を売る=事業所得(または雑所得)、自分の山(親から受け継いだ山を含む)で5年を超えて持つ木を伐って売る=山林所得(申告書第三表と山林所得収支内訳書で、ほかの所得と分けて計算する)

山林所得は、ほかの所得と合計せずに5分5乗という方法で税額を計算し、最高50万円の特別控除があるなど、事業所得とは計算のしかたが別です。親から受け継いだ山は、前の持ち主が持っていた期間も含めて5年を数えるのが原則と考えられ、植林から何十年もたった木を伐れば山林所得になるのが一般的です。山林所得がある年の申告は、国税庁の確定申告書等作成コーナーを使うか、税理士に相談しましょう。

他人の山を任されて木の売上を山主と分ける契約は、木の持ち主や分け方によって、誰のどの所得になるかが変わることがあります。契約書を手元に置いて、税務署に確認しておくと安心です。

市場や森林組合の精算は、天引き前の金額を売上にする

原木市場や森林組合を通して丸太を売り、運搬費や手数料を差し引いて振り込まれた場合は、引かれる前の金額を売上にし、運搬費や手数料は経費にします。たとえば丸太の代金100万円から運搬費や手数料20万円を引かれて80万円が振り込まれたら、売上は100万円、20万円が経費です。入金額だけを売上にすると売上も経費も実際より小さくなり、2年前の課税売上で決まる消費税の判定にも関わります。

立木を買って伐る素材生産では、立木の代金も丸太の原価として経費になります。精算書は月ごとにまとめて保存し、どの山の立木を、いつ買って、いつ伐ったかを記録しておきましょう。

チェーンソーや林業機械は林業用設備として5年で償却する

林業で使うチェーンソーや刈払機、林業機械は、耐用年数省令の「林業用設備」(耐用年数5年)に当たると考えられます(e-Gov法令検索 減価償却資産の耐用年数等に関する省令)。以前の区分で「動力伐採機」「動力刈払機」とされていた機械も、いまは林業用設備にまとめられています(国税庁 耐用年数通達 付表9)。軽トラックは車両として扱い、軽自動車なら4年です。

10万円未満なら買った年の経費、10万円以上20万円未満なら3年に分けて経費にできます。青色申告なら、2026年4月以後に買った40万円未満のものは、合計300万円まで一度に経費にできます(国税庁 No.2100 減価償却のあらまし)。20万円を超えるチェーンソーも、青色申告ならこの特例の対象です。数百万円のグラップルや林内作業車は、5年に分けて経費にします。

国や自治体の補助金を受けて林業機械を買った場合、その年のうちに目的どおり機械を買い、補助金を返さなくてよいことが年末までに決まっていれば、明細書を確定申告書に添付することで、補助金の分を収入に入れない特例があります(国税庁 No.2202 国庫補助金等を受け取ったとき)。その場合は機械の取得価額から補助金を差し引いて償却し、特例を使わなければ補助金は収入になります。消費税では補助金は売上に当たりません。減価償却の考え方は、こちらの記事で解説しています。

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燃料や替刃は経費・免税軽油は令和9年3月31日が期限

混合ガソリンやチェーンオイル、替刃、林業機械の軽油や修理代、作業服や防護具、現場までの燃料代は経費にできます。私用にも使う軽トラックやスマホは、仕事で使った割合で按分します。

林業家の経費の線引き:どこまで経費になる?を示した図解。経費にできる=混合ガソリンやチェーンオイル、替刃、林業機械の軽油や修理代、作業服や防護具、現場までの燃料代、仕事で使った割合で按分=私用にも使う軽トラックやスマホ、請負の事業の経費とは分けて計算=労災の特別加入の保険料は社会保険料控除・自分の山の植林や下刈りの費用はその山の木を売った年の山林所得の経費、経費にならない=自分の食事代や普段も着る服

経費にならないものや、経費とは別の扱いになるものもあります。労災の特別加入の保険料は社会保険料控除、自分の山の植林や下刈りの費用は、その山の木を売った年の山林所得の経費として、請負の事業の経費とは分けて計算します。自分の食事代や普段も着る服は経費になりません。

林業を営む人が林業機械の動力に使う軽油は、都道府県から免税証の交付を受ければ軽油引取税(1リットル15円)がかからない特例がありますが、期限は令和9年3月31日までです(林野庁 林業・木材産業関係税制の概要)。林野庁は3年の延長を要望していますが、2026年10月時点では決まっていません(林野庁 令和9年度税制改正要望)。対象は集材機や積込機など政令で決められた機械で、素材生産業として受けるには前年度の素材生産量が1,000㎥以上などの要件があります。作業の請負だけの場合に対象になるかは、都道府県の税事務所に確認しましょう。

労災の特別加入の保険料は経費ではなく社会保険料控除

林業の一人親方が労災保険に特別加入して払う保険料は、事業の経費ではなく、確定申告の社会保険料控除で差し引きます(国税庁 No.1130 社会保険料控除)。林業の一人親方の保険料率は1,000分の52で、建設業の一人親方(1,000分の17)の約3倍です。保険料は給付基礎日額×365日×52/1,000で計算し、日額1万円なら年189,800円になります(厚生労働省 特別加入制度のしおり)。

特別加入できるのは、労働者を使う日が年100日未満の一人親方などです。チェーンソーなどの振動工具を1年以上使ってきた人や、粉じん作業を3年以上してきた人は、加入時に健康診断が必要です。特別加入団体に払う会費や入会金は保険料とは別のもので、団体や会費の性質によって扱いが変わることがあるため、迷ったら税務署に確認しましょう。一人親方が入れる労災保険のしくみは、こちらの記事で解説しています。

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消費税は請負が第四種・素材生産が第三種、個人事業税は都道府県の判断

簡易課税を選ぶと、伐採や造林、下刈りを請け負う林業サービス業はおおむね第四種事業(みなし仕入率60%)、立木を買って丸太を売る素材生産業や育林業は第三種事業(70%)です(国税庁 質疑応答事例 日本標準産業分類からみた事業区分(A農業、林業))。苗木を自分で買って植える請負は第三種です。両方の仕事がある人は、取引ごとに分けて記録しておきましょう。

消費税の申告が必要になるのは、原則として2年前の課税売上が1,000万円を超えた年か、インボイス登録をした場合です。登録した場合は、令和8年分までは2割特例、令和9年分・10年分は3割特例が使えます。原木市場への丸太の出荷は卸売市場の特例の対象にならず、森林組合への出荷も、条件を付けずに委託して平均価格で精算する共同計算方式でなければ協同組合特例の対象にならないため、買い手から登録を求められることがあります(林野庁 消費税のインボイス制度について)。消費税の申告のしかたは、こちらの記事で解説しています。

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個人事業税は、苗を育てて植え、手入れをして伐るまでを行う「林業」なら非課税です(e-Gov法令検索 地方税法 第72条の4)。ただし、苗を育てずに伐採だけを行う仕事や、立木を買って伐る素材生産は林業に当たらないとされ(林野庁 林業・木材産業関係税制の概要)、作業の請負も県の資料で林業の外として扱われる例があります。どの業種として課税されるかは都道府県が判断するので、青色申告特別控除を引く前の事業の所得が年290万円を超えたら、事務所のある都道府県(事務所がなければ住所地)の税事務所に確認しましょう。

副業は「20万円」と住民税、扶養のラインを確認する

会社に勤めながら休日に伐採や下刈りを請け負っているなら、給与以外の所得が20万円を超えると確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は必要です。勤め先の就業規則で副業が認められているかも、事前に確かめておきましょう。

家族の扶養に入っている人は、税金の扶養は令和8年分は合計所得62万円以下(給与だけなら年収136万円以下)が基準です(国税庁 No.1191 配偶者控除、財務省 令和8年度税制改正の大綱)。社会保険の扶養は年収130万円未満が目安で、事業の収入をどう数えるかは加入している健康保険によって違います。山林所得も合計所得に含まれるので、自分名義の山(親から受け継いだ山を含む)の木を売った年は、扶養から外れることがあります。

山仕事の合間に確定申告を終わらせる方法

コツは、申告期にまとめてやろうとせず、作業が終わるたびに請負先と金額を記録し、燃料や替刃のレシートはその日のうちに撮っておくことです。作業代が振り込まれたら、どの山の仕事の分かを明細で確かめる。丸太の精算書が届いたら、運搬費や手数料と分けて記録する。燃料や部品の支払いはカード連携で自動で取り込む。雪で山に入れない冬の間に、1年分の精算書と労災の保険料の領収書をそろえておく。これだけで、申告期には確認して提出するだけになります。

無料トライアルで口座とカードを連携してみて、作業代の入金や燃料の支払いが自動で取り込まれるかを試してから決めるのが失敗しない選び方です。なお、自動連携やAIの仕訳結果をそのまま提出せず、最後にひととおり見直すのはどのアプリでも共通の基本です。

タックスナップは、請負先ごとの作業代や丸太の代金と、燃料や機械の支払いを1つにまとめ、申告までスマホで終えられる設計です。山への行き帰りや雨の日のスキマ時間だけで、申告の準備が回ります。

スマホで確定申告できるアプリ タックスナップ

「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ

タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです。

今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。

「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

特許取得!スワイプするだけで仕分け完了

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得

ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。

2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード

意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。

外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

10分間あたりの平均経費処理件数は、他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピード

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)

速さの秘訣は丸投げ仕分け

タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。

銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。

「丸投げ仕分け」機能を使えば1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほど楽になります。

業界最速!税理士監修の丸投げ仕分けでは、1000件の経費処理が最短3秒

税理士監修の機能で、はじめての確定申告でも安心

「本当にこの内容で提出して大丈夫?」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。

あなたのデータをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが診断します。

修正するべき内容も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

登録者40万人YouTuber・ヒロ税理士が監修。ぜいもう調査リスクチェック

タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。

まとめ

林業家の確定申告は、「雇われて年末調整を受けているなら不要、作業を請け負ったら自分で申告する」「請負の作業代と、立木を買って5年以内に伐った丸太は事業所得と考えられ、自分の山の木を売った分は山林所得として別に計算する」「チェーンソーや林業機械は林業用設備で5年、労災の特別加入の保険料は社会保険料控除」の3点を押さえれば怖くありません。年輪を1本ずつ重ねるように、作業代と経費も1件ずつ記録していけば、申告はきちんと形になります。

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よくある質問

Q. 森林組合に雇われている林業作業員も確定申告は必要ですか?

1か所に雇われて年末調整を受けているなら、原則不要です。休日に伐採や下刈りを請け負って、給与以外の所得が20万円を超えた場合は申告が必要です。

Q. 林業の一人親方は、いくらから申告が必要ですか?

令和8年分は、所得が基礎控除の104万円などの合計を超えたら必要です。所得は、受け取った作業代から燃料や機械の修理代などの経費を引いた金額です。

Q. 伐採や下刈りの請負代金は、山林所得ですか?

自分の山林を売った所得ではないので、山林所得ではなく、事業所得(規模が小さければ雑所得)と考えられます。国税庁が明示した文書はないため、迷ったら税務署に確認しましょう。

Q. 親から受け継いだ山の木を伐って売りました。何所得ですか?

前の持ち主の期間も含めて5年を超えて持っている山の木なら、山林所得になるのが一般的です。山林所得は申告書第三表を使う別の計算になるので、国税庁の確定申告書等作成コーナーを使うか、税理士に相談しましょう。

Q. 立木を買って伐った丸太の売上は、何所得ですか?

立木を買ってから5年以内に伐って売った分は、山林所得ではなく事業所得か雑所得です。丸太の代金を売上にし、立木の代金や伐採・運搬の費用を経費にします。

Q. 他人の山を任されて、木の売上を山主と分けています。

作業代として受け取るのか、木の売上を分けるのかなど、契約の形によって所得の区分が変わることがあります。契約書を用意して、税務署に確認しておくと安心です。

Q. 森林組合の精算書で手数料が引かれています。売上はいくらですか?

運搬費や手数料を引かれる前の、丸太の代金の総額が売上です。引かれた運搬費や手数料は経費にします。精算書は保存しておきましょう。

Q. チェーンソーは何年で償却しますか?

林業で使うチェーンソーは「林業用設備」として耐用年数5年と考えられます。10万円未満なら買った年の経費にでき、青色申告なら2026年4月以後に買った40万円未満のものも一度に経費にできます。

Q. 補助金を受けて林業機械を買いました。補助金は収入になりますか?

補助金は原則として収入ですが、その年のうちに目的どおり機械を買い、補助金を返さなくてよいことが年末までに決まっていれば、明細書を確定申告書に添付することで、補助金の分を収入に入れない特例があります。その場合は、機械の取得価額から補助金を差し引いて償却します。消費税では補助金は売上に当たりません。

Q. 免税軽油はいつまで使えますか?

今の特例は令和9年3月31日までです。林野庁が3年の延長を要望していますが、2026年10月時点では決まっていません。免税証の交付は都道府県で手続きします。

Q. 軽油代に含まれる軽油引取税は、どう記録しますか?

仕事に使った軽油の代金は、軽油引取税を含めて経費にできます。レシートで軽油引取税が分けて書かれていれば、その分を消費税の対象外として扱える場合があります(国税庁 No.6313 酒税、たばこ税などの個別消費税の取扱い)。

Q. 労災の特別加入の保険料は経費になりますか?

経費ではなく、確定申告の社会保険料控除で差し引きます。払った保険料の領収書や納付の記録を保存しておきましょう。

Q. 林業の一人親方の特別加入の保険料はいくらですか?

給付基礎日額×365日×1,000分の52で計算し、日額1万円なら年189,800円です。給付基礎日額は3,500円から25,000円の間で選びます。

Q. 軽トラックを私用にも使っています。経費になりますか?

仕事で使った割合で按分した分だけ、経費にできます。軽トラックの耐用年数は、軽自動車として4年です。

Q. 個人事業税はかかりますか?

苗を育てて植え、手入れをして伐るまでを行う「林業」は非課税です。苗を育てずに伐採だけを行う仕事や素材生産は林業に当たらないとされ、作業の請負も林業の外として扱われる例があります。青色申告特別控除を引く前の事業の所得が年290万円を超えたら、事務所のある都道府県の税事務所に確認しましょう。

Q. 簡易課税の事業区分は何種ですか?

作業の請負はおおむね第四種、立木を買って丸太を売る素材生産は第三種です。両方の仕事がある人は、取引ごとに分けて記録しましょう。

Q. インボイス登録は必要ですか?

登録は任意ですが、原木市場や製材所、元請けの事業者から求められることがあります。登録すると消費税の申告が必要になりますが、令和8年分までは2割特例、令和9年分・10年分は3割特例が使えます。免税事業者から仕入れた買い手が差し引ける消費税は、令和8年10月から2年間は70%です。

Q. 季節雇用で、チェーンソーや燃料を自腹で買っています。

源泉徴収票が届く給与の働き方なら、自腹で買った道具や燃料は経費になりません。作業ごとに請求して代金を受け取る請負なら、事業の経費にできます。契約の形がわからないときは、雇い主に確認しましょう。

Q. 副業がばれることはありますか?

確定申告をすると住民税の金額が変わるため、給与から住民税を天引きしている勤め先が気づく可能性はあります。まずは就業規則で副業が認められているかを確認してください。

Q. 開業届は出すべきですか?

林業の一人親方として継続して作業を請け負うなら、開業届を出すのが原則です。青色申告承認申請書とセットで出せば、最大65万円の特別控除が使えるようになります。

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Q. 今使っている会計ソフトからデータを移行できますか?

できます。たとえばタックスナップはfreee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応しています。年初から新しいアプリで始めるか、申告前に前年分をまとめて移すのがスムーズです。

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