家賃は毎月入ってくるのに、税金の計算は別もの——ローン返済・減価償却・損益通算と、不動産投資の確定申告には独特の論点が並びます。本業のあるサラリーマン大家なら、使える時間は夜と週末だけ。毎年2月にレシートと格闘している人も多いはずです。
この記事では、ワンルームから1棟までの不動産投資家・サラリーマン大家向けに、確定申告アプリの選び方とおすすめ4本を比較します。ポイントは1つ、「不動産所得はスマホで申告できない」はもう古い情報だということ。決算書の作成から提出まで、いまはスマホだけで完結できます。
この記事のポイント
- 給与以外の所得(家賃収入−経費)が20万円を超える会社員大家は確定申告が必要。赤字の年も損益通算の還付を受けるなら申告する
- ローンの元本は経費にならない。手残りと所得がズレる最大の理由
- 固定資産税や年払いの火災保険など「年に1回の経費」が計上漏れの常連
- 以前は「不動産所得はスマホ申告不可」だったが、令和4年分から国税庁の作成コーナーもスマホ対応。タックスナップは2025年12月に不動産所得対応をリリースし、アプリ内で提出まで完結
- 迷ったら、家賃収入の申告もスマホ完結のタックスナップ、法人化まで見据えるならfreee、複数口座の一元管理ならマネーフォワード、パソコンでじっくりならやよいの青色申告
不動産投資家に確定申告アプリは必要?
家賃収入は「不動産所得」として、原則自分で確定申告する必要があります。会社の年末調整では処理されません。まずは自分に申告が必要かどうかから整理します。
会社員でも家賃収入があれば確定申告が必要になる
会社員の場合、給与以外の所得(家賃収入から経費を引いた不動産所得)が20万円を超えたら確定申告が必要です。ワンルーム1部屋でも、管理会社に任せきりでも変わりません。働き方・状況ごとに整理すると次のとおりです。
| 状況 | 確定申告 |
|---|---|
| 会社員+家賃収入(サラリーマン大家) | 不動産所得が20万円超なら必要 |
| 専業大家・その他の所得と合算 | 所得の合計が基礎控除(令和7年分95万円・令和8年分から104万円)超なら必要 |
| 不動産所得が赤字の年 | 義務はないが、損益通算で税金が戻るなら申告すべき |
| 相続で賃貸物件を引き継いだ | 家賃が入り始めた年から同じ基準で必要 |
判定は家賃の総額ではなく、家賃収入から経費を引いた「不動産所得」で行います。不動産所得の全体像はこちらの記事で詳しく解説しています。

赤字の年こそ申告で税金が戻る
物件を買った年は、登記費用や不動産取得税、減価償却で不動産所得が赤字になることがよくあります。不動産所得の赤字は給与所得と損益通算でき、給与から源泉徴収された税金の一部が還付されます。申告義務がない赤字の年でも、申告しないと戻るはずの税金はそのままです。
手書きやExcelと比べてどれくらいラクになる?
確定申告アプリを使うと、家賃の入金やローンの引き落としが流れる口座を連携するだけで取引が自動で取り込まれ、勘定科目までAIが判定します。修繕のレシートはカメラで撮るだけ。集計・転記・決算書の作成まで自動です。大家の取引は「管理会社からの月1回の入金・毎月のローン引き落とし・ときどき修繕」と規則的なので、実は自動化との相性が最も良い職種のひとつです。
不動産所得はスマホで申告できないって本当?
以前は本当でしたが、いまは違います。国税庁の確定申告書等作成コーナーは令和4年分から青色申告決算書・収支内訳書のスマホ作成に対応しました。さらにタックスナップのように、不動産所得の決算書作成から申告書の提出までアプリ内で完結できるものも登場しています。「不動産所得はパソコンでしか申告できない」と書いている記事は、情報が古い可能性があります。
青色申告65万円控除はアプリで取れる?
事業的規模(おおむね5棟10室以上)なら取れます。複式簿記の帳簿はアプリが自動で作成し、e-Taxで提出すれば55万円ではなく65万円の控除になります。事業的規模に満たない場合も10万円控除は使えるので、青色申告にしておく価値はあります。
税理士に頼むのとどちらがいい?
物件数が少ないうちは、費用面ではアプリが圧倒的に有利です。相場を比べてみます。
| 依頼方法 | 費用の目安(年間) |
|---|---|
| 税理士に記帳から丸ごと依頼 | 10〜20万円 |
| 税理士に申告書作成だけスポット依頼 | 5〜10万円 |
| 確定申告アプリ | 1〜3万円台 |
アプリなら年1〜3万円台で利用料は経費にできる
確定申告アプリの利用料は年間1〜3万円台で、全額をその年の不動産所得の経費にできます。管理会社の委託料と同じ、賃貸経営のための支出です。
税理士に頼んだほうがいいのはこんな場合
大きな修繕をして資本的支出との区分に迷う、法人化を検討している、物件が増えて減価償却の管理が複雑になった、税務調査の通知が来たという場合は、税理士に相談する価値があります。買い増しのタイミングで一度スポット相談するのも有効です。
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不動産投資家が確定申告アプリを選ぶ4つの基準
不動産投資家のアプリ選びは、①不動産所得(青色申告決算書・収支内訳書)に対応してスマホから提出まで完結するか、②家賃やローンが流れる口座・カードを連携して自動で取り込めるか、③年に1回の経費を拾い漏らさないか、④給与と合算して損益通算・還付まで進められるか、の4つで決まります。どれも「取引はほぼ口座経由で規則的、経費は年1回モノが多く、本人は本業持ちで作業時間は夜と週末だけ」という大家業の構造から来る基準です。

不動産所得に対応しスマホから提出まで完結するか
まず大前提として、そのアプリが不動産所得(青色申告決算書・収支内訳書の不動産所得用)に対応しているかを確認してください。事業所得専用のアプリでは大家の申告は完結しません。対応していても「書類の作成まで」のアプリと「e-Tax提出まで」のアプリがあり、本業のあるサラリーマン大家には、スマホだけで提出まで終わるかが作業時間を大きく左右します。
家賃やローンが流れる口座・カードを連携して自動で取り込めるか
大家の取引は、管理会社からの月1回の入金、毎月のローン引き落とし、管理費・修繕積立金の支払いと、ほぼすべてが口座を経由して規則的に発生します。口座とカードを連携すれば入出金は自動で取り込まれ、手入力はほぼ不要になります。逆に連携のないアプリだと、この規則的な取引を毎月手で打ち込むことになります。
固定資産税や年払い保険など「年1回の経費」を拾い漏らさないか
大家の経費は、固定資産税・年払いの火災保険・空室募集の広告費と、「年に1回だけ」の支出が中心です。毎日発生しないからこそ忘れやすく、税理士が「申告書で漏れやすい」と指摘する筆頭でもあります。取り込んだ支出を経費とプライベートに素早く振り分けられて、迷ったときに判断の拠りどころがあるアプリなら、この拾い漏らしを防げます。
給与と合算して損益通算・還付まで進められるか
サラリーマン大家の申告は、給与所得(源泉徴収票)と不動産所得を合算して税額を計算し直す作業です。源泉徴収票の入力から損益通算、還付額の確認までひとつの流れで進められるかを確認しましょう。
連携とサポートもチェック
銀行口座・クレジットカードの連携数と、わからないことを質問できるチャットやLINEサポートの有無も確認しておきましょう。本業が終わった夜にしか作業できない人には、深夜でも聞ける窓口があると安心です。
アプリ選びでよくある失敗
よくある失敗は3つです。①不動産所得への対応を確認せず契約して、決算書が作れないことに申告期に気づく、②料金だけで選んで口座連携がなく、毎月の入出金を手入力し続ける、③申告期直前に導入して1年分の通帳と納付書に格闘する。どれも「日々の動線で続けられるか」を基準に選べば避けられます。
不動産投資家・サラリーマン大家におすすめの確定申告アプリ4選
家賃収入の申告までスマホで完結させるならタックスナップ、法人化まで見据えるならfreee、複数の口座をまとめて管理するならマネーフォワード、パソコンでじっくり進めるならやよいの青色申告が有力です。まずは最安プラン同士の比較表で全体像をつかんでください。
| アプリ名 | 不動産所得のスマホ完結度 | レシート撮影上限(最安プラン) | カード・口座連携の自動仕訳 | 月額(最安・年払い・税抜) |
|---|---|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ 決算書の作成から提出まで完結 | 無制限 | ◎ 連携明細をAIが自動仕訳・スワイプで確認するだけ | 980円・無料トライアルあり |
| freee | ○ 対応(パソコン併用が前提の場面あり) | 月5枚 | ○ 自動で経理 | 980円・無料お試しあり |
| マネーフォワード | ○ 対応(パソコン併用が前提の場面あり) | 月15件(超過は上位プランへ) | ◎ 連携できる金融サービスが豊富 | 900円・無料トライアルあり |
| やよいの青色申告 | △ パソコン前提 | 対応(上限の公表なし) | ○ スマート取引取込 | 初年度無料あり |
なお、不動産所得に特化した低価格アプリ(月120〜360円の「大家確定申告」など)もあります。手入力でよければ最安の選択肢ですが、口座連携・自動仕訳・e-Tax提出には対応していないため、この記事では「入力から提出まで自動化できるか」を軸に汎用4アプリを比較します。
家賃収入の申告までスマホで終わらせたいならタックスナップ
タックスナップはスマホ完結に特化した確定申告アプリで、2025年12月に不動産所得へ対応し、本業の合間に家賃収入の申告を終わらせたい不動産投資家に向いています。家賃やローンが流れる口座・カードを連携すれば入出金は自動で取り込まれ、左右のスワイプ(右=経費・左=プライベート)で仕分けるだけ。青色申告決算書・収支内訳書(不動産所得用)の作成から申告書の提出までアプリの中で完結し、パソコンを開く必要がありません。
おすすめポイント
- 2025年12月に不動産所得へ対応。家賃収入の青色申告決算書・収支内訳書の作成から提出までスマホで完結(出典: https://digitalpr.jp/r/124236 )
- 家賃の入金・ローンの引き落とし・管理費の支払いが流れる口座やカードを連携すれば、規則的な取引はAIが自動で取り込んで仕訳
- 連携した明細は税理士監修のAIが9割以上の精度で勘定科目を自動判定(出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000122860.html )
- 左右のスワイプ(右=経費・左=プライベート)で1件ずつ仕分け=通勤電車や本業の休憩中でも進められる
- 「これは経費になる?」と迷ったら、同じ立場の判断を参考にできる「みんなはどうしてる」機能で確認できる=現地確認の交通費や大家仲間との情報交換の会食など、迷う経費で手が止まらない
- 固定資産税の納付書や年払い保険のレシートは、カメラで撮ればその場で取り込み完了。読み取り枚数は無制限(カンタンプラン以上)
- 給与の源泉徴収票を入力すれば、給与所得との合算・損益通算まで同じ流れで完結
- たまった分も、安心プラン以上の「丸投げ仕分け」なら1,000件の処理が最短3秒
- 外部調査で他の会計ソフトの約4倍の処理スピード(出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000122860.html )
- 2026年確定申告期間の全29日間、App Storeランキング確定申告アプリ内1位(Sensor Tower)
- 消費税申告(インボイスの2割特例を含む)にも対応
- 最安プランは年払いで月980円(税抜)、無料トライアルから始められる
- freee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応
- 24時間のAIチャットに加え、LINEで専門スタッフに相談できる(カンタンプラン以上)=本業が終わった夜でも聞ける
- 登録者40万人超の税理士YouTuber・ヒロ税理士が監修した税務調査リスクチェックと、追徴課税時に利用料を全額返金する保証(安心プラン)
こんな人に向いている
- 本業が忙しく、申告に使える時間は夜と週末しかない
- 家賃収入の申告を、決算書から提出までスマホだけで終わらせたい
- 固定資産税や年払い保険など、年1回の経費を忘れがち
- 損益通算の還付まで自分で終わらせたい
法人化まで見据えるならfreee
freeeは○×の質問に答える形式で申告書を作れる、初心者向けの設計が特徴の会計ソフトです。買い増しを重ねて資産管理法人を設立するなど、規模拡大を見据える人に向いています。
おすすめポイント
- ○×の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
- 不動産所得に対応し、請求書発行や支出管理までシリーズでそろう
- 法人化したあとも法人向けfreee会計にデータを引き継げる
こんな人に向いている
- 数年内に法人化(資産管理会社)を検討している
- 賃貸業以外の事業も並行している
複数の口座とカードをまとめて管理したいならマネーフォワード
マネーフォワード クラウド確定申告は、連携できる金融機関の多さが強みです。物件ごと・目的ごとに口座を分けている大家に向いています。
おすすめポイント
- 連携できる銀行・カード・電子マネーなど金融関連サービスが豊富
- 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と組み合わせて資産全体を把握できる
- レポート機能で物件経営の収支を見える化できる
こんな人に向いている
- 返済用・家賃入金用など複数の口座を使い分けている
- 株や投資信託も含めて資産全体をまとめて見たい
パソコンでじっくり進めたいならやよいの青色申告
やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトの老舗・弥生のクラウド版です。物件の収支をExcelで管理してきた人と相性がよく、画面を広く使って決算書まで作り込みたい人に向いています。
おすすめポイント
- セルフプランは初年度無料で始められる
- 不動産所得用の決算書に対応し、画面の大きいパソコンでじっくり作り込める
- 老舗ならではのサポート体制(プランにより電話・チャット)
こんな人に向いている
- 使い慣れたパソコンで申告も完結させたい
- まず無料で1年試したい
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不動産投資の確定申告で注意したいポイント
大家の申告でつまずきやすいのは、損益通算・ローン元本と経費のズレ・減価償却と資本的支出・経費の計上漏れ・事業的規模の判定・無申告の6つです。「節税になります」と勧められて物件を買った人ほど、この中身を人任せにせず自分で押さえておきましょう。
損益通算で給与の税金が戻る(ただし土地の利子は対象外)
不動産所得が赤字になった年は、給与所得から赤字分を差し引いて税金を計算し直せます(損益通算)。給与からは所得税が源泉徴収済みなので、引き直した分が還付されます。

ひとつだけ例外があります。赤字のうち「土地を取得するための借入金利子」に相当する部分は、損益通算の対象になりません。土地建物をローンで買った年の赤字は、全額を給与から引けるとは限らない点に注意してください。損益通算の手順はこちらの記事で詳しく解説しています。

ローンの元本は経費にならない(手残りと所得がズレる理由)
毎月のローン返済のうち、経費になるのは利息の部分だけです。元本の返済は「借金を返しているだけ」で、経費にはなりません。ここが大家の申告で最も誤解の多いポイントで、「返済で手元にお金が残っていないのに、申告では黒字で税金が出る」のはこのズレが原因です。返済予定表で利息と元本の内訳を確認し、利息だけを経費に計上しましょう。なお経営が進むと、利息が減り減価償却も切れて「キャッシュは減るのに税金は増える」局面(いわゆるデッドクロス)が来るため、毎年の申告で内訳を把握しておくことが将来の防御になります。
減価償却と資本的支出は「数字のルール」で決まる
建物の購入費は買った年に一括で経費にはできず、法定耐用年数で分割して毎年経費にします(減価償却)。新築の耐用年数はRC造47年・木造22年。中古は「(法定耐用年数−経過年数)+経過年数×20%」の簡便法で計算し、法定耐用年数を超えた物件は「法定耐用年数×20%」です。たとえば築23年の木造アパートなら耐用年数4年、建物価格4,000万円なら毎年1,000万円を経費にできます。土地は減価償却できないため、売買契約書で建物と土地の内訳を確認しておきましょう。
修繕をしたときは、元に戻すための支出(原状回復・退去後のクロス張り替えなど)は修繕費としてその年の経費、物件の価値を高める工事(間取り変更・グレードアップなど)は資本的支出として減価償却に回ります。おおむね60万円以上、または物件価格の約10%を超える工事は資本的支出と判断されやすく、判断に迷う大きな工事は税理士へのスポット相談が安全です。
大家の経費一覧と「計上漏れ8項目」
経費にできるのは賃貸経営のための支出です。主な経費は次のとおりです。
| 勘定科目 | 具体例 |
|---|---|
| 租税公課 | 固定資産税・都市計画税・不動産取得税・登録免許税・印紙税 |
| 損害保険料 | 火災保険・地震保険・孤独死保険(年払いは1年分ずつ) |
| 借入金利子 | ローンの利息部分・事務手数料・保証料(元本は不可) |
| 減価償却費 | 建物・設備の償却費 |
| 管理費・管理委託料 | 管理会社への委託料・建物の管理費・修繕積立金(要件を満たす場合) |
| 修繕費 | 原状回復・設備の交換・退去後のクリーニング |
| 入居付け費用 | 仲介手数料・空室募集の広告費(AD) |
| 旅費交通費・車両費 | 現地確認や金融機関への移動・ガソリン代(按分) |
| 接待交際費 | 管理会社・大家仲間との情報交換の会食(相手と目的をメモ) |
| 通信費・新聞図書費 | スマホ代(按分)・書籍・セミナー |
| 専門家報酬・手数料 | 税理士・司法書士への報酬・振込手数料・確定申告アプリの利用料 |
一方、所得税・住民税、ローンの元本、スーツや時計、宅建士などの資格取得費、生計を一にする家族への給与(青色事業専従者給与を除く)は経費になりません。
税理士が「申告書で漏れやすい」と指摘するのは、①固定資産税などの税金(経費にならないと思い込みやすい)②年払い火災保険の2年目以降の分 ③退去時の修繕費 ④空室募集の広告費 ⑤打ち合わせの交際費 ⑥書籍・セミナー ⑦現地確認の交通費 ⑧通信費の8項目です。どれも「年に1回・ときどき」の支出だから忘れます。

なお接待交際費については、タックスナップの税務調査リスクチェックを監修する税理士YouTuber・ヒロ税理士が「不動産所得の交際費は事業所得より狭く見られる(当局には『大家の接待相手は入居者くらい』という考え方が根底にある)」と解説しています。管理会社や大家仲間との会食は、領収書に「誰と・何のため」をメモして事業関連性を説明できるようにしておきましょう。
事業的規模なら青色65万円控除・所得290万円超なら個人事業税
青色申告特別控除の65万円(e-Tax提出時)が使えるのは、おおむね5棟10室以上の「事業的規模」の場合です。それ未満は10万円控除ですが、赤字の3年繰越などのメリットは受けられます。また、事業的規模で不動産所得が290万円を超えると、税率5%の個人事業税がかかります。なお65万円・55万円の控除は期限内申告が条件で、期限に1日でも遅れるとその年は10万円に減額されます。
無申告は「借主の申告」から割れる
家賃収入の無申告は高い確率で把握されます。借主が法人や個人事業主の場合、借主側が家賃を経費として申告するため、そのデータから貸主の収入が税務署に伝わります。登記情報や管理会社への調査からも判明します。無申告加算税(5〜20%)や延滞税が上乗せされ、悪質と判断されれば重加算税は最大50%。帳簿は7年、書類は5年の保存が必要です。
本業の合間に確定申告を終わらせる方法
コツは、申告期にまとめてやろうとせず、賃貸経営の動線に組み込むことです。家賃の入金日に月1回、管理会社の明細と取り込まれた入金を照合する。固定資産税の納付書や保険の控えは、届いたその場で撮って登録する。修繕や現地確認のレシートも同じです。あとは通勤のスキマ時間に数件ずつスワイプで仕分ければ、申告期には決算書を確認して提出するだけになります。
無料トライアルで口座を連携し、先月分の家賃入金が自動で取り込まれるかを試してから決めるのが失敗しない選び方です。なお、自動連携やAIの仕訳結果をそのまま提出せず、最後にひととおり見直すのはどのアプリでも共通の基本です。
タックスナップは、不動産所得の決算書作成から提出までスマホで完結する設計です。連携とスワイプで日々片づき、本業の合間だけで申告が終わります。

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「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ
タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです。
今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。
「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得
ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。
2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード
意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。
外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)
速さの秘訣は丸投げ仕分け
タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。
銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。
「丸投げ仕分け」機能を使えば1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほど楽になります。

税理士監修の機能で、はじめての確定申告でも安心
「本当にこの内容で提出して大丈夫?」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。
あなたのデータをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが診断します。
修正するべき内容も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。
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まとめ
不動産投資の確定申告は、「ローン元本は経費にならない」「赤字なら損益通算で還付」「年1回の経費こそ漏れる」の3点を押さえれば怖くありません。物件選びと同じくらい、数字の管理も賃貸経営の実力です。

よくある質問
Q. 家賃収入はいくらから確定申告が必要ですか?
会社員なら不動産所得(家賃収入−経費)が20万円を超えたら、専業なら所得の合計が基礎控除(令和7年分95万円・令和8年分から104万円)を超えたら必要です。家賃の総額ではなく、経費を引いた所得で判定します。
Q. 不動産所得が赤字でも申告したほうがいいですか?
したほうがいいです。赤字は給与所得と損益通算でき、源泉徴収された税金の還付を受けられます。申告しなければ還付もありません。ただし赤字のうち土地取得の借入金利子に相当する部分は通算できません。
Q. ローンの返済額は経費になりますか?
利息の部分だけ経費になります。元本の返済は経費になりません。返済予定表で利息と元本の内訳を確認して計上します。ローン事務手数料や保証料は経費にできます。
Q. 中古物件の減価償却は何年で計算しますか?
簡便法で「(法定耐用年数−経過年数)+経過年数×20%」、法定耐用年数を超えていれば「法定耐用年数×20%」です。築23年の木造(法定22年)なら4年。建物4,000万円なら毎年1,000万円を経費にできます。
Q. 修繕費と資本的支出はどう区別しますか?
元に戻す支出は修繕費(その年の経費)、価値を高める工事は資本的支出(減価償却)です。おおむね60万円以上、または物件価格の約10%を超える工事は資本的支出と判断されやすくなります。大きな工事は税理士へのスポット相談が安全です。
Q. マンションの修繕積立金は経費になりますか?
要件を満たせば支払った年の経費にできます。管理規約に基づく支払いで、返還されず、修繕のためだけに使われ、長期修繕計画に基づいて合理的に算出されている場合です(国税庁の質疑応答事例)。区分マンション投資なら多くのケースで満たします。
Q. 管理会社の年間収支報告書があれば申告できますか?
収入側の柱にはなりますが、それだけでは足りません。報告書に載るのは家賃と管理会社経由の支出だけです。固定資産税・保険料・ローン利息・自分で払った修繕費などの経費側は自分で集計する必要があります。
Q. 確定申告に必要な書類は何ですか?
賃貸借契約書・管理会社の年間報告書・家賃入金の通帳・ローン返済予定表・固定資産税の納付書・保険証券・修繕などの領収書です。物件を買った年は売買契約書と登記費用等の書類も使います。給与がある人は源泉徴収票も用意します。
Q. 5棟10室未満でも青色申告にできますか?
できます。控除額は10万円ですが、赤字の3年繰越などのメリットは受けられます。65万円控除(e-Tax提出時)は事業的規模(おおむね5棟10室以上)が条件です。
Q. 申告期限に遅れたら青色申告控除はどうなりますか?
65万円・55万円の控除は期限内申告が条件のため、遅れるとその年は10万円に減額されます。3月15日(土日の場合は翌平日)までの提出を厳守しましょう。
Q. 個人事業税はかかりますか?
事業的規模で不動産所得が290万円を超えると、税率5%の個人事業税がかかります。該当すると都道府県から納付書が届きます。支払った個人事業税は翌年の経費にできます。
Q. 敷金や礼金は収入になりますか?
礼金・更新料は収入になります。敷金や保証金のうち退去時に返還するものは収入になりません(返還しないことが確定した部分はその時点で収入)。家賃は原則、契約で定めた支払日の年の収入として計上します。
Q. 親族にタダで貸している部屋の経費は計上できますか?
できません。無償や極端な低額で貸している場合、その部屋分の減価償却費や固定資産税は経費として認められません。相場から大きく外れた賃料は贈与とみなされるリスクもあります。
Q. 「大家確定申告」など不動産特化アプリとの違いは何ですか?
特化アプリは月120〜360円と安い一方、口座連携・AIの自動仕訳・e-Tax提出には対応していません(書類の作成まで)。取引を手入力する時間を確保できるなら選択肢ですが、本業の合間に自動化して終わらせたい人には、連携と提出まで完結する汎用アプリが向いています。
Q. インボイスは大家にも関係ありますか?
住宅の家賃は消費税が非課税なので、住宅系の大家はほぼ関係ありません。事務所・店舗・駐車場の賃料は課税のため、法人テナントから登録を求められる場合があります。その場合も2割特例(令和8年分まで)で負担を抑えられます。
Q. 物件を売却したら確定申告はどうなりますか?
売却の利益は不動産所得ではなく「譲渡所得」として、分けて申告します。所有期間5年以下か超かで税率が大きく変わります。詳しくはこちらの記事で解説しています。

Q. 相続した賃貸物件の申告はどうすればいいですか?
家賃が入り始めた時点から、あなたの不動産所得として申告します。建物の取得価額や耐用年数・未償却残高は被相続人(亡くなった人)のものを引き継いで減価償却を続けます。相続登記や遺産分割が済んでいない期間の家賃は、法定相続分で按分するのが原則です。
Q. 会社に不動産投資を知られたくありません。どうすればいいですか?
確定申告書の住民税の欄で「自分で交付(普通徴収)」を選びます。不動産所得分の住民税が給与天引きに上乗せされなくなります。詳しくはこちらの記事もご覧ください。

Q. 青色申告承認申請書はいつまでに出せばいいですか?
青色申告したい年の3月15日まで(その年の1月16日以降に貸付を始めた場合は開始から2か月以内)です。いま申請すると適用は来年分からになるため、思い立ったら早めに出しておきましょう。
Q. 予定納税の通知が来ました。どうすればいいですか?
前年の申告納税額が15万円以上だと、7月と11月に前払いの通知が届きます。大規模修繕などで今年の所得が下がる見込みなら、減額申請(第1期分からは7月15日まで、第2期分だけなら11月15日まで)で前払いを減らせます。
Q. 今使っている会計ソフトからデータを移行できますか?
できます。たとえばタックスナップはfreee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応しています。年初から新しいアプリで始めるか、申告前に前年分をまとめて移すのがスムーズです。



