メルカリ転売で確定申告するとき「在庫」はどう扱う？仕入れ・経費・在庫管理の基礎を解説

メルカリでいう「在庫」とは？

在庫とは、仕入れたけれど、まだ売れていない商品を指します。
たとえば、メルカリ転売で古着や家電、コスメなどをまとめて仕入れた場合、そのうち売れ残っている分が在庫です。

在庫は「将来売って収益を得るための資産」として扱われるため、購入時点では経費になりません。
実際に売れたタイミングで、対応する仕入れ分を経費として計上します。

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在庫は経費にならない理由

確定申告で経費にできるのは、「その年に使った（消費した）」費用です。
在庫はまだ販売していないため、支出はしていても“使っていない”扱いになります。

税務上、在庫は「資産」として扱われ、決算時に棚卸（たなおろし）を行って残高を整理する必要があります。

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在庫の考え方を簡単に説明

確定申告時には、次のような計算式で「仕入れにかかった経費」を算出します。

期首商品棚卸高（年初の在庫）
＋ 当年の仕入れ額
− 期末商品棚卸高（年末の在庫）
＝ 売上原価（その年の経費として計上できる金額）

この式を見ると分かるように、年末に残っている在庫（期末棚卸高）は経費から除かれます。
翌年に売れた時点で、その分を経費として扱うことになります。

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具体例で理解しよう

例）メルカリ転売での仕入れと販売

• 2024年3月：古着をまとめて10万円分仕入れ
  
• 2024年中に6万円分を販売
  
• 4万円分が売れ残り（在庫）
  

この場合、経費にできるのは販売済みの6万円分のみ。
残り4万円分は在庫として翌年に繰り越されます。

翌年、在庫の一部を売ったら、そのタイミングで経費に含めます。

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メルカリの確定申告で必要な「棚卸（たなおろし）」とは

棚卸とは、年末時点で手元に残っている在庫の金額を数える作業です。
決算時（12月31日）にどの商品がいくつ残っているかを確認し、その仕入れ価格を合計します。

棚卸の金額を「期末商品棚卸高」として申告書に記入します。

棚卸の手順

1. 年末（12月31日）時点で手元の在庫をリストアップ
   
2. 各商品の仕入れ価格を記録
   
3. 合計金額を算出
   
4. 会計ソフトや申告書に「期末棚卸高」として入力
   

棚卸表は、エクセルやノートでもOK。
例：

商品名	仕入価格	在庫数	金額
古着A	1,000円	5着	5,000円
古着B	2,000円	3着	6,000円
合計			11,000円

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在庫の評価額は「仕入価格」でOK

在庫の金額は、販売価格ではなく**仕入れ時の原価（購入金額）**で評価します。
セール価格で仕入れたならその金額、送料込みで仕入れた場合は送料も含めて計算して構いません。

中古品や転売商品の場合も、仕入れ価格ベースで計上すれば問題ありません。

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ハンドメイド販売の場合は？

ハンドメイド作品を販売している場合、素材や材料の在庫も同じ扱いになります。
たとえば、糸や布、金具などを購入してまだ作品に使っていない分は在庫として残ります。

この場合の棚卸は次のように考えます。

• 使った分 → 当年の経費
  
• 使っていない分 → 翌年へ繰り越し
  

つまり、材料を仕入れた時点ではすべて経費にせず、年末に残っている材料の原価分を引くことで調整します。

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在庫管理のコツ

1. 仕入れ時に記録をつけておく

仕入日・金額・数量・商品名をメモしておくと、年末の棚卸がスムーズになります。
領収書やレシートも必ず保管しておきましょう。

2. 販売履歴と照らし合わせる

メルカリの販売履歴や取引メッセージはデータとして残るため、仕入れと販売の対応が取りやすいです。
必要に応じてエクセルやアプリで管理しておくのがおすすめです。

3. 倉庫や自宅保管分を整理

在庫を複数の場所に置いている場合、年末に正確な数量を確認できるよう整理しておきましょう。

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よくある誤りと注意点

誤り①：仕入れたものをすべて経費にしてしまう

仕入れた時点で全額を経費に入れると、在庫分まで経費計上してしまい、翌年の所得計算でズレが生じます。
税務調査で指摘されることもあるため注意が必要です。

誤り②：在庫の金額を「売価」で評価する

在庫は「仕入れ値」で評価するのが原則。販売予定価格で記載してはいけません。

誤り③：棚卸をしないまま申告

棚卸を行わないと、翌年に在庫が残っていても経費に重複してしまい、正確な申告になりません。

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在庫を正しく処理するメリット

在庫を正しく管理しておくことで、以下のようなメリットがあります。

• 経費計上のミスを防げる
  
• 利益（所得）を正確に把握できる
  
• 税務署からの指摘リスクを減らせる
  
• 販売戦略（売れ筋・滞留品）の分析にも活かせる
  

「税務のため」だけでなく、ビジネス運営にも役立ちます。

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まとめ

メルカリ販売で仕入れた商品のうち、売れていない在庫は経費にならないのが原則です。

• 在庫は「資産」として扱い、年末に棚卸で整理する
  
• 経費計上できるのは「売れた分」だけ
  
• ハンドメイドの材料も同様に管理する
  
• 棚卸は12月31日時点の数量と仕入れ値で評価
  
• 青色申告を使えば在庫管理も効率化できる
  

在庫を正しく管理することで、確定申告の精度が上がり、節税効果も高まります。
仕入れや販売を続けている人は、早めにルールを押さえて、正確な帳簿づくりを心がけましょう。

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よくある質問

メルカリで仕入れた商品が翌年に売れた場合、経費はいつの年に入れますか？

売れた年の経費になります。仕入れた年ではなく、販売が完了した年に「売上原価」として計上します。

売れ残り商品を破棄した場合はどうなりますか？

廃棄した時点で「損失」として経費計上できます。廃棄の記録（写真・メモなど）を残しておきましょう。

ハンドメイドの材料が大量に余った場合は？

年末の棚卸で残りの材料を在庫として処理し、使った分だけを経費にします。