この記事のポイント
- 医療費集計フォームは国税庁がExcel形式で無料配布する医療費控除用の集計ファイル
- 入力するのは医療を受けた人・支払先・区分・支払額・補填額の5項目
- 作成コーナーに取り込むと医療費控除の明細書へ自動反映
- ダウンロードは国税庁サイトから。使う年分に対応した最新版を選ぶのが基本
- 領収書は提出不要だが自宅で5年間の保存が必要
田淵 宏明
【所属】
税理士法人Five Starパートナーズ 代表税理士
【経歴】
大阪府豊中市出身。関西学院大学経済学部卒業後、中原会計事務所に入所。2001年に税理士試験全科目合格。その後、新日本アーンスト・アンド・ヤング税理士法人で国際税務業務に従事。2005年にヒロ☆総合会計事務所を設立し、2022年に税理士法人Five Starパートナーズへ組織変更。また、YouTubeチャンネル「税理士YouTuberチャンネル!!」を運営し、税務や経営に関する情報を発信している。
保有資格: 税理士
※詳細やご自身の状況に応じた適切な対応については、税理士等の専門家にご相談ください。
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医療費集計フォームとは?国税庁が配布するExcelファイル
医療費集計フォームは、国税庁が確定申告書等作成コーナーで無料配布しているExcel(.xlsx)ファイルです。1年間に支払った医療費を、人ごと・支払先ごとに一覧化するために使います。
このフォームに入力しておくと、確定申告書等作成コーナーで読み込むだけで医療費控除の明細書が自動で作成されます。領収書の内容を1枚ずつ手入力する手間が減り、集計ミスも防ぎやすくなります。
医療費控除は、1年間の医療費が原則10万円(総所得金額等が200万円未満の人は所得の5%)を超えたときに使える所得控除です。控除を受けるには医療費控除の明細書の添付が必要で、その明細書づくりを助けるのがこのフォームだと考えると分かりやすいです。
医療費集計フォームはどこでダウンロードできる?
ダウンロード先は国税庁の公式サイト(確定申告特集内の「医療費集計フォームのダウンロード」ページ)です。他社サイトのコピーではなく、必ず国税庁のページから入手してください。
ファイルはExcelブック(拡張子「.xlsx」)で提供され、サイズは400KB前後です。ExcelやスプレッドシートなどExcel形式を開けるソフトがあれば編集できます。
年分(バージョン)ごとに用意されている
医療費集計フォームは申告する年分に合わせたバージョンが用意されており、対応する年分のフォームを使うのが基本です。国税庁の案内では、前年にダウンロードした様式(ver3.1)を引き続き使える年もありますが、仕様は年分で変わる場合があります。
古いバージョンで作成すると作成コーナーへの取り込み時に不整合が起きることがあります。申告する年分に対応した最新のフォームを、国税庁のサイトで確認してから使うと安心です。
医療費集計フォームの入力項目と書き方
入力するのは、次の5項目です。医療を受けた人と支払先の組み合わせごとに1行ずつ入力していきます。
| 入力項目 | 内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 医療を受けた人 | 本人・家族など医療を受けた人の氏名 | 山田 花子 |
| 支払先の名称 | 病院・薬局・介護事業者などの名称 | ○○内科クリニック |
| 医療費の区分 | 4区分から該当するものを選択 | 診療・治療 |
| 支払った医療費の額 | 実際に支払った金額(1円単位) | 12,800 |
| うち補填される金額 | 保険金などで補填された額 | 5,000 |
同じ人・同じ支払先の領収書が複数あるときは、合計してまとめて入力してかまいません。領収書を人別・病院別に仕分けてから入力すると、作業がぐっと速く進みます。
医療費の区分は4つから選ぶ
医療費の区分は、「診療・治療」「医薬品購入」「介護保険サービス」「その他の医療費」の4つから選びます。区分欄はプルダウンで選択でき、通院や入院の費用は「診療・治療」、市販薬や処方薬は「医薬品購入」が目安です。
交通費や治療のための市販薬など、判断に迷う費用もあります。医療費控除の対象になるかどうかは国税庁の基準を確認し、対象になるものだけを入力してください。
補填される金額は医療費に紐づけて入力する
「うち補填される金額」には、生命保険の入院給付金や健康保険の高額療養費など、その医療費に対して補填された金額を入力します。補填額は、対象となった医療費の行に紐づけて入力するのが原則です。
補填の対象がその医療費だけの場合、支払った額を超えて差し引く必要はありません。補填額を入れ忘れると控除額が過大になり、後から修正が必要になるため注意してください。
入力したフォームを確定申告書等作成コーナーに取り込む手順
入力したフォームは、確定申告書等作成コーナーの医療費控除の入力画面で「医療費集計フォームを読み込む」を選び、保存したExcelファイルを指定すれば取り込めます。
取り込みが終わると、入力内容が医療費控除の明細書へ反映されます。読み込み後は、明細書の画面に反映された金額を必ず確認してください。国税庁も、データ読込後は反映内容の確認を促しています。金額のズレや区分の間違いは、この画面で修正できます。
医療費集計フォーム以外の入力方法との違い
確定申告書等作成コーナーでは、医療費集計フォームの読み込み以外にも入力方法が用意されています。国税庁の案内では、次の方法から選べます。
- 医療費通知(xmlデータ)を読み込む:マイナポータル連携などで取得した医療費通知データを取り込み、自動入力する
- 医療費通知(書面)を使う:健康保険組合などから届いた紙の通知の合計額を入力する
- 領収書から入力する:作成コーナーの画面で1件ずつ、またはまとめて手入力する
- 医療費集計フォームを読み込む:本記事のExcelフォームを使う
- 合計額のみ入力する:自分で作った明細書をもとに合計だけ入力する
医療費集計フォームは、件数が多い人や家族分をまとめたい人に向いています。一方、マイナポータル連携で医療費通知を自動取得すれば入力の手間はさらに減りますが、通知に載らない自由診療や市販薬は別途入力が必要です。
医療費集計フォームを使うときの注意点
医療費集計フォームは便利ですが、Excelの編集はPCでの操作が前提です。国税庁も、スマホで使う場合はPCで編集・保存してからスマホに移す方法を案内しています。
フォームは行や列の削除・挿入ができないなど、一部の機能が制限されています。入力欄が足りないときは、フォームで用意された方法で行を追加してください。金額は1円単位で正確に入力します。
領収書そのものの提出は不要ですが、確定申告期限の翌日から5年間、自宅で保存する義務があります。税務署から提示や提出を求められることがあるため、フォームに入力した後も領収書は捨てずに保管しておきましょう。なお、レシートの読み取り機能を備えたタックスナップのような確定申告アプリなら、Excelへの手入力に頼らず、撮影だけで医療費の集計を進められます。
まとめ
医療費集計フォームは、国税庁がExcel形式で配布する医療費控除用の集計ファイルです。医療を受けた人・支払先・区分・支払額・補填額を入力し、確定申告書等作成コーナーに取り込めば、医療費控除の明細書が自動で作成されます。
使うときは、申告する年分に対応した最新版を国税庁サイトからダウンロードし、読み込み後の反映内容を確認するのが基本です。領収書は5年間の保存を忘れないようにしましょう。件数が多いほど手入力は負担になるため、レシート読み取りに対応したアプリを併用すると、集計から申告までの手間を大きく減らせます。
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(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

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出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)
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よくある質問
Q. 医療費集計フォームは無料で使えますか?
はい、無料です。国税庁が確定申告書等作成コーナーで無償配布しているExcelファイルで、ダウンロードや利用に費用はかかりません。
Q. 医療費集計フォームはどこでダウンロードできますか?
国税庁の公式サイト(確定申告特集内の「医療費集計フォームのダウンロード」ページ)から入手できます。申告する年分に対応したバージョンを選んでください。
Q. 医療費集計フォームはスマホだけで使えますか?
Excelの編集はPCでの操作が前提です。国税庁は、スマホで使う場合はPCで編集・保存してからスマホに移す方法を案内しています。スマホ中心で進めたい場合は、手入力やレシート読み取りに対応したアプリの利用が手軽です。
Q. 医療費集計フォームに入力した領収書は提出が必要ですか?
提出は不要です。ただし確定申告期限の翌日から5年間は自宅での保存が必要で、税務署から提示や提出を求められることがあります。
Q. 医療費集計フォームとマイナポータル連携はどちらが良いですか?
件数が多い人や家族分をまとめたい人は集計フォームが便利です。マイナポータル連携なら医療費通知を自動取得できますが、通知に載らない自由診療や市販薬は別途入力が必要になります。
Q. 古い年分の医療費集計フォームを使っても大丈夫ですか?
仕様は年分で変わることがあり、古いバージョンでは作成コーナーへの取り込み時に不整合が起きる場合があります。申告する年分に対応した最新版を国税庁サイトで確認してから使うのが安心です。
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