この記事のポイント
- 記入する場所は第二表の「寄附金控除に関する事項」と第一表の「寄附金控除」欄の2か所
- 第二表には2,000円を引く前の寄附金合計と寄附先の名称、第一表には控除額(合計−2,000円)を書く
- 住民税の控除に反映させるには第二表「住民税に関する事項」の寄附欄にも合計額を記入
- 控除額はその年の寄附合計額から2,000円を引いた金額で、上限は総所得金額等の40%
- 必要書類は寄附金受領証明書、または特定事業者発行の「寄附金控除に関する証明書」(電子データ)
田淵 宏明
【所属】
税理士法人Five Starパートナーズ 代表税理士
【経歴】
大阪府豊中市出身。関西学院大学経済学部卒業後、中原会計事務所に入所。2001年に税理士試験全科目合格。その後、新日本アーンスト・アンド・ヤング税理士法人で国際税務業務に従事。2005年にヒロ☆総合会計事務所を設立し、2022年に税理士法人Five Starパートナーズへ組織変更。また、YouTubeチャンネル「税理士YouTuberチャンネル!!」を運営し、税務や経営に関する情報を発信している。
保有資格: 税理士
※詳細やご自身の状況に応じた適切な対応については、税理士等の専門家にご相談ください。
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ふるさと納税を書く場所は第二表と第一表の2か所
ふるさと納税(寄附金控除)を確定申告書に記入する場所は、第二表と第一表の2か所です。第二表で寄附の内訳を申告し、第一表でその控除額を所得から差し引く流れになります。
順番としては、先に第二表の寄附の内訳を書き、そこで計算した控除額を第一表に転記すると分かりやすいです。住民税の控除まで正しく反映させるには、第二表の住民税欄への記入も欠かせません。以下、それぞれの欄の書き方を記入例で確認します。
なお、様式の欄名や欄番号は年分によって変わることがあります。実際に記入する前に、最新の様式を国税庁のサイトで確認しておくと安心です。
第二表「寄附金控除に関する事項」の記入例
第二表の「寄附金控除に関する事項」には、寄附先の名称等と寄附金額(2,000円を引く前の合計)を書きます。ここが寄附の内訳を申告するメインの欄です。
寄附金額の欄には、その年に支払ったふるさと納税の合計額をそのまま記入します。控除額の計算で差し引く2,000円は、ここではまだ引きません。複数の自治体に寄附した場合は、代表的な寄附先を書いて「ほか」と添え、金額は全自治体の合計を記入します。
| 記入欄 | 書く内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 寄附先の名称等 | 寄附した自治体名(複数なら「ほか」を添える) | 広島県三原市 ほか |
| 寄附金 | その年の寄附合計額(2,000円を引く前) | 50,000円 |
第二表「住民税に関する事項」の記入例
翌年度の住民税を軽減するには、第二表「住民税に関する事項」の「都道府県、市区町村への寄附」欄にも記入します。ここを埋め忘れると、住民税の控除に正しく反映されません。
この欄に書くのは、2,000円を引く前の寄附金合計額です。ふるさと納税は都道府県・市区町村への寄附にあたるため、この欄が対象になります。複数の自治体に寄附した場合も、合計額をまとめて記入します。
| 記入欄 | 書く内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 都道府県、市区町村への寄附 | ふるさと納税の合計額(2,000円を引く前) | 50,000円 |
住民税の控除がどのように差し引かれるのか、還付金との違いを詳しく知りたい場合は、ふるさと納税の還付金の仕組みを扱った記事もあわせて読むと理解が深まります。
第一表「寄附金控除」欄の記入例
第一表の「寄附金控除」欄(所得から差し引かれる金額)には、控除額(寄附合計額から2,000円を引いた金額)を記入します。第二表に書いた合計額そのものではない点に注意してください。
たとえば年間の寄附合計が50,000円なら、そこから2,000円を引いた48,000円が控除額です。この金額を第一表の寄附金控除欄に記入すると、その分が所得から差し引かれて所得税が軽くなります。
| 記入欄 | 書く内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 寄附金控除(所得から差し引かれる金額) | 寄附合計額 − 2,000円 | 48,000円 |
寄附金控除額の計算方法と上限
ふるさと納税の寄附金控除額は、その年に支払った寄附金の合計額から2,000円を差し引いた金額です。この2,000円は自己負担分で、いくら寄附しても控除の対象外になります。
計算式はシンプルで、寄附金控除額 = 年間の寄附合計額 − 2,000円です。50,000円寄附したなら48,000円、100,000円なら98,000円が控除額になります。
ただし上限があり、所得控除の対象となる寄附金の額は総所得金額等の40%までです(出典:国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除))。所得に対して寄附額が大きすぎると全額は控除されないため、寄附する前に自分の控除上限額を確認しておくと無駄がありません。
確定申告に必要な書類
ふるさと納税の確定申告には、寄附したことを証明する書類が必要です。用意できるのは次の2種類で、どちらか一方があれば申告できます。
ひとつは、寄附先の自治体から届く「寄附金受領証明書」です。寄附ごとに発行されるため、複数の自治体に寄附した場合はすべての証明書をそろえます。
もうひとつは、特定事業者(ふるさと納税ポータルサイトなど)が発行する「寄附金控除に関する証明書」です。1年分の寄附をまとめた電子データで交付され、自治体ごとの受領証明書を1枚ずつ集める手間がありません。楽天ふるさと納税やふるなびといったサイトでの電子データの取得方法は、各サービスを扱った記事で確認できます。


書面で提出する場合は、寄附金受領証明書を確定申告書に添付します。e-Taxで提出する場合は、証明書のデータを添付するか、記載事項を入力する形になります。
e-Tax・確定申告書等作成コーナーでの入力の流れ
スマホやパソコンで申告するなら、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」やe-Taxで、画面の案内に沿って寄附金額を入力していきます。手書きの様式と違い、控除額は自動で計算されます。
さらにマイナポータル連携を使うと、寄附金受領証明書等のデータをマイナポータル経由で取得し、確定申告書に自動入力できます。手入力の手間や転記ミスを減らせるのが利点です。連携には事前準備が必要なので、余裕を持って設定しておくと申告当日に慌てません。
証明書の数字を入力してから申告書を作成し、提出まで済ませる一連の作業は、タックスナップのような確定申告アプリを使えばスマホひとつで完結します。PCを開かずに手元で終えられるため、確定申告のために机に向かう時間を取りにくい方でも進めやすい方法です。
まとめ
ふるさと納税の確定申告は、第二表の「寄附金控除に関する事項」に寄附先と合計額を書き、第一表の「寄附金控除」欄に控除額(合計−2,000円)を記入するのが基本です。住民税の控除に反映させるため、第二表「住民税に関する事項」の寄附欄への記入も忘れないようにします。
控除額は寄附合計から2,000円を引いた金額で、上限は総所得金額等の40%です。必要書類は寄附金受領証明書か、特定事業者発行の「寄附金控除に関する証明書」のいずれか。様式は年分で変わることがあるため、記入前に最新の様式を国税庁で確認しておくと確実です。
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よくある質問
Q. ふるさと納税は確定申告書のどこに記入しますか?
第二表の「寄附金控除に関する事項」に寄附先の名称と寄附金の合計額を書き、第一表の「寄附金控除」欄に控除額(合計−2,000円)を記入します。住民税の控除に反映させるには、第二表「住民税に関する事項」の都道府県・市区町村への寄附欄にも合計額を記入します。
Q. 第二表と第一表では書く金額が違いますか?
違います。第二表の寄附金欄と住民税欄には2,000円を引く前の合計額を書き、第一表の寄附金控除欄には2,000円を引いた後の控除額を書きます。同じ金額を両方に書くわけではありません。
Q. 複数の自治体に寄附した場合はどう書きますか?
第二表の寄附先の名称は代表的な自治体名を書いて「ほか」を添え、金額はすべての自治体の合計額を記入します。住民税欄も合計額でまとめて記入します。必要書類は、寄附した自治体すべての証明書をそろえます。
Q. 確定申告に必要な書類は何ですか?
寄附先から届く「寄附金受領証明書」、または特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」(1年分をまとめた電子データ)のいずれかが必要です。書面提出なら証明書を確定申告書に添付し、e-Taxならデータを添付するか記載事項を入力します。
Q. ふるさと納税の控除額はいくらになりますか?
その年に支払った寄附金の合計額から2,000円を引いた金額が控除額です。50,000円寄附したなら48,000円が控除額になります。ただし所得控除の対象となる寄附金の額は総所得金額等の40%が上限です。
Q. ワンストップ特例を使えば確定申告は不要ですか?
寄附先が5自治体以内で、確定申告が必要ない給与所得者などが各自治体に特例申請していれば、原則として確定申告は不要です。医療費控除などで確定申告をする場合や6自治体以上に寄附した場合は、確定申告でふるさと納税を申告します。
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