開業届は、税務署に直接行かなくても郵送で提出できます。ただし2025年から控えの扱いが変わり、受付印が押されなくなったため、提出の証明を残す方法には少し注意が必要です。
この記事のポイント
- 開業届は郵送で提出でき、送るのは開業届・本人確認書類のコピー・返信用封筒の3点が基本
- 2025年から控えに受付印が押されなくなったため、提出の証明はコピーの保管やe-Taxの受信通知で残す
- 送るときは、記録が残る簡易書留やレターパックだと安心
- 提出期限は事業を始めた年分の確定申告期限まで(通常は翌年の3月15日)
田淵 宏明
【所属】
税理士法人Five Starパートナーズ 代表税理士
【経歴】
大阪府豊中市出身。関西学院大学経済学部卒業後、中原会計事務所に入所。2001年に税理士試験全科目合格。その後、新日本アーンスト・アンド・ヤング税理士法人で国際税務業務に従事。2005年にヒロ☆総合会計事務所を設立し、2022年に税理士法人Five Starパートナーズへ組織変更。また、YouTubeチャンネル「税理士YouTuberチャンネル!!」を運営し、税務や経営に関する情報を発信している。
保有資格: 税理士
※詳細やご自身の状況に応じた適切な対応については、税理士等の専門家にご相談ください。
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開業届の提出方法は3つ|郵送はどんな人向き?
開業届は、税務署の窓口・郵送・オンラインの3つの方法で提出できます。このうち郵送は、税務署に足を運ばずに手続きしたい人に向いています。
| 提出方法 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 郵送 | 自宅から好きな時間に送れる | 税務署に行く時間がなく、紙で提出したい人 |
| 窓口 | その場で職員に確認してもらえる(平日8:30〜17:00) | 記入に不安があり、対面で確認したい人 |
| オンライン(おすすめ) | 自宅やスマホから24時間提出できる(e-Tax・アプリ) | スマホやPCで早く済ませたい人(マイナンバーカードが必要) |
なお、オンライン提出のなかでも、タックスナップ開業届なら、質問に答えるだけで最短5分で完結します。
郵送が向いているのはどんな人?
郵送が向いているのは、税務署に行く時間は取りにくいけれど、オンライン手続きはあまり使いたくない人です。書類をポストに投函するだけで手続きが進むため、パソコンやマイナンバーカードの準備に手間を感じる人でも始めやすい方法です。
ただし、書類に不備があると郵便でのやり取りが発生し、時間がかかってしまいます。そのため、送る前の確認はていねいにしておきましょう。
開業届を郵送するときの必要書類は?
郵送で送るのは、開業届・本人確認書類のコピー・返信用封筒の3点が基本です。さらに青色申告をする場合は、青色申告承認申請書も同封します。
同封するものチェックリスト
- 開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
- 本人確認書類のコピー(マイナンバーカードなら両面のコピーでOK)と添付台紙
- 返信用封筒(自分の宛名を書き、切手を貼る)
- (青色申告をする場合)青色申告承認申請書
本人確認書類は、マイナンバーが確認できるものと、身元が確認できるものの2種類が必要です。また、控え用にコピーを取るときは、念のためマイナンバー部分を黒く塗りつぶしておくと安心です。
青色申告承認申請書も一緒に送るには?
最大65万円の青色申告特別控除を受けたいなら、開業届と青色申告承認申請書を同時に郵送するのがおすすめです。青色申告承認申請書は開業届より提出期限が早く、出し忘れるとその年の控除を受けられないためです。
なお、控え用の様式がないため、提出用と控え用に同じものを2枚印刷して同封します。青色申告承認申請書の具体的な書き方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

封筒の書き方と送り方は?
郵送するときに押さえたいのは、封筒の書き方と、記録が残る送り方の2つです。
あて名・「開業届在中」・差出人の書き方
封筒の表面には、提出先の税務署の住所と「〇〇税務署 御中」を書きます。あわせて「個人事業の開業・廃業等届出書 在中」と赤字で添えておくと、税務署内で担当部署に振り分けられやすくなります。
また、裏面に自分の住所・氏名・電話番号を書いておけば、不備があったときに連絡を受け取りやすくなります。
封筒のサイズと切手代
開業届の提出そのものは無料ですが、郵送する場合は切手代がかかります。開業届はA4サイズなので、折らずに送るなら角形2号、三つ折りにするなら長形3号の封筒を使います。
切手代は重さで決まり、主な目安は次のとおりです。
| 送り方 | 料金 |
|---|---|
| 定形郵便(三つ折り・50g以内) | 110円 |
| 定形外郵便 規格内(A4のまま・50g以内) | 140円 |
| 簡易書留(基本料金に加算) | +350円 |
| レターパックライト / プラス | 430円 / 600円 |
記録が残る送り方だと安心
開業届は大切な書類なので、できれば配送の記録が残る方法で送ると安心です。たとえば簡易書留やレターパックなら、追跡番号で配送状況を確認でき、万一の紛失にも備えられます。
急ぎでなければ普通郵便でも提出できるので、確実に届けたいときだけ記録の残る方法を選ぶ、と使い分けてもよいでしょう。
開業届の控えは郵送で受け取れる?【2025年改正】
開業届の控え自体は郵送でも手元に残せますが、2025年の改正で受付印(収受日付印)が押されなくなりました。そのため、提出した事実は別の方法で証明する必要があります。
2025年から控えに受付印は押されなくなった
2025年1月以降、税務署は提出された書類の控えに収受日付印を押さなくなりました(国税庁)。以前は控えと返信用封筒を同封すると受付印つきの控えが返ってきましたが、現在は押印された控えを受け取れません。
代わりに、希望する人には日付や税務署名が記載されたリーフレットが渡されます。
提出したことを証明する方法
控えは、融資の申し込みや屋号での銀行口座開設などで「開業の証明」として求められることがあります。受付印がなくなった今は、次の方法で提出を証明しましょう。
- 提出した開業届のコピーを自分で保管し、提出日を記録しておく
- e-Taxで提出した場合は、受信通知(メッセージボックス)が証明になる
- 必要に応じて、保有個人情報の開示請求(手数料300円)で控えを取得する
なお、スマホで開業届を提出できるタックスナップ開業届なら、提出の受信通知がアプリに記録として残るため、紙の控えを別途保管する必要もありません。
控えをなくしてしまった場合の再発行方法は、こちらをあわせてご覧ください。

開業届はいつまでに出せばいい?一緒に出す書類は?
開業届の提出期限は、事業を始めた年分の確定申告期限まで(通常は翌年の3月15日)です。青色申告をするなら、それよりも期限が早い青色申告承認申請書に合わせて準備しておくと安心です。
提出期限は「事業を始めた年分の確定申告期限まで」
国税庁の案内では、開業届の提出時期は「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで」とされています(国税庁)。具体的には、開業した年の翌年3月15日が目安です。
ただし、提出を忘れてしまわないよう、開業したらできるだけ早めに出しておくとよいでしょう。提出期限やベストなタイミングをくわしく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

青色申告承認申請書の期限は開業から2か月以内
青色申告をするなら、青色申告承認申請書の提出期限にも注意しましょう。原則はその年の3月15日まで、その年の1月16日以降に開業した場合は開業日から2か月以内です。
開業届よりも期限が早いことが多いので、開業届と一緒に出してしまうのが確実です。これらを期限内に提出すれば、最大65万円の青色申告特別控除を受けられます。
郵送よりオンラインでラクに出したいなら、無料の開業届作成サービスの比較も参考にしてください。

開業届をスマホひとつで出すなら「タックスナップ開業届」
郵送には、同封書類をそろえたり、控えを自分で保管したりと、それなりに手間がかかります。その点タックスナップ開業届なら、質問に答えるだけで開業届と青色申告承認申請書を作成し、そのままe-Taxで提出まで完結できます。
しかも無料で使えるうえ、提出の記録もアプリに残るため、控えの管理に悩む必要もありません。

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スマホだけ・最短5分で提出まで完了
質問に答えていくだけ、最短5分で開業届が完成します。あとはマイナンバーカードをかざすだけで電子提出まで完了。別アプリのインストールもいりません。

青色申告承認申請書も同時に出せる
開業届と同じ流れで、青色申告承認申請書も一緒に作成・提出できます。最大65万円の青色申告特別控除など、節税につながるメリットも大きいので、この機会に出しておくのがおすすめです。
開業届から確定申告まで、ひとつのアプリで完結
開業届の作成・提出から、日々の会計業務、確定申告書の作成・提出まで、全てひとつのアプリで完結できます。
開業のときに入力した情報は確定申告にもそのまま引き継がれるため、二度手間になることなくスムーズに進められます。
会計業務の機能では、「スワイプ仕分け」などスマホに特化した直感的な操作が特徴で、外部の調査では他会計ソフトの約4倍の速さで経費処理ができるという結果も出ています(参考)。
2026年の確定申告期間には、大手会計ソフトも含めた確定申告アプリのApp Storeランキングで全期間1位を獲得しました。(参考)

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開業届の作成・提出は完全無料です。確定申告に向けた機能を使う場合も無料トライアルから始められ、費用が発生する前にキャンセルすることもできます。
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まとめ
開業届は郵送でも提出でき、必要なのは開業届・本人確認書類のコピー・返信用封筒の3点です。封筒には「開業届在中」と書き、記録が残る簡易書留やレターパックで送ると安心です。
また、2025年の改正で控えに受付印が押されなくなったため、提出のコピーやe-Taxの受信通知で記録を残しておきましょう。
提出期限は事業を始めた年分の確定申告期限(通常は翌年の3月15日)までです。手早く確実に済ませたいなら、スマホだけで無料で完結するタックスナップ開業届も検討してみてください。
よくある質問
Q. 開業届は郵送でも受理される?
はい、郵送でも問題なく受理されます。ただし開業届は信書にあたるため、宅配便ではなく郵便で送る点に注意しましょう。
Q. 2025年以降、控えはどうやって受け取る?
2025年の改正で控えに受付印は押されなくなりました。提出した開業届のコピーを自分で保管し、提出日を記録しておきましょう。e-Taxで提出した場合は、受信通知が証明になります。
Q. 切手代はいくら?
三つ折りにして定形郵便で送るなら、50g以内で110円です。記録が残る簡易書留にする場合は、これに350円が加算されます。
Q. 記録が残る送り方にすべき?
必須ではありませんが、大切な書類なので簡易書留やレターパックなど記録が残る方法をおすすめします。万一の紛失にも備えられるためです。
Q. 開業届の提出期限は?
事業を始めた年分の確定申告期限(通常は翌年の3月15日)までです。ただし青色申告をする場合は、青色申告承認申請書の期限(開業から2か月以内など)のほうが早いことが多いので注意しましょう。
Q. 本人確認書類は何が必要?
マイナンバーが確認できる書類と、身元が確認できる書類が必要です。マイナンバーカードがあれば、その両面コピーだけで両方を兼ねられます。
Q. 青色申告承認申請書も一緒に郵送できる?
できます。むしろ開業届と一緒に郵送するのが一般的です。なお、青色申告承認申請書には控え用の様式がないため、控えが必要なら同じものを2枚用意します。
