開業届は審査のない「届出」なので、提出した時点で受理されます。確認方法は提出のしかたで変わり、2025年1月からは紙の控えに受付印が押されなくなりました。
この記事のポイント
- 開業届には審査がなく、窓口・郵送・e-Taxのいずれも提出した時点で受理されます。
- 2025年(令和7年)1月から、控えへの収受日付印(受付印)は押されなくなりました。
- 紙で出すときは、控えではなく正本(提出用)だけを出すよう国税庁が案内しています。
- 窓口で日付入りのリーフレットが欲しいときは、その場で「希望する」と申し出る必要があります。
- 提出の証明はe-Taxの受信通知と、無料で取れる電子申請等証明書がもっとも確実です。
- 開業届が受理されても、青色申告は別に「承認」が必要です。
開業届は提出した時点で受理される
開業届に可否を審査する仕組みはなく、提出した時点で受理されます。許可を待つ期間はありません。
開業届は「届出」なので審査がない
税務署は届け出の内容が正しいかを審査して、受理・不受理を決めるわけではありません。開業届はあくまで「事業を始めました」と知らせる届け出なので、受け取られた時点で手続きは完了します。
「まだ受理されていないのでは」と不安になる必要はありません。ただし、受理されたこと自体を後から証明したい場面はあります。
提出期限は「確定申告期限まで」
期限の説明が古いままの記事が多いので、ここは注意してください。国税庁の案内では「事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限までに提出してください」とされています(国税庁 A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続)。
「開業から1か月以内」と書かれていることがありますが、現在の国税庁の案内はこの書き方ではありません。遅れたことに対する罰則もありません。
期限が土日祝日に当たる場合
期限の日が休みでも慌てる必要はありません。提出期限が土曜日・日曜日・祝日等に当たる場合は、これらの日の翌日が期限になります。
提出先は納税地を所轄する税務署長
出す相手は決まっています。納税地を所轄する税務署長に提出します。税務署の所在地は国税庁ホームページの「税務署の所在地などを知りたい方」で調べられます。
事務所の所在地が納税地と違うとき
自宅と事務所が別の場所にあるケースです。事務所や事業所の所在地が納税地と異なる場合でも、納税地を所轄する税務署長以外の税務署長への提出は不要です。
2か所に出す必要はないので、納税地の税務署だけで足ります。
税務署の開庁時間と時間外収受箱
窓口に行くなら時間を確認しておいてください。税務署の開庁時間は8時30分から17時までです。
土・日曜日・祝日等の閉庁日は受付を行っていませんが、送付するか、税務署の時間外収受箱に投函することで提出できます。平日の日中に行けない場合の選択肢になります。
提出方法別|受理のタイミングと手元に残る証明
提出方法によって、受理のタイミングと手元に残る記録が変わります。先に全体を整理します。
| 提出方法 | 受理のタイミング | 手元に残る記録 |
|---|---|---|
| 窓口 | その場で受理 | 希望を申し出た場合のみ、日付と税務署名を記載したリーフレット |
| 郵送 | 税務署に届いた時点で受理 | 切手を貼った返信用封筒を同封した場合のみ、日付入りのリーフレットが返送される |
| e-Tax | 送信後すぐにデータ上で受理 | 受信通知(メッセージボックスに保存される) |

窓口|その場で受理される
書類に形式的な不備がなければ、その場で受け取られます。ただし2025年1月からは、持参した控えに受付印を押してもらうことはできません。
2025年からは正本(提出用)だけを出すよう案内されている
ここは多くの解説と食い違うところです。国税庁は「書面申告等における申告書等の提出(送付)の際は、申告書等の正本(提出用)のみを提出(送付)していただきますよう、お願いいたします」と案内しています(国税庁 令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて)。
「控えを2部持っていく」という説明は、押印があった時代の手順です。控えは自分用に作って保管し、提出年月日は自分で記録・管理してくださいという案内に変わっています。
リーフレットは「希望する」と申し出ないともらえない
黙って出すと何も残りません。窓口等で提出する場合は、職員に対してリーフレットの交付を希望する旨を申し出てください(国税庁 収受日付印の押なつの見直しに関するQ&A 問7)。
このリーフレットは、見直しの内容と提出事実の確認方法を案内する紙に、収受した日付と税務署名を記載したものです。
郵送|返信用封筒を同封した人にだけ返送される
郵送にも条件があります。切手を貼った返信用封筒を同封した方に対して、日付・税務署名(業務センター名)を記載したリーフレットを同封して返送してもらえます。
封筒を入れ忘れると何も返ってきません。窓口の場合と同じ扱いなので、郵送でも日付の記録を残したいなら返信用封筒は必須です。
追跡できる方法で送ると発送の記録が残る
到着の確認をしたい場合の工夫です。簡易書留や特定記録郵便で送れば、いつ発送していつ届いたかを自分の側で追えます。
ただし郵便の記録は「税務署が収受した日付」の証明にはならないので、日付そのものを残したいならリーフレットかe-Taxで対応してください。
e-Tax|送信した時点でデータ上受理される
もっとも記録が残りやすい方法です。e-Taxで送信が完了すると、受信通知がメッセージボックスに格納され、提出した者の氏名または名称、受付番号、受付日時等を確認できます。
紙の控えは発行されませんが、送信日時が記録として残ります。紛失の心配もありません。
e-Taxなら本人確認書類の提示・写しの添付が不要
見落とされがちな利点です。e-Taxにより提出する場合は、本人確認書類の提示または写しの添付が不要です。
書面でマイナンバーを記載した申請書等を提出する場合は、その都度、本人確認書類の提示または写しの添付が必要になります。窓口や郵送のほうが用意するものは多くなります。
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2025年から受付印(収受日付印)はどう変わった?
2025年(令和7年)1月から、申告書等の控えへの収受日付印の押なつは行われなくなりました。手元に日付入りの公的な印は残りません。
対象は開業届だけではない
範囲を誤解している解説が多い部分です。対象となる「申告書等」とは、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他の書類のほか、他の法律の規定により、若しくは法律の規定によらずに国税庁、国税局、税務署に提出される全ての文書をいいます。
つまり確定申告書、青色申告承認申請書、各種の届出書を含め、税務署に紙で出すすべての書類が対象です。開業届だけの話ではありません。
見直しの背景は税務行政のデジタル化
国税庁は理由も公表しています。令和5年度のe-Tax利用率は所得税申告で69.3%、法人税申告で86.2%に達しており、今後もe-Taxの利用拡大が見込まれることから、見直しに踏み切ったと説明されています。
根拠は政府の「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(令和6年6月21日閣議決定)です。「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる社会」を目指す取り組みの一環という位置づけです。
リーフレットは「当分の間」の対応
恒久的な制度ではありません。リーフレットの交付は「令和7年1月以降、当分の間の対応」とされているため、将来的に取りやめられる可能性があります。
リーフレットを前提にした運用を組まないほうが安全です。
あとから頼むと日付が入らない
これがいちばん重要な注意点です。リーフレットの後日交付依頼や、紛失した場合の再発行依頼があった場合は、日付・税務署名の記載されていないリーフレットが交付されます(同Q&A 問7)。
つまり日付入りのリーフレットは、提出したその場でもらうしか方法がありません。もらい忘れたら、日付を証明する手段は別に用意することになります。
メモ欄には書類名などを記録しておく
リーフレットには自由記入の欄があります。メモ欄は納税者が備忘等の観点から任意に記載する欄なので、提出書類の書類名を記載する等に利用してください(同Q&A 問8)。
開業届と青色申告承認申請書を一緒に出したなら、両方の名前を書いておくと後から役に立ちます。
「提出されていない」と言われたときの扱い
万一のときの取り扱いも決まっています。申告書等を提出したにもかかわらず税務署等から「提出されていないのではないか」といった問合せがあった場合、納付状況や他の証拠書類の確認、聴き取りを行った上で、リーフレットと控えなどを確認することで、原則として、その日に税務署に来署し提出されたものとして取り扱われます(同Q&A 問3)。
リーフレットは単なる案内ではなく、提出日を裏づける材料として扱われます。控えとセットで保管してください。

提出したことを証明する5つの方法
収受日付印以外に、提出事実と提出年月日を確認する方法が5つ案内されています。それぞれ費用と日数、証明としての強さが違います。
| 方法 | 費用 | かかる日数 | 開業届に使えるか |
|---|---|---|---|
| e-Taxの受信通知 | 無料 | 送信後すぐ | 使える(e-Taxで出した場合) |
| 電子申請等証明書 | 無料 | 請求後に電子交付 | 使える(e-Taxで出した場合) |
| 申告書等閲覧サービス | 無料 | 窓口で原則即時 | 使える(内容の確認まで) |
| 保有個人情報の開示請求 | 300円(オンライン200円) | 写しの交付は1か月程度 | 使える |
| 申告書等情報取得サービス | 無料 | 数日 | 使えない(所得税の確定申告書等が対象) |

e-Taxの受信通知|送信日時がそのまま記録になる
e-Taxで出した人の基本の確認方法です。メッセージボックスに格納された受信通知で、提出した者の氏名または名称、受付番号、受付日時等を確認できます。
紙の受付印の代わりになる記録なので、印刷するかPDFで保存しておいてください。
内容の確認にはマイナンバーカード等が必要
ログインすれば誰でも見られるわけではありません。個人の利用者が受信通知の内容を確認する場合、マイナンバーカード等の電子証明書が必要です。
カードの有効期限が切れていると確認できないので、必要になる前に確認しておくと安心です。
電子申請等証明書|無料で取れる税務署の証明
ほかの解説でも触れられていないことがある方法です。受信通知から電子申請等証明書の交付を請求でき、交付を受けるための手数料は無料です(e-Tax 電子申請等証明書の概要はどのようになっていますか)。
請求も交付も電子的に行われ、交付されるデータには電子署名が付与されます。受信通知よりも証明としての形が整っているため、銀行や自治体へ出す資料に向いています。
請求できる期間は提出の日から3年間
期限があるので放置しないでください。平成20年1月4日以降にe-Taxを利用して提出した申告、申請・届出等について、提出の日から3年間請求できます。
開業から3年を超えると請求できなくなります。必要になる可能性があるなら、早めに取得して保存しておくのが安全です。
対象外の手続きと、税理士が送信した場合
細かい条件が2つあります。
- e-Taxの開始(変更等)届出書と納付情報登録依頼は、電子申請等証明書の請求の対象外です(開業届は対象になります)
- 税理士等が代理送信により提出した場合は、納税者本人と税理士等のいずれの方も請求できます
請求する場合に電子証明書の添付は不要です。
申告書等閲覧サービス|窓口で内容を確認する
紙で出して控えがない場合の確認方法です。税務署の窓口で、自分が過去に提出した申告書等を閲覧できます。手数料はかかりません。
利用には様式1-1「申告書等閲覧申請書」の提出と本人確認が必要です。事務処理部分にマスキング処理を施したうえで、原則として即時に閲覧が実施されます。
郵送での申請は受け付けていない
窓口に行く必要があります。申告書等閲覧サービスは本人確認を行った上で税務署の窓口で行うものなので、送付(郵送等)による申請は受け付けられません(国税庁 申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針))。
電話で問い合わせても、手続きの一般的な説明までになります。
提出した当日は原則として閲覧できない
出したその日に確認しようとしても断られます。申告書等が提出された当日の閲覧申請については、原則としてこれを認めないとされています。
このサービスは、過去に提出した申告書等の内容や提出事実・提出年月日を確認する目的のものだからです。
写真撮影はできるが動画は認められない
記録の残し方にもルールがあります。写真撮影は、デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット、携帯電話など、その場で写真が確認できる機器に限って認められます。
動画は、音声が録音されるおそれがあることと、申告内容等は写真で確認が可能であることから認められていません。撮影を希望する場合は閲覧申請書の同意事項の説明を受け、撮影の都度またはその場で写真を確認し、申告書等以外の写り込みがあれば消去して撮り直すことになります。
コピーはもらえないので、提出用の書類が必要な場面には向きません。
事前に税務署へ連絡しておくとスムーズ
待たされないための工夫です。申告書等が業務センターや外部書庫等に保管されている場合があるため、申請する際は事前に税務署宛に連絡しておくと手続きがスムーズです。
確定申告期は閲覧可能になるまでに特に時間がかかることがあります。
保有個人情報の開示請求|写しを取り直す
正式な写しが必要なときの方法です。税務署が保有する個人情報に対する開示請求により、提出した申告書等の内容を確認できます。写しの交付の場合は1か月程度かかります。
手数料は300円で、オンライン申請の場合は200円です。e-Taxを利用したオンライン請求と手数料の電子納付もできます。なお、法人の申告書等には利用できません。
手続きの流れ
窓口で即日もらえるものではありません。
- 「保有個人情報開示請求書」に、開示請求先の税務署長名と、開示を請求する保有個人情報を特定できるように記載します
- 手数料分の収入印紙を貼り、本人確認書類とあわせて提出します
- 開示・不開示の決定通知を受けてから、開示の実施を申し出て写しを受け取ります
急ぎで必要な場面には間に合わないので、時間に余裕があるときの選択肢です。
納税証明書では提出年月日を確認できない
混同されやすい書類です。納税証明書の交付請求により、確定申告書等を提出した場合の納税額または所得金額の証明書を取得できますが、納税証明書では提出年月日を確認することはできません。
手数料は税目ごと1年度1枚につき400円(オンライン申請の場合は370円)です。「いつ出したか」を示したいときには使えない書類なので、目的を取り違えないでください。
申告書等情報取得サービスは開業届には使えない
名前が似ているので誤解しやすい部分です。このサービスの対象は所得税の確定申告書、青色申告決算書及び収支内訳書で、開業届は含まれていません。
書面で提出していてもパソコン・スマートフォンからe-Taxを利用してPDFファイルを無料で取得できる便利な仕組みですが、届出書は対象外です。マイナンバーカードが必要で、申請からPDFの取得までには数日かかります。開業届の証明を探しているときに、この名前を見て期待しないようにしてください。
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開業届が受理されないことはある?
審査による不受理はありませんが、書類に不備があると窓口でその場で差し戻されることがあります。
| 差し戻される主な原因 | 対応 |
|---|---|
| マイナンバーの記載もれ・誤記 | 本人のマイナンバーを正しく記載する |
| 本人確認書類が足りない | 書面提出の場合は、その都度、本人確認書類の提示または写しの添付が必要 |
| 記載内容の未記入・記入ミス | 開業日、納税地、事業の概要などを埋める |
| 管轄外の税務署に提出した | 納税地を所轄する税務署に出し直す |
| 他の書類と内容が食い違っている | 開業日や事業内容をそろえる |
差し戻しは受理の拒否ではない
慌てる必要はありません。内容を整えて出し直せば、そのまま受理されます。
窓口ならその場で直せることが多く、郵送の場合は電話で確認の連絡が来ることがあります。
郵送は不備があると往復の手間が増える
紙で出す場合の注意点です。郵送で不備があると、連絡と再送で日数がかかります。青色申告承認申請書を同時に出しているときは期限に影響することがあるため、提出前に記載を見直しておいてください。
e-Taxなら入力の段階で気づける
電子ならその場で止まります。必須項目が埋まっていなければ送信できないので、記載もれのまま提出してしまうことがありません。
控えがない・紛失したときはどうする?
控えをなくしても、開業届が無効になることはありません。控えは自分用の写しで、提出の事実は税務署に残っています。
e-Taxで出した場合はメッセージボックスを確認する
まずここを見てください。受信通知が残っていれば、そこから電子申請等証明書の交付も請求できます。
ただし請求できるのは提出の日から3年間です。期間内に取得しておくと確実です。
紙で出して控えがない場合の選び方
目的によって選ぶ方法が変わります。
| やりたいこと | 選ぶ方法 | 費用と日数 |
|---|---|---|
| 内容だけ確認したい | 申告書等閲覧サービス(窓口・撮影可) | 無料・原則その場で |
| 提出先に出す写しが必要 | 保有個人情報の開示請求 | 300円(オンライン200円)・写しの交付は1か月程度 |
| 急ぎで書類が必要 | 同じ内容で再提出する | 無料・その場(日付は再提出日になる) |
再提出は最後の手段にする
すぐ手に入る方法ですが、副作用があります。再提出すると、記録に残る日付が再提出した日になります。
開業日から一定期間内であることが条件になっている制度に使う場合、実際の開業日と日付が大きく離れて説明を求められることがあります。急いでいるときの最後の手段として考えてください。
開業日は当初のまま変えない
再提出するときの前提です。記載内容が同じであれば、事業の実態には影響しません。開業日を書き換えずに、当初の日付のまま出してください。
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開業届が受理されても、青色申告は「承認」が別に必要
ここを混同している人が多い部分です。開業届は届出なので受理されますが、青色申告は税務署長の承認を受ける手続きです。
承認の通知は原則として届かない
待っていても連絡は来ません。税務署長は、承認または却下の処分をするときは書面により通知します(所得税法146条)が、実務では承認の処分が明示的に行われず、通知が届かないことが一般的です。
「通知が来ていないから承認されていない」と心配する必要はありません。次に説明する仕組みで承認されたものとして扱われます。
12月31日までに却下されなければ承認されたものとみなされる
これが「みなし承認」と呼ばれる仕組みです。承認を受けようとする年の12月31日までに、その申請につき承認または却下の処分がなかったときは、その日において承認があったものとみなされます(所得税法147条)。
つまり、年内に却下の通知が来なければ、その年から青色申告ができます。
11月1日以後に開業した場合は翌年2月15日
年末近くに開業した人向けの例外です。その年11月1日以後に新たに業務を開始した場合は、その年の翌年2月15日までに処分がなければ、その日に承認があったものとみなされます(同条)。
確定申告の準備を始める時期と重なるので、覚えておくと落ち着いて進められます。

却下されることがあるのは3つの場合
無条件に承認されるわけではありません。所得税法145条では、次のいずれかに該当する事実があるときは申請を却下することができるとされています。
| 却下できる場合 | 内容 |
|---|---|
| 帳簿書類の不備 | 承認を受けようとする年の帳簿書類の備付け、記録または保存が、財務省令で定めるところに従って行われていないこと |
| 隠ぺい・仮装や不実の記載 | 取引の全部または一部を隠ぺいし、または仮装して記載・記録していること、その他不実の記載・記録があると認められる相当の理由があること |
| 取消し・取りやめから1年以内の申請 | 青色申告の承認の取消しの通知を受け、または青色申告の取りやめの届出書を提出した日以後1年以内に申請書を提出したこと |
初めて開業する人が却下されることはまずありませんが、一度取りやめてから出し直す場合は1年の制限があるので注意してください。
承認されているかを確認する4つの方法
不安なら確認できます。
- e-Taxのメッセージボックス:e-Taxで申請したなら受信通知が残っています
- e-Taxのマイページ:個人の「各税目に関する情報」で、所得税の「申告の種類(青・白区分)」を確認できます(情報更新は年1回、例年1月中旬以降。確認にはマイナンバーカードが必要)
- 申告書等閲覧サービス:窓口で過去に提出した申請書を確認できます
- 所轄の税務署に問い合わせる:提出の事実を確認してもらえます
マイページで青色か白色かを直接確認できることは、あまり知られていません。毎年1月中旬以降に更新されるので、確定申告の前に見ておくと安心です。
申請期限は3月15日か、開業から2か月以内
期限を過ぎると、その年は青色申告ができません。その年3月15日までに、その年1月16日以後新たに業務を開始した場合は業務を開始した日から2か月以内に提出します(所得税法144条)。
開業届と同時に出しておけば、期限を気にする必要はありません。
受理の証明が必要になる場面
開業届の控えや受信通知は、個人事業主であることを示す書類として使われます。法人の登記簿謄本に当たるものが個人事業主にはないためです。
| 場面 | 求められる理由 | 代わりに使えるもの |
|---|---|---|
| 屋号での銀行口座開設 | その屋号で事業を営んでいることの確認 | e-Taxの受信通知、電子申請等証明書 |
| 融資・補助金・助成金の申請 | 事業の実態の確認 | 電子申請等証明書(税務署の証明が付いた形で出せる) |
| 事業用クレジットカード・キャッシュレス決済 | 審査での事業の実在の確認 | 受信通知、2期目以降は確定申告書 |
| 小規模企業共済への加入 | 加入要件の確認 | まだ確定申告をしていない場合は開業届の記録が必要 |
| 賃貸契約・取引先との契約 | 事業を行っていることの確認 | 相手方の判断によるため事前に確認する |
屋号で銀行口座を開設する
いちばん多い場面です。屋号で口座を作るときは、その屋号で事業を営んでいることを確認するために開業届の記録を求められます。
融資や補助金・助成金を申請する
事業の実態を確認されます。開業して2年目以降で確定申告書の控えがある場合でも、あわせて開業届の記録を求められることがあります。
事業用クレジットカードやキャッシュレス決済を申し込む
審査で事業の実在を確認されます。カード会社によっては、開業して2期目以降なら確定申告書の提出で申し込める場合もあります。
小規模企業共済に加入する
個人事業主や小規模企業の経営者が加入する、積み立てによる退職金制度です。事業を始めたばかりでまだ確定申告をしていない場合は、開業届の記録の提出を求められます。
賃貸契約や取引先との契約
事務所を借りるときや業務委託契約を結ぶときにも、事業を行っている証明を求められることがあります。どの書類が認められるかは相手方の判断になるため、事前に確認しておくとやり直しがありません。
受付印付きの控えを求められたら
制度が変わったことを知らない窓口も残っています。国税当局は、金融機関や補助金・助成金などを担当する行政機関などに対して見直しの内容を事前に説明し、「令和7年1月以降は、各種の事務において収受日付印の押なつされた申告書等の控えを求めない」ことを徹底するよう要請しています。
全国銀行協会、全国信用金庫協会及び全国信用組合中央協会等の金融団体に対しても、傘下の金融機関に周知するよう要請され、説明会や個別説明も実施されています。
それでも求められる場合の対応も示されています。令和7年1月以降に収受日付印の押なつされた控えの提出を求める機関を把握した場合には、国税当局から個別に説明を行う予定とされています(同Q&A 問4)。
事情を説明して、e-Taxの受信通知や電子申請等証明書を代わりに出せないか相談してみてください。
受理を確認できたら次にやること
受理の確認ができたら、青色申告の承認申請と記帳の準備に進みます。
青色申告承認申請書を出したか確認する
最初に確かめるところです。開業届と同時に出していない場合は、期限に間に合うかを確認してください。3月15日、または1月16日以後の開業なら開業日から2か月以内が期限です。
人を雇うときの届出書
従業員を雇う場合の手続きです。給与支払事務所等の開設届出書は、開業届の「給与等の支払の状況」欄を記載して提出していれば、あらためて提出する必要はありません。
開業届で届け出ていない状態で人を雇い始めた場合は、この届出書の提出が必要になります。
記帳を早めに始める
年明けに慌てないための準備です。開業した年の取引は、その年の確定申告でまとめて申告することになります。
売上と経費の記録を最初から残しておけば、確定申告のときに作業をやり直す必要がありません。青色申告特別控除の要件にも帳簿の備付けが含まれています。
これから提出する人へ|開業届をスマホで完結
受付印が廃止された今は、提出の証明を自分で確保する必要があります。e-Taxで提出すれば受信通知が自動で残り、電子申請等証明書も無料で請求できます。
「タックスナップ」の開業届機能なら、質問に答えるだけで開業届と青色申告承認申請書を作成し、スマホだけでe-Tax提出まで完結できます。
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さらに今なら、タックスナップでの開業届を作成し、アプリ内から電子提出された方に対して、確定申告アプリ「タックスナップ」の安心プラン(税抜 ¥29,800)を1年間無料でご利用いただけます。
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スマホだけ・最短5分で提出まで完了
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青色申告承認申請書も同時に出せる
開業届と同じ流れで、青色申告承認申請書も一緒に作成・提出できます。最大65万円の青色申告特別控除など、節税につながるメリットも大きいので、この機会に出しておくのがおすすめです。
開業届から確定申告まで、ひとつのアプリで完結
開業届の作成・提出から、日々の会計業務、確定申告書の作成・提出まで、全てひとつのアプリで完結できます。
開業のときに入力した情報は確定申告にもそのまま引き継がれるため、二度手間になることなくスムーズに進められます。
会計業務の機能では、「スワイプ仕分け」などスマホに特化した直感的な操作が特徴で、外部の調査では他会計ソフトの約4倍の速さで経費処理ができるという結果も出ています(参考)。
2026年の確定申告期間には、大手会計ソフトも含めた確定申告アプリのApp Storeランキングで全期間1位を獲得しました。(参考)

安心プランで使える機能
安心プランには、確定申告をもっとかんたんに進めるための機能がそろっています。
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確定申告で特に時間がかかるのが、日々の取引を整理する仕分け作業です。
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申告前の不安を減らす税理士監修の「税務調査リスクチェック」
タックスナップにはラクな機能だけではなく、安心の機能もあります。
「本当にこの内容で提出して大丈夫かな」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。
入力内容や仕訳データをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが判定します。
税務調査リスクを減らすために修正するべき項目も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

今なら、タックスナップから開業届を提出するだけで、これらの機能を無料で使えます。確定申告までスムーズに終わらせるためにも、ぜひこの機会にタックスナップで開業届を提出してみてください。
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まとめ
開業届には審査がなく、窓口・郵送・e-Taxのいずれも提出した時点で受理されます。提出期限は事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限までです。
2025年1月から控えへの収受日付印は押されなくなり、紙で出すときは正本(提出用)だけを出すよう案内が変わりました。窓口で日付入りのリーフレットが欲しいときは、その場で申し出る必要があります。あとから頼むと日付は入りません。
提出の証明はe-Taxの受信通知と、無料で請求できる電子申請等証明書がもっとも確実です。電子申請等証明書は提出の日から3年間しか請求できないので、必要になりそうなら早めに取得してください。
そして開業届の受理とは別に、青色申告は承認の手続きです。12月31日までに却下の通知が来なければ承認されたものとみなされるので、通知が届かないこと自体を心配する必要はありません。
よくある質問
Q. 開業届は提出してからどれくらいで受理されますか?
**窓口ではその場で、e-Taxは送信後すぐにデータ上で受理されます。**郵送は税務署に届いた時点で受理されます。いずれも審査を待つ期間はありません。
Q. 開業届の控えに受付印を押してもらえますか?
**2025年(令和7年)1月から、控えへの収受日付印(受付印)の押なつは行われていません。**当分の間の対応として、希望者に日付と税務署名を記載したリーフレットが交付されます。
Q. 紙で提出するとき、控えも一緒に持っていく必要がありますか?
**国税庁は、正本(提出用)のみを提出(送付)するよう案内しています。**控えは自分で作成して保有し、提出年月日も自分で記録・管理してくださいという扱いに変わりました。
Q. リーフレットをもらい忘れました。あとからもらえますか?
**もらえますが、日付と税務署名が記載されていないものが交付されます。**日付入りのリーフレットは提出したその場でしか受け取れないため、必要なら提出時に申し出てください。
Q. e-Taxで出した開業届の受理はどこで確認しますか?
**e-Taxのメッセージボックスに格納された受信通知で確認します。**提出した者の氏名、受付番号、受付日時等が記載されています。内容の確認にはマイナンバーカード等の電子証明書が必要です。
Q. 受信通知より正式な証明が必要なときはどうすればいいですか?
**受信通知から「電子申請等証明書」の交付を請求できます。手数料は無料で、交付されるデータには電子署名が付与されます。**ただし請求できるのは提出の日から3年間です。
Q. 控えをなくしたら開業届は無効になりますか?
**無効にはなりません。**控えは自分用の写しなので、提出の事実は税務署に残っています。保有個人情報の開示請求で写しを取り直すか、内容の確認だけなら申告書等閲覧サービスが使えます。
Q. 保有個人情報の開示請求はいくら、どれくらいかかりますか?
**手数料は300円、オンライン申請の場合は200円です。写しの交付の場合は1か月程度かかります。**急ぎの場面には向きません。なお法人の申告書等には利用できません。
Q. 税務署で開業届を見せてもらうことはできますか?
**申告書等閲覧サービスで閲覧できます。**手数料は無料で、窓口での申請のみです。郵送での申請は受け付けておらず、提出した当日の閲覧申請は原則として認められていません。
Q. 閲覧した開業届は写真に撮っていいですか?
**デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット、携帯電話など、その場で写真が確認できる機器での撮影は認められています。**動画は認められていません。コピーはもらえないため、提出用の書類が必要な場合は開示請求を検討してください。
Q. 「申告書等情報取得サービス」で開業届のPDFは取れますか?
**取れません。**このサービスの対象は所得税の確定申告書、青色申告決算書及び収支内訳書で、届出書は含まれていません。
Q. 納税証明書は開業届の提出の証明になりますか?
**なりません。**納税証明書では提出年月日を確認することはできないと国税庁も明記しています。手数料は税目ごと1年度1枚につき400円(オンライン申請の場合は370円)です。
Q. 開業届が受理されないことはありますか?
**審査による不受理はありません。**ただしマイナンバーの記載もれ、本人確認書類の不足、管轄外の税務署への提出などがあると、その場で差し戻されることがあります。内容を整えれば再提出できます。
Q. 銀行から「受付印のある開業届の控え」を求められました。どうすればいいですか?
**国税当局から金融機関に対して、令和7年1月以降は収受日付印の押なつされた控えを求めないよう要請されています。**事情を説明し、e-Taxの受信通知や電子申請等証明書で代替できないか相談してください。求める機関を把握した場合は、国税当局から個別に説明を行う予定とされています。
Q. 青色申告が承認されたかどうかは、どこで分かりますか?
12月31日までに却下の通知が来なければ、その日に承認があったものとみなされます(その年11月1日以後に開業した場合は翌年2月15日)。e-Taxのマイページでは、所得税の「申告の種類(青・白区分)」を確認できます。
Q. 控えを急いで用意したいので再提出してもいいですか?
**できますが、記録に残る日付が再提出した日になります。**開業日から一定期間内であることが条件になっている制度に使う場合は説明を求められることがあるため、最後の手段と考えてください。開業日は書き換えずに出します。



