開業届は、e-Taxを使えばスマホだけでオンライン提出できます。税務署へ行く必要も、平日に窓口へ並ぶ必要もありません。
この記事のポイント
- スマホとマイナンバーカードがあれば、開業届は家から24時間いつでも出せる
- 開業届の作成サービスを使えば、質問に答えるだけで最短5分で作れる
- 「青色申告承認申請書」も同時に出すと、最大65万円の節税につながる
- 期限を過ぎても罰則はないが、青色申告をするなら期限内の提出が必要
田淵 宏明
【所属】
税理士法人Five Starパートナーズ 代表税理士
【経歴】
大阪府豊中市出身。関西学院大学経済学部卒業後、中原会計事務所に入所。2001年に税理士試験全科目合格。その後、新日本アーンスト・アンド・ヤング税理士法人で国際税務業務に従事。2005年にヒロ☆総合会計事務所を設立し、2022年に税理士法人Five Starパートナーズへ組織変更。また、YouTubeチャンネル「税理士YouTuberチャンネル!!」を運営し、税務や経営に関する情報を発信している。
保有資格: 税理士
※詳細やご自身の状況に応じた適切な対応については、税理士等の専門家にご相談ください。
確定申告でカンタンと安心を両立した3つの魅力

開業届の提出方法は3つ。いちばん手軽なのはe-Tax(オンライン)
開業届を出す方法は3つあり、いちばん手軽なのはスマホで完結するe-Tax(オンライン)です。違いを表にまとめました。
| 提出方法 | 場所・時間 | 控え | 手間 |
|---|---|---|---|
| e-Tax(オンライン) | 自宅から24時間 | データで受け取る | 少ない(事前準備あり) |
| 郵送 | いつでも投函 | 返信用封筒が必要 | 中くらい |
| 窓口 | 税務署の開庁時間 | その場で受領印 | 多い(来署が必要) |
オンラインなら、思い立ったその日の夜でも提出できます。以下はe-Taxでの出し方を中心に解説します。
開業届をオンライン(e-Tax)で出す3つのメリット
オンライン提出のメリットは、「24時間出せる」「費用がかからない」「履歴が残る」の3つです。
24時間どこからでも提出できる
税務署の開庁時間を気にする必要はありません。平日は仕事で動けない人でも、夜や休日に自宅から提出できます。日中にまとまった時間を取れない人ほど、恩恵が大きい方法です。
郵送代も交通費もかからない
e-Taxの利用は無料です。郵送で必要な返信用封筒や切手も、税務署までの交通費もかかりません。スマホとマイナンバーカードさえあれば、追加費用ゼロで提出できます。
提出履歴がデータで残る
送信後は、提出データと受信通知がe-Tax上に残るのでなくす心配がなく、メッセージボックスからいつでも確認・保存できます。あとで屋号付き口座の開設や融資審査で控えが必要になっても大丈夫です。
e-Taxで開業届を出す前に準備するもの
e-Taxでの提出に必要なのは、次の3つです。
- マイナンバーカード(署名用電子証明書が有効なもの)
- 読み取り手段:マイナンバーカード対応のスマホ、またはICカードリーダー
- 利用者識別番号:e-Taxで使う16桁の番号。持っていなくても手続きの中で取得できます
マイナンバーカードの暗証番号がわからないと、途中で止まってしまいます。先に手元で確認しておくと安心です。マイナンバーカードを持っていない場合は、オンラインではなく後述の郵送・窓口で提出しましょう。
開業届をオンラインで提出する手順【スマホ完結】
手順は、作成ツールを選ぶ→必要事項を入力→マイナンバーカードで電子署名→送信の4ステップです。作成ツールには、大きく2つのルートがあります。
実際の流れは動画でも確認できます。次の動画では、開業届と青色申告をスマホだけで提出する手順を、初心者向けに解説しています。
ルート1:国税庁のe-Taxソフト(WEB版)で作成する
国税庁のサイトにログインし、「個人事業の開業・廃業等届出書」を選んで入力します。公式システムなので登録は不要です。スマホ・パソコンのどちらからでも使えますが、入力をガイドしてくれるわけではありません。
専門用語に不慣れな方は、次のルート2のほうが迷わず進められます。
【おすすめ】ルート2:開業届の作成サービス(無料)で作成する
質問に答えるだけで書類が完成し、そのまま提出まで進める方法です。スマホで完結し、初めてでも迷いにくいのが特長です。 無料で使える代表的なサービスに、タックスナップ、freee開業、マネーフォワード クラウド開業届、弥生のかんたん開業届などがあります。
基本的な使い方やできることは、どのサービスもほとんど同じです。ただし対応範囲には少し違いがあります。
たとえばタックスナップは、開業届の作成・提出から確定申告までひとつのアプリで続けられます。弥生は書類作成が中心で、提出は印刷・郵送に対応しています。
主要サービスの対応範囲は、次のとおりです。
| サービス | 開業届の作成 | オンライン提出 | 確定申告との連携 | 開業届サービスの料金 |
|---|---|---|---|---|
| タックスナップ | アプリ・webどちらも対応 | ◯ | ◎ 同じアプリ内で完結 | 無料 |
| freee開業 | webのみ対応 | ◯(提出専用アプリ) | ◯ 別サービス | 無料 |
| マネーフォワード クラウド開業届 | webのみ対応 | ◯ | ◎ 同じアプリ内で完結 | 無料 |
| 弥生のかんたん開業届 | webのみ対応 | ✕(印刷・郵送) | ◯ 別サービス | 無料 |
開業届サービスについてより詳しく知りたい人は、こちらの比較記事も参考にしてください。

オンライン提出でつまずきやすいポイントと対処法
オンラインでのつまずきは、多くがマイナンバーカードまわりで起きます。代表的なものと対処法です。
- マイナンバーカードが読み取れない:スマホのケースを外し、カードの位置をずらして読み取り直します。
- 利用者識別番号でログインできない:番号やパスワードの打ち間違いが大半です。取得時の通知を確認しましょう。
- 控えのデータを保存し忘れる:送信後、提出データと受信通知は必ずダウンロードしておきます。
オンライン提出で気をつけること
オンライン提出で気をつけたいのは、紙の受領印がある控えは発行されない点です。屋号付き口座の開設や融資で、控えを求められることもあります。そのときのために、提出データと受信通知をPDFで保存しておきましょう。
このほか、マイナンバーカードの準備やネット環境が前提になる点も、紙との違いです。
開業届と一緒に出すと得する「青色申告承認申請書」
開業届と同時に、青色申告承認申請書も出しておくのが得です。
所得税の青色申告承認申請書
青色申告にすると、最大65万円の特別控除など、税金面のメリットが受けられます。
青色申告は帳簿づけがやや複雑になるのがデメリットです。ただし、タックスナップなどの確定申告アプリを使えば、入力はガイドどおりに進むだけなので、手間はほとんど変わりません。
提出期限を過ぎると青色申告の反映が遅くなってしまうので、以下の期日を過ぎないように注意しましょう。
- すでに事業を行っている場合:青色申告をしたい年の3月15日まで
- 新たに開業する場合:事業開始日(開業日)から2か月以内
開業届と一緒に出せば、出し忘れも防げます。
そのほか、状況に応じて必要になる書類
家族へ給与を払って経費にするなら「青色事業専従者給与に関する届出書」、従業員を雇うなら「給与支払事務所等の開設届出書」が別途必要です。これらは開業届とは別の手続きで、国税庁のe-Taxソフトや税務署の窓口・郵送で提出します。
オンラインが難しいときは郵送・窓口でも出せる
マイナンバーカードがない場合などは、郵送か窓口でも提出できます。
郵送で提出する
記入した開業届を2部(提出用・控え用)用意します。本人確認書類のコピーと返信用封筒を同封して、納税地の税務署へ送ります。返信用封筒を入れないと、受領印つきの控えが返ってきません。
窓口で提出する
税務署の窓口に持参すれば、その場で控えに受領印をもらえます。記入に不安がある人は、窓口で確認しながら出すと安心です。
開業届を出さなくても罰則はない。それでも多くの人が出す理由
結論として、提出が遅れても罰則はありません。それでも多くの人が出すのは、メリットが大きいからです。
- 青色申告ができ、節税につながる
- 屋号付きの銀行口座をつくりやすい
- 事業の証明として、補助金や保育園の申請に使える
出すべきか、いつ出すべきかの判断は、こちらの動画でも詳しく解説しています。
事業として続けるなら、早めに出しておくほうが後がスムーズです。提出期限の詳しい考え方は、こちらの記事で解説しています。

【完全無料】スマホで開業届を出すならタックスナップ
開業届をスマホで出すなら「タックスナップ開業届」がおすすめです。 開業届の作成から電子提出まで、ひとつのアプリ内ですべて完結できます。 (パソコン不要・完全無料・最短5分)
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スマホだけ・最短5分で提出まで完了
質問に答えていくだけ、最短5分で開業届が完成します。あとはマイナンバーカードをかざすだけで電子提出まで完了。別アプリのインストールもいりません。

青色申告承認申請書も同時に出せる
開業届と同じ流れで、青色申告承認申請書も一緒に作成・提出できます。最大65万円の青色申告特別控除など、節税につながるメリットも大きいので、この機会に出しておくのがおすすめです。
開業届から確定申告まで、同じアプリで
開業のときに入力した情報は、その後の記帳や確定申告にそのまま引き継がれるため、開業後の会計処理もスムーズに進められます。 「スワイプ仕分け」など、スマホに特化した直感的な操作が特徴で、外部の調査では他会計ソフトの約4倍の速さで経費処理ができるという結果も出ています(参考)。
2026年の確定申告期間には、大手会計ソフトも含めた確定申告アプリのApp Storeランキングで全期間1位を獲得しました。(参考)

まずは無料でお試し
開業届の作成・提出は完全無料です。確定申告に向けた機能を使う場合も無料トライアルから始められ、費用が発生する前にキャンセルすることもできます。
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まとめ
開業届は、e-Taxを使えばスマホだけで、最短5分で提出できます。準備するものは、マイナンバーカードと読み取り手段、利用者識別番号の3つだけ。青色申告承認申請書を同時に出せば、節税の準備も一度に終わります。提出が済んだら、次は確定申告です。無理のない方法で続けていきましょう。
よくある質問
Q. 開業届はオンラインでできますか?
できます。国税庁のe-Taxを使えば、税務署に行かずにオンラインで提出できます。
Q. スマホだけで開業届は提出できますか?
できます。ただし、国税庁のe-Taxソフト(WEB版・スマホ版)は開業届に対応していないため、開業届に対応した作成アプリを使います。マイナンバーカード対応のスマホがあれば、作成から電子署名・送信まで完結します。
Q. マイナンバーカードがないとオンライン提出できませんか?
電子署名に必要なため、オンラインでは原則マイナンバーカードが要ります。ない場合は郵送か窓口で提出しましょう。
Q. 開業届をオンラインで提出するデメリットは?
事前準備(カードや番号の用意)が必要な点と、紙の控えが出ない点です。提出データの保存で補えます。
Q. オンライン提出後の控えはどう受け取りますか?
e-Taxに届く受信通知と、送信した提出データをPDFで保存します。これが紙の控えの代わりになります。
Q. 提出期限を過ぎたらどうなりますか?
罰則はありません。ただし青色申告をするなら期限内の提出が必要なので、早めに出すのが安心です。
Q. 副業でも開業届は必要ですか?
継続的に事業として収入を得ているなら、副業でも提出するのが基本です。詳しくはこちらをご覧ください。


