副業で開業届を出すべきかは、その副業が「事業所得」にあたるかどうかで決まります。雇われて働く副業なら開業届は関係なく、独立して継続的に稼いでいるなら提出が必要です。判定の基準は国税庁の通達に書かれています。
この記事のポイント
- 開業届が必要なのは、不動産所得・事業所得・山林所得を生ずべき事業を始めた場合だけです。
- アルバイトやパートの副業は給与所得なので、開業届も帳簿も必要ありません。
- 事業所得か雑所得かは「社会通念上事業と称するに至る程度」で判定し、帳簿の保存と収入金額が大きく影響します。
- 帳簿を付けていても、収入が例年300万円以下で本業の収入の10%未満なら個別に判断されます。
- 会社に副業が伝わる経路は開業届ではなく住民税で、会社に通知が届くのは5月ごろです。
- 提出期限は、2026年1月1日以後に開業したなら開業した年分の確定申告期限までです。
副業で開業届を出すべきか|まず所得の種類を確かめる
開業届は、すべての副業に必要な書類ではありません。所得税法が提出を求めている対象は限られています。
開業届の対象は3つの所得だけ
条文を読むとはっきりします。所得税法229条は「新たに不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始し」た場合に届出書を提出しなければならないと定めています(所得税法)。
裏を返すと、給与所得や雑所得しか生まない副業は、そもそも開業届の対象外です。ここを押さえるだけで、悩む必要のない人がかなり減ります。
判定は3ステップで終わる
順番に見ていけば答えが出ます。
| ステップ | 確かめること | 結果 |
|---|---|---|
| ① | その副業は雇われて働くものか、独立して受けるものか | 雇われて働く=給与所得。開業届は不要 |
| ② | 独立して受けるなら、事業所得か雑所得か | 事業所得=開業届が必要/雑所得=不要 |
| ③ | 事業所得と認められる規模か(帳簿・収入・継続性) | 認められるなら開業届を出して青色申告へ |
①で終わる人がいちばん多く、②で雑所得に落ち着く人がその次に多いのが実情です。
雇われて働く副業は開業届も帳簿もいらない
見落とされやすい入口です。副業先と雇用契約を結んで働いているなら、その収入は給与所得なので、開業届の提出も帳簿付けも必要ありません。
給与から所得税が源泉徴収されるため、自分で経費を集計する作業も発生しません。
給与所得になりやすい副業
雇用契約で働くタイプの仕事です。
- 引越しや清掃のスタッフ、警備員
- イベントスタッフ、家事代行、運転代行
- 飲食店や小売店でのアルバイト・パート
- スポーツクラブなどのインストラクター(雇用契約の場合)
同じ仕事名でも、雇用契約なら給与所得、業務委託契約なら事業所得か雑所得に分かれます。契約書の名前を確認してください。
副業先では年末調整をしてもらえない
給与所得でも手続きが残ります。扶養控除等申告書は1か所にしか提出できないため、副業先の給与は年末調整されず、自分で確定申告して精算することになります。
このとき使うのが後述の20万円ルールですが、副業が給与の場合は「所得」ではなく「収入金額」で判定するので注意してください。
独立して受ける副業は事業所得か雑所得に分かれる
ここが本題です。業務委託や請負で仕事を受けているなら、その収入は事業所得か雑所得のどちらかになります。
| 独立して受けるタイプの副業 | 所得の区分 |
|---|---|
| Webライター、デザイナー、動画編集、データ入力 | 事業所得または雑所得 |
| フードデリバリーの配達、個人バイヤー、せどり | 事業所得または雑所得 |
| ハンドメイド販売、ネットショップ運営 | 事業所得または雑所得 |
| 動画投稿の広告収入、アフィリエイト | 事業所得または雑所得 |
| オンライン講師、コンサルティング | 事業所得または雑所得 |
| 賃貸物件の運用 | 不動産所得(事業的規模でなくても開業届の対象) |
同じ仕事でも規模で区分が変わります。「どの仕事か」ではなく「どのくらいの規模でやっているか」で決まる、というのがこの制度の考え方です。
業務委託でも自動的に事業所得にはならない
契約の形だけでは決まりません。業務委託契約で報酬を受け取っていても、規模が小さければ雑所得として扱われます。
契約書に「業務委託」と書いてあることは、事業所得であることの証明にはなりません。

開業届を出しても事業所得と認められるとは限らない
誤解の多い点です。開業届は届出であって承認ではないので、提出して受け付けられたことが事業所得の証明にはなりません。
後の調査で規模が小さいと判断されれば、雑所得として扱われることがあります。逆に、開業届を出していなくても、実態が事業なら事業所得として申告できます。
事業所得と雑所得の線引き|国税庁の判定基準
線引きは通達に書かれています。金額だけの単純な基準ではありません。
原則は「社会通念上事業と称するに至る程度」か
まずここが出発点です。所得税基本通達35-2の注では「事業所得と認められるかどうかは、その所得を得るための活動が、社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定する」とされています(国税庁 法第35条《雑所得》関係)。
この判定に、収入がいくら以上ならという基準はありません。活動の実態で見ます。
判例が挙げている検討要素
通達の解説には、判断のよりどころになった判例が示されています。東京地判昭和48年7月18日は、営利性・有償性の有無、継続性・反復性の有無、自己の危険と計算における企画遂行性の有無、その取引に費した精神的あるいは肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、その取引の目的、その者の職歴・社会的地位・生活状況などの諸点を検討すべきとしています(国税庁 所得税基本通達の一部改正について(解説))。
もう1つの判例も引かれています。最判昭和56年4月24日は事業所得を「自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得」と判示しています。
「人的・物的設備」は副業では弱くなりやすい
会社員の副業で引っかかりやすい要素です。自宅のパソコン1台だけで、専用の設備も外注先も持たない状態は、人的・物的設備がある状態とは言いにくくなります。
だからこそ、次に説明する帳簿の保存が実務上の分かれ目になります。
帳簿の保存と収入金額で見る判定表
国税庁が示している整理です。通達の解説には、収入金額と帳簿書類の保存の有無を組み合わせたイメージ表が載っています。
| 収入金額 | 記帳・帳簿書類の保存あり | 記帳・帳簿書類の保存なし |
|---|---|---|
| 300万円超 | 概ね事業所得(個別判断あり) | 概ね業務に係る雑所得 |
| 300万円以下 | 概ね事業所得(個別判断あり) | 業務に係る雑所得 |
帳簿を付けて保存しているかどうかが、いちばん大きく効きます。収入が300万円以下でも、記帳と保存をしていれば概ね事業所得の側に入ります。
帳簿がないと原則として事業所得にならない
解説の言い方は強めです。「その所得に係る取引を帳簿に記録していない場合や記録していても保存していない場合には、一般的に、営利性、継続性、企画遂行性を有しているとは認め難く」、社会通念での判定において原則として事業所得に区分されないとされています。
「事業所得で申告したいなら、まず帳簿を付ける」というのが結論になります。
300万円を超えていれば帳簿がなくても余地がある
例外もあります。通達の注では「その所得に係る取引を記録した帳簿書類の保存がない場合(その所得に係る収入金額が300万円を超え、かつ、事業所得と認められる事実がある場合を除く。)には、業務に係る雑所得に該当することに留意する」とされています。
つまり収入300万円超の規模なら、帳簿がないという事実だけで区分を決めず、事業所得と認められる事実があるかを見る扱いです。
帳簿があっても個別に判断される2つの場合
ここが会社員の副業でいちばん重要な部分です。帳簿を保存していても、次の2つに当たるときは事業と認められるかを個別に判断するとされています。
①収入が僅少と認められる場合
具体的な目安が示されています。「その所得の収入金額が、例年、300万円以下で主たる収入に対する割合が10%未満の場合は、僅少と認められる場合に該当すると考えられます」とされ、「例年」とは概ね3年程度の期間をいうと注記されています。
会社員にとっては、給与が「主たる収入」にあたります。本業の給与収入が大きいほど、副業側の10%のハードルも上がる構造です。
| 本業の給与収入 | 10%のライン(副業の収入) | この金額を下回り続けると |
|---|---|---|
| 300万円 | 30万円 | 僅少と判断される可能性がある |
| 500万円 | 50万円 | 僅少と判断される可能性がある |
| 700万円 | 70万円 | 僅少と判断される可能性がある |
| 1,000万円 | 100万円 | 僅少と判断される可能性がある |
あくまで「個別に判断する」という扱いで、この金額未満なら必ず雑所得になるという基準ではありません。ただし副業の規模を考えるうえでの目安になります。
②営利性が認められない場合
もう1つの場合です。「その所得が例年赤字で、かつ、赤字を解消するための取組を実施していない場合」が該当すると考えられるとされています。
赤字を解消するための取組とは、収入を増やす、あるいは所得を黒字にするための営業活動などをいうと注記されています。赤字で損益通算だけを狙う使い方は、この観点で見られることになります。
通達が雑所得の例示に挙げている副業
意外に思われる部分です。所得税基本通達35-2は「原稿、さし絵、作曲、レコードの吹き込み若しくはデザインの報酬、放送謝金、著作権の使用料又は講演料等に係る所得」を、事業所得と認められるものを除き業務に係る雑所得に該当するものとして例示しています。
ライター・イラストレーター・デザイナー・講師の報酬は、この例示に入っています。「事業所得と認められるものを除き」という書き方なので、事業と認められる規模かどうかを自分で示せる状態にしておく必要があります。
動産の貸付けや金銭の貸付けも例示にある
同じ35-2に並んでいます。動産(船舶と航空機を除く)の貸付けによる所得、金銭の貸付けによる所得、営利を目的として継続的に行う資産の譲渡から生ずる所得も、事業所得と認められるものを除き業務に係る雑所得です。
自家用車を貸し出すサービスの収入などは、ここに当てはまります。
フリマ・ネットオークションの副収入の扱い
国税庁が副収入だけを取り上げたページがあります。インターネットのオークションサイトやフリーマーケットアプリなどを利用した個人取引による所得は、一般的に雑所得に該当するとされています(国税庁 No.1906 給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合)。
生活用動産の売却は非課税
いちばん知っておきたい例外です。「生活の用に供している資産(古着や家財など)の売却による所得は非課税(この所得については確定申告が不要)で、損失は生じてないものとみなされます」とされています。
着なくなった服や使わない家電を売った分は、そもそも税金の計算に入りません。確定申告の要否を数えるときにも足す必要がありません。
民泊・暗号資産・NFTも雑所得
同じページに並んでいます。民泊による所得は「単なる不動産賃貸とは異なり、その所得は、不動産所得ではなく、雑所得に該当します」とされ、暗号資産の売却等による所得、NFTを組成して第三者に譲渡した所得も雑所得です。
民泊を不動産所得だと思って開業届を出そうとするケースがありますが、区分が違います。
ベビーシッターや家庭教師も雑所得の例
人的役務の提供も挙げられています。自家用車などの資産の貸付けによる所得、ベビーシッターや家庭教師などの人的役務の提供による所得が、雑所得の具体例として示されています。
規模が事業と言える水準になれば事業所得になりますが、出発点は雑所得です。

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副業の確定申告はいくらから必要?
開業届の要否とは別の話です。確定申告が必要かどうかは、金額で決まります。
20万円ルールの正体は所得税法121条
根拠は条文にあります。所得税法121条は、給与等の金額が2,000万円以下の給与所得者について、一定の場合には確定申告書を提出することを要しないと定めています(所得税法)。
「20万円を超えたら申告が必要」というのは、この申告不要の条件を裏返した言い方です。条件の中身は、副業の形によって違います。
給与が1か所だけなら「所得」で判定
いちばん多いケースです。1か所から給与を受けていて全部が源泉徴収されている場合は、給与所得と退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下なら申告は不要です。
ここでいう所得は、売上から必要経費を引いた金額です。副業の売上が50万円で経費が35万円なら所得は15万円なので、確定申告は不要という計算になります。
給与が2か所以上なら「収入+所得」で判定
副業がアルバイトの場合はこちらです。従たる給与等の支払者から受ける給与等の金額と、給与所得及び退職所得以外の所得金額との合計額が20万円以下なら申告不要とされています。
副業の給与については経費を引けません。アルバイトの年収が25万円あれば、それだけで20万円を超えるので確定申告が必要になります。
給与が150万円以下なら別の条件が使える
条文にはもう1つの入口があります。給与所得に係る給与等の金額が150万円と各種所得控除の合計額以下で、かつ給与所得及び退職所得以外の所得金額が20万円以下のときも、申告は不要とされています。
この所得控除には社会保険料控除、生命保険料控除、扶養控除などが含まれます。基礎控除・医療費控除・寄附金控除・雑損控除は含まれない点が条文の書き方です。
20万円ルールが使えない場合もある
例外の存在も条文に書かれています。「不動産その他の資産をその給与所得に係る給与等の支払者の事業の用に供することによりその対価の支払を受ける場合」などは、この申告不要の規定は適用されません。
勤務先に自宅の一部を貸して賃料を受け取っているようなケースが該当します。
医療費控除やふるさと納税で申告するときも対象外
こちらは実務でよく効きます。確定申告書を提出する以上は副業の所得も申告に含める必要があり、20万円以下だから書かなくてよいという扱いにはなりません。
20万円ルールは、確定申告そのものをしない場合の特例です。還付を受けるために申告するなら、副業分もあわせて記載します。
20万円以下でも住民税の申告は必要
ここが最大の落とし穴です。20万円ルールは所得税だけの話で、住民税には同じ特例がありません。
所得が少額でも、住んでいる市区町村への申告は必要です。確定申告をすれば住民税の申告は不要になりますが、確定申告をしない場合は住民税だけを申告することになります。
ケース別の申告要否
整理するとこうなります。
| 副業の形と金額 | 所得税の確定申告 | 住民税の申告 |
|---|---|---|
| 業務委託・売上50万円・経費35万円(所得15万円) | 不要 | 必要 |
| 業務委託・売上50万円・経費20万円(所得30万円) | 必要 | 確定申告をすれば不要 |
| アルバイト・年収25万円(経費なし) | 必要 | 確定申告をすれば不要 |
| アルバイト・年収15万円 | 不要 | 必要 |
| 着なくなった服をフリマアプリで売った | 不要(非課税) | 不要(非課税) |
| 所得15万円だが医療費控除を受けたい | 申告するなら副業分も記載する | 確定申告をすれば不要 |

雑所得でも書類の保存や添付が必要になることがある
雑所得なら何もしなくてよいわけではありません。その年の前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える人は、現金預金取引等関係書類を保存する必要があります(国税庁 No.1500 雑所得)。
もう1つ上の段階もあります。前々年分の収入金額が1,000万円を超える人が確定申告書を提出する場合は、総収入金額や必要経費の内容を記載した書類(収支内訳書など)の添付が必要です。
前々年の収入が300万円以下なら現金主義でよい
負担が軽くなる特例です。前々年分の収入金額が300万円以下の人は、その年に収入した金額と支出した費用の額で雑所得を計算できます(現金主義の特例)。
この特例を受けるには、確定申告書にその旨を記載する必要があります。

副業で開業届を出すメリット
いちばん大きいのは青色申告が使えるようになることです。節税以外の実務上の利点もあります。
青色申告特別控除が使える
開業届と青色申告承認申請書がセットです。青色申告特別控除は、複式簿記による記帳とe-Taxでの申告などの要件を満たすと最大65万円、要件を満たさない場合は55万円、簡易な簿記なら10万円です(国税庁 No.2072 青色申告特別控除)。
副業の所得が65万円なら、控除だけで所得をゼロにできる計算になります。所得税と住民税をあわせて考えると、税率20%の人なら13万円前後の差になります。
令和9年分から控除額が変わる
改正が決まっています。令和8年度税制改正では、令和9年分以後の所得税について、55万円の控除にe-Taxでの提出を要件に加えたうえで65万円に、65万円の控除に仕訳帳と総勘定元帳の電磁的記録の保存等を要件に加えたうえで75万円に引き上げるとされています(国税庁 令和8年度税制改正(個人所得課税))。
10万円の控除には逆の見直しがあります。簡易な簿記で記録している人のうち、前々年分の事業所得に係る収入金額が1,000万円を超えるものは10万円控除の対象から除外されます。

副業で控除を満たすなら電子帳簿の準備が要る
準備の時期に注意が必要です。優良な電子帳簿の要件は会計期間の最初から満たしている必要があるため、令和9年分で使いたいなら令和9年1月1日の時点で運用が始まっている状態にしておきます。
赤字を給与と相殺できる
副業の初年度で効きやすい仕組みです。損益通算の対象になるのは不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の損失で、事業所得なら給与所得と相殺できます(国税庁 No.2250 損益通算)。
雑所得の損失は他の所得と損益通算できません。ここが事業所得と雑所得の実利面の最大の差です。
相殺しきれない赤字は3年繰り越せる
青色申告なら次の年にも使えます。純損失の繰越控除は翌年以後3年間で、繰越控除を受けるには連続して確定申告書を提出している必要があります(国税庁 No.2070 青色申告制度)。
赤字の年に申告を飛ばすと繰り越せません。赤字でも申告を続けることが条件だと覚えておいてください。
赤字だけを狙う使い方は判定に響く
前述の個別判断とつながります。例年赤字で赤字を解消するための取組を実施していない場合は、営利性が認められない場合に当たると考えられるとされています。
損益通算のためだけに赤字を作る使い方は、雑所得と判断される方向に働きます。
家族に払う給与を経費にできる
事業所得でなければ使えない制度です。青色事業専従者給与は、届出書に記載した範囲内で労務の対価として適正な金額を必要経費に算入できます(国税庁 No.1350 事業所得の課税のしくみ)。
白色申告にも簡易な版があります。白色申告の事業専従者控除は、親族1人につき最高50万円(配偶者は最高86万円)を必要経費とみなす制度です。
副業では「専ら従事」の要件が厳しい
使えるかどうかは要件次第です。青色事業専従者は、事業に従事することができると認められる期間の2分の1を超える期間、その事業に専ら従事している必要があります。
家族が別の勤務先で働いている場合は、この要件を満たしにくくなります。
屋号での口座開設や職業の証明に使える
税金以外の利点です。屋号を記載して開業届を提出すると、屋号名義の銀行口座を開設できる場合があり、事業用とプライベートの資金を分けやすくなります。
証明書類としての用途もあります。物件の賃貸契約や保育園の入園申込みなど、職業や就労の証明が必要な場面で控えの提出を求められることがあります。

公的な支援制度に申請できる
補助金・助成金の要件になることがあります。個人事業主が自治体の創業助成や補助金に申請する場合、開業の事実が確認できる書類の提出を求められることがあります。
申請期限が決まっている制度が多いので、必要になってから出すのでは間に合わないことがあります。
失業手当の受給期間の特例の証明資料になる
意外な使い道です。離職日の翌日以後に事業を開始した人が受給期間の特例を申請するとき、「登記事項証明書、開業届の写し、事業許可証等の客観的資料で、事業の開始、事業内容と事業所の実在が確認できること」が要件の1つとされています(ハローワーク 基本手当について)。
開業届は失業手当を失うだけの書類ではなく、この特例では逆に証明資料として働きます。詳しくは次の章で扱います。
事業所得と雑所得でできることの比較
まとめるとこうなります。
| できること | 事業所得(開業届+青色申告) | 雑所得 |
|---|---|---|
| 青色申告特別控除 | 最大65万円(令和9年分から最大75万円) | 使えない |
| 赤字を給与と相殺 | できる | できない |
| 赤字の繰越 | 3年 | できない |
| 家族への給与を経費に | できる(要件あり) | できない |
| 売上から経費を引く | できる | できる |
| 帳簿付け | 必要 | 原則不要(収入300万円超は書類保存) |
| 屋号名義の口座 | 開設できる場合がある | — |
経費を引けること自体は雑所得でも同じです。差が出るのは控除と赤字の扱いです。

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副業で開業届を出すデメリット・注意点
メリットの裏側も確認しておいてください。副業の場合は本業側への影響が出ます。
帳簿付けが必要になる
事業所得を選ぶ以上は避けられません。青色申告で最大の控除を受けるには複式簿記による記帳が必要で、貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付します。
副業の取引が月に数件しかない人でも、記帳と保存は続けることになります。そのかわり、記帳して保存していることが事業所得と認められる方向に働きます。
レシートや領収書は提出しなくてよい
誤解されやすい点です。経費の領収書やレシートは確定申告書に添付するものではなく、自分で保存しておくものです。
保存期間は帳簿書類の種類によって決まっています。青色申告なら原則7年(一部は5年)、白色申告なら5年(記帳制度に基づく帳簿は7年)です。
失業手当を受けられなくなる場合がある
条件が決まっています。基本手当を受けるには「就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない失業の状態にある」ことが必要です(ハローワーク 基本手当について)。
事業を始めていると、この状態にあたらないと判断されることがあります。在職中に開業届を出しておくと、退職後に基本手当を受けにくくなる可能性があります。
受給期間の特例なら最大3年間止められる
前章で触れた特例です。離職日の翌日以後に事業を開始等した人は、事業を行っている期間等を最大3年間受給期間に算入しない特例を申請できます。
要件は次のとおりです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 事業の実施期間 | 30日以上であること |
| 起算 | 事業を開始した日等から30日を経過する日が受給期間の末日以前であること |
| 他の手当 | その事業について就業手当または再就職手当の支給を受けていないこと |
| 事業の実在 | 登記事項証明書、開業届の写し、事業許可証等の客観的資料で、事業の開始、事業内容と事業所の実在が確認できること |
| 開始時期 | 離職日の翌日以後に開始した事業であること(離職日以前に開始し、離職日の翌日以後に専念する場合を含む) |
| 申請期限 | 事業を開始した日等の翌日から2か月以内 |
この特例では開業届の写しが証明資料の1つとして挙げられています。申請期限が2か月と短いので、退職後に開業する順番なら早めに手続きしてください。
黙って受給すると最大3倍の負担になる
これはかなり重いです。偽りその他不正の行為で基本手当等を受けた場合は、以後これらを受けられなくなるうえ返還を命じられ、さらに原則として不正の行為により支給を受けた額の2倍に相当する額以下の金額の納付を命じられます。
返還と納付を合わせると、受け取った額の3倍になり得る仕組みです。
健康保険の扶養から外れる場合がある
家族の扶養に入っている人は確認が必要です。健康保険法3条7項は被扶養者を「主としてその被保険者により生計を維持するもの」と定めているだけで、法律に金額の基準は書かれていません(健康保険法)。
つまり判定は保険者ごとの認定基準によります。「個人事業主は収入にかかわらず扶養に入れない」という基準を設けている健康保険組合もあるため、加入している健康保険に直接確認するのが確実です。
税の扶養と社会保険の扶養は別の制度
混同しやすい部分です。税の扶養は合計所得金額で判定し、令和8年分では扶養親族等の所得要件が62万円以下(給与だけなら136万円以下)です(国税庁 令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について)。
社会保険の扶養は保険者の認定基準で、金額も経費の差し引き方も税金の計算とは違います。税の扶養から外れていないのに社会保険の扶養から外れる、という組み合わせが起こり得ます。
小規模企業共済には加入できない
ここは多くの解説と違う点です。中小機構は「給与所得者(法人などと常時雇用関係にある方)は、ほかに事業所得を得ていても、小規模共済制度にご加入いただくことはできません」と案内しています(中小機構 よくあるご質問)。
会社に雇われながらの副業では、開業届を出しても加入できません。「開業届を出すと小規模企業共済に入れる」という説明は、会社員の副業には当てはまりません。
本業を続ける限り社会保険は変わらない
安心してよい部分です。副業で個人事業を始めても、勤務先の適用事業所で被保険者である間は、健康保険と厚生年金保険はそのまま続きます。
国民健康保険や国民年金に切り替わるわけではないので、副業を始めたことによる社会保険料の増加もありません。
個人事業税は事業主控除でほぼかからない
心配されやすい税金です。個人事業税には事業主控除が年間290万円あり、所得がこの金額以下なら課税されません(東京都主税局 個人事業税)。
副業レベルの所得では、まず対象になりません。税率は第1種事業が5%、第2種事業が4%、第3種事業が3〜5%で、納期は原則として8月と11月の年2回です。
都道府県への申告は税務署とは別
こちらは見落とされやすい手続きです。東京都では、事業を開始した日から15日以内に「事業開始(廃止)等申告書」を都税事務所へ提出することとされています。
様式の名称や期限は自治体によって違います。開業届を税務署に出しても、この申告書を出したことにはなりません。
家内労働者等の特例は会社員の副業では使えない
期待されやすい制度なので触れておきます。家内労働者等の所得計算の特例は、給与所得を有する場合は「65万円から給与所得控除額を控除した残額」が限度とされています(租税特別措置法27条)。
給与所得控除は最低でも74万円が保障されます。会社員として給与を受け取っていると差し引く残額がなくなるため、この特例で経費が増えることはありません。
開業届を出すと会社に副業がバレる?
開業届そのものでは伝わりません。気にすべき経路は住民税です。
税務署から会社に連絡は行かない
まず前提です。開業届の提出先は納税地を所轄する税務署で、勤務先に通知が届く仕組みはありません(国税庁 A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続)。
「開業届を出した瞬間に会社に知られる」ということはありません。心配する対象を間違えないでください。
会社に伝わる経路は住民税
仕組みが法律に書かれています。地方税法321条の3第1項は、前年中に給与の支払を受け当該年度の初日に給与の支払を受けている人の給与所得に係る住民税を、特別徴収の方法によって徴収するものとしています(地方税法)。
副業分もここに乗ることがあります。同条2項は、給与所得以外の所得がある場合には、市町村の条例の定めるところによって、その所得割額を給与所得分に加算して特別徴収することができると定めています。
会社に通知が届くのは5月ごろ
時期も条文にあります。同法321条の4第2項では、特別徴収税額の通知は当該年度の初日の属する年の5月31日までにしなければならないとされています。
通知は特別徴収義務者(勤務先)を経由して本人に渡ります。副業の申告が反映されるのは、翌年5月ごろに会社へ届く通知から、6月支給分の給与天引きへという流れです。
金額の変化で気づかれることがある
実際に気づかれる筋道はここです。入社年次や給与水準が近い人と比べて住民税の額が大きく違うと、給与以外の所得があるのではないかと見られることがあります。
赤字を損益通算した場合は逆に少なくなります。多い場合も少ない場合も、金額の不自然さが手がかりになるという構造です。
普通徴収を選べば会社の通知に乗らない
方法も同じ条文に書かれています。321条の3第2項のただし書は「第三百十七条の二第一項の申告書に給与所得以外の所得に係る所得割額を普通徴収の方法によつて徴収されたい旨の記載があるときは、この限りでない」としています。
確定申告書でこの意思表示をすれば、副業分の住民税は会社の通知に加算されません。
確定申告書の第二表で選ぶ
具体的な操作です。確定申告書第二表の「住民税・事業税に関する事項」にある徴収方法の欄で「自分で納付」を選びます。
この欄にチェックを入れ忘れると、初期状態のまま特別徴収になります。e-Taxでも同じ選択肢があります。
自治体によって選べないことがある
条文の書き方に理由があります。特別徴収に加算するかどうかは「市町村の条例の定めるところによって」とされているため、運用は自治体ごとに違います。
普通徴収を選べない自治体もあるので、確実に避けたいなら事前に市区町村へ確認してください。
普通徴収の納期は年4回
選んだ後の実務です。地方税法320条では、普通徴収の納期は6月・8月・10月・1月中において市町村の条例で定めるとされています。
年4回の納付書が自宅に届き、自分で納めることになります。納め忘れると延滞金がかかるので、口座振替を設定しておくと安全です。
副業が給与の場合は普通徴収を選べない
ここは重要な制約です。普通徴収を選べるのは「給与所得以外の所得に係る所得割額」なので、副業がアルバイトやパートの給与なら対象外です。
副業先からも給与支払報告書が市区町村に提出されます。アルバイトの副業は、住民税の面では隠しにくい形になります。
住民税以外で伝わる経路もある
住民税だけではありません。
- 副業先が本業の取引先や同業だった場合の口伝え
- 名刺やSNS、事業用サイトの特定商取引法に基づく表記
- 社会保険の手続きで副業先の情報が出る場合
開業届に書いた住所は原則として公開されませんが、事業用サイトの表記などで自宅の住所が知られることはあります。
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そもそも就業規則をどう読むか
税金の前に確認すべきことです。会社との関係はここで決まります。
モデル就業規則は「勤務時間外は従事できる」
国が示している規定例があります。厚生労働省のモデル就業規則第70条第1項は「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」としています(厚生労働省 モデル就業規則)。
裁判例では、労働者が労働時間以外の時間をどのように利用するかは基本的に労働者の自由であることが示されていると解説されています。
会社が禁止・制限できる4つの場合
無制限ではありません。第70条第2項は、届出に基づき次のいずれかに該当する場合には禁止または制限することができるとしています。
| 禁止・制限できる場合 | 副業でありがちな例 |
|---|---|
| 労務提供上の支障がある場合 | 深夜まで副業をして本業に影響が出ている |
| 企業秘密が漏洩する場合 | 本業で得た顧客情報や技術を副業に使う |
| 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合 | 勤務先の名前を出して集客する |
| 競業により、企業の利益を害する場合 | 勤務先と同じ事業を同じ市場で行う |
個人事業の副業も届出の対象になる
雇われる副業だけの話ではありません。解説では「この副業・兼業については、他の会社等に雇用される形での副業・兼業のほか、事業主となって行うものや、請負・委託・準委任契約により行うものも含むことに留意が必要です」とされています。
業務委託で受ける副業も、就業規則でいう副業に含まれます。開業届を出す前に自社の規定を確認してください。
相談したことで不利益な取扱いはできない
言い出しにくい人に知っておいてほしい部分です。解説には「副業・兼業に係る相談、自己申告等を行ったことにより不利益な取扱いをすることはできません」と書かれています。
公務員は別のルール
対象外の人もいます。国家公務員法や地方公務員法には営利企業への従事等の制限があるため、公務員の副業は許可の対象になります。
民間企業とは前提が違うので、所属先の規定に従ってください。
副業の開業届の提出期限と出し方
期限は開業した日によって変わります。2026年から新しいルールです。
期限は開業した年分の確定申告期限まで
条文が改正されています。所得税法229条では「その事実があつた日の属する年分の所得税に係る確定申告期限までに、税務署長に提出しなければならない」とされています。
2026年に開業したなら2027年3月15日が期限です。「開業から1か月以内」と書かれた情報は改正前の内容です。
2025年12月31日までの開業は従来どおり
附則の扱いです。改正法の附則では、この規定は令和8年(2026年)1月1日以後に生ずる事実について適用し、同日前に生じた事実については「なお従前の例による」とされています。
| 開業した日 | 提出期限 |
|---|---|
| 2026年1月1日以後 | 開業した年分の確定申告期限まで |
| 2025年12月31日まで | 従来どおり(開業から1か月以内) |
どちらも期限を過ぎても罰則はありません。気づいた時点で提出すれば問題ありません。
青色申告承認申請書のほうが先に期限が来る
副業でいちばん惜しいのはここです。青色申告承認申請書は、1月15日までに開業した場合はその年の3月15日、1月16日以降に開業した場合は事業を開始した日から2か月以内が期限です(国税庁 A1-8 所得税の青色申告承認申請手続)。
開業届の期限が後ろに延びたことで、差が広がりました。開業届を待っているうちに青色申告の期限だけ過ぎる、という形になりやすいので同時に出してください。

提出方法は3つ
自分の都合で選べます。
| 提出方法 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| オンライン(e-Tax・アプリ) | 24時間送信でき、本人確認書類の提示・写しの添付が不要 | スマホで早く済ませたい人(マイナンバーカードが必要) |
| 郵送 | 消印の日が提出日になる。本人確認書類の写しを同封する | 税務署に行く時間がなく紙で出したい人 |
| 窓口 | その場で職員に確認してもらえる(開庁時間は平日8時30分から17時まで) | 記入に不安があり対面で確認したい人 |

副業なら会社に知られない方法を選びたくなるが
方法による違いはありません。窓口・郵送・オンラインのどれを選んでも、勤務先に情報が渡ることはありません。
職業欄と事業の概要の書き方
副業でも本業でも書式は同じです。職業欄には職業名を、事業の概要には具体的な仕事の内容を書きます。
| 副業の内容 | 職業欄の例 | 事業の概要の例 |
|---|---|---|
| 記事の執筆を受託している | ライター | Webメディア向け記事の執筆 |
| Webサイトの制作をしている | Webデザイナー | Webサイトのデザイン・制作 |
| 動画の編集を受託している | 動画編集者 | 企業向け動画の編集 |
| ハンドメイド作品を販売している | 雑貨製造販売 | アクセサリーの製作とネット販売 |
| 賃貸物件を運用している | 不動産賃貸業 | 賃貸マンションの経営・管理 |
「会社員」と書く欄ではありません。副業として行う事業の内容を書きます。

納税地は自宅の住所を選ぶ
自宅で作業する副業ならこうなります。納税地の欄で「住所地」を選び、自宅の住所と電話番号を記入します。
開業日はある程度自分で決められる
厳密な定義はありません。最初の報酬が入った日、初めて仕事を受けた日、準備を始めた日のいずれでも構いません。
ただし青色申告の期限に影響します。開業日から2か月で青色申告承認申請書の期限が決まるので、遅い日付にすると期限に余裕が出ます。


副業の開業届をスマホで出すなら「タックスナップ開業届」
副業をしながら税務署に行ったり、様式の書き方を調べたりするのは時間がかかります。青色申告承認申請書の期限が先に来るため、まとめて片づけてしまうのがいちばん確実です。
「タックスナップ開業届」なら、質問に答えるだけで開業届と青色申告承認申請書を作成し、そのままe-Taxで提出まで完結できます。用紙の印刷も郵送も必要ありません。
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開業届の作成から電子提出まで、ひとつのアプリ内ですべて完結できます。 (パソコン不要・完全無料・最短5分)
さらに今なら、タックスナップでの開業届を作成し、アプリ内から電子提出された方に対して、確定申告アプリ「タックスナップ」の安心プラン(税抜 ¥29,800)を1年間無料でご利用いただけます。
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スマホだけ・最短5分で提出まで完了
質問に答えていくだけ、最短5分で開業届が完成します。あとはマイナンバーカードをかざすだけで電子提出まで完了。別アプリのインストールもいりません。

青色申告承認申請書も同時に出せる
開業届と同じ流れで、青色申告承認申請書も一緒に作成・提出できます。最大65万円の青色申告特別控除など、節税につながるメリットも大きいので、この機会に出しておくのがおすすめです。
開業届から確定申告まで、ひとつのアプリで完結
開業届の作成・提出から、日々の会計業務、確定申告書の作成・提出まで、全てひとつのアプリで完結できます。
開業のときに入力した情報は確定申告にもそのまま引き継がれるため、二度手間になることなくスムーズに進められます。
会計業務の機能では、「スワイプ仕分け」などスマホに特化した直感的な操作が特徴で、外部の調査では他会計ソフトの約4倍の速さで経費処理ができるという結果も出ています(参考)。
2026年の確定申告期間には、大手会計ソフトも含めた確定申告アプリのApp Storeランキングで全期間1位を獲得しました。(参考)

安心プランで使える機能
安心プランには、確定申告をもっとかんたんに進めるための機能がそろっています。
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1件ずつ確認しながら仕分ける必要がなく、1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほどラクになります。

申告前の不安を減らす税理士監修の「税務調査リスクチェック」
タックスナップにはラクな機能だけではなく、安心の機能もあります。
「本当にこの内容で提出して大丈夫かな」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。
入力内容や仕訳データをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが判定します。
税務調査リスクを減らすために修正するべき項目も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

今なら、タックスナップから開業届を提出するだけで、これらの機能を無料で使えます。確定申告までスムーズに終わらせるためにも、ぜひこの機会にタックスナップで開業届を提出してみてください。
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まとめ
副業で開業届を出すべきかは、その副業が事業所得にあたるかどうかで決まります。雇われて働く副業は給与所得なので開業届の対象外で、独立して受ける副業のうち事業と認められる規模のものが対象です。
判定の中心は帳簿です。記帳して保存していれば概ね事業所得の側に入りますが、収入が例年300万円以下で本業の収入の10%未満なら個別に判断されます。
確定申告が必要になるのは所得20万円超からで、20万円以下でも住民税の申告は必要です。会社に伝わる経路は開業届ではなく住民税なので、確定申告書の第二表で「自分で納付」を選んでおいてください。
提出期限は、2026年1月1日以後に開業したなら開業した年分の確定申告期限まで。青色申告承認申請書のほうが先に来るので、同時に出してしまうのが確実です。
よくある質問
Q. 副業で開業届は必ず必要ですか?
必要なのは、不動産所得・事業所得・山林所得を生ずべき事業を始めた場合だけです。アルバイトなど雇われて働く副業は給与所得なので対象外で、雑所得にとどまる規模なら提出は不要です。提出しなくても罰則はありません。
Q. アルバイトの副業でも開業届は必要ですか?
必要ありません。雇用契約で受け取る収入は給与所得なので、開業届も帳簿付けも不要です。ただし副業先では年末調整をしてもらえないため、確定申告で精算することになります。
Q. 事業所得と雑所得はどう分かれますか?
「社会通念上事業と称するに至る程度で行っているか」で判定します。実務では帳簿書類の保存があるかが大きく、記帳して保存していれば概ね事業所得、していなければ概ね業務に係る雑所得とされています。
Q. 副業はいくらから確定申告が必要ですか?
給与以外の所得の合計が20万円を超えると必要です。所得は売上から必要経費を引いた金額です。副業がアルバイトの場合は経費を引けないため、年末調整されなかった給与の収入金額で判定します。
Q. 20万円以下なら何もしなくていいですか?
住民税の申告は必要です。20万円ルールは所得税だけの特例で、住民税には同じ規定がありません。また医療費控除やふるさと納税で確定申告をするなら、20万円以下の副業所得もあわせて記載します。
Q. フリマアプリで服を売った分も申告が必要ですか?
生活の用に供している資産の売却による所得は非課税で、確定申告は不要です。古着や家財の売却はここに含まれ、損失も生じていないものとみなされます。転売目的で仕入れたものを売る場合は別の扱いになります。
Q. 開業届を出すと会社に副業がバレますか?
開業届の提出では伝わりません。税務署から勤務先に通知は行きません。伝わる経路は住民税で、確定申告書の第二表で「自分で納付」を選べば副業分は会社の通知に加算されません。
Q. 普通徴収にすれば絶対にバレませんか?
確実とは言えません。特別徴収に加算するかどうかは市町村の条例で決まるため、普通徴収を選べない自治体があります。また副業がアルバイトの給与なら、そもそも普通徴収は選べません。
Q. 会社に住民税の通知が届くのはいつですか?
当該年度の初日の属する年の5月31日までに通知されます。確定申告の内容が反映されるのは翌年5月ごろで、6月支給分の給与から天引きが始まります。
Q. 就業規則で副業が禁止されていたらどうなりますか?
厚生労働省のモデル就業規則は、勤務時間外に他の会社等の業務に従事できるとしています。ただし労務提供上の支障、企業秘密の漏洩、会社の名誉や信用を損なう行為、競業による利益侵害がある場合は禁止・制限できるとされています。まず自社の規定を確認してください。
Q. 開業届を出すと失業手当がもらえなくなりますか?
受給しにくくなりますが、受給期間の特例があります。離職日の翌日以後に事業を開始した場合は、事業を行っている期間等を最大3年間受給期間に算入しない特例を申請でき、開業届の写しがその証明資料の1つとされています。申請期限は事業を開始した日等の翌日から2か月以内です。
Q. 開業届を出すと小規模企業共済に入れますか?
会社員の副業では加入できません。中小機構は「給与所得者(法人などと常時雇用関係にある方)は、ほかに事業所得を得ていても、小規模共済制度にご加入いただくことはできません」と案内しています。
Q. 開業届を出すと社会保険はどうなりますか?
勤務先の被保険者である間は変わりません。健康保険と厚生年金保険はそのまま続き、国民健康保険や国民年金に切り替わることはありません。家族の扶養に入っている場合は、保険者の認定基準によって外れる可能性があります。
Q. 青色申告特別控除はいくらですか?
複式簿記とe-Taxでの申告などの要件を満たせば最大65万円です。令和8年度税制改正により、令和9年分以後は55万円の控除が65万円に、65万円の控除が75万円に引き上げられます。一方で、簡易な簿記で前々年分の収入金額が1,000万円を超える人は10万円控除の対象から除外されます。
Q. 副業の赤字は給与と相殺できますか?
事業所得ならできますが、雑所得はできません。事業所得の損失は給与所得と損益通算でき、青色申告なら控除しきれない分を翌年以後3年間繰り越せます。繰越控除を受けるには連続して確定申告書を提出している必要があります。
Q. 開業届の提出期限はいつですか?
2026年1月1日以後に開業したなら、開業した年分の確定申告期限までです。2025年12月31日までに開業した分は従来どおり1か月以内が期限でした。どちらも罰則はありません。
Q. 開業届と一緒に都道府県への届出も必要ですか?
都道府県税事務所への申告が別にあります。東京都では事業を開始した日から15日以内に「事業開始(廃止)等申告書」を提出することとされています。名称も期限も自治体によって違います。なお個人事業税には事業主控除が年間290万円あるため、副業レベルの所得では課税されません。



