「使わなくなったバイクをメルカリで売ったけど、税金がかかる？」「確定申告って必要？」メルカリなどのフリマアプリでバイクを売る人が増えていますが、売却金額が大きいだけに「税務上どう扱われるのか」が気になるところです。結論から言うと、個人が日常的に使っていたバイクを売った場合は非課税ですが、転売目的でバイクを仕入れて販売している場合は課税対象になります。この記事では、メルカリでバイクを売却した際の課税・非課税の違い、確定申告が必要になるケース、注意点をわかりやすく解説します。
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バイクを売っても確定申告が不要なケース
まず、ほとんどの人に当てはまるのがこのケースです。
自分で使用していたバイクを売っただけなら、確定申告は不要です。
生活用動産は非課税
所得税法では、生活に通常必要な資産（生活用動産）を売って得た利益は非課税と定められています。
つまり、通勤・通学・買い物など、日常生活で使っていたバイクを売った場合、その売却益は課税対象になりません
- 学生時代に使っていた原付をメルカリで売った
- 通勤用に使っていた中型バイクを買い替えのために売った
- 長年乗っていたバイクを処分目的で出品した
これらはすべて「生活用動産」の売却にあたるため、確定申告は不要です。
確定申告が必要になるケース
以下のような場合は課税対象となり、確定申告が必要です。
① 転売目的で仕入れた場合（営利目的）
中古バイクを安く仕入れてメルカリで販売し、利益を得ている場合は事業所得または雑所得として課税対象になります。
たとえば、オークションで仕入れたバイクを修理・再販売している場合は、明確に事業として扱われます。
この場合、収入から仕入れや修理費、メンテナンス代、ガソリン代、販売手数料などの経費を差し引いた「所得」を確定申告します。
② 高額なバイク（30万円超）を売却した場合
生活用動産でも、1台あたりの売却額が30万円を超える場合は課税対象（譲渡所得）になります。
所得税法第9条により、30万円を超える資産は非課税の対象外です。
- 売却価格：60万円
- 購入価格：50万円
- 譲渡益：10万円（課税対象）
ただし、「譲渡所得には年間50万円の特別控除」があるため、他の譲渡所得と合算して年間の利益が50万円以下なら、税金はかかりません。
③ 事業としてバイク販売を行っている場合
中古バイク販売を継続的に行っている場合は、「事業所得」として申告が必要です。
この場合は、開業届を出して個人事業主として活動するのが基本です。
仕入れや整備費用、メルカリの販売手数料、保管場所の家賃などを経費として計上できます。
バイク売却時の所得区分
| 売却の目的 | 所得の種類 | 課税有無 |
| 自分で使用していたバイクを売る | 非課税（生活用動産） | 不要 |
| 高額バイク（30万円超）を売る | 譲渡所得 | 必要な場合あり |
| 転売目的で仕入れて売る | 事業所得または雑所得 | 必要 |
| バイク販売を継続して行う | 事業所得 | 必要 |
譲渡所得の計算方法
バイク売却が譲渡所得になる場合、次のように計算します。
譲渡所得 ＝ 売却価格 −（取得費＋譲渡費用）
取得費
バイクを購入したときの金額（本体価格＋登録手数料など）です。領収書が残っていない場合は、売却価格の5％を「概算取得費」として認められます。
譲渡費用
売却のためにかかった費用（出品手数料、クリーニング費用、整備費用、送料など）を含めることができます。
特別控除
譲渡所得には50万円の特別控除があり、同一年に発生した譲渡所得の合計が50万円以下なら、確定申告は不要です。
申告が必要な場合の流れ
1. 売却履歴・明細を確認
メルカリの取引履歴から売却金額を確認します。
仕入れや修理の領収書もまとめて保管しておきましょう。
2. 所得の計算
「売却価格 − 取得費 − 譲渡費用」を計算して所得額を求めます。
3. 確定申告書を作成
国税庁のe-Taxサイトや確定申告アプリを使って申告書を作成します。
申告期間は毎年 2月16日〜3月15日頃 です。
4. 税務署に提出・納税
電子申告または郵送で提出します。所得税は原則として3月15日までに納付します。
売却損が出た場合は申告不要
購入時より安く売れた場合（赤字）の場合は、税金がかかりません。
たとえば、20万円で買ったバイクを10万円で売った場合は「譲渡損失」となり、申告の必要はありません。
ただし、他の所得と損益通算もできません（生活用動産の損失は控除対象外）。
事業としてバイク転売をしている場合のポイント
① 開業届を提出
継続的にバイクを販売している場合は、個人事業主として開業届を出す必要があります。
屋号や職業欄には「中古バイク販売業」「バイク修理販売業」などと記入します。
② 青色申告で節税
開業届を出すと青色申告が可能になり、最大65万円の特別控除を受けられます。
在庫（仕入れたバイク）や経費を正しく管理することで、税金を抑えられます。
③ 経費として計上できるもの
- 仕入れ代金
- 整備用工具・部品代
- メルカリ販売手数料・送料
- 移動のガソリン代・高速代
- 保管場所の賃料・光熱費
- 通信費（スマホ・ネット回線など）
バイク販売では経費項目が多いため、帳簿管理をしっかり行いましょう。
メルカリでバイクを売る際の注意点
1. 名義変更を忘れずに
個人間でバイクを売買する場合、名義変更をしないと自動車税・自賠責保険が旧所有者に請求されることがあります。
ナンバープレートの返納・登録変更を確実に行いましょう。
2. 事業と個人利用を区別する
事業用として販売するバイクと、自分の趣味用・通勤用のバイクを明確に分けて管理しましょう。
混同すると経費処理が難しくなります。
3. 売却益が大きい場合は早めに税務対策
高額車両を売却して大きな利益が出た場合は、譲渡所得として確定申告が必要です。
税金が発生する可能性があるため、早めに準備しておくことをおすすめします。
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まとめ
メルカリでバイクを売った場合、ほとんどのケースでは確定申告不要です。
ただし、次のような場合は課税対象となるため注意が必要です。
- 転売目的で仕入れて販売している
- 30万円を超える高額バイクを売って利益が出た
- 継続的に販売を行っている（事業所得扱い）
日常利用していたバイクの処分なら非課税ですが、ビジネス的に販売しているなら申告義務が発生します。特に転売を継続している人は、開業届や青色申告を活用し、正しく節税・申告を行いましょう。
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よくある質問
メルカリで原付を3万円で売りました。確定申告は必要？
不要です。生活用動産（自家用原付）で30万円以下のため非課税です。
中古バイクを50万円で売ったけど、買値は60万円でした。申告は必要？
不要です。譲渡損失のため課税対象ではありません。
バイク転売を副業でやっています。年間20万円の利益でも申告が必要ですか？
給与所得がある場合は、副業所得が20万円を超えると確定申告が必要です。
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