案件と納期に追われるフリーランスエンジニアには、カードと口座の連携で経費を自動で拾い、提出までスマホで終わらせられる確定申告アプリ(会計ソフト)が最有力です。主要4アプリの比較と選び方、源泉徴収や個人事業税などエンジニアならではの注意点までまとめました。
この記事のポイント
- フリーランスエンジニアは、専業なら令和8年分(2026年分)で所得104万円超、副業なら20万円超で確定申告が必要
- 開発の報酬は原則として源泉徴収されないので、税金の分を自分で残しておく必要がある
- エンジニアの仕事は法定業種に当てはまらないことが多く、個人事業税がかからないケースが少なくない(契約形態で変わる)
- 経費が少ないエンジニアは、無理に経費を作るより青色申告65万円控除や小規模企業共済などの控除を使い切る方が効く
- 発注元が法人中心のエンジニアは、インボイス登録を求められる場面が多い
フリーランスエンジニアに確定申告アプリは必要?
エンジニアは取引の数こそ少ないものの、源泉徴収も年末調整もない働き方なので、税金の処理はすべて自分の仕事です。まずは「そもそも自分は申告が必要か」から整理します。
フリーランスエンジニアは専業も副業も自分で確定申告が必要
業務委託や準委任で働くエンジニアの報酬は、会社員の給与と違って年末調整がありません。売上から経費を引いた所得(もうけ)が、専業なら令和8年分(2026年分)で104万円超、会社勤めのかたわらの副業なら20万円超で確定申告が必要です(20万円以下でも住民税の申告は別途必要)。
さらに知っておきたいのが源泉徴収の扱いです。システム開発やSESの報酬は原則として源泉徴収されないので、振り込まれた総額の中から税金の分を自分で残しておく必要があります。一方、技術記事の執筆(原稿料)や登壇(講演料)、Webデザインを含む案件(デザイン料)は源泉徴収の対象なので、同じエンジニアの収入でも扱いが分かれます(詳しくは記事後半で解説します)。
なお、フリーランスとして続けるなら開業届も出しておきましょう。業務委託で働くときの開業届はこちらの記事で解説しています。

手作業の帳簿づけと比べてどれくらいラクになる?
エンジニアの取引は月に数件でも、サブスクの少額決済や按分の計算まで含めると、手作業でやるには地味に面倒な作業が続きます。納期前は申告作業が後回しになりがちで、3月に1年分がまとめて直撃するのはよくある失敗です。
アプリなら銀行口座やカードの明細を自動で取り込み、仕訳まで自動化できます。外部の調査機関による比較調査では、10分間で処理できる経費件数はタックスナップが平均518件で、手書きの約18倍、Excelの約40倍という結果が出ています(出典)。手作業を自動化するのは、エンジニアの仕事と同じ発想です。
スマホだけで提出まで終わらせる流れは、こちらの記事で解説しています。

青色申告65万円控除はアプリで取れる?
簿記の知識がなくても、アプリを使えば65万円控除を狙えます。控除の要件は次のとおりです(国税庁 No.2072)。
| 控除額 | 主な要件 |
|---|---|
| 65万円 | 複式簿記での記帳+貸借対照表・損益計算書の添付+期限内申告+e-Tax申告または電子帳簿保存 |
| 55万円 | 複式簿記での記帳+貸借対照表・損益計算書の添付+期限内申告 |
| 10万円 | 上記に当てはまらない青色申告(簡易な記帳) |
壁になるのは「複式簿記」ですが、アプリなら取引を入れるだけで複式簿記の帳簿と決算書を自動で作ってくれ、そのままe-Taxで提出すれば65万円の要件も満たせます。高単価のエンジニアは所得税の税率も高くなりやすいので、控除の効き方は大きめです。所得税率と住民税を合わせて税率が約30%の人なら、65万円控除で約19.5万円の節税になります。
そして、経費が少ないエンジニアにとっては、領収書をかき集めるより65万円控除を確実に取る方が、はるかに大きい節税になります。なお2027年(令和9年分)からは、「優良な電子帳簿」などの要件を満たすと控除額が最大75万円に引き上げられ、紙提出の控除は最大10万円に縮む予定です。改正の詳細はこちらの記事で解説しています。

ひとつ注意したいのは、会社勤めのかたわら小規模に受ける副業は雑所得として申告するのが基本で、青色申告は専業や本格的な副業向けという点です。白色申告のままでも記帳と帳簿の保存(5〜7年)は義務なので、どうせ帳簿を付けるなら青色申告に切り替えるのが定石です。
税理士に頼むのとどちらがいい?
エンジニアは取引が少なく仕訳がシンプルなので、アプリで自分でやりやすい代表格の職種です。費用と判断基準を先に整理します。
税理士に頼んだ場合の費用相場
確定申告を単発で依頼する場合の相場は5〜10万円程度、記帳から丸ごと任せると合計10〜20万円が目安です。税理士報酬は事務所ごとに自由に設定されており、2〜3月の繁忙期は新規の依頼を断られやすい点も知っておきましょう。
エンジニアなら、自分の時間単価で考えるのが分かりやすいはずです。申告作業にかかる時間×自分の時間単価が実質のコストで、それをアプリで自動化するか、税理士に外注するか、という比較の問題です。
アプリなら年1〜3万円台で利用料は経費にできる
主要4アプリの最安プランは年額約1.1〜1.2万円(税抜)からで、上位プランでも年3万円台に収まります。税理士に丸ごと頼む場合と比べて年で数万円の差が出ます。しかも確定申告アプリの利用料は全額を必要経費にできます。
| 方法 | 費用の目安 |
|---|---|
| 税理士(申告のみ) | 5〜10万円程度 |
| 税理士(記帳代行つき) | 10〜20万円 |
| 確定申告アプリで自分でやる | 年1.1〜3万円台(利用料は全額経費) |
税理士に頼んだほうがいいのはこんな場合
売上が1,000万円を超える・課税所得がおおむね800万円規模で法人化を検討したい・無申告が数年分たまっている・税務調査の連絡が来た、のどれかに当てはまるなら税理士が安心です。高単価のエンジニアは法人化のシミュレーションやインボイスの有利不利判断で、税理士の価値が出やすいポジションです(法人化の目安は状況で変わるのであくまで目安です)。
資金面では2つ、知っておきたいことがあります。前年分の申告納税額が15万円以上になると、予定納税として7月と11月に税金の前払いが発生します(国税庁 No.2040)。そして会社員を辞めて独立した翌年は、前年の給与に対する住民税が後払いで請求されます。独立1〜2年目は「去年の税金」に追われやすいので、税金の分を先に取り分けておきましょう。
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フリーランスエンジニアが確定申告アプリを選ぶ4つの基準

エンジニアのアプリ選びで見るべきは、サブスクやクラウド利用料の経費を自動で拾えるか・自宅の家賃や電気代の按分まで扱えるか・経費の線引きに迷ったとき確認できるか・インボイスと消費税申告への対応の4つです。どれも「経費が少なく、発注元が法人」というエンジニアの仕事の構造から来る基準です。
サブスクやクラウド利用料の経費を自動で拾えるか
エンジニアの経費の中心は、AWSなどのクラウド利用料・GitHubやAIツールのサブスク・エディタやデザインツールの年額課金と、カード払いの少額決済です。毎月自動で引き落とされるぶん、記帳から漏れやすいのも特徴です。
だからこそ、クレジットカードや銀行口座を連携して明細を自動で取り込み、仕訳まで自動化できるかが選び方の主役になります。ドル建ての海外サービスも、カード明細の円換算額でそのまま記帳できます。解約し忘れたサブスクの棚卸を兼ねて、連携した明細を月1回見直す運用にすると一石二鳥です。
自宅の家賃や電気代の按分まで扱えるか
フルリモートのエンジニアにとって最大の経費は、多くの場合、自宅の家賃です。ただし全額は経費にできず、仕事で使う割合を面積など説明できる根拠で決めて按分します(詳しくは記事後半で解説します)。
家賃・電気代・通信費と、按分する費目は毎月発生します。割合を一度設定すれば毎月自動で経費計上してくれるか、按分の設定がしやすいかを確認しましょう。
経費の線引きに迷ったとき確認できるか
10万円を超えるワークチェアや昇降デスクは減価償却?AI課金は?カフェでの作業代は?AWS認定などの資格の受験料は?と、エンジニアは経費の件数が少ないぶん、1件ごとの「これは経費になる?」の判断が重くなります。
迷ったときに確認できるサポート窓口や、同じ職種の人がどう処理しているかを参考にできる機能があると、判断で手が止まりません。線引きの中身は記事後半の経費一覧で解説します。
インボイスと消費税申告に対応しているか
エンジニアの発注元は法人やエージェントが中心のため、インボイス(適格請求書)の登録を求められる場面が多い職種です。エージェント経由の場合は、消費税分の扱いがエージェントの方針で変わるので、まず契約先に確認しましょう。
登録して課税事業者になると消費税の申告が必要になります。負担を抑える2割特例(適用期限あり)や簡易課税もあるので、登録するならアプリが消費税申告に対応しているかは必須の確認項目です。なお今回比較する4アプリはいずれも青色申告(65万円控除)に対応しています。
連携とサポートもチェック
ありがちな失敗は、納期前に申告作業を後回しにして、3月に1年分がまとめて直撃するパターンです。取引が少ないエンジニアこそ「あとでまとめてやればいい」と考えがちですが、按分の設定やサブスクの拾い漏れの確認は意外と時間を食います。月1回、案件の切れ目に数分だけ触る運用にすると、申告期に何もしなくていい状態を作れます。
あわせて、納税分のお金を先に取り分けておくこと、自動連携やAIの仕訳結果を最後にひととおり見直すことも忘れずに。
フリーランスエンジニアにおすすめの確定申告アプリ4選
案件の合間にスマホだけで終わらせるならタックスナップ、チーム化や法人化まで見据えるならfreee、資産管理までまとめるならマネーフォワード、パソコンでじっくり派ならやよいの青色申告が有力です。まずは最安プラン同士の比較表で全体像をつかんでください。
| アプリ名 | カード・口座連携の自動仕訳 | レシート撮影上限(最安プラン) | インボイス・消費税申告 | 月額(最安・年払い・税抜) |
|---|---|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ 連携明細をAIが自動仕訳・スワイプで確認するだけ | 無制限 | ○ 消費税申告に対応(2割特例もOK) | 980円 無料トライアルあり |
| freee | ○ 自動で経理(連携明細の自動仕訳) | 月5枚 | ○ 対応(対応プランを確認) | 980円 無料お試しあり |
| マネーフォワード | ◎ 連携できる金融関連サービスが豊富 | 月15件 (超過は上位プランへ) | ○ 対応(対応プランを確認) | 900円 無料トライアルあり |
| やよいの青色申告 | ○ スマート取引取込で明細を自動仕訳 | 対応(上限の公表なし) | ○ 対応(対応プランを確認) | 約983円(年11,800円) 初年度無料 |
※料金・仕様は2026年9月時点の各社公式サイトの情報です。最新の条件は各公式サイトで確認してください。

案件の合間にスマホだけで確定申告を終わらせたいならタックスナップ
タックスナップはスマホ完結に特化した確定申告アプリで、記帳という手作業そのものを自動化したいエンジニアに向いています。カードと口座を連携すれば明細をAIが自動で仕訳し、あとはスワイプで確認するだけ。「これは経費になる?」と迷ったら、同じ職種の判断を参考にできる「みんなはどうしてる」機能で確認できます。
おすすめポイント
- 連携した明細は税理士監修のAIが9割以上の精度で勘定科目を自動判定(出典)=手作業の仕訳がほぼ不要
- 「これは経費になる?」と迷ったら、同じ職種の判断を参考にできる「みんなはどうしてる」機能で確認できる
- エンジニアを含む40以上の職種に合わせて勘定科目を自動カスタマイズする職種特化モード
- 外部調査で他の会計ソフトの約4倍の処理スピード(出典)
- 2026年確定申告期間の全29日間、App Storeランキング確定申告アプリ内1位(Sensor Tower)
- 安心プラン以上の「丸投げ仕分け」なら1,000件の経費処理が最短3秒
- レシートのカメラ読み取りは枚数無制限(カンタンプラン以上)
- freee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応
- 24時間のAIチャットに加え、LINEで専門スタッフに相談できる(カンタンプラン以上)
- 税理士監修の税務調査リスクチェックと、追徴課税時に利用料を全額返金する保証(安心プラン)
こんな人に向いている
- 記帳のような手作業は自動化して、申告に時間をかけたくない
- チェアや資格受験料など「これは経費?」の判断に迷うことが多い
- 案件の合間のスキマ時間に、スマホだけで提出まで済ませたい
チーム化や法人化まで見据えるならfreee
freeeは○×の質問に答える形式で申告書を作れる、初心者向けの設計が特徴の会計ソフトです。外注や雇用でチームを組み、法人化まで考えているエンジニアに向いています。
おすすめポイント
- ○×の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
- 銀行・クレジットカードなど外部サービスとの連携が幅広い
- 請求書の作成など周辺業務のサービスも同一ブランドで揃う
- 法人化のあとも同じシリーズの法人向けプランに移行しやすい
こんな人に向いている
- 受託の規模を広げて外注や法人化まで考えている
- 請求書の発行から会計までひとつのブランドで揃えたい
口座もカードも多く資産管理までまとめたいならマネーフォワード
マネーフォワード クラウド確定申告は、連携できる金融機関の多さが強みです。事業とプライベート、証券口座までまとめて数字で管理したい人に向いています。
おすすめポイント
- 銀行・カード・証券など連携できる金融関連サービスが豊富
- 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と連携してお金全体を一元管理できる
- レポートやグラフで収支の推移を確認しやすい
こんな人に向いている
- 口座やカードの数が多く、自動取得を重視したい
- 事業の収支と投資・家計をまとめて見たい
自宅のパソコンでじっくり進めたいならやよいの青色申告
やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトとしての長い実績とサポート体制が強みです。使い慣れたPC環境で腰を据えて経理をしたい人、まず無料で始めたい人に向いています。
おすすめポイント
- 会計ソフトとしての利用実績・シェアが大きい
- セルフプラン・ベーシックプランは初年度無料で始められる
- 白色申告のままなら「やよいの白色申告 オンライン」にずっと無料のプランもある
- 電話サポート付きのプランがあり、操作に不安があっても相談しやすい
こんな人に向いている
- 開発と同じPCで経理も済ませたい
- まず無料で始めて、様子を見ながら青色申告に切り替えたい
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フリーランスエンジニアの確定申告で注意したいポイント
ここからはアプリ選びとセットで押さえておきたい、エンジニアならではの税務の注意点を整理します。
開発の報酬は源泉徴収されない
システム開発やSESの報酬は、源泉徴収の対象となる報酬の一覧(所得税法204条)に含まれていないため、原則として源泉徴収されません。振り込まれるのは税引き前の総額なので、会社員時代と違って、税金の分を誰も先に引いてくれません。所得の2〜3割を目安に、納税用の口座に取り分けておくのが安全です。
一方、同じエンジニアの収入でも、技術記事の執筆(原稿料)・勉強会やカンファレンスでの登壇(講演料)・Webデザインを含む案件(デザイン料)は源泉徴収の対象です。源泉徴収された分は、確定申告で税額から差し引きます(払いすぎていれば還付されます)。支払調書が届いたら金額を突き合わせましょう。
エンジニアの経費一覧と無理に経費を作らない選択
エンジニアの主な経費は次のように分類できます。
| 勘定科目 | 具体例 |
|---|---|
| 消耗品費 | PC・モニター・キーボードなどの周辺機器・チェア・デスク(各10万円未満) |
| 減価償却費 | 10万円以上のPC・チェア・昇降デスクなど(青色は30万円未満の一括特例あり) |
| 通信費 | ネット回線・スマホ(按分)・サーバー・ドメイン・クラウド利用料・サブスク |
| 新聞図書費 | 技術書・オンライン学習サービス |
| 研修費 | 勉強会・カンファレンス参加費・業務に関連する資格の受験料 |
| 地代家賃・水道光熱費 | 自宅の家賃・電気代(家事按分) |
| 旅費交通費 | 常駐先・客先への交通費・カンファレンス遠征・コワーキングまでの移動 |
| 会議費・接待交際費 | 打ち合わせのカフェ代・現場や勉強会の懇親会 |
| 支払手数料 | 振込手数料・各種サービス手数料 |
10万円以上のPCやワークチェア・昇降デスクは、買った年に全額を経費にせず減価償却で数年に分けて経費にします(青色申告なら30万円未満(令和8年4月1日以後の取得は40万円未満)を一括で経費にできる特例あり)。ゲーミングPCのようなグレーな買い物も、3D処理や検証環境など業務上の必要性を説明できれば経費になり得ます。ドル建ての海外サービスは、カード明細の円換算額で記帳すれば問題ありません。
一方で、経費が少ないからといって無理に経費を作るのは危険です。家賃の全額計上・時計や服(業務専用でも衣料は原則NG)・日用品・美容代は税務調査で突っ込まれやすい定番で、年商700〜800万円の規模でも調査は来ますし、指摘されれば最大5年さかのぼって追徴されます。国民健康保険や国民年金は経費ではなく、社会保険料控除として全額を所得から差し引きます。
個人事業税はかからないことが多い

エンジニアやプログラマーの仕事は、個人事業税の対象となる法定業種(70業種)に当てはまらないことが多く、個人事業税がかからないケースが少なくありません。「フリーランスになると個人事業税が10%かかる」といった誤解も見かけますが、そもそも税率は最大でも5%で、課税されるかどうか自体が働き方によって変わります。
目安は契約形態と実態です。準委任やSESのように時間単価で働き、発注元の指示のもとで自宅や客先で作業するなら、法定業種に当たらず課税されない方向です。一方、成果物を納品する請負契約や、人を雇い外注を使って請け負う働き方は「請負業」(第1種事業・税率5%)と判定される可能性があります。判定の運用は都道府県で差があるので、都道府県税事務所からお尋ねが届いたら、契約書と働き方の実態をもとに確認しましょう。
非課税に当たる場合は、確定申告書第二表の「事業税」の欄に非課税所得として記載しておくと、翌年以降のお尋ね対策になります。また、開業届や決算書の職業欄に「コンサルタント」と書くと課税業種と見なされやすいので、記載には注意が必要です。なお、課税される場合でも事業主控除が年290万円あり、納めた個人事業税は経費にできます。開業届の職業欄の書き方と個人事業税の関係は、こちらの記事で解説しています。

控除を使い切る
経費が少ないエンジニアの節税の主戦場は、経費ではなく控除です。青色申告65万円控除に加えて、小規模企業共済(掛金は月1,000円〜7万円で全額所得控除・フリーランスの退職金代わり)やiDeCoを使うと、課税所得を大きく下げられます。ふるさと納税も、控除ではありませんが実質2,000円の負担で返礼品を受け取れる制度として定番です。
いずれも掛金や上限、受け取り時の扱いに条件があるので、詳細は各制度の公式サイトで確認してください。取引先の倒産に備える経営セーフティ共済という選択肢もあります。
インボイスと無申告のリスク
発注元が法人やエージェントのエンジニアは、インボイス登録を求められる場面が多い職種です。エージェント経由の場合、免税事業者のままでも消費税分を補填する方針の会社もあれば、登録を前提とする会社もあるので、まず契約先の方針を確認しましょう。
登録して課税事業者になると消費税の申告が必要になります。売上税額の2割を納める2割特例(適用期限あり)のほか、エンジニアは簡易課税なら第5種(みなし仕入率50%)です。なお、登録の有無にかかわらず売上が1,000万円を超えると課税事業者になります。
無申告のリスクも見過ごせません。発注元は支払調書などで支払いの記録を残しており、エージェント経由の報酬は特に把握されやすいお金の流れです。申告をしないままにすると延滞税や無申告加算税の対象になります。会社勤めのかたわら副業で開発していて勤め先に知られたくない場合は、確定申告書で住民税を「自分で納付」(普通徴収)にする方法があります。
案件の合間に確定申告を終わらせる方法
記帳や仕訳のような手作業は、エンジニアなら自動化したい作業のはずです。タックスナップはこの「記帳の手間」自体をなくすことに特化した確定申告アプリで、エンジニアを含む40以上の職種に合わせて勘定科目を自動カスタマイズする職種特化モードを備えています。連携した明細はAIが自動で仕訳するので、あとはスワイプで確認して提出するだけです。

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「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ
タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです。
今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。
「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得
ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。
2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード
意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。
外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)
速さの秘訣は丸投げ仕分け
タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。
銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。
「丸投げ仕分け」機能を使えば1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほど楽になります。

税理士監修の機能で、はじめての確定申告でも安心
「本当にこの内容で提出して大丈夫?」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。
あなたのデータをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが診断します。
修正するべき内容も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。
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まとめ
フリーランスエンジニアの確定申告アプリ選びの要点を整理します。
- 専業なら令和8年分で所得104万円超、副業なら20万円超で確定申告が必要
- 開発の報酬は源泉徴収されないので、所得の2〜3割を目安に納税分を取り分けておく
- エンジニアは法定業種に当たらないことが多く、個人事業税がかからないケースが少なくない(契約形態と実態で変わる)
- 経費が少ない職種なので、無理に経費を作るより青色65万円控除や小規模企業共済など控除を使い切る方が効く
- 法人・エージェントからの委託が中心ならインボイス登録を求められる場面が多く、登録するなら消費税申告対応のアプリが必須
- スマホ完結・自動化ならタックスナップ、チーム化・法人化ならfreee、資産管理までならマネーフォワード、パソコン派ならやよいの青色申告
毎月のサブスクの数と按分したい費目を思い浮かべて、比較表の「向いている人」から1つ選び、まず無料で触ってから決めるのが確実です。初期設定は10分ほどで終わります。
個人事業主全般向けの比較は、こちらの記事でも解説しています。

よくある質問
Q. フリーランスエンジニアはいくらから確定申告が必要ですか?
専業なら所得104万円超(令和8年分・2026年分)、副業なら所得20万円超が目安です。売上ではなく、経費を引いた所得で判定します。副業で20万円以下でも住民税の申告は別途必要です。
Q. 報酬から源泉徴収されていないのはなぜですか?
システム開発やSESの報酬は、源泉徴収の対象となる報酬の一覧(所得税法204条)に含まれていないためです。そのぶん税金は全額自分で納めるので、納税分を先に取り分けておきましょう。原稿料・講演料・デザイン料は源泉徴収の対象です。
Q. AWS認定などの資格の受験料は経費になりますか?
いま請けている業務に関連する資格なら、研修費などとして経費にできます。業務と関係の薄い一般教養的な資格や、私的なスキルアップ目的のものは認められにくいので、業務との関連を説明できるようにしておきましょう。
Q. エンジニアは個人事業税がかからないと聞きました。本当ですか?
準委任やSESなど時間単価で働く形態なら、法定業種に当たらず課税されないことが多いのは本当です。ただし成果物を納品する請負契約は請負業(税率5%)と判定される可能性があり、都道府県で運用も異なります。お尋ねが届いたら契約書と実態をもとに税事務所へ確認してください。
Q. パソコンの購入費は全額その年の経費になりますか?
10万円未満なら全額その年の経費、10万円以上は減価償却で数年に分けて経費にします。青色申告なら30万円未満(令和8年4月1日以後の取得は40万円未満)を一括で経費にできる特例があります。ワークチェアや昇降デスクも同じ考え方です。
Q. 自宅の家賃や電気代はどこまで経費にできますか?
仕事で使う割合だけを家事按分で経費にします。作業スペースの面積など、説明できる根拠で割合を決めましょう。全額計上は税務調査で突っ込まれやすい定番です。持ち家の場合は建物の減価償却の按分になり、住宅ローン控除が事業分だけ減るため不利になることがあります。
Q. カフェ代やコワーキングスペース代は経費になりますか?
仕事のための利用なら経費にできます。カフェでの作業代や打ち合わせは会議費、コワーキングの利用料は地代家賃や雑費などで処理するのが一般的です。私的な飲食と区別できるよう、目的をメモしておきましょう。
Q. 勉強会の参加費や技術書代は経費になりますか?
業務に関連するものなら経費にできます。技術書やオンライン学習サービスは新聞図書費、勉強会やカンファレンスの参加費は研修費が一般的です。懇親会は情報交換の実態があれば交際費になり得ます。
Q. インボイス登録はすべきですか?
義務ではありませんが、発注元が法人やエージェント中心のため、求められる場面が多いのが実情です。エージェント経由なら消費税分の扱いは会社の方針で変わるので、まず契約先に確認しましょう。登録する場合は、アプリが消費税申告に対応しているかも確認してください。
Q. 簡易課税とはなんですか?
売上にかかる消費税に業種ごとの「みなし仕入率」を掛けて納税額を計算する方式で、エンジニアは第5種(みなし仕入率50%)です。経費の少ないエンジニアは本則課税より有利になることが多い一方、事前の届出が必要です。2割特例(適用期限あり)とあわせて検討しましょう。
Q. 小規模企業共済とはなんですか?
フリーランスの退職金代わりになる積立制度で、掛金(月1,000円〜7万円)の全額が所得控除になります。経費の少ないエンジニアにとって、課税所得を大きく下げられる代表的な制度です。加入条件や受け取り方は公式サイトで確認してください。
Q. 簿記の知識がなくても青色申告65万円控除は取れますか?
取れます。複式簿記の帳簿は確定申告アプリが自動で作成するので、取引を入力するだけで要件を満たせます。ただし小規模な副業は雑所得として申告するのが基本で、青色申告は専業や本格的な副業向けです。
Q. 青色申告承認申請書はいつまでに出せばいいですか?
青色申告をしたい年の3月15日までです。1月16日以後に開業した場合は、開業日から2か月以内に提出します。期限を過ぎるとその年は白色申告になります。
Q. 今使っている会計ソフトからデータを移行できますか?
できます。たとえばタックスナップはfreee・マネーフォワード・弥生・PayPayからの移行に対応しており、最短5分で完了します。年の途中での乗り換えも可能です。
Q. 会計ソフトの利用料は経費になりますか?
全額を必要経費にできます。勘定科目は通信費や消耗品費などで処理するのが一般的です。
Q. 会社に副業の開発案件を知られたくありません。どうすればいいですか?
確定申告書第二表の住民税の欄で「自分で納付」(普通徴収)を選びます。副業分の住民税の通知が勤め先を経由せず自宅に届きます。
Q. 確定申告をしないとどうなりますか?
延滞税や無申告加算税のペナルティの対象になります。発注元の支払調書やエージェント経由の振込記録から報酬の流れは把握されやすいので、期限内の申告が結局いちばん安上がりです。数年分たまっている場合は税理士に相談して早めに整理しましょう。



