平日は会社で働き、夜はYouTubeチャンネルの編集を2本。週末は制作会社から届いた企業PR動画の素材を書き出しながら、クラウドソーシングで次の案件に応募する。動画編集者のお金は、YouTuber個人、制作会社、クラウドソーシングと、支払う相手ごとに入り方が違います。しかも納品から入金まで1〜2か月空くことも珍しくなく、編集ソフトや素材サイトのサブスク代は毎月カードから引き落とされていきます。
確定申告アプリ(会計ソフト)選びは、クライアントごとの報酬と手数料・源泉徴収、毎月のサブスク代を、書き出しの待ち時間に記録して申告まで終えられるかで決まります。この記事では、源泉徴収される編集とされない編集の見分け方、クラウドソーシングの手数料の扱い、納品した年と入金の年がずれたときの売上といった動画編集者ならではの論点から、おすすめの4本を比較します。
この記事のポイント
- 会社員の副業でも、動画編集の所得が20万円を超えたら確定申告が必要(20万円以下でも住民税の申告は必要)
- 映画の編集の報酬は10.21%が源泉徴収される一方、YouTubeや企業のWeb動画の編集は源泉徴収されないことが多い
- クラウドソーシングの報酬は、手数料を引かれる前の総額を売上にし、手数料を経費にするのが一般的
- 入金が翌年になっても、売上にするのは納品した年
- 迷ったら、クライアントごとの報酬とサブスク代を書き出しの待ち時間に振り分けたいならタックスナップ、独立して制作会社を立ち上げるならfreee、複数の口座をまとめて管理するならマネーフォワード、編集用のパソコンでじっくりならやよいの青色申告
動画編集者に確定申告アプリは必要?
業務委託で編集を受けて報酬をもらっているなら、確定申告は自分でします。クライアントが代わりに申告してくれるわけではありません。会社員として年末調整を受けながら、副業で編集を受けている人も、所得によっては申告が必要です。
| 働き方 | 確定申告の目安 |
|---|---|
| 制作会社に雇われ、給与として受け取って年末調整を受けている | 原則不要(年末調整で完結) |
| 会社員として年末調整を受けながら、副業で編集を受けている | 給与以外の所得が20万円を超えたら必要 |
| フリーで制作会社やYouTuberから編集を受けている | 所得が基礎控除などの合計(令和8年分の基礎控除は合計所得489万円以下で104万円)を超えたら必要。源泉徴収された税金は申告で精算する |
| クラウドソーシングで案件を受けている | 同上。手数料を引かれる前の総額を売上にして計算する |
ここでいう所得は、受け取った報酬の総額ではなく編集ソフトや素材のサブスク代、パソコンなどの経費を引いた金額です。所得税の申告がいらない場合も、住民税の申告は別に必要になることがあります。自分のチャンネルを運営して広告収入を得ている人は、こちらの記事も参考になります。

給与か報酬かは契約と書類で見分ける
クライアントから受け取るお金が給与か報酬かは、契約が雇用か業務委託かで決まります。年末に源泉徴収票が届くなら給与、請求書を出して報酬として受け取っているなら報酬と考えるのが目安です。制作会社に「専属」で入っていても、業務委託契約なら報酬として自分で申告します。
支払調書は、取引先が税務署に出す書類で、本人に渡すことは義務ではありません。届かない取引先がある前提で、請求書と入金の明細を保存しておくと、源泉徴収された額を自分で確かめられます。撮影から編集まで一緒に請ける人は、カメラマンの申告もあわせて確認しておきましょう。

青色申告65万円控除はアプリで取れる?
取れます。編集を事業として続けるなら、開業届と青色申告承認申請書を出しておけば、最大65万円の控除が受けられます。65万円控除には複式簿記の帳簿と貸借対照表の添付、期限内の申告が必要です。帳簿と決算書は、確定申告アプリなら取引を入力するだけで自動で出来上がります。e-Taxで提出すれば控除額は55万円ではなく65万円になります。令和9年分からは、紙で提出すると控除は10万円になり、e-Taxでの提出が65万円の条件になります(財務省 令和8年度税制改正の大綱)。
税理士に頼むのとどちらがいい?
YouTuberや制作会社の編集を一人で受けている程度なら、費用の面では確定申告アプリで十分です。取引先がいくつあっても、1件ずつの報酬と経費を記録していけば申告書は作れます。相場を比べてみます。
| 依頼方法 | 費用の目安(年間) |
|---|---|
| 税理士に記帳から丸ごと依頼 | 10〜20万円 |
| 税理士に申告書作成だけスポット依頼 | 5〜10万円 |
| 確定申告アプリ | 1〜3万円台 |
アプリなら年1〜3万円台で利用料は経費にできる
確定申告アプリの利用料は年間1〜3万円台で、編集を事業として申告する人は全額をその年の経費にできます。編集ソフトや素材サイトのサブスクと同じく、仕事を回すための費用です。
税理士に頼んだほうがいいのはこんな場合
ほかの編集者に外注して案件を回すようになった、売上が1,000万円に近づいてきた、法人化を考えている、海外のクライアントとの取引が増えたという場合は、税理士に相談する価値があります。外注先への支払いや消費税の計算、外貨の換算など、判断することが一気に増えるためです。
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動画編集者が確定申告アプリを選ぶ4つの基準
動画編集者のアプリ選びは、①クライアントごとに、報酬と手数料・源泉徴収された税額を分けて記録できるか、②納品した月と入金の月がずれても、納品した年の売上として記録できるか、③カードで払うサブスク代や素材代を取り込み、会社の給与とあわせて1つの申告にまとめられるか、④パソコンや自宅の按分、源泉徴収の有無を質問できる窓口があるか、の4つで決まります。どれも「支払う相手ごとに入金の形が違い、毎月の固定費がカードから出ていく」というこの仕事の構造から来る基準です。

クライアントごとに、報酬と手数料・源泉徴収された税額を分けて記録できるか
個人のYouTuberからの報酬は満額で振り込まれ、クラウドソーシングの報酬は手数料を引かれて入り、制作会社の案件では源泉徴収されることがあります。どのクライアントから、いくらの報酬を受け取り、手数料や源泉徴収がいくら引かれたかを分けて記録できるかが最初の基準です。引かれた税金を申告で正しく差し引けば、払いすぎた分が戻ってくることがあります。
納品した月と入金の月がずれても、納品した年の売上として記録できるか
制作会社の案件は「月末締め翌月末払い」が多く、12月に納品した動画の報酬が翌年1〜2月に振り込まれることがあります。売上にするのは納品した年です。入金を待たずに、納品した時点で売上として記録し、入金されたら消し込める仕組みがあるかを確認しましょう。
カードで払うサブスク代や素材代を取り込み、会社の給与とあわせて1つの申告にまとめられるか
編集ソフト、素材サイト、BGM、フォント、クラウドストレージと、動画編集者の経費は毎月のサブスクが中心です。1件ずつ手で入力していると、申告期に何十件もの明細を探すことになります。カードの明細を自動で取り込み、副業なら会社の源泉徴収票とあわせて1枚の申告書にまとめ、e-Taxでの提出まで終えられるかを確認しましょう。
パソコンや自宅の按分、源泉徴収の有無を質問できる窓口があるか
「私用でも使うパソコンはどこまで経費?」「自宅の家賃や電気代は?」「この案件は源泉徴収されるのが正しい?」。動画編集の申告には、判断に迷う点が少なくありません。チャットやLINEで質問できる窓口があると、申告の直前で手が止まることを防げます。
アプリ選びでよくある失敗
よくある失敗は次の3つです。どれも「クライアントごとの報酬と手数料・源泉徴収を、納品した年の売上として記録できるか」を基準に選べば避けられます。
- クラウドソーシングの手数料を引かれた後の振込額だけを売上にして、手数料の記録が残らない
- 年明けに振り込まれた12月納品分を、翌年の売上に入れてしまう
- 源泉徴収された後の振込額を売上にして、引かれた税金を申告で差し引き忘れる
動画編集者におすすめの確定申告アプリ4選
クライアントごとの報酬とサブスク代を書き出しの待ち時間に振り分けたいならタックスナップ、独立して制作会社を立ち上げるならfreee、複数の口座やカードをまとめて管理するならマネーフォワード、編集用のパソコンでじっくり進めるならやよいの青色申告が有力です。まずは最安プラン同士の比較表で全体像をつかんでください。
| アプリ名 | スマホ完結度 | レシート撮影上限(最安プラン) | カード・口座連携の自動仕訳 | 月額(最安・年払い・税抜) |
|---|---|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ 提出まで完結 | 無制限 | ◎ 連携明細をAIが自動仕訳・スワイプで確認するだけ | 980円・無料トライアルあり |
| freee | ○ | 月5枚 | ○ 自動で経理 | 980円・無料お試しあり |
| マネーフォワード | ○ | 月15件(超過は上位プランへ) | ◎ 連携できる金融サービスが豊富 | 900円・無料トライアルあり |
| やよいの青色申告 | △ パソコン前提 | 対応(上限の公表なし) | ○ スマート取引取込 | 初年度無料あり |
クライアントごとの報酬とサブスク代を書き出しの待ち時間に振り分けたいならタックスナップ
タックスナップはスマホ完結に特化した確定申告アプリで、会社員の副業でYouTubeの編集を受けている人や、制作会社とクラウドソーシングの案件を掛け持ちするフリーの編集者に向いています。YouTuberや制作会社、クラウドソーシングからの報酬と源泉徴収された税額を1つにまとめて、書き出しの待ち時間にも申告まで進められます。
おすすめポイント
- 連携した口座の入金から、YouTuberや制作会社、クラウドソーシングからの報酬をスワイプで事業の売上に仕分けでき、源泉徴収された税額も取引先ごとに記録して申告書にまとめられる
- 連携したカードの明細は、特許を取得した「スワイプ仕分け」(右=経費・左=プライベート)で1件ずつ切り分け=編集ソフトや素材サイト、BGMのサブスク代も、書き出しの待ち時間に片づく(出典)
- 外付けSSDやケーブル、参考にした書籍のレシートはカメラで撮るだけ(読み取り枚数無制限・カンタンプラン以上)。「これは経費になる?」と迷ったら「みんなはどうしてる」機能で同じ職種の判断を確認できる
- スワイプと丸投げ仕分け(1,000件最短3秒・安心プラン以上)で、複式簿記の知識ゼロでも青色申告65万円控除に必要な帳簿と書類を作れる(白色申告の収支内訳書にも対応)
- マイナンバーカードがあれば、申告書の作成からe-Taxでの提出(電子申告)まですべてスマホだけで完結=編集用のパソコンを書き出しで占有している間も、手元のスマホで申告を進められる
- 職種に合わせた職種特化モードで、税理士監修のAIが9割以上の精度で勘定科目を自動判定(出典)
- 消費税の申告にも最安のカンタンプランから対応=制作会社に求められてインボイス登録をし、2割特例を使う場合も同じアプリで完結できる
- 最安のカンタンプランは年払いで月980円(税抜・年額11,760円)。2026年確定申告期間の全29日間、App Storeランキング確定申告アプリ内1位(Sensor Tower)で、無料トライアルから始められる
- 24時間のAIチャットに加え、LINEで専門スタッフに相談できる(カンタンプラン以上)=「私用でも使うパソコンはどこまで経費?」という迷いも、納品の後に聞ける
- 登録者40万人超の税理士YouTuber・ヒロ税理士が監修した税務調査リスクチェックと、追徴課税時に利用料を全額返金する保証(安心プラン)
こんな人に向いている
- YouTuber、制作会社、クラウドソーシングと、取引先が混ざっている
- 源泉徴収される案件とされない案件が混ざっている
- 会社員をしながら副業で編集を続けている
- 帳簿のためだけに編集用のパソコンを開きたくない
独立して制作会社を立ち上げるならfreee
freeeは○×の質問に答える形式で申告書を作れる、初心者向けの設計が特徴の会計ソフトです。ほかの編集者に外注して案件を回す、企業から直接受注して請求書を出す機会が増えたなど、事業として広げたい人、将来は法人化も考えている人に向いています。
おすすめポイント
- ○×の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
- 請求書の発行や給与計算までシリーズでそろう
- 法人化したあとも法人向けfreee会計にデータを引き継げる
こんな人に向いている
- 独立して自分の制作会社を立ち上げる予定がある
- 請求書を出す取引が多い
複数の口座やカードをまとめて管理したいならマネーフォワード
マネーフォワード クラウド確定申告は、連携できる金融機関の多さが強みです。会社の給与の振込口座、報酬の受け取り口座、クラウドソーシングの出金先、サブスクを払うカードと、お金の出入り口が多い人に向いています。
おすすめポイント
- 連携できる銀行・カード・電子マネーなど金融関連サービスが豊富
- 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と組み合わせて家計と事業をまとめて把握できる
- レポート機能で月ごとの収支を見える化できる
こんな人に向いている
- 報酬の受け取り口座やカードが複数ある
- 生活費と編集の仕事の収支をまとめて管理したい
編集用のパソコンでじっくり進めたいならやよいの青色申告
やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトの老舗・弥生のクラウド版です。編集用の大きなモニターがあり、案件の少ない日に帳簿や決算書を大きな画面で確認しながら進めたい人に向いています。
おすすめポイント
- セルフプランは初年度無料で始められる
- 画面の大きいパソコンで決算書までじっくり作り込める
- 老舗ならではのサポート体制(プランにより電話・チャット)
こんな人に向いている
- 帳簿や決算書はパソコンでまとめて進めたい
- まず無料で1年試したい
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動画編集者の確定申告で注意したいポイント
動画編集者の申告でつまずきやすいのは、源泉徴収の有無・クラウドソーシングの手数料・売上にする年・サブスクの年払い・パソコンと機材・自宅の按分・個人事業税と消費税・会社員の副業の8つです。順に整理します。
映画の編集は源泉徴収の対象、Web動画の編集は引かれないことが多い
映画の編集の報酬は、映画の演出に含まれるものとして、10.21%(1回に100万円を超える部分は20.42%)が源泉徴収されます(所得税法204条1項5号・所得税法施行令320条4項)。一方、YouTubeや企業のWeb動画、SNS用のショート動画が「映画」に当たるかを示した国税庁の資料はなく、これらの編集は源泉徴収されずに満額で振り込まれることが多い仕事です。テレビ番組の編集のように扱いがはっきりしないものは、取引先の判断で引かれることがあります。
| 案件の内容 | 源泉徴収 | 申告での扱い |
|---|---|---|
| 映画の編集を制作会社から受ける | 10.21%が引かれる(1回100万円超の部分は20.42%) | 引かれる前の金額を売上にし、引かれた税金は申告で精算する |
| YouTube・企業のWeb動画・SNS動画の編集 | 引かれないことが多い | 受け取った金額を売上にする(手数料があれば総額を売上に) |
| テレビ番組の編集など扱いがはっきりしないもの | 取引先の判断で引かれることがある | 請求書と入金の明細で源泉所得税の欄を確認する |
| 編集と一緒に、テロップやタイトルのデザイン、ナレーションの吹き込み・台本・字幕の翻訳も請ける | その部分の報酬は源泉徴収の対象になることがある | 請求書で作業ごとに金額を分けておくと確認しやすい |

給与を払っていない個人のYouTuberから受け取る報酬は、源泉徴収の対象外です。従業員に給与を払っている個人事業主や会社からの依頼なら、内容によって源泉徴収されることがあります。どの場合も、実際に引かれた税金は、確定申告で納める税金から差し引きます。請求書で報酬と消費税の額をはっきり分けて書いていれば、報酬の額だけを源泉徴収の対象にしてよいことになっています。一方、撮影への同行などで交通費を報酬と一緒に受け取る場合は、交通費も含めた額が源泉徴収の対象になるのが原則です(取引先が交通機関などに直接支払った交通費は含めなくてよい)(国税庁 No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは)。

クラウドソーシングは手数料を引かれる前の総額を売上にする
クラウドソーシングで受けた報酬は、システム利用料を引かれる前の契約金額を売上にし、システム利用料や出金の手数料を経費にするのが一般的です。たとえば契約金額1万円でシステム利用料が2,000円なら、売上1万円・経費2,000円として記録します。振り込まれた8,000円だけを売上にしても所得の金額は同じですが、手数料の記録が残らず、源泉徴収がある案件では計算が合わなくなります。
手数料の明細は、サービスの報酬画面や出金履歴からダウンロードできることが多いので、毎月保存しておくと申告期に探さずに済みます。
入金が翌年でも売上は納品した年に入れる
動画編集の報酬は、振り込まれた日ではなく、動画を納品した日の年の売上です(国税庁 所得税基本通達36-8)。たとえば、12月に納品した動画の報酬が翌年1月末に振り込まれても、納品した年の売上になります。修正対応が続く案件は、どの時点で完成・納品とするかを契約で決めておきましょう。毎月定額で編集を請ける契約なら、その月の作業を終えた月の売上です。副業で雑所得として申告し、前々年の業務に係る雑所得の収入が300万円以下の人は、申告書に記載すれば入金した年の売上にする現金主義も選べます。
編集ソフトの年払いは毎年同じ扱いを続ければ払った年の経費にできる
編集ソフト、素材サイト、BGM、フォント、クラウドストレージのサブスク代は、仕事に使う分を経費にできます。年払いのサブスクは、本来は利用した期間に分けて経費にしますが、支払った日から1年以内に受けるサービスの代金なら、毎年同じ扱いを続けることを条件に、払った年の経費にできます(国税庁 所得税基本通達37-30の2)。12月に年払いを更新した年だけ経費が増えて見えても、毎年同じ方法で処理していれば問題ありません。
私用の動画視聴にも使うサブスクや、プライベートの写真整理にも使うストレージは、仕事に使う割合で分けて経費にします。
パソコンと機材は金額で経費にする年が変わる
編集用のパソコンやモニター、外付けSSDなどは、10万円未満なら買った年の経費、10万円以上20万円未満なら3年に分けて経費にできます。一定の要件を満たす青色申告者なら、2026年4月から2029年3月31日までに買った40万円未満のもの(2026年3月31日までに買ったものは30万円未満)は、年合計300万円まで一度に経費にできます(国税庁 No.2100 減価償却のあらまし)。それ以上のものは、パソコンなら4年など、種類ごとに決められた年数で分けて経費にします。

私用でも使うパソコンは、仕事に使う時間の割合などで分けた分だけが経費です。分け方の根拠(平日夜と週末は編集、それ以外は私用など)をメモに残しておくと、後から説明しやすくなります。
自宅の家賃や電気代は仕事に使う割合で分ける
自宅で編集している人は、家賃や電気代、ネット回線の料金のうち、仕事に使う部分をはっきり分けられる場合に限り、その部分だけを経費にできます(国税庁 No.2210 必要経費の知識)。家賃は作業スペースの床面積の割合、電気代やネット回線は使う時間の割合で分けるのが一般的です。書き出しで夜通しパソコンを動かすことが多いなら、その実態に合った割合にしましょう。
個人事業税は都道府県の判断、消費税は第五種で考える
個人事業税がかかる法定業種の一覧に「動画編集」の名称はなく、課税されるかどうかは都道府県が仕事の中身で判断します(東京都主税局 個人事業税)。仕事の中身や契約の形によっては、法定業種の「デザイン業」や「請負業」「広告業」などに当たると判断されることもあります(税率はいずれも5%)。事業の所得が年290万円を超えたら、住んでいる都道府県の税事務所に確認しておきましょう。
消費税の申告が必要になるのは、原則として2年前の課税売上が1,000万円を超えた年か、インボイス登録をした場合です。免税事業者がインボイス登録をして課税事業者になった場合は、令和8年分までは2割特例が使えます。令和9年分・10年分は、インボイス登録を機に免税事業者から課税事業者になった個人事業者なら3割特例が使えます。簡易課税を選ぶと、動画編集のようなサービスは第五種事業(みなし仕入率50%)です(国税庁 No.6509 簡易課税制度の事業区分)。日本標準産業分類では、ビデオ制作業やポストプロダクション業は情報通信業に分類され、第五種のサービス業等に含まれます(消費税法基本通達13-2-4)。
会社員の副業なら20万円と住民税、赤字の扱いを確認する
会社で年末調整を受けていて、編集の所得が20万円以下なら、所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は必要です。編集が事業所得と認められれば、パソコンなどで出た赤字を給与と差し引きでき、源泉徴収された税金が戻ることがあります。雑所得の赤字は、給与と差し引きできません(国税庁 No.1500 雑所得)。
事業所得かどうかは、社会通念上事業と呼べる程度で行っているかで判断されます。取引を記録した帳簿を保存していない場合は、収入が300万円を超えて事業と認められる事実があるときを除き、雑所得になります(国税庁 所得税基本通達35-2)。副業が会社に知られないかが気になる人は、住民税の納め方をこちらで確認しておきましょう。

書き出しの待ち時間で確定申告を終わらせる方法
コツは、申告期にまとめてやろうとせず、納品するたびにクライアントと金額を記録し、入金されたら明細と照らし合わせることです。納品したら、どの案件をいくらで納めたかを控える。入金されたら、手数料や源泉徴収が引かれていないかを明細で確かめる。サブスク代や素材代はカード連携で自動で取り込む。年末には、まだ入金されていない納品分を書き出しておく。これだけで、申告期には確認して提出するだけになります。
無料トライアルで口座とカードを連携してみて、報酬の入金やサブスク代の支払いが自動で取り込まれるかを試してから決めるのが失敗しない選び方です。なお、自動連携やAIの仕訳結果をそのまま提出せず、最後にひととおり見直すのはどのアプリでも共通の基本です。
タックスナップは、YouTuberや制作会社、クラウドソーシングからの報酬と源泉徴収、サブスクや素材の支払いを1つにまとめ、申告までスマホで終えられる設計です。書き出しやアップロードの待ち時間だけで、申告の準備が回ります。

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「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ
タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです。
今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。
「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得
ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。
2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード
意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。
外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)
速さの秘訣は丸投げ仕分け
タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。
銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。
「丸投げ仕分け」機能を使えば1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほど楽になります。

税理士監修の機能で、はじめての確定申告でも安心
「本当にこの内容で提出して大丈夫?」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。
あなたのデータをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが診断します。
修正するべき内容も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。
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まとめ
動画編集者の確定申告は、「副業でも所得が20万円を超えたら自分で申告する」「源泉徴収されるのは映画の編集などに限られ、引かれた分は申告で精算する」「クラウドソーシングは総額を売上にして手数料を経費にし、売上は納品した年に入れる」の3点を押さえれば怖くありません。タイムラインにカットを1つずつ並べるように、報酬と経費も1件ずつ記録していけば、申告はきちんと形になります。

よくある質問
Q. 副業で動画編集をしています。確定申告は必要ですか?
会社で年末調整を受けていて、編集の所得が20万円を超えたら必要です。20万円以下なら所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は必要です。
Q. 動画編集者は、いくらから申告が必要ですか?
令和8年分は、所得が基礎控除(合計所得489万円以下なら104万円)などの合計を超えたら必要です。源泉徴収されている人は、所得が少なくても申告すれば税金が戻ることがあります。
Q. YouTubeの編集の報酬から税金が引かれていません。問題ありませんか?
YouTubeやWeb動画が「映画」に当たるかを示した国税庁の資料はなく、これらの編集は引かれないことが多い仕事です。給与を払っていない個人のYouTuberからの報酬も対象外です。受け取った金額(手数料を引かれている場合は引かれる前の総額)を売上にします。
Q. 映画の編集の報酬から10.21%引かれています。戻ってきますか?
経費や控除を差し引いて計算した税額より多く引かれていれば、確定申告で戻ってきます。取引先ごとに引かれた額を記録し、請求書と入金の明細を保存しておきましょう。
Q. クラウドソーシングの報酬は、手数料を引いた額を売上にしてもいいですか?
手数料を引かれる前の総額を売上にし、手数料を経費にするのが一般的です。所得の金額は同じでも、総額で記録しておくと手数料の記録が残り、源泉徴収がある案件でも計算が合います。
Q. 12月に納品した動画の報酬が翌年1月に振り込まれます。いつの売上ですか?
納品した年の売上です。年末の時点で振り込まれていなくても、その年の売上に入れ、翌年の入金時に受け取った記録をつけます。副業の雑所得で前々年の収入が300万円以下の人が現金主義を選んだ場合は、入金した年の売上になります。
Q. 請求書に消費税を書くと、源泉徴収の金額は変わりますか?
報酬と消費税の額をはっきり分けて書けば、報酬の額だけを源泉徴収の対象にしてよいことになっています。たとえば報酬10万円・消費税1万円なら、源泉徴収は10万円の10.21%で10,210円です。
Q. 編集ソフトのサブスク代は経費になりますか?
仕事に使う分は経費にできます。年払いの場合も、支払った日から1年以内に受けるサービスの代金なら、毎年同じ扱いを続けることを条件に、払った年の経費にできます。
Q. 素材サイトやBGM、フォントの利用料は経費になりますか?
編集の仕事に使うものなら経費にできます。私用の動画にも使う場合は、仕事に使う割合で分けましょう。
Q. 編集用のパソコンは一度に経費にできますか?
10万円未満なら買った年の経費にできます。一定の要件を満たす青色申告者なら、2026年4月から2029年3月31日までに買った40万円未満のもの(2026年3月31日までは30万円未満)も、年合計300万円まで一度に経費にできます。それ以上のものは、パソコンなら4年などで分けて経費にします。
Q. 私用でも使うパソコンは経費になりますか?
仕事に使う時間の割合などで分けた分だけが経費です。分け方の根拠をメモに残しておくと、後から説明しやすくなります。
Q. 自宅で編集しています。家賃や電気代は経費になりますか?
作業スペースの広さや使う時間の割合で分けた、仕事の分だけ経費にできます。書き出しで長時間パソコンを動かすなら、その実態に合った割合にしましょう。
Q. 参考にする映画や動画配信サービスの料金は経費になりますか?
普段の娯楽と重なるため、原則として経費にはなりにくい支出です。特定の案件の参考資料として見たなど、仕事に必要な部分をはっきり分けられる場合に限り、その部分だけが経費になります。
Q. ほかの編集者に外注した費用は経費になりますか?
外注費として経費にできます。給与を払っていない個人事業主が外注先に払う場合、源泉徴収をする義務はありません。従業員を雇っていて、外注先の報酬が源泉徴収の対象になる内容なら、源泉徴収が必要です。
Q. 海外のクライアントからドルで報酬を受け取りました。どう記録しますか?
原則として、取引をした日の電信売買相場の仲値(TTM)で円に換算して売上にします(所得税基本通達57の3-2)。換算に使ったレートの根拠を残しておきましょう。
Q. 赤字の年でも申告したほうがいいですか?
源泉徴収された税金が戻ることがあるので、申告したほうがいい場合が多いです。青色申告なら、事業の赤字を翌年以後3年間に繰り越せます。
Q. 編集の赤字を、会社の給与と相殺できますか?
事業所得と認められれば相殺できますが、雑所得の赤字は給与と相殺できません。帳簿の保存は判断の大きな材料ですが、帳簿があれば必ず事業所得になるわけではありません。
Q. 個人事業税はかかりますか?
法定業種に「動画編集」の名称はなく、課税されるかどうかは都道府県の判断です。仕事の中身によってはデザイン業や請負業などに当たると判断されることもあるので、事業の所得が年290万円を超えたら、都道府県の税事務所に確認しましょう。
Q. インボイス登録は必要ですか?
登録は任意ですが、制作会社などから求められることがあります。登録すると消費税の申告が必要になります。インボイス登録を機に免税事業者から課税事業者になった場合は、令和8年分まで2割特例、令和9年分・10年分は3割特例が使えます。
Q. 開業届は出すべきですか?
編集を継続して事業として行うなら、開業届を出すのが原則です。青色申告承認申請書とセットで出せば、最大65万円の特別控除が使えるようになります。職業欄の書き方は、こちらの記事で解説しています。

Q. 今使っている会計ソフトからデータを移行できますか?
できます。たとえばタックスナップはfreee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応しています。年初から新しいアプリで始めるか、申告前に前年分をまとめて移すのがスムーズです。



