この記事のポイント
- 副業の確定申告で必ず使うのは確定申告書・収入がわかる書類・経費の領収書・マイナンバー確認書類・口座情報の5点
- 必要書類は所得区分で変わり、青色申告は決算書・白色申告は収支内訳書が追加で必要
- 本業の源泉徴収票は2019年分以降、確定申告書への添付が不要
- 副業先から支払調書が届かないこともあり、届かなくても取引明細や入金記録で代用できる
- レシートや明細の集計はスマホひとつで撮影・記録できる確定申告アプリを使えば手間を減らせる
田淵 宏明
【所属】
税理士法人Five Starパートナーズ 代表税理士
【経歴】
大阪府豊中市出身。関西学院大学経済学部卒業後、中原会計事務所に入所。2001年に税理士試験全科目合格。その後、新日本アーンスト・アンド・ヤング税理士法人で国際税務業務に従事。2005年にヒロ☆総合会計事務所を設立し、2022年に税理士法人Five Starパートナーズへ組織変更。また、YouTubeチャンネル「税理士YouTuberチャンネル!!」を運営し、税務や経営に関する情報を発信している。
保有資格: 税理士
※詳細やご自身の状況に応じた適切な対応については、税理士等の専門家にご相談ください。
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副業の確定申告に必要な書類の全体像(チェックリスト)
副業の確定申告では、まず次の5種類をそろえます。これがどの副業にも共通する土台です。
| 書類 | 内容 | 入手先 |
|---|---|---|
| 確定申告書(第一表・第二表) | 申告内容を記入する用紙 | 国税庁サイト・e-Tax・税務署 |
| 副業の収入がわかる書類 | 支払調書・取引明細・売上や報酬の記録 | 副業先・自分の記録 |
| 経費の領収書・レシート | 副業にかかった支出の証明 | 自分で保管 |
| マイナンバー確認書類 | マイナンバーカードなど | 自分で用意 |
| 還付・納付用の口座情報 | 還付金の受取や振替に使う口座 | 自分の通帳など |
会社員が副業をしている場合は、これらに加えて本業の源泉徴収票を手元に用意します。源泉徴収票は申告書を作成する際に給与の金額や源泉徴収税額を書き写すために使いますが、2019年分(平成31年4月1日以降に提出する分)以降は確定申告書への添付が不要になっています。そのため、内容を転記できれば原本を提出する必要はありません。
所得区分で変わる書類(雑所得・事業所得・青色/白色)
副業の必要書類は、副業の所得がどの区分になるかで追加分が決まります。まず自分の副業がどの区分にあたるかを確認してください。
| 所得区分 | 追加で必要な書類 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 雑所得 | 収入と経費がわかる記録(帳簿は任意) | 記帳せず小規模に行う副業 |
| 事業所得(白色申告) | 収支内訳書 | 継続・反復して事業として行う副業 |
| 事業所得(青色申告) | 青色申告決算書 | 青色申告承認を受けて記帳する副業 |
雑所得の場合は、売上や報酬の記録と経費のレシートがあれば申告書を作成できます。事業所得として申告する場合は、白色申告なら収支内訳書、青色申告なら青色申告決算書を作成して申告書に添える必要があります。
事業所得か雑所得かは、社会通念上「事業」といえる規模や継続性で判断されます。副業で青色申告を選ぶかどうか迷う場合は、会社員が青色申告をするための条件を扱った記事もあわせて読むと判断しやすくなります。
なお、副業の所得が年間20万円を超えるかどうかで確定申告の要否そのものが変わります。この20万円ルールは制度改正後も据え置きで、20万円以下でも住民税の申告は別途必要です。
副業の収入・経費を証明する書類の集め方
収入と経費の書類は、副業の種類に合わせて「金額の裏づけ」が残るものを集めるのが基本です。フォーマットが決まった書類がなくても、金額を証明できれば問題ありません。
収入を証明する書類には、副業先が発行する支払調書、クラウドソーシングやアプリの取引明細、報酬の入金記録などがあります。支払調書は税務署へ提出される法定調書ですが、支払先本人への交付は義務ではありません。届かないことも珍しくないため、届かない前提で取引明細や通帳の入金記録を残しておくと安心です。
経費は、副業にかかった支出のレシートや領収書を保管します。交通費・通信費・消耗品費など、副業に直接関係する支出が対象です。領収書などの書類は原則5年、帳簿は原則7年の保存が求められます。提出はしなくても、後から確認を求められたときのために手元で保管してください。
レシートや明細をためこむと、年末の集計に時間がかかります。タックスナップのような確定申告アプリを使えば、レシートをカメラで撮影するだけで自動的に記録でき、書類の準備をスマホひとつで進められます。PCを開かずにスキマ時間で経費を整理できるため、集計作業の負担を大きく減らせます。
マイナンバー確認書類と口座情報の準備
確定申告では、本人確認のためのマイナンバー確認書類と、還付・納付に使う口座情報が必要です。ここは所得区分に関係なく共通して求められます。
マイナンバー確認書類は、マイナンバーカードがあれば1枚で完結します。カードを持っていない場合は、通知カードやマイナンバー記載の住民票などの「番号確認書類」に加えて、運転免許証やパスポートなどの「身元確認書類」を組み合わせて用意します。マイナンバーカードを使えば、スマホからそのまま電子申告まで進められます。
口座情報は、還付金を受け取る場合の振込先口座や、納税を口座振替にする場合の引き落とし口座として使います。通帳やキャッシュカードで口座番号を確認できるようにしておくと、申告書の作成がスムーズです。
書類を集めるときの注意点
書類集めでつまずきやすいのは、「発行を待つ書類」と「自分で残す書類」を分けて考えることです。ここを整理しておくと、直前で慌てずにすみます。
発行を待つ書類は、本業の源泉徴収票や副業先の支払調書です。源泉徴収票は勤務先から年末から年始にかけて交付され、支払調書は交付されないこともあります。届かない書類をあてにすると準備が止まるため、取引明細や入金記録で代用できるものは自分で先に集めておくのがおすすめです。
自分で残す書類は、経費のレシートや売上の記録です。これらは日々ためていくものなので、確定申告の直前にまとめて探すと抜け漏れが起きやすくなります。撮影や記録をこまめにしておくと、申告時にそのまま使えて安心です。
まとめ
副業の確定申告に必要な書類は、確定申告書・副業の収入がわかる書類・経費の領収書・マイナンバー確認書類・口座情報の5点が基本です。会社員はこれに本業の源泉徴収票が加わり、所得区分に応じて青色申告決算書や収支内訳書を用意します。
源泉徴収票や支払調書のように発行を待つ書類は届かないこともあるため、取引明細や入金記録を自分で残しておくと準備が滞りません。書類を早めにそろえておけば、申告期間に入ってから落ち着いて作業を進められます。
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出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)
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よくある質問
Q. 副業の確定申告に最低限必要な書類は何ですか?
確定申告書・副業の収入がわかる書類・経費の領収書・マイナンバー確認書類・還付や納付に使う口座情報の5点が基本です。会社員の場合は本業の源泉徴収票も手元に用意します。
Q. 本業の源泉徴収票は確定申告書に添付する必要がありますか?
2019年分(平成31年4月1日以降に提出する分)以降は、給与の源泉徴収票を確定申告書に添付する必要はありません。ただし申告書に給与の金額や源泉徴収税額を転記するため、手元には用意しておきます。
Q. 副業先から支払調書が届かない場合はどうすればよいですか?
支払調書は支払先本人への交付が義務ではないため、届かないことがあります。その場合は取引明細や報酬の入金記録など、収入額を証明できる書類で代用できます。
Q. 雑所得と事業所得で必要な書類は変わりますか?
変わります。雑所得なら収入と経費の記録があれば申告できますが、事業所得では白色申告で収支内訳書、青色申告で青色申告決算書を追加で作成します。
Q. 経費のレシートや帳簿はいつまで保存すればよいですか?
提出は不要ですが保存は必要です。領収書などの書類は原則5年、帳簿は原則7年の保存が求められるため、確定申告後も手元で保管してください。
Q. マイナンバーカードがない場合でも確定申告はできますか?
できます。通知カードやマイナンバー記載の住民票などの番号確認書類に、運転免許証やパスポートなどの身元確認書類を組み合わせれば申告できます。ただしマイナンバーカードがあれば、番号確認と身元確認が1枚で済み、スマホからの電子申告も進めやすくなります。
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