【2026年最新版】確定申告の課税方式はどれを選ぶ?総合課税と分離課税の違いと書き方

「確定申告の課税方式はどれを選べばいい?」「総合課税と分離課税の違いがわからない」「申告書にはどのように書けばいい?」と悩んでいませんか。

確定申告では、所得の種類によって「総合課税」と「分離課税」のいずれかで税額を計算します。原則は総合課税ですが、株式や土地の譲渡所得など、一部の所得は分離課税の対象となるため、自分の所得に合った課税方式を選ぶことが大切です。

この記事では、総合課税と分離課税の違いや、それぞれの対象となる所得、確定申告書への書き方、課税方式を選ぶ際のポイントについてわかりやすく解説します。

この記事のポイント

  • 課税方式は総合課税・申告分離課税・源泉分離課税の3つ
  • 所得の種類で決まるので選べるものはほとんどない
  • 選ぶ必要があるのは上場株式の配当など一部
  • 令和6年度分の住民税から所得税と違う方式を選べなくなった
  • 土地建物は5年超かどうかで税率がほぼ倍変わる

目次

確定申告の課税方式は3つある

すべての所得は、この3つのうちどれかで税金を計算します

課税方式主な対象の所得確定申告自分で選べるか
総合課税事業所得・給与所得・雑所得など必要選べない
申告分離課税株式・土地建物の譲渡、退職所得、山林所得必要選べない
源泉分離課税預貯金の利息など不要選べない

「課税方式を選んでください」と言われても、実際には自分の所得の種類を確かめれば自動的に決まります。有利な方式を選んで税金を安くする、という種類の選択ではありません。


自分がどれを選べばいいかは所得の種類で決まる

上から順に自分にあてはまるものを探せば、それが答えです

事業所得・給与・雑所得は総合課税で決まっている

個人事業主の売上や、副業の収入はすべて総合課税です。ここに選択の余地はありません。

総合課税は、対象の所得をすべて足してから税率を掛ける仕組みで、所得が大きいほど税率が上がる(5~45%)という特徒があります。

株式や土地建物の譲渡は申告分離課税

株を売って利益が出た場合や、不動産を売った場合は申告分離課税になります。事業の利益とは足し合わず、別の計算で税額を出します。

退職所得と山林所得もここに入ります。

預貯金の利息などは源泉分離課税で手続き不要

受け取る時点ですでに税金が引かれているので、確定申告に書く必要はありません。預金の利息の明細を探しても意味がない、ということです。

迷う必要があるのは上場株式の配当だけ

ここだけは3つの扱いから自分で選びます(出典:国税庁 No.1330)。

選択肢内容
申告不要源泉徴収で終わらせる。何もしなければこれ
総合課税他の所得と合算して配当控除を使う
申告分離課税20.315%で計算し、譲渡損失と相殺できる

選択の話はここに集中しているので、上場株式の配当を受け取っていないなら、課税方式で悩む場面はほとんどありません。


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総合課税と分離課税の違い

総合課税分離課税
計算の仕方対象の所得を合算してから税率を掛けるその所得だけで別に計算する
税率5~45%の累進課税所得の種類ごとに定率が多い
損失の相殺事業所得などと相殺できる同じ区分の中でしかできない
所得控除引ける総合課税で使い切れなかった分を引ける
申告書第一表・第二表分離課税用の第三表を追加

一番大きな違いは損失の扱いです。株で損した分を事業の利益から引くことはできません。


上場株式の配当はどちらが得か

総合課税にすると配当控除が使えるので、所得が低い人は総合課税が有利になりやすいです

所得が低いと総合課税が有利になりやすい

総合課税を選んで確定申告すると、配当の額に対して所得税で10%の配当控除を受けられます(課税総所得金額等が1,000万円以下の場合、剰余金の配当等。出典:国税庁 No.1250)。

申告分離課税なら税率は一律20.315%です。自分の税率から配当控除を引いた結果が20.315%を下回るなら総合課税のほうが有利、という判断になります。

目安としては課税所得695万円あたりが分かれ目ですが、他の所得控除や住民税の配当控除も絡むので、実際の数字で試算してください

国民健康保険料が上がることがある

個人事業主が見落としやすいのはここです。総合課税を選ぶと配当が総所得金額等に入るので、国民健康保険料や保育料が上がることがあります

税金で数千円得しても、保険料でそれ以上増えると逆になります。会社員は給与で保険料が決まるのでこの影響を受けませんが、国保の人は税金だけで判断しないでください。

損失と相殺したいなら申告分離課税

同じ年に株で損を出しているなら、申告分離課税を選ぶと配当から損失を引けます。総合課税を選んだ場合はこの相殺ができません。

損失の金額が大きい年は、配当控除より相殺のほうが効くことが多いです。

住民税は所得税と同じ方式になる

以前は「所得税は総合課税、住民税は申告不要」という組み合わせが選べましたが、今はできません

令和4年度税制改正により、令和6年度(令和5年分)以後の個人住民税は、所得税で選んだ課税方式と一致させることになりました(出典:総務省資料横浜市)。

この組み合わせを前提にした古い解説がまだ残っているので、古い情報をもとに判断しないように注意してください。


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分離課税の税率一覧

比べるときは住民税と復興特別所得税を含めた合計で見てください。所得税だけの率で並べると、安く見えるものが出てきます。

所得の種類課税方式税率(住民税・復興特別所得税を含む)
上場株式等の譲渡申告分離課税20.315%
上場株式等の配当3つから選択申告分離なら20.315%
土地建物の譲渡(5年超)申告分離課税20.315%
土地建物の譲渡(5年以下)申告分離課税39.63%
預貯金の利息源泉分離課税20.315%
退職所得申告分離課税退職所得控除を引いて2分の1にした額に累進税率
山林所得申告分離課税5分5乗方式で計算

退職所得と山林所得は分離課税でも定率ではありません。分離課税は「他の所得と別に計算する」という意味で、必ず定率ということではないためです。

土地建物は5年超かどうかで倍近く変わる

判定は売った日ではなく、譲渡した年の1月1日時点で行います。ここを間違えると税額が倍近く変わります。

区分条件税率
長期譲渡譲渡した年の1月1日で所有期間が5年超20.315%(所得15+復聈0.315+住民税5)
短期譲渡同1月1日で所有期間が5年以下39.63%(所得30+復聈0.63+住民税9)

例えば2020年6月に買った不動産を2025年8月に売った場合、実際の保有は5年2か月ですが、2025年1月1日時点では4年7か月なので短期譲渡になります。税率は20.315%ではなく39.63%です(出典:国税庁 No.3208No.3211)。

「5年以上保有したから長期」と考えるのは危険です。売る時期を年をまたいでずらすだけで結論が変わることがあります。


分離課税の確定申告の書き方

通常の申告書に加えて、分離課税用の第三表を使います

分離課税用の申告書(第三表)を使う

手順は次の流れになります。

  1. 第一表・第二表に総合課税の所得を書く — 事業所得など
  2. 第三表に分離課税の所得を書く — 譲渡所得など
  3. 第三表で税額を計算して第一表に戻す
  4. 内訳書や明細書を添付する — 株式なら年間取引報告書など

作成コーナーや会計ソフトを使えば、該当する所得を入力した時点で第三表は自動で作られます。手書きでなければ、どの表を使うかを自分で選ぶ必要はありません。

長期譲渡の一般分・特定分・軽課分の区分

土地建物を売った場合、第三表にこの3つの欄があります

区分使う場面
一般分特例に当てはまらない長期譲渡。多くのケースはここ
特定分優良住宅地の造成などのための譲渡
軽課分10年超所有の居住用財産を売った場合の軽減税率

迷ったときは一般分が基本です。特定分・軽課分は特例を使うときの欄なので、該当すると思う場合は税務署か税理士に確認してください。


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必要な書類

書類備考
確定申告書(第一表・第二表・第三表)分離課税がある場合は第三表が必要
株式なら年間取引報告書特定口座なら証券会社から届く
不動産なら売買契約書・取得時の資料買ったときの金額が分からないと不利になる
控除証明書生命保険料・社会保険料など
マイナンバーカード・口座情報本人確認と還付受取用

不動産の取得時の資料は特に大事です。買ったときの金額を証明できない場合、取得費を売った金額の5%として計算することになり、本来より利益が大きく見えて税金が増えます


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課税方式は所得の種類で決まるので、自分の収入がどの種類に入るのかを正しく分けられていれば、選択で悩む場面はほとんどありません。逆に、分け方があいまいなまま進めると、どの表に何を書くのかで手が止まります。

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「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

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10分間あたりの平均経費処理件数は、他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピード

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)

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まとめ

確定申告の課税方式は総合課税・申告分離課税・源泉分離課税の3つです。ただしほとんどは所得の種類で自動的に決まるので、有利な方式を選ぶという話ではありません。

実際に迷う必要があるのは上場株式の配当です。所得が低い人は配当控除が使える総合課税が有利になりやすい一方で、国保の人は保険料が上がる可能性を含めて判断する必要があります。損失と相殺したい年は申告分離課税です。

古い情報に注意が必要なのは住民税で、令和6年度分から所得税と違う課税方式を選べなくなっています

そして土地建物を売った場合は、譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年超かどうかを必ず確かめてください。20.315%と39.63%で、税額がほぼ倍変わります。


よくある質問

Q. 課税方式は自分で選べますか?

ほとんどの所得は種類ごとに決まっていて選べません。事業所得や給与は総合課税、株式や土地建物の譲渡は申告分離課税です。選べるのは上場株式の配当など一部だけです。

Q. 総合課税と分離課税はどちらが得ですか?

選べるのは上場株式の配当などに限られます。その前提では、所得が低い人は配当控除が使える総合課税が有利になりやすく、損失と相殺したい年は申告分離課税が有利です。

Q. 分離課税は住民税に影響しますか?

します。令和6年度分以後の個人住民税は、所得税で選んだ課税方式と同じになります。以前のように所得税と住民税で違う方式を選ぶことはできません。

Q. 源泉分離課税なら確定申告は不要ですか?

不要です。受け取る時点で税金が引かれて課税が完了しているので、申告書に書く必要はありません。

Q. 分離課税に損益通算はできますか?

同じ区分の中でならできますが、事業所得など総合課税の所得との相殺はできません。株で損した分を事業の利益から引くことはできないということです。

Q. 不動産を5年ちょうどで売ったら長期ですか?

判定は譲渡した年の1月1日時点で行います。その時点で所有期間が5年以下なら短期譲渡で、39.63%になります。実際の保有が5年を超えていても短期になることがあるので注意してください。

Q. 分離課税の申告書はどれを使いますか?

通常の第一表・第二表に加えて、分離課税用の第三表を使います。作成コーナーや会計ソフトを使えば、該当する所得を入力した時点で自動で作られます。

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