フリーランスの美容師が経費に計上できるものとその勘定科目はなに？確定申告のやり方も要チェック！

フリーランスの美容師で確定申告が必要な場合とは

フリーランスの美容師は、企業に雇用されていない分、年末調整がないため、自分で所得を申告し、税金を納める義務が生じます。具体的には、一定以上の所得を得ている場合に確定申告が必要となるため、まずはその基準を押さえておきましょう。

1年間の所得が48万円以上の場合

2020年分以降、基礎控除が48万円に引き上げられました。これにより、1年間（1月1日〜12月31日）の所得（売上−経費）が48万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です。
所得が48万円以下であれば、所得税の確定申告は不要になるケースもありますが、住民税の申告が別途必要な場合があります。いずれにせよ、正確な収支の記録が欠かせません。

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フリーランスの美容師が経費で落とせる費用と勘定科目とは？

フリーランスの美容師として仕事をするうえで、業務に必要な支出は経費に計上できます。ただし、プライベートな支出との線引きを明確にし、「仕事で使う費用である」ことが証明できる状態を整えておくことが重要です。以下では、代表的な経費と勘定科目の対応例を紹介します。

消耗品費

• 対象となる費用例
  
  • シャンプー、トリートメント、スタイリング剤などの施術用用品
    
  • コームやブラシ、ダッカール、タオル、ペーパー類
    
  • 使い捨て手袋、マスクなどの衛生用品
    
• 勘定科目の例
  「消耗品費」や「衛生材料費」として計上することが多いです。複数のアイテムをまとめて購入する場合は、領収書やレシートを必ず保管して、後々内容が分かるようにしておきましょう。
  

広告宣伝費

• 対象となる費用例
  
  • SNS広告（Instagram、Facebookなど）
    
  • ホームページの作成・運用費用
    
  • チラシやパンフレットの印刷代
    
• 勘定科目の例
  「広告宣伝費」としてまとめて計上します。特にSNS広告の費用はクレジットカード決済が多いと思うので、月ごとに明細をチェックしておくと管理しやすいです。
  

地代家賃・水道光熱費

• 対象となる費用例
  
  • シェアサロンや店舗の賃料
    
  • 電気、ガス、水道代
    
• 勘定科目の例
  店舗やサロンを借りているなら「地代家賃」、水道光熱費は「水道光熱費」として計上します。自宅兼サロンを運営している場合は、事業使用部分だけを合理的に按分して経費にすることが重要です。
  

その他

• 通信費（電話、インターネット）
  
• 交通費（セミナーや研修会への移動、出張など）
  
• 研修費・セミナー参加費
  
• 書籍・雑誌購読費（技術書やトレンド雑誌）
  

それぞれ「通信費」「交通費」「研修費」「新聞図書費」などに振り分けます。勘定科目は明確に分けすぎると集計が煩雑になるので、必要最低限の科目を設定しておくとよいでしょう。

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よくある間違いと注意点

フリーランス美容師が経費を計上する際に見落としがちなポイントが、プライベートとの混同です。とくに自宅兼サロンを運営している場合、家賃や光熱費などは仕事用と私用を分ける按分計算を適切に行わなければなりません。曖昧な按分や証拠書類（領収書など）の不足は、税務調査の際に否認される可能性があります。
また、レシートや領収書を紛失すると、経費として認められないケースもあるため、こまめに保管・整理しておく習慣をつけましょう。

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まとめ

フリーランスの美容師として独立した場合、所得が48万円以上なら確定申告が必要になり、経費にできる支出をしっかり把握しておくことが節税のカギとなります。主な経費の勘定科目としては、消耗品費、広告宣伝費、地代家賃、水道光熱費、通信費、交通費などが挙げられ、それぞれに対応した仕訳を行うことが重要です。
一方、よくある間違いとして、プライベート用と仕事用を混在させてしまうケースが目立ちます。経費計上を正しく行うためにも、領収書の保管や支出の按分を徹底しましょう。さらに、タックスナップなどのクラウド会計サービスを活用すれば、レシート管理や申告書の作成がスムーズになり、施術や接客に注力する時間を確保できます。

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よくある質問

確定申告の期限はいつからいつまで？

個人事業主の場合、該当年（1月1日～12月31日）の所得について、翌年2月16日～3月15日が申告と納税の期限です。期限を過ぎると延滞税や無申告加算税が発生する可能性があるので、計画的に準備しましょう。

確定申告を忘れた場合どうなるの？

期限を過ぎてしまうと、無申告加算税や延滞税がかかる可能性があります。申告漏れに早めに気づいて修正申告を行えば、ペナルティが軽減される場合もあるため、放置せず速やかに対応してください。

青色、白色申告どちらがおすすめ？

本格的にフリーランス美容師として活動し、長期的に稼ぐつもりであれば、青色申告がおすすめです。複式簿記による帳簿作成など手間は増えますが、最大65万円の青色申告特別控除や、赤字の繰越などの恩恵を受けられます。収入がまだ少ないうちは、手続きの簡単な白色申告を選ぶのも一つの方法ですが、節税効果は低めです。