ロゴにチラシ、パンフレットにパッケージ——グラフィックデザイナーの仕事には、データ納品で終わらない「モノ」が伴います。制作会社や広告代理店からの業務委託、出版社の装丁、クラウドソーシングと働き方はさまざまですが、雇用契約でなければあなたは個人事業主で、確定申告は自分の仕事です。
そしてこの職種の請求書は、他の仕事より複雑です。デザイン料には源泉徴収10.21%がかかり、立て替えた印刷費や色校正代がそこに並び、入金額は請求額と一致しません。売上・立替・源泉を正しく分けて記帳できるかが、この仕事の申告の分かれ目です。
この記事では、フリーランス・副業のグラフィックデザイナー向けに、確定申告アプリの選び方とおすすめ4本を比較します。混ざった入金の記帳・立て替えた印刷費の扱い・源泉徴収の還付——この職種ならではの3つの論点を、今日から使える形で整理しました。
この記事のポイント
- 業務委託・フリーランスのグラフィックデザイナーは個人事業主。ロゴ・装丁・挿絵などデザインの報酬は10.21%源泉徴収されて振り込まれる
- 売上は請求書の総額で記帳し、源泉徴収額を申告書に書けば、払いすぎた分は還付される。クライアント別の内訳を書き忘れると還付されない
- 立て替えた印刷費は、原則は報酬に含めて源泉の対象。請求書に「立替金(印刷代)」と明記して精算すれば源泉の対象外にできる
- 去年白色だった人も、青色申告承認申請書を3月15日までに出せば今年分から青色申告65万円控除を狙える
- 迷ったら、売上・立替・私物の混ざった明細をその場で切り分けたいならタックスナップ、法人化まで見据えるならfreee、Wワークのお金をまとめて見るならマネーフォワード、パソコンでじっくりならやよいの青色申告
グラフィックデザイナーに確定申告アプリは必要?
制作会社やクライアントと雇用契約を結ばず、業務委託で報酬を受け取っているなら、あなたは個人事業主です。まずは自分に申告が必要かどうかから整理します。
正社員は不要でフリーランス・業務委託は必要
同じデザインの仕事でも、雇用契約か業務委託契約かで確定申告の要否はまったく変わります。まず自分の契約書でどちらかを確認してください。
| 働き方 | 確定申告 |
|---|---|
| 正社員(雇用契約・在宅勤務含む) | 原則不要(年末調整で完結) |
| 制作会社・広告代理店と業務委託 | 所得が基礎控除(令和7年分95万円・令和8年分から104万円)超なら必要 |
| クラウドソーシング・コンペ中心 | 同上(源泉徴収や手数料が引かれていても、判定は引かれる前の総額から) |
| 会社員・パートの副業でチラシやロゴ制作 | 副業の所得が20万円超なら必要 |
判定は「収入」ではなく、収入から経費を引いた「所得」です。業務委託の確定申告の基本はこちらの記事でも解説しています。

源泉徴収されていても、確定申告は必要
ロゴ・装丁・挿絵・広告用の印刷物に載せる写真など、デザインの報酬は源泉徴収の対象です。法人クライアントからの支払いは10.21%引かれて振り込まれますが、これは税金の前払いにすぎません。1年分を集計して精算するのが確定申告で、経費や控除を反映すれば払いすぎた分が還付されるケースも多い職種です。
注意したいのは、申告書の「所得の内訳」にクライアント別の源泉徴収額を書かないと、引かれた分は還付されないこと。逆に書き忘れたまま税額だけ計算すると、前払いした税金をもう一度納める二重納税になります。源泉徴収の基本はWebデザイナー向けの記事でも詳しく解説しています。

請求書・立替・源泉——入金額は請求額と一致しない

たとえばデザイン料20万円の案件で印刷費3万円を立て替えた場合、源泉徴収はデザイン料部分の20万円×10.21%=20,420円。入金は「20万円−20,420円+3万円=209,580円」となり、請求書のどの金額とも一致しません。この入金を「売上20万円」「立替金の精算3万円」「源泉徴収税額20,420円」に分けて記帳できるかが、この職種の帳簿の核心です。
手書きやExcelと比べてどれくらいラクになる?
確定申告アプリを使うと、クライアントからの入金は口座を連携するだけで自動で取り込まれ、勘定科目までAIが判定します。Adobe CCやフォントのサブスク、画材や出力代のレシートはカメラで撮るだけ。集計・転記・申告書の作成はすべて自動です。入稿明けの深夜にExcelと格闘する必要はありません。
青色申告65万円控除はアプリで取れる?
取れます。青色申告65万円控除には複式簿記の帳簿が必要ですが、確定申告アプリなら取引を入力するだけで自動で出来上がります。e-Taxで提出すれば控除額は55万円ではなく65万円になり、そこまでアプリだけで完結できます。
税理士に頼むのとどちらがいい?
収入はクライアントからの報酬、支出はサブスクと制作実費が中心——グラフィックデザイナーの帳簿は取引の種類こそ多彩ですが、量は多くないので、費用面ではアプリが圧倒的に有利です。相場を比べてみます。
| 依頼方法 | 費用の目安(年間) |
|---|---|
| 税理士に記帳から丸ごと依頼 | 10〜20万円 |
| 税理士に申告書作成だけスポット依頼 | 5〜10万円 |
| 確定申告アプリ | 1〜3万円台 |
アプリなら年1〜3万円台で利用料は経費にできる
確定申告アプリの利用料は年間1〜3万円台で、全額をその年の経費にできます。フォントのサブスクと同じ、仕事のための固定費のひとつと考えれば導入のハードルは高くありません。
税理士に頼んだほうがいいのはこんな場合
何年分もの無申告をまとめて解消したい、法人化やスタッフの雇用を考えている、税務調査の通知が来たという場合は、税理士に相談する価値があります。過年度の申告と調査対応は専門家の領域です。
\ AppStoreの確定申告アプリで1位 /
グラフィックデザイナーが確定申告アプリを選ぶ4つの基準
グラフィックデザイナーのアプリ選びは、①デザイン料・立て替えた印刷費・源泉徴収が混ざった入金を、正しく分けて記帳できるか、②仕事はMacでも、申告はスマホだけで完結するか、③フォントのサブスクから画材・出力代まで、形の違う経費を漏れなく拾えるか、④白色にも青色にも対応し、1年目白色から2年目青色への切り替えがスムーズか、の4つで決まります。どれも「報酬は源泉徴収され、案件には印刷や出力の実費が伴い、支出はサブスクと実費のハイブリッド」というこの仕事の構造から来る基準です。

混ざった入金を、正しく分けて記帳できるか
デザイン料・立替金・源泉徴収——この仕事の入金は、請求書のどの金額とも一致しないのが日常です。入金を売上・立替の精算・源泉徴収税額に分けて整理できるか、そしてクライアント別の源泉徴収額を集計できるかが最初の基準です。「所得の内訳をクライアントごとに入力するのが本当に面倒だった」というのは、この職種の申告体験談で最も多い声のひとつです。
仕事はMacでも、申告はスマホだけで完結するか
一日中モニターに向かう仕事だからこそ、申告のためにまたパソコンを開きたくないもの。しかもパソコンの会計ソフトからe-Taxへの連携は、環境設定でつまずきがちです(Macで完結できず苦労した、という体験談も珍しくありません)。帳簿づけから申告書の作成、e-Tax提出までスマホだけで終えられるかを確認しましょう。
フォントのサブスクから画材・出力代まで、形の違う経費を漏れなく拾えるか
Adobe CCやモリサワフォントの毎月のサブスク、画材・紙見本・色校正・出力代のその場の実費、スキャナやプリンターの機材——この仕事の経費は形がバラバラです。カード連携で自動で拾えるものと、レシートで撮るものの両方を、同じ場所に集められるかで取りこぼしが変わります。
白色から青色への切り替えがスムーズか
開業届や青色申告承認申請書を後から知って、1年目は白色になった——フリーランス1年目に多いパターンです。白色の収支内訳書にも青色の複式簿記にも対応し、切り替えても操作が変わらないかを確認しましょう。
アプリ選びでよくある失敗
よくある失敗は3つです。①入金額をそのまま売上にして、源泉徴収の還付を取り損ねる、②立て替えた印刷費を自分の経費と混同して、売上も経費も実態とズレる、③申告期に1年分の明細と格闘する。どれも「日々の動線で続けられるか」を基準に選べば避けられます。
グラフィックデザイナーにおすすめの確定申告アプリ4選
売上・立替・私物の混ざった明細をその場で切り分けたいならタックスナップ、法人化まで見据えるならfreee、Wワークのお金をまとめて管理するならマネーフォワード、パソコンでじっくり進めるならやよいの青色申告が有力です。まずは最安プラン同士の比較表で全体像をつかんでください。
| アプリ名 | スマホ完結度 | レシート撮影上限(最安プラン) | カード・口座連携の自動仕訳 | 月額(最安・年払い・税抜) |
|---|---|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ 提出まで完結 | 無制限 | ◎ 連携明細をAIが自動仕訳・スワイプで確認するだけ | 980円・無料トライアルあり |
| freee | ○ | 月5枚 | ○ 自動で経理 | 980円・無料お試しあり |
| マネーフォワード | ○ | 月15件(超過は上位プランへ) | ◎ 連携できる金融サービスが豊富 | 900円・無料トライアルあり |
| やよいの青色申告 | △ パソコン前提 | 対応(上限の公表なし) | ○ スマート取引取込 | 初年度無料あり |
売上・立替・私物の混ざった明細を、その場で切り分けたいならタックスナップ
タックスナップはスマホ完結に特化した確定申告アプリで、デザイン料の入金に立替や源泉徴収が混ざるグラフィックデザイナーに向いています。口座とカードを連携すれば、クライアントからの入金も印刷所への支払いも自動で取り込まれ、左右のスワイプ(右=経費・左=プライベート)で確認するだけ。「これは売上、これは立替、これは私物」をその場で整理していけるので、申告期に1年分の明細と格闘することがなくなります。
おすすめポイント
- 口座・カードを連携すれば、デザイン料の入金も立て替えた印刷費の支払いも自動で取り込まれ、特許を取得した「スワイプ仕分け」(右=経費・左=プライベート)で1件ずつ切り分け=売上・立替・私物が混ざった明細をその場で整理できる(出典)
- 申告書の作成で源泉徴収税額を反映して、還付の申告までスマホで完結=引かれた10.21%を引かれっぱなしにしない
- スワイプと丸投げ仕分け(1,000件最短3秒)だけで、複式簿記の知識ゼロでも青色申告65万円控除に必要な帳簿と書類を作れる(白色申告の収支内訳書にも対応)
- マイナンバーカードがあれば、申告書の作成からe-Taxでの提出(電子申告)まですべてスマホだけで完結=パソコンの会計ソフトとe-Taxの連携設定で詰まらない
- 画材や出力代のレシートはカメラで撮るだけ(読み取り枚数無制限・カンタンプラン以上)。「これは経費になる?」と迷ったら「みんなはどうしてる」機能で同じ職種の判断を確認でき、自宅の家賃・電気代の家事按分にも対応
- デザイナーを含む40以上の職種に合わせた職種特化モードで、税理士監修のAIが9割以上の精度で勘定科目を自動判定(出典)
- 2026年確定申告期間の全29日間、App Storeランキング確定申告アプリ内1位(Sensor Tower)
- 最安のカンタンプランは年払いで月980円(税抜・年額11,760円)。消費税申告(インボイスの2割特例を含む)にも対応し、無料トライアルから始められる
- 24時間のAIチャットに加え、LINEで専門スタッフに相談できる(カンタンプラン以上)=入稿明けの深夜でも聞ける
- 登録者40万人超の税理士YouTuber・ヒロ税理士が監修した税務調査リスクチェックと、追徴課税時に利用料を全額返金する保証(安心プラン)
こんな人に向いている
- 立て替えた印刷費や源泉徴収で、入金額と請求額が合わない
- 報酬から引かれた源泉徴収を、取り戻せているか自信がない
- 仕事用のサブスクや画材が、私物の買い物と同じカードに混ざっている
- 去年は白色だった。今年から青色に切り替えたい
法人化・スタッフの雇用まで見据えるならfreee
freeeは○×の質問に答える形式で申告書を作れる、初心者向けの設計が特徴の会計ソフトです。人を入れて事務所にする、法人化するなど、事業として大きくしたい人に向いています。
おすすめポイント
- ○×の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
- 人を雇ったときの給与計算や請求書発行までシリーズでそろう
- 法人化したあとも法人向けfreee会計にデータを引き継げる
こんな人に向いている
- 将来はチームや法人にして受注を広げたい
- 請求書の発行から会計までひとつのシリーズでそろえたい
Wワークのお金をまとめて管理したいならマネーフォワード
マネーフォワード クラウド確定申告は、連携できる金融機関の多さが強みです。会社員と掛け持ちで、給与と報酬のお金をまとめて見たい人に向いています。
おすすめポイント
- 連携できる銀行・カード・電子マネーなど金融関連サービスが豊富
- 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と組み合わせて家計と事業をまとめて把握できる
- レポート機能で月ごとの収支を見える化できる
こんな人に向いている
- 本業の給与とデザインの報酬をまとめて管理したい
- 複数の口座・カードを使い分けている
パソコンでじっくり進めたいならやよいの青色申告
やよいの青色申告 オンラインは、会計ソフトの老舗・弥生のクラウド版です。使い慣れたパソコンの大画面で、腰を据えて帳簿から決算書まで作り込みたい人に向いています。
おすすめポイント
- セルフプランは初年度無料で始められる
- 画面の大きいパソコンで決算書までじっくり作り込める
- 老舗ならではのサポート体制(プランにより電話・チャット)
こんな人に向いている
- 仕事環境と同じパソコンで申告もまとめて進めたい
- まず無料で1年試したい
\ AppStoreの確定申告アプリで1位 /
グラフィックデザイナーの確定申告で注意したいポイント
この仕事の申告でつまずきやすいのは、源泉徴収の記帳・立て替えた印刷費の扱い・年またぎ・経費と減価償却・白色から青色への切り替え・インボイスと個人事業税の6つです。順に整理します。
売上は請求書の総額で記帳し、源泉徴収額は自分で集計する
帳簿に書く売上は、振り込まれた金額ではなく、請求書のデザイン料の総額です。源泉徴収された分はクライアント別に集計して、申告書の「所得の内訳」と「源泉徴収税額」に記入します。支払調書はクライアントに発行義務がないため、送られてこない前提で、請求書と入金明細から自分で1件ずつ突き合わせるのが確実です。
源泉徴収の計算も正確に知っておきましょう。原則は消費税込みの総額に10.21%(例: 25万円なら25,525円)ですが、請求書で本体と消費税を分けて記載していれば、税抜の報酬額だけを対象にできます。報酬が100万円を超える部分は「(支払額−100万円)×20.42%+102,100円」に上がります。
立て替えた印刷費の扱い——請求書の書き方で変わる
印刷費や出力代を立て替えた場合、原則としてデザイン料と合算した報酬総額が源泉徴収の対象になります。ただし、扱いを分ける方法が2つあります。
1つ目は立替金として精算する方法。請求書の最終行に「立替金(印刷代):30,000円」のように明記し、印刷所の領収書の宛名をクライアント名にして渡せば、収入ではなく立替金の精算であることが明確になり、源泉徴収の対象外にできます。この場合、帳簿でも売上に含めません。
2つ目は印刷込みで受注する方法。印刷費も含めた総額を自分の売上にして、印刷所への支払いを外注費・仕入として経費に計上します(売上・経費の両建て)。売上が膨らむので、消費税の1,000万円ラインに近づきやすくなる点は頭に入れておきましょう。どちらの型でも構いませんが、案件ごとにブレさせず、毎回同じ型で処理することが大切です。
12月納品・1月入金は「今年の売上」——年またぎに注意
売上を計上するのは入金日ではなく、納品(検収)した日です(発生主義)。12月に納品して1月に入金される案件は、今年の売上として売掛金で計上し、源泉徴収額も今年分に含めます。入金ベースで集計していると、年末の案件が翌年にズレて、売上も源泉徴収額も合わなくなります。
グラフィックデザイナーの経費と勘定科目——サブスクから紙見本まで
グラフィックデザイナーの主な経費は次のとおりです。
| 勘定科目 | 具体例 |
|---|---|
| 通信費 | ネット回線・サーバー代・Adobe CCやモリサワなどフォント・ソフトのサブスク(科目は毎年同じルールで) |
| 消耗品費 | 画材・紙見本・コピー用紙・10万円未満のPC・ペンタブ・買い切りソフト |
| 外注工賃 | カメラマン・コピーライター・イラストレーターへの一部外注 |
| 荷造運賃 | 納品物・色校正の発送費 |
| 新聞図書費 | デザイン書・年鑑・資料集 |
| 広告宣伝費 | ポートフォリオサイト・名刺・展示会やグループ展の出展料 |
| 旅費交通費 | 打ち合わせ・印刷所への立ち会い(色校正)の交通費 |
| 地代家賃・水道光熱費 | 自宅の家賃・電気代(事業利用分を家事按分) |
| 減価償却費 | 10万円以上のPC・スキャナ・プリンター |

10万円以上の機材は一度に経費にできず、減価償却します。段階があり、10万円以上20万円未満は3年で均等に償却(一括償却資産)、青色申告なら30万円未満まで買った年に全額経費にできる特例が使えます。自宅で仕事をしているなら、家賃・電気代・ネット回線も、作業スペースの床面積や使用時間の割合で按分して経費にできます。根拠を決めてメモを残しておきましょう。
白色から青色に変えるタイミングと手順
開業届や青色申告承認申請書を後から知って、1年目は白色に——フリーランス1年目に多いパターンですが、2年目からで十分取り返せます。青色申告承認申請書は「青色にしたい年の3月15日まで」(その年の1月16日以降に開業した場合は開業から2か月以内)が期限です。開業届をまだ出していない人は、確定申告の期限までに開業届と青色申告承認申請書をセットで出しておくと、翌年以降の選択肢が広がります。青色にすると複式簿記+e-Tax提出で最大65万円の特別控除、赤字の3年繰り越し、30万円未満の機材の一括経費化が使えます。帳簿づけはアプリが自動でやってくれるので、「青色は難しそう」で白色にとどまる必要はもうありません。
インボイスと個人事業税——BtoBならではの論点
インボイスは、クライアントが法人中心のグラフィックデザイナーにとって現実的な論点です。制作会社や代理店経由の案件では、取引先の経理の都合で登録を求められるケースがあります。求められたら報酬への影響を確認して相談を。登録した場合は売上税額の2割だけ納める2割特例が令和8年分まで使え、消費税の申告期限は所得税と別で3月31日です。印刷込みで受注していると売上が膨らみ、消費税のラインに早く近づく点にも注意してください。
個人事業税は、デザイン業として第3種事業に当たり、所得290万円(事業主控除)を超えた部分に課税されます。逆にいえば所得290万円以下ならかかりません。対象でも自分での申告は不要で、確定申告のデータをもとに都道府県から通知が届きます。
入稿の合間に確定申告を終わらせる方法
コツは、申告期にまとめてやろうとせず、案件のリズムに組み込むことです。入金があったら請求書と突き合わせて、源泉徴収額と立替の精算を確認する。サブスクの明細は届いたそばからスワイプで仕分ける。画材や出力代のレシートはその日のうちに撮る。あとは入稿と入稿の間のスキマ時間に数件ずつ進めれば、申告期には確認して提出するだけになります。
無料トライアルで口座とカードを連携してみて、クライアントからの入金と印刷所への支払いが自動で取り込まれるかを試してから決めるのが失敗しない選び方です。なお、自動連携やAIの仕訳結果をそのまま提出せず、最後にひととおり見直すのはどのアプリでも共通の基本です。
タックスナップは、入金も支払いも自動で取り込み、スワイプでその場で切り分けていく設計です。源泉徴収税額まで反映した申告書をスマホだけで仕上げられるので、引かれた10.21%を取り戻すところまで、パソコンを開かずに終わります。

\ AppStoreの確定申告アプリで1位 /
「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ
タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです。
今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。
「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得
ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。
2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード
意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。
外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)
速さの秘訣は丸投げ仕分け
タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。
銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。
「丸投げ仕分け」機能を使えば1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほど楽になります。

税理士監修の機能で、はじめての確定申告でも安心
「本当にこの内容で提出して大丈夫?」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。
あなたのデータをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが診断します。
修正するべき内容も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。
\ AppStoreの確定申告アプリで1位 /
まとめ
グラフィックデザイナーの確定申告は、「売上は請求書の総額で記帳して源泉徴収額を申告書に書く」「立て替えた印刷費は立替金か両建てか、毎回同じ型で」「12月納品・1月入金は今年の売上」の3点を押さえれば怖くありません。トンボを合わせるように、売上と立替のズレもきちんと合わせて——スワイプなら、1か月分でも数分で終わります。

よくある質問
Q. グラフィックデザイナーはいくらから確定申告が必要ですか?
専業なら所得(収入−経費)が基礎控除を超えたら、給与がある人は給与以外の所得が20万円を超えたら必要です。基礎控除は令和7年分が95万円、令和8年分からは104万円です。20万円以下でも住民税の申告は別途必要です。
Q. 源泉徴収されているのに、確定申告は必要ですか?
必要です。源泉徴収は税金の前払いにすぎず、1年分を集計して精算するのが確定申告です。申告書の「所得の内訳」にクライアント別の源泉徴収額を書かないと、引かれた分は還付されません。経費や控除を反映すれば、払いすぎた分が戻ってくるケースも多い職種です。
Q. ロゴや装丁、挿絵の報酬も源泉徴収の対象ですか?
対象です。ロゴ・装丁・挿絵・広告用印刷物に掲載する写真など、デザインの報酬は源泉徴収の対象と定められています。100万円以下は10.21%、100万円を超える部分は「(支払額−100万円)×20.42%+102,100円」で計算します。
Q. 源泉徴収は税込と税抜、どちらの金額にかかりますか?
原則は消費税込みの総額に10.21%です。ただし、請求書で報酬の本体と消費税を分けて記載していれば、税抜の報酬額だけを源泉徴収の対象にできます。請求書の書き方ひとつで手取りのタイミングが変わるので、区分記載をおすすめします。
Q. 立て替えた印刷費にも源泉徴収がかかりますか?
原則は、報酬と合算した総額が源泉徴収の対象になります。ただし、印刷所の領収書の宛名をクライアント名にして、請求書に「立替金(印刷代)」と明記して精算すれば、立替部分は源泉徴収の対象外にできます。この場合は自分の売上にも経費にも含めません。
Q. 印刷込みで受注した場合はどう記帳しますか?
印刷費も含めた総額を売上にして、印刷所への支払いを外注費・仕入として経費に計上します(両建て)。立替金として処理する方法との違いは、売上に含めるかどうかです。どちらでも構いませんが、案件ごとにブレさせず毎回同じ型で処理してください。両建ては売上が膨らむので、消費税の1,000万円ラインには注意が必要です。
Q. クライアントから支払調書がもらえません。どうすればいいですか?
支払調書はクライアントに発行義務がないので、もらえない前提で自分で集計します。請求書の金額と入金額の差額が源泉徴収額です。クラウドソーシング経由の案件は、支払調書をサイト内で確認できるサービスもあります。
Q. 12月に納品して入金が1月の案件は、どちらの年の売上ですか?
納品(検収)した年、つまり今年の売上です。売上は入金日ではなく発生した日で計上します(発生主義)。年末の案件は売掛金として今年の帳簿に載せ、源泉徴収額も今年分に含めます。
Q. Adobe CCやモリサワフォントの勘定科目は何ですか?
通信費や消耗品費など、実務では複数の整理があります。大事なのは一度決めた科目を毎年同じルールで続けることです。事業で使うソフト・フォントのサブスクは全額経費にできます(私用と兼ねるものは按分)。
Q. 画材・紙見本・色校正・出力代は経費になりますか?
なります。画材・紙見本・コピー用紙は消耗品費、出力サービスやコピー代も同様です。色校正の立ち会いで印刷所へ行く交通費は旅費交通費で計上できます。クライアントに請求して精算した分は、自分の経費には入れません。
Q. 10万円以上のPCやスキャナはどう経費にしますか?
減価償却が基本ですが、金額で3段階あります。10万円未満は消耗品費で全額、10万円以上20万円未満は3年で均等償却(一括償却資産)、青色申告なら30万円未満まで買った年に全額経費にできる特例が使えます。高い機材を買う年は青色が有利です。
Q. カメラマンやコピーライターに一部外注しました。どう処理しますか?
外注工賃として経費に計上します。なお、従業員を雇っていない個人事業主なら、外注先への支払いで自分が源泉徴収をする義務は原則ありません。相手からの請求書を保存しておけば大丈夫です。
Q. コンペの参加費や落選した案件の制作費は経費になりますか?
なります。受注につながらなかったコンペの参加費や提案用の制作実費も、事業のための支出なので経費にできます。落選したからといって経費にならないわけではありません。
Q. 自宅の家賃はいくらまで経費にできますか?
決まった割合はなく、作業スペースの床面積や使用時間で按分します。「作業部屋は全体の25%だから家賃の25%」のように根拠を決めて、メモを残すことが大切です。電気代・ネット回線も同じ考え方で按分できます。
Q. 開業届は出すべきですか?
継続的に続けるなら出しておくのがおすすめです。職業欄は「グラフィックデザイン業」「デザイン業」などで届け出られます。青色申告承認申請書とセットで出せば65万円控除への道が開け、申告の実績は賃貸・ローン・給付金の審査でも武器になります。

Q. 去年は白色でした。今年から青色にできますか?
青色申告承認申請書を「青色にしたい年の3月15日まで」に出せば、その年の分から青色にできます。その年の1月16日以降に開業した場合は、開業から2か月以内が期限です。期限を過ぎるとその年は白色のままなので、切り替えたい人は早めに出しておきましょう。
Q. インボイスは登録すべきですか?
クライアントが法人中心のグラフィックデザイナーは、取引先から登録を求められるケースが現実にあります。求められたら報酬への影響を確認して相談しましょう。登録した場合は売上税額の2割だけ納める2割特例が令和8年分まで使え、消費税の申告期限は所得税と別で3月31日です。
Q. グラフィックデザイナーに個人事業税はかかりますか?
デザイン業として第3種事業に当たり、所得が290万円(事業主控除)を超えた部分に課税されます。所得290万円以下ならかかりません。対象でも自分での申告は不要で、確定申告のデータをもとに都道府県から通知が届きます。
Q. イラストの案件もあります。分けて考える必要はありますか?
まとめてひとつの事業として申告できます。イラストの報酬も同じくデザイン・挿絵として源泉徴収の対象です。Skebやストックイラストなど入金経路が多い人は、イラストレーター向けの記事で入金別の整理を解説しています。

Q. 何年も申告していません。どうすればいいですか?
税務署から連絡が来る前に、自分から期限後申告をするのが傷を最も浅くする方法です。クライアント側には支払記録が残っており、収入は照合できます。無申告加算税は50万円まで15%・50万円超20%・300万円超30%と重くなりますが、自主的な申告なら軽減されます。源泉徴収されている年は、申告すれば還付だったのに受け取り損ねているケースすらあります。
Q. 今使っている会計ソフトからデータを移行できますか?
できます。たとえばタックスナップはfreee・マネーフォワード・弥生・PayPayからのデータ移行に対応しています。年初から新しいアプリで始めるか、申告前に前年分をまとめて移すのがスムーズです。


