【2026年最新版】白色申告の家事按分は50%以下でも経費にできる?根拠の残し方まで解説

「白色申告でも家事按分はできる?」「事業で使う割合が50%以下でも経費にできる?」「税務調査で否認されないためには何を残せばいい?」と悩んでいませんか。

自宅の家賃や電気代、通信費などは、事業とプライベートの両方で使っている場合、家事按分によって事業分を経費にできることがあります。ただし、白色申告では経費として認められる要件や按分割合の考え方を正しく理解しておくことが重要です。

この記事では、白色申告における家事按分のルールや50%以下でも経費にできるケース、按分割合の決め方、税務調査に備えた根拠の残し方について詳しく解説します。

この記事のポイント

  • 白色申告でも50%以下の按分は認められる
  • 原則は50%超だが必要な部分を明らかに区分できれば例外が認められる
  • 青色申告にはこの50%の原則がない
  • 割合は面積・時間・走行距離のどれかで説明できればよい
  • 一度決めた基準は毎年変えない

目次

白色申告の家事按分は50%を超えないと使えない?

50%以下でも使えます。「白色は50%を超えないとダメ」という話はよく見かけますが、例外が明文で認められています。

原則は50%超だが例外がある

国税庁の通達にはこう書かれています。

その支出する金額のうち当該業務の遂行上必要な部分が50%を超えるかどうかにより判定するものとする。ただし、当該必要な部分の金額が50%以下であっても、その必要である部分を明らかに区分することができる場合には、当該必要である部分に相当する金額を必要経費に算入して差し支えない。

出典:国税庁の所得税基本通達(家事関連費)

つまり50%は「これを超えていれば説明を省ける」ラインで、下回る場合は区分を説明すればよいという建て方になっています

自宅の一部を仕事部屋にしている人の大半は、面積で見れば50%を下回ります。それでも経費にできないということはありません。

青色申告との違い

青色申告にはそもそも50%の原則がありません。条文の建て方が白色と違い、業務に必要だと明らかにできる部分を経費にする形になっています。

白色申告青色申告
50%の原則ある(ただし例外あり)なし
50%以下の按分区分を説明できれば可
必要なこと割合の根拠を説明できること割合の根拠を説明できること
実際の隣度青色とほぼ変わらない

実務では、白色と青色で求められることはほぼ同じです。どちらも「割合をどう出したかを説明できるか」だけが問われます。白色だから不利だと考えて、使える経費を課税されないままにしておく必要はありません。


按分できる費用と計算例

割合の出し方は、面積・時間・走行距離のどれかを使います。費用の種類で使い分けます。

費用按分の基準計算例
家賃仕事に使う面積の割合家賃12万円・40㎡中10㎡ → 3万円
電気代仕事に使う時間の割合1万円・週に40時間(168時間中) → 約2,400円
ガス代・水道代原則は按分しにくい飲食店など事業で使う実態がある場合に限る
携帯・スマホ代使っている時間または日数の割合8,000円・30日中20日使用 → 約5,300円
インターネット回線使っている時間の割合5,000円・1日8時間使用 → 約1,600円
自動車の維持費走行距離の割合年間15万円・年間走行1万kmのうち業務4,000km → 6万円
ガソリン代走行距離の割合車両費と同じ割合を使う

面積で按分する場合

仕事で使っている部屋の面積を、全体の面積で割ります〠40㎡の部屋のうち10㎡を仕事部屋にしているなら、2割五分です。

間取図が手元にあればそのまま根拠になるので、一番説明が楽な方法です。リビングの一角で作業している場合でも、使っているスペースを測って計算して問題ありません。

時間で按分する場合

仕事に使っている時間を、分母を揃えて割ります。電気代なら週168時間中の何時間、スマホなら30日中の何日、という形です。

ここでやりがちなのが、分母を都合よく小さくすることです。「起きている16時間のうち8時間なので半分」という計算は、家賃や電気代にはなじまないので避けましょう。家は寝ている間も存在しています。

走行距離で按分する場合

年間の走行距離のうち、業務で走った分の割合を使います。ガソリン代・保険料・車検代・駐車場代に同じ割合を適用します。

カーナビの記録や、訪問先を書いたカレンダーがあれば根拠になります。家賃の按分の詳しい考え方は専門記事にまとめています。

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50%以下で計上するときに必要な根拠

求められているのは割合の大小でなく、その割合をどう出したかを説明できることです

残しておく記録

費用残しておくもの
家賃・電気代間取図と仕事部分の面積をメモしたもの
通信費1日の作業時間や稼務日数が分かる記録
自動車訪問先と走行距離の記録
共通割合をどう計算したかのメモ(式を書いておく)

大がかりな資料は必要ありません。「この式でこの割合にした」と言えるメモが一つあるだけで、調査の場での説明は成立します

途中で割合を変えない

一度決めた基準は、事情が変わらない限り毎年同じものを使います。年によって割合を上げ下げしていると、根拠なく決めていると見られやすくなります。

引っ越しした、仕事部屋を増やした、取引量が大きく変わったなど、変える理由が説明できるときは変えて問題ありません。その場合は理由をメモに残しておきましょう。

否認されたときに何が起きるか

按分が否認されると、その分の所得が増え、不足していた税額に過少申告加算税と延滞税が上乗せされます

とはいえ、根拠を残している上での割合の差なら、修正で済むことが多いです。意図的に水増ししたと判断されると重加算税35%の対象になるので、実態から離れた割合を使わないことが一番の防御になります。


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まとめ

白色申告でも50%以下の家事按分は認められます。原則は「業務に必要な部分が50%を超えるかで判定」ですが、国税庁の通達に50%以下でも明らかに区分できれば経費に算入して差し支えないと明記されています。

だから、白色と青色で実務上求められることに大きな差はありません。どちらも割合の根拠を説明できるかだけが問われます。

守ることは2つです。面積・時間・走行距離のいずれかで式をメモに残すことと、一度決めた基準を毎年変えないこと。この2つをやっていれば、割合が低くても背筋を伸ばして計上できます。


よくある質問

Q. 白色申告で家事按分はできますか?

できます。白色申告だから按分が使えないということはありません。割合の根拠を説明できれば、青色申告と同じように計上できます。

Q. 白色申告で家事按分は50%以上ですか?

50%を超えていれば判定が楽になるだけで、下回っても計上できます。国税庁の通達に「50%以下であっても明らかに区分できる場合には必要経費に算入して差し支えない」とあります。

Q. 白色申告でスマホ代は家事按分で経費にできますか?

できます。使っている時間か稼務日数の割合で按分します。事業専用の回線を別に持っている場合は、そちらは全額経費にできます。

Q. 割合は何%にしておけば安全ですか?

安全な割合というものはありません。実態より低くしても損するだけなので、測った面積や記録した時間から出た数字をそのまま使ってください。

Q. 持ち家の場合は何を按分できますか?

固定資産税、火災保険料、建物の減価償却費、修繕費などを面積の割合で按分できます。住宅ローンの元本返済は経費になりません。

Q. 按分した経費は収支内訳書のどこに書きますか?

家賃なら地代家賃、電気代なら水道光熱費と、按分前と同じ勘定科目に按分後の金額を記入します。白色申告の収支内訳書には按分専用の欄はありません。

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