【2026年最新版】開業届の書き方は?新様式の記入例と間違えやすい欄を解説

「開業届の書き方が分からない」「新しい様式だと、どの欄に何を書けばいいの?」と疑問に思っていませんか?

開業届は上から順に埋めれば完成しますが、2026年9月に様式が新しくなり、納税地や届出の区分は「番号」で書く形に変わりました。古い記入例のまま書くと手が止まる欄があるので、新しい様式に沿って確認しておくと安心です。

この記事では、新様式の欄ごとの書き方と記入例、間違えやすい欄の正しい書き方、一緒に出す書類と提出方法を解説します。

この記事のポイント

  • 開業届の正式名称は個人事業の開業・廃業等届出書で、提出期限は開業した年分の確定申告期限まで
  • 2026年9月24日の国税システム更改で様式が新しくなり、納税地と届出の区分は番号で記入
  • 職業は「フリーランス」ではなく仕事の名前、事業の概要は第三者に伝わる具体的な内容
  • 自宅で1人で始めるなら給与・事務所の移転・法人設立の欄は空欄
  • 青色申告をするなら「有」を選び青色申告承認申請書も同時に提出(期限は開業届より先)
  • 紙の郵送先は2026年7月10日から業務センター、オンラインなら用紙の印刷も郵送も不要
目次

開業届の書き方は?全体像をつかむ

開業届は、個人で事業を始めたことを税務署に知らせる「個人事業の開業・廃業等届出書」に、本人の情報と事業の内容を書くものです。1枚の用紙で、上半分に本人の情報、下半分に開業の内容を書きます。

2026年9月から様式が新しくなった

国税庁は2026年9月24日に国税システムを更改し、一部の申告書や届出書の様式を新しくしました。開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)も新しい様式で受付が始まっており、これから出す人は最新の様式を使います(国税庁 国税システムの更改について)。

見た目の変化は大きく3つです。

  • 欄の番号:各欄に「F01」「K02」のような記号が付き、機械で読み取る前提のレイアウト
  • 番号で書く欄:納税地の区分は「5・6・7」、届出の区分は「1」を書く方式(旧様式は○やレ点で選択)
  • 控用と色:控用の用紙はなくなり、配色は原則として白黒

国税庁は「過去に入手した申告書等については、様式の内容自体が変更されている場合があります」と案内しています。そのため、以前ダウンロードした用紙は使わず、提出前に国税庁のページから印刷し直してください。なお、作成ソフトから最新の様式が出力されない場合などは、その様式でも提出はできるとされています。

2026年の様式変更で開業届の何が変わるか(新様式の公開・控用の廃止・用紙の確認)

新規開業で書く欄と空欄でよい欄

新様式の開業届には20近くの欄がありますが、自宅で1人で開業する人が書くのは、提出先・本人の情報・職業・納税地・届出の区分・所得の種類・開業日・届出書の有無・事業の概要が中心です。給与や事務所の移転、法人設立の欄は、該当しなければ空欄で問題ありません。

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欄新規開業で書くか書く内容
提出日・提出先(F01)書く提出する日と、納税地を管轄する税務署名
マイナンバー・氏名・生年月日(F02〜F04・K01)書く個人番号12桁、フリガナ、元号から始まる生年月日
職業・屋号(K02〜K04)職業は書く/屋号は任意仕事の名前、屋号とそのフリガナ
区分・納税地・電話番号(K05・F05〜F07)書く区分の番号(自宅なら5)、郵便番号と住所、電話番号
上記以外の住所地・事業所等(P01・E01)該当者のみ納税地とは別の店舗や事務所の所在地
届出の区分(G01〜G03)書く「開業」の太枠に「1」
所得の種類書く該当する所得にレ印(多くは事業(農業)所得)
開業・廃業等日(N01)書く事業を始めた日
事業所等の新増設・移転・廃止/法人設立空欄開業後の移転や法人成りのときに使う欄
開業・廃業に伴う届出書の提出の有無書く青色申告承認申請書・消費税の届出書を一緒に出すか
事業の概要書く職業欄より具体的な仕事の内容
給与等の支払の状況・納期の特例・給与支払開始日該当者のみ家族や従業員に給与を払う場合の人数・給与の定め方など
その他参考事項・税理士署名(R01・R02)該当者のみ補足事項、税理士が作成した場合の署名
税務署整理欄書かない税務署が使う欄

書き始める前に用意するもの

用意するものは多くありませんが、紙で出すかオンラインで出すかで変わります。紙で出すときは、マイナンバーの記載に加えて本人確認書類の提示または写しの添付が必要です。一方でe-Taxで提出する場合、本人確認書類の提示や写しの添付は不要です(国税庁 A1-5)。

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用意するもの紙(窓口・郵送)オンライン(e-Tax・作成サービス)
開業届の用紙最新の様式をA4の普通紙に印刷不要(画面に入力)
マイナンバー(個人番号)必要必要
本人確認書類提示または写しの添付が必要不要
マイナンバーカードなくてもよい電子署名に使う
手数料かからないかからない

あわせて、仕事の名前(職業)と事業の内容を一言で説明できるようにメモしておくと、記入の途中で迷いません。

本人の情報を書く欄の書き方と記入例

用紙の上半分は、提出先と本人の情報を書く欄です。ここで間違えやすいのは、納税地の「区分」に番号を書く点と、自宅の住所を書く場所です。

提出日と提出先の税務署

いちばん上の欄です。提出先には、納税地を所轄する税務署名を書きます(国税庁 記載要領)。自宅で開業する人は、自宅の住所を管轄する税務署です。

所轄の税務署が分からないときは、国税庁の「税務署の所在地などを知りたい方」で郵便番号や住所から調べられます。提出日は、窓口なら持っていく日、郵送なら投函する日を書きます。

マイナンバー・氏名・生年月日

本人を特定する欄なので、正確さを優先します。マイナンバー(個人番号)は12桁を正確に書き、氏名にはフリガナも添えます。生年月日は、元号・年・月・日の欄に分けて書きます。

紙で出した開業届の控えを残すときは注意が必要です。国税庁は、控えには個人番号を記載しない(コピーで控えを作る場合は個人番号部分が写らないようにする)よう求めています。控えは銀行の口座開設などで人に見せることがあるため、マイナンバーを隠してコピーしておくと安全です。

なお、システム更改で税務署が送る文書の漢字は変わりましたが、申告書等を提出する際には、引き続き名前や住所に旧字体を使えます。

職業と屋号

職業欄には、働き方ではなく仕事の名前を書きます。「フリーランス」「個人事業主」「自営業」は働き方を表す言葉なので、「Webデザイナー」「飲食店経営」「ライター」のように何をして稼ぐのかが分かる名前にしてください。

決まった書き方はありません。迷ったときは、総務省の日本標準産業分類で近い名称を探すと見つけやすくなります。複数の仕事をしている場合は、収入がいちばん多い仕事を書くのが一般的です。

屋号は任意なので、空欄でも開業できます。屋号を書いておくと屋号名義の銀行口座を開設しやすくなる一方、あとから付けることもできるので、決まっていないなら急いで書く必要はありません。屋号を書くときは、新様式ではフリガナの欄(K03)も埋めます。

職業欄の書き方は、職種別の記入例をまとめた次の記事でも詳しく解説しています。

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納税地の区分と住所

納税地は、確定申告や納税の基準になる場所です。新様式では「区分」の欄に、住所地なら「5」、居所地なら「6」、事業所等なら「7」と番号を書き、その下に郵便番号と住所を書きます。

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区分に書く番号選ぶ場合
5(住所地)自宅を納税地にする場合。個人事業主の多くはこれ
6(居所地)国内に住所がなく、生活の拠点として滞在している場所がある場合
7(事業所等)店舗や事務所の所在地を納税地にする場合

税務署からの書類はこの住所に届きます。そのため、実際に郵便物を受け取れる住所を書いてください。

納税地を自宅と店舗のどちらにするかで迷う人は、選び方を詳しくまとめた記事もあわせて確認してください。

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上記以外の住所地・事業所等

この欄は、納税地とは別に店舗や事務所がある人だけが書く欄です。自宅を納税地にして、自宅だけで仕事をするなら空欄で問題ありません。

自宅を納税地にして別に店舗を借りているなら、店舗の郵便番号と所在地を書きます。反対に、店舗を納税地(区分7)にした場合は、自宅の住所をこちらに書きます。

事務所が納税地と別の税務署の管轄にあっても、提出先は1か所で足ります。国税庁は、事務所・事業所の所在地が納税地と異なる場合でも、納税地を所轄する税務署長以外への提出は不要としています(国税庁 A1-5)。

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開業の内容を書く欄の書き方と記入例

用紙の下半分は、どんな開業をするのかを書く欄です。新規開業で必ず書くのは、届出の区分・所得の種類・開業日・届出書の有無・事業の概要の5つです。

届出の区分は「開業」に「1」

新様式でいちばん迷いやすい欄です。新規に開業するなら、「開業」の右にある太枠に「1」を書きます。旧様式のように○を付けたりレ印を付けたりする方式ではありません。

太枠の右にある住所・氏名の欄は、事業を人から引き継いだ場合に、引き継ぐ前の人の住所と氏名を書く欄です。自分でゼロから始める開業なら、自分の住所や氏名を書く必要はありません。

その下の「事務所・事業所の新設等」の太枠は、事務所を新設・増設・移転・廃止したときに「1〜4」の番号を書く欄です。自宅で開業する人は空欄で問題ありません。

所得の種類

所得の種類は、□にレ印を付けて選びます。不動産の貸付けが中心なら「不動産所得」、山林の伐採や譲渡なら「山林所得」、それ以外のほとんどの事業は「事業(農業)所得」です。

右側の「全部」「一部」は、廃業のときだけ使う欄です。国税庁の記載要領では、2つ以上の事業をしている人がその全部を廃止するなら「全部」、一部を廃止するなら「一部」に印を付けるとしています。開業のときにはチェックしないでください。

開業日

開業・廃業等日には、事業を始めた日を書きます。店舗のオープン日、仕事の受注を始めた日など、自分が事業を始めたと考える日で問題ありません。

ただし、提出日とは別の欄です。開業日を提出日に合わせる必要はなく、すでに事業を始めているなら過去の日付を書きます。売上が出ている時期より大きく後ろの日付にすると実態と合わなくなるので注意してください。

開業日は、青色申告承認申請書の期限の起点にもなります。1月16日以降に開業した場合の期限は開業日から2か月以内なので、開業日をいつにするかで青色申告の申請期限も決まります。

開業・廃業に伴う届出書の提出の有無

この欄は、開業届と一緒に出す書類があるかどうかを示す欄です。開業した年から青色申告をするなら、「青色申告承認申請書」の行で「有」に印を付け、申請書も同時に提出します。

注意したいのは、開業届で「有」を選んでも、それだけでは青色申告の申請をしたことにならない点です。青色申告承認申請書は別の書類なので、必ず一緒に作って出してください。

消費税の行は「課税事業者選択届出書」を出すかどうかです。開業したばかりの人の多くは「無」ですが、大きな設備投資で消費税の還付を受けたい場合などは選択を検討する余地があります。判断に迷うときは、税務署か税理士に確認してください。

事業の概要

事業の概要は、職業欄を一歩具体的にした説明です。用紙にも「できるだけ具体的に記載します」とあるとおり、第三者が読んで仕事の中身が分かるように、扱う商品やサービス、提供の仕方まで書きます。

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職業事業の概要の記入例
WebデザイナーWebサイトのデザイン・制作、バナーとロゴのデザイン制作
ライターWebメディアの記事執筆、取材と編集
システムエンジニア業務システムの設計、プログラミング、保守対応
飲食店経営カフェの経営(飲料と軽食の提供)
小売業衣料品のインターネット販売
軽貨物運送業軽自動車による宅配便・企業間の荷物の配送

職業と事業の内容は、都道府県の個人事業税にも関わります。個人事業税は70の法定業種が対象で、税率は業種によって5%・4%・3%に分かれ、年290万円の事業主控除があります(東京都主税局 個人事業税)。税額を意識して表現を変えるのではなく、実際の仕事どおりに書くのが正解です。

給与等の支払の状況と源泉所得税

家族や従業員に給与を払う人だけが書く欄です。1人で始めて誰にも給与を払わないなら、給与等の支払の状況・納期の特例・給与支払を開始する年月日はすべて空欄で問題ありません。

給与を払う場合は、届出日現在の状況を書きます。将来雇う予定の人数ではなく、提出する日の時点の人数です。

  • 専従者:生計を一にする家族で、事業に専ら従事する人の人数
  • 使用人:家族以外の従業員の人数
  • 給与の定め方:日給・月給などの区分
  • 税額の有無:各人の給与額と扶養親族等の状況から、源泉徴収すべき税額があるかで「有」「無」を選ぶ

国税庁の記載要領では、その区分の全員について納付すべき税額がないと認められる場合は「無」、それ以外は「有」とするとしています。金額だけで機械的に決まるものではない点に注意してください。

「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無」は、源泉所得税を年2回にまとめて納める特例を申請するかどうかです。この特例は給与の支給人員が常時10人未満の場合に使え、1〜6月分は7月10日、7〜12月分は翌年1月20日に納めます(国税庁 A2-8)。

最後の「給与支払を開始する年月日」には、支払を始める日(すでに払っているなら最初に払った日)を書きます。

その他参考事項と税理士署名

特に書くことがなければ空欄で問題ありません。税理士署名の欄は、税理士に作成を依頼した場合にだけ税理士が署名する欄なので、自分で作るなら空欄にします。いちばん下の税務署整理欄も、税務署が使う欄なので何も書きません。

記入例と間違えやすい欄

ここまでの内容を、自宅でWebデザイナーとして開業する人の例にまとめます。新様式で迷いやすいのは、番号で書く欄と、空欄にしてよい欄の見分けです。

自宅で開業するWebデザイナーの記入例

従業員を雇わず、開業と同時に青色申告を始める場合の記入例です。番号で書くのは区分の「5」と届出の区分の「1」の2か所で、給与や事務所の移転に関する欄はすべて空欄になります。

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欄記入例
提出日/提出先令和8年11月4日/渋谷 税務署長
マイナンバー12桁の個人番号
フリガナ・氏名サトウ ハナコ/佐藤 花子
生年月日平成10年4月10日
職業Webデザイナー
屋号(フリガナ)○○デザインスタジオ(マルマルデザインスタジオ)
区分5
納税地・電話番号〒150-0000 東京都渋谷区○○1-2-3/自宅か携帯の番号
上記以外の住所地・事業所等空欄
届出の区分(開業)1
事務所・事業所の新設等空欄
所得の種類事業(農業)所得にレ印
開業・廃業等日令和8年11月1日
事業所等の新増設・移転・廃止/法人設立空欄
青色申告承認申請書有
消費税の課税事業者選択届出書無
事業の概要Webサイトのデザイン・制作、バナーとロゴのデザイン制作
給与等の支払の状況・納期の特例・給与支払開始日空欄
その他参考事項・税理士署名空欄
新様式の開業届で番号で書く欄は区分の「5」(自宅を納税地にする場合)と届出の区分(開業)の「1」。自宅で1人で開業するなら上記以外の住所地・事業所等、事務所・事業所の新設等、給与関係の欄は空欄でよい

よくある間違いと正しい書き方

開業届は間違えても罰則があるわけではありませんが、書き直しや問い合わせの手間がかかります。提出前に、次の8か所だけは見直してください。

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よくある間違い正しい書き方
職業に「フリーランス」「個人事業主」と書く「Webデザイナー」「飲食店経営」など仕事の名前を書く
届出の区分に○やレ印を付ける新様式では「開業」の太枠に「1」を書く
開業の欄に自分の住所・氏名を書く住所・氏名は事業を引き継いだ場合だけ。新規開業なら空欄
自宅の住所を「上記以外の住所地・事業所等」に書く自宅は納税地の欄(区分5)。上記以外の欄は別の店舗や事務所がある場合だけ
開業日を提出日と同じにする開業日は事業を始めた日。提出日とは別に書く
所得の種類で「全部」「一部」に印を付ける廃業のときの欄。開業では所得の種類にだけ印を付ける
青色申告を「有」にしたのに申請書を出していない「有」は申請の代わりにならない。青色申告承認申請書を同時に出す
従業員がいないのに給与欄を埋める誰にも給与を払わないなら給与関係の欄はすべて空欄
開業届のよくある間違い3つ。職業は「フリーランス」ではなく仕事の名前、開業日は提出日とは別に事業を始めた日、青色申告は「有」だけでなく青色申告承認申請書を同時に出す

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紙で出すときに国税庁が求めていること

紙の開業届は機械で読み取られるため、国税庁は用紙・印刷・書き方について具体的なお願いを出しています。手書きで出す人は、とくに「コピーを繰り返した用紙を使わない」「枠内に楷書で書く」の2点を守ってください(国税庁 書面提出に当たって)。

紙で出すときの国税庁のお願い(用紙・印刷・記載)

用紙と印刷のルール

用紙は「普通紙」「再生紙」等の表示で市販されているA4サイズを使い、しわや折れ、汚れがない状態で出します。国税庁のホームページから印刷した様式を繰り返しコピーすると、かすれや傾きで読み取りに影響するため、プリンタから直接印刷したものを使ってください。

  • 用紙の状態:穴を開けたり、のりづけをしたりしない
  • 複数枚になる場合:ホチキスではなくクリップ等で留める
  • 文字の色:黒を使う
  • 裏面:透けるような場合は記載・印刷を控え、白紙の裏面にメモや書類の貼付をしない

1枚だけ印刷してコンビニで何枚もコピーする方法は避け、必要な枚数をプリンタから印刷しておくと確実です。

記載方法のルール

書き方にも決まりがあります。記載内容は欄の枠内に楷書で丁寧に書き、訂正するときも可能な限り枠内に収めます。

数字だけを書く欄には「¥」「円」を書かないことも求められています。押印の欄はないので、印鑑は不要です。

開業届と一緒に出す書類と期限

開業届だけでは足りない場合があり、しかも開業届より先に期限が来る書類があります。まとめて確認しておくと、取りこぼしを防げます。

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書類必要な人期限
個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)事業を始めた人開業した年分の確定申告期限まで
所得税の青色申告承認申請書青色申告をする人1月15日までの開業はその年の3月15日
1月16日以降の開業は開業日から2か月以内
青色事業専従者給与に関する届出書家族に払う給与を経費にしたい人原則3月15日
年の途中の開業などは2か月以内
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書源泉所得税を年2回にまとめたい人定めなし(提出した翌月の給与から適用)
事業開始等申告書(都道府県)事業を始めた人自治体ごとに異なる(東京都は開業から15日以内)
開業届と一緒に出す書類と期限

開業届の期限は確定申告期限まで

開業届の提出期限は、国税庁の記載要領で「事業の開始、廃止等の事実があった日の属する年分の所得税の確定申告期限まで」とされています。2026年に開業した人なら、期限は2027年3月15日です(期限が土日祝日にあたる場合は翌日)。

期限や遅れたときの扱いは、次の記事で詳しく解説しています。

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青色申告承認申請書は先に期限が来る

いちばん気をつけたいのは、青色申告承認申請書の期限です。1月16日以降に開業した人の期限は開業日から2か月以内なので、開業届の期限よりずっと先に来ます(国税庁 A1-8)。

開業届を確定申告の時期まで後回しにしていると、青色申告の申請期限だけが過ぎてしまい、その年は白色申告になります。令和8年分で最大65万円の青色申告特別控除を受けたい人は、開業届と申請書の2枚をまとめて、開業後すぐに出しておくのが確実です。

給与支払事務所等の開設届出書は不要な場合がある

従業員を雇う人に関係する書類です。開業届を出す時点で給与を払う予定があり、開業届の給与等の支払の状況欄を書いて提出するなら、「給与支払事務所等の開設届出書」を別に出す必要はありません(所得税法第230条)。

一方で、開業届を出したあとに人を雇い始めた場合は、給与支払事務所等の開設届出書を、開設の日から1か月以内に出す必要があります。

都道府県への事業開始等申告書

税務署とは別に、都道府県税事務所への届出もあります。事業開始等申告書は個人事業税のための届出で、名称や期限は自治体によって違います。東京都の場合は、事業を開始した日から15日以内です(東京都主税局)。

住んでいる都道府県のホームページで、様式と期限を確認してください。

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開業届の提出方法

提出方法は、窓口・郵送・オンラインの3つで、手数料はかかりません。2026年は郵送先と窓口の受付時間が変わったので、紙で出す人は最新の案内を確認してから出してください。

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方法提出先特徴
窓口所轄の税務署受付時間は原則9時〜15時(2026年10月1日から)。閉庁日は時間外収受箱へ
郵送所轄税務署を担当する業務センター(2026年7月10日から)本人確認書類の写しを同封。記録が欲しいなら切手を貼った返信用封筒も同封
オンライン(e-Tax・作成サービス)所轄の税務署へ送信用紙の印刷・郵送が不要。本人確認書類の提示・写しの添付も不要

窓口で提出する

書き方に不安がある人は、窓口で出すとその場で確認してもらえます。2026年10月1日から、全国の税務署で総合窓口の受付時間が原則として9時から15時までになりました(国税庁 A1-5)。

開庁時間(8時30分から17時)内であれば受付時間外でも手続はできるとされていますが、できるだけ受付時間内に行くのが確実です。土日祝日や年末年始は執務を行っていないので、時間外収受箱に投函して提出します。

郵送で提出する

税務署に行かずに出せる方法です。2026年7月10日から全国すべての税務署が内部事務のセンター化の対象になり、書面の申告書や届出書を郵送するときの宛先は、所轄税務署ではなく業務センターになりました(国税庁 税務署の内部事務のセンター化について)。

業務センターの住所は国税局ごとに違うので、所轄税務署のページで確認してから送ってください。業務センターへの直接の持ち込みはできません。同封するものは、開業届と本人確認書類の写しです。

郵送の手順や封筒の書き方は、次の記事で詳しく解説しています。

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オンラインで提出する

用紙も郵送もいらない方法です。国税庁のe-Taxソフトで作成して送信するほか、民間の開業届の作成サービスを使う方法もあります。オンラインなら様式の新旧を気にする必要がなく、本人確認書類の提示や写しの添付も不要です。

e-Taxを初めて使う場合は利用者識別番号の取得などの準備が必要で、手順に慣れていないと時間がかかってしまいます。質問に答えるだけで書類が完成する作成サービスなら、欄の意味を調べながら書く手間を減らせます。

提出した記録の残し方

2025年1月から、税務署は申告書等の控えに収受日付印を押さなくなったため、紙で出す場合は自分でコピーを取り、提出日を記録しておく必要があります(国税庁 収受日付印の押なつについて)。

当分の間の対応として、窓口では希望すると日付と税務署名を記載したリーフレットを受け取れます。郵送の場合は、切手を貼った返信用封筒を同封すれば、日付と税務署名(業務センター名)を記載したリーフレットが返送されます。オンラインで出した場合は、受信通知が提出の記録になります。

開業届と青色申告の書類を最短で提出する方法

新様式の開業届は、番号で書く欄や空欄にしてよい欄の見分けがつきにくく、初めてだと記入例と見比べながら1欄ずつ確認することになります。紙で出すなら、最新の用紙の印刷や郵送先の確認も必要です。

その手間を減らせるのが「タックスナップ開業届」です。質問に答えるだけで開業届と青色申告承認申請書が完成し、無料で作成から提出まで進められます。

スマホだけ・最短5分で提出まで完了

質問に答えていくだけで、最短5分で開業届が完成します。あとはアプリ内でマイナンバーカードをかざすだけで電子提出まで終わり、別のアプリのインストールも不要です。

用紙の新旧や番号で書く欄を気にしなくてよいので、パソコンを持っていない人でもスマホひとつで手続きを終えられます。

タックスナップ開業届の画面(質問に答えるだけで開業届を作成)

青色申告承認申請書も同時に作成・提出

開業届と同じ流れで、青色申告承認申請書も一緒に作成・提出できます。開業届より先に期限が来る申請書を出し忘れる心配がありません。

青色申告にすると、令和8年分は最大65万円の青色申告特別控除を受けられるので、開業届と同じタイミングで出しておくのがおすすめです。

開業届から確定申告までひとつのアプリで完結

タックスナップは確定申告アプリで、開業届の作成はその機能のひとつです。開業届で入力した事業の情報はその後の記帳と確定申告にそのまま引き継がれるので、同じ内容を二度入力する手間がありません。

日々の仕訳はスワイプで進められ、外部の調査では他社の約4倍の速さで経費処理ができるという結果が出ています(参考)。2026年の確定申告期間には、App Storeランキングの確定申告アプリ内で全29日間1位を記録しました。

タックスナップの確定申告機能

開業届と青色申告承認申請書の作成・提出は無料です。副業や個人事業の収入もある人は、有料プランの次の機能で、開業後の記帳と確定申告の手間をさらに減らせます。

銀行やカードの取引を自動で仕分ける丸投げ仕分け

確定申告でとくに時間がかかるのが、日々の取引の仕分けです。丸投げ仕分けなら、銀行口座やクレジットカードの取引を取り込み、経費かプライベートか、どの勘定科目かまで自動で判定します。

1件ずつ確認しながら仕分ける必要がなく、1,000件の仕分けも最短3秒で終わります。

丸投げ仕分けの画面

申告前の不安を減らす税務調査リスクチェック

「この内容で提出して大丈夫かな」という不安には、登録者40万人超の税理士YouTuber・ヒロ税理士が監修した税務調査リスクチェックが役立ちます。入力内容や仕訳データをもとに、同じ職種の人の傾向と比べて税務調査が入りやすいかをアプリが判定します。

修正したほうがよい項目も表示されるので、提出前に見直してから申告できます。

税務調査リスクチェックの画面

なお、2026年10月時点では、アプリ内の開業届機能で開業届を作成・提出した人を対象に、これらの機能を含む安心プランを1年間無料で使えるキャンペーンを実施しています(初めて有料プランを申し込む人が対象。内容は予告なく変わる場合があります)。

タックスナップ開業届のキャンペーン

開業届の作成から電子提出まで、ひとつのアプリ内ですべて完結できます。 (パソコン不要・完全無料・最短5分)

さらに今なら、タックスナップでの開業届を作成し、アプリ内から電子提出された方に対して、確定申告アプリ「タックスナップ」の安心プラン(税抜 ¥29,800)を1年間無料でご利用いただけます。

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スマホだけ・最短5分で提出まで完了

質問に答えていくだけ、最短5分で開業届が完成します。あとはマイナンバーカードをかざすだけで電子提出まで完了。別アプリのインストールもいりません。

青色申告承認申請書も同時に出せる

開業届と同じ流れで、青色申告承認申請書も一緒に作成・提出できます。最大65万円の青色申告特別控除など、節税につながるメリットも大きいので、この機会に出しておくのがおすすめです。

開業届から確定申告まで、ひとつのアプリで完結

開業届の作成・提出から、日々の会計業務、確定申告書の作成・提出まで、全てひとつのアプリで完結できます。

開業のときに入力した情報は確定申告にもそのまま引き継がれるため、二度手間になることなくスムーズに進められます。
会計業務の機能では、「スワイプ仕分け」などスマホに特化した直感的な操作が特徴で、外部の調査では他会計ソフトの約4倍の速さで経費処理ができるという結果も出ています(参考)。

2026年の確定申告期間には、大手会計ソフトも含めた確定申告アプリのApp Storeランキングで全期間1位を獲得しました。(参考)

安心プランで使える機能

安心プランには、確定申告をもっとかんたんに進めるための機能がそろっています。

仕分けの手間をグッと減らす「丸投げ仕分け」

確定申告で特に時間がかかるのが、日々の取引を整理する仕分け作業です。

タックスナップの「丸投げ仕分け」なら、銀行口座やクレジットカードの取引データを自動で取り込み、経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているかまで自動で判定します。

1件ずつ確認しながら仕分ける必要がなく、1,000件の仕分けも最短3秒で完了するので、経費処理が驚くほどラクになります。

申告前の不安を減らす税理士監修の「税務調査リスクチェック」

タックスナップにはラクな機能だけではなく、安心の機能もあります。

「本当にこの内容で提出して大丈夫かな」という不安を解消するために、税理士監修の「税務調査リスクチェック機能」があります。

入力内容や仕訳データをもとに、同じ職種の人の傾向と比べながら、税務調査が入りやすいかをアプリが判定します。

税務調査リスクを減らすために修正するべき項目も表示されるので、事前に修正し、安心して提出できます。

今なら、タックスナップから開業届を提出するだけで、これらの機能を無料で使えます。確定申告までスムーズに終わらせるためにも、ぜひこの機会にタックスナップで開業届を提出してみてください。

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まとめ

開業届は、上から順に欄を埋めれば完成します。2026年9月に様式が新しくなったので、番号で書く欄と空欄でよい欄を押さえておけば迷いません。

  • 提出期限は開業した年分の確定申告期限まで(2026年開業なら2027年3月15日)
  • 新様式では納税地の区分は「5・6・7」、届出の区分は「1」を番号で書く
  • 職業は仕事の名前、事業の概要は第三者に伝わる具体的な内容を書く
  • 自宅で1人で始めるなら、事務所の移転・法人設立・給与関係の欄は空欄
  • 青色申告をするなら「有」を選び、青色申告承認申請書を同時に出す
  • 紙の郵送先は業務センター、窓口は原則9時〜15時

次にやることは、開業日を決めて、開業届と青色申告承認申請書をまとめて用意することです。用紙の印刷や郵送先の確認を省きたい人は、スマホで作成から提出まで終えられるタックスナップ開業届を使うと手早く済みます。

よくある質問

Q. 開業届の提出期限はいつですか?

事業を始めた日の属する年分の確定申告期限までです。2026年に開業したなら2027年3月15日が期限です。ただし青色申告承認申請書の期限はもっと早いので、2枚まとめて開業後すぐに出すのが確実です。

Q. 新しい様式と古い様式は何が違いますか?

新様式では、納税地の区分や届出の区分を○やレ印ではなく番号で書きます。各欄に「F01」などの記号が付き、控用の用紙はなくなり、配色は原則として白黒になりました。これから紙で出すなら、国税庁のページから最新の様式を印刷してください。

Q. 前にダウンロードした開業届の用紙は使えますか?

提出前に、国税庁のページから最新の様式を印刷し直すのが確実です。国税庁は、過去に入手した様式は内容が変わっている場合があると案内しています。作成ソフトから最新の様式が出力されない場合などは、その様式でも提出はできるとされています。

Q. 職業欄に「フリーランス」と書いてもいいですか?

「フリーランス」は働き方なので、職業欄には「Webデザイナー」「ライター」のような仕事の名前を書きます。迷ったときは総務省の日本標準産業分類で近い名称を探してください。事業の概要欄には、さらに具体的な仕事の内容を書きます。

Q. 届出の区分は何を書けばいいですか?

新規に開業するなら、「開業」の右の太枠に「1」を書きます。住所・氏名の欄は事業を引き継いだ場合だけ書くので、自分で始める開業なら空欄で問題ありません。

Q. 開業日はいつにすればいいですか?

店舗のオープン日や仕事の受注を始めた日など、自分が事業を始めたと考える日で問題ありません。提出日と同じにする必要はありません。青色申告承認申請書の期限は開業日から数えるので、売上の発生時期と大きく離れない日にしてください。

Q. 従業員がいない場合、給与の欄は空欄でいいですか?

空欄で問題ありません。給与等の支払の状況、源泉所得税の納期の特例、給与支払を開始する年月日は、家族や従業員に給与を払う人だけが書く欄です。

Q. 開業届に印鑑は必要ですか?

新しい様式には押印欄がないので、印鑑は必要ありません。必要なのはマイナンバーの記載と、紙で出す場合の本人確認書類の提示または写しの添付です。

Q. 開業届の控えにマイナンバーを書いてもいいですか?

国税庁は、控えには個人番号を記載しないよう求めています。コピーで控えを作るなら、個人番号の部分が写らないようにしてください。控えは銀行などに見せることがあるため、隠しておくと安全です。

Q. 開業届を郵送するときの宛先はどこですか?

2026年7月10日からは、所轄税務署ではなく、その税務署を担当する業務センターに送ります。業務センターの住所は国税局ごとに違うので、所轄税務署のページで確認してください。e-Taxで提出する場合は、これまでどおり所轄税務署に送信します。

Q. 開業届を出すと会社に副業がバレますか?

開業届は税務署に出す書類で、提出したことが勤務先に通知される仕組みはありません。ただし副業の所得が増えると住民税の額が変わるため、そこから気づかれる可能性はあります。勤務先の就業規則も確認しておいてください。

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