売上や利益を確保するためには、在庫を正しく把握し管理することが欠かせません。しかし、実地棚卸でカウントした数と帳簿棚卸の理論在庫が合わないという問題は、意外に多くの事業者が経験します。今回は、実地棚卸と帳簿棚卸のちがいや、その進め方、差異を解消するためのコツを分かりやすく解説。日頃から帳簿の数値がきちんと現場在庫と一致するようにし、スムーズな経営を目指しましょう。
タックスナップは、フリーランスや個人事業主に特化したクラウド型会計ソフトで、”カンタン”・”安心”に特化したスマホだけで経理から確定申告まで完結できるアプリです。特徴的なスワイプ仕分けは、従来と比較し手間を1/10以下に削減することができ、丸投げ仕分けは1,000件を10秒程度で仕分けする画期的な機能です。また安心を担保するために、税理士監修の税務調査リスクチェック機能も搭載。さらに、他の会計ソフトからのデータ移行もスムーズに行え、経理業務を効率的にサポートします。
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【所属】
税理士法人Five Starパートナーズ 代表税理士
【経歴】
大阪府豊中市出身。関西学院大学経済学部卒業後、中原会計事務所に入所。2001年に税理士試験全科目合格。その後、新日本アーンスト・アンド・ヤング税理士法人で国際税務業務に従事。2005年にヒロ☆総合会計事務所を設立し、2022年に税理士法人Five Starパートナーズへ組織変更。また、YouTubeチャンネル「税理士YouTuberチャンネル!!」を運営し、税務や経営に関する情報を発信している。
保有資格: 税理士
※詳細やご自身の状況に応じた適切な対応については、税理士等の専門家にご相談ください。
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1. 棚卸とは何か?実地と帳簿それぞれの役割
在庫管理と原価計算の要となるプロセス
棚卸とは、保有している商品や原材料などの在庫数量を確定させる作業のこと。会社では、在庫数を把握して売上原価を確定し、利益を正確に計算するために行います。ただし、棚卸には2種類あるため、目的と手法を混同しないようにしましょう。
- 実地棚卸
現場で実際にモノを数え、在庫状況を確認する。 - 帳簿棚卸
仕入・出庫の記録(理論在庫)をもとに数量を算出。紙やデジタルで管理する会計・在庫システムなどが該当。
両者を突合して差異をチェックすることで、誤差や不正、ロスなどを見つけて在庫管理の精度を高められます。
2. 実地棚卸と帳簿棚卸のちがいを理解しよう
現場での物理カウント vs. 理論上の在庫計算
よくある混乱の一因は、実地棚卸と帳簿棚卸の目的や方法が異なることです。
- 実地棚卸の特徴
- 倉庫や店舗などでスタッフが商品を直接数える。
- 数量や状態を目で確認し、紛失や劣化を発見できる。
- 時間と人手がかかるため、年1~数回など限られた頻度で実施するケースが多い。
- 帳簿棚卸の特徴
- 仕入・出庫の記録に基づいて数量を計算。経理や在庫管理ソフトで日常的に更新。
- 物理的な数量ではなく、理論的な残量が表示される。
- 実際の在庫数とは必ずしも一致しない。
実地棚卸と帳簿棚卸を比較することで差異を突き止め、原因を調べることが重要です。
3. 帳簿棚卸を進める手順
入出庫の記録を正しく付け 在庫数を定期的に集計
帳簿棚卸は、紙やシステム上で在庫増減を管理し、理論上の在庫量を算出する方法です。主な流れは次の通りです。
- 入庫(仕入)・出庫(販売など)の記録
商品が入荷したら数量と日付を帳簿に追加し、販売や出庫があれば数量を減らす処理を行う。 - 集計して在庫数量を計算
月末や必要なタイミングで合計を取り、科目別・商品別に残量を確定。 - 棚卸差異の原因チェック
時々、実地棚卸の結果と突合。差異があれば、漏れや盗難、誤記入などを疑って原因を特定し、修正を行う。
帳簿棚卸は日々のデータ入力が正確であれば都度更新されるため、在庫をほぼリアルタイムに把握できますが、どうしても実際の在庫とは差が生じる可能性があります。
4. 実地棚卸との整合を取る方法と差異への対処
数値が合わない時は帳簿を修正 不正やロスの発見にも役立つ
年次や月次などのタイミングで実地棚卸を行った結果と、帳簿棚卸(理論在庫)を照らし合わせた際、数値が一致しない場合が多々あります。原因と対策は次のようになります。
- 在庫ロス・盗難・廃棄
実際には紛失や劣化が発生しているが、帳簿には記録されていないケース。実地棚卸で発見し、帳簿上で在庫を減らす修正仕訳を行う。 - 販売や入荷記録の抜けや重複
帳簿入力ミスが原因で、実地と理論在庫にズレが生じている。訂正をして再発を防止するためのルールづくりが必要。 - 誤った棚卸計算
実地棚卸自体が不正確な場合もあり、カウントミスや集計ミスを再チェックする。
棚卸差異は早期に修正し、会社の会計や決算に正しい在庫額を反映させることが大切です。
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会計ソフトを使えば、領収書やレシートを撮影して経費を自動記録できます。土日の短い時間でも効率的にデータを整理し、確定申告に備えることが可能です。
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まとめ
棚卸は在庫を正確に把握するために欠かせないプロセスであり、「実地棚卸」と「帳簿棚卸」を突合して、両者の数値を一致させることが理想とされます。実地で計数する作業は手間がかかりますが、実際の数量を把握できるメリットがあり、一方の帳簿棚卸は日々の取引記録をもとに理論在庫を算出する方法です。
差異が生じた場合は、記録ミスや盗難・ロスなどの原因を迅速に追及することで、正しい在庫を帳簿に反映し、売上原価や損益を正確に算出できるようにしましょう。適切な棚卸を行うことは、経営の安定と適切な意思決定に直結する大切な管理業務です。
タックスナップは、簡単さと安心感を兼ね備え、フリーランスや個人事業主の経理・確定申告をサポートする強力な会計ツールです。スワイプで手軽に取引を仕分けし、自動仕分けで更に効率を追求。税務調査リスクチェックで安心感を高め、スマホ一台で提出まで完結できる便利さで、経理のストレスを大幅に軽減します。他会計ソフトからの乗り換えも簡単なので、今すぐ試してみる価値があります。
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よくある質問
Q1: どのくらいの頻度で実地棚卸を行えばいいの?
在庫規模や業態によって異なりますが、年に1回は決算上必要です。ただし、ロスが発生しやすい店舗・商材の場合は月次や四半期など、より頻繁に実施し、差異を早期発見することが推奨されます。
Q2: 帳簿棚卸と実地棚卸が合わない原因を見つけられないときはどうすればいい?
まずは疑わしい取引や在庫管理の工程を再確認します。発注書や納品書と在庫の突合を行い、少しでもおかしい点があれば記録の漏れや人為的なミスを疑うとよいでしょう。自力で解決できないなら、在庫管理システムや専門家の力を借りる方法もあります。
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