【2026年最新版】一人親方の確定申告は必要?いくらから・経費・やり方を徹底解説

この記事のポイント

  • 一人親方の報酬は給与ではなく事業所得
  • 所得が基礎控除58万円を超えるなら申告必須
  • 工具・作業着・車両費・労災保険料は経費計上可能
  • 車やガソリン・自宅兼事務所は家事按分で経費化
  • 外注費と給与の区別・売上計上漏れが調査の要注意点
目次

そもそも一人親方の報酬は「給与」ではなく「事業所得」

一人親方が元請けから受け取る報酬は、給与ではなく事業所得として確定申告します。日給いくらで働いていても、現場で元請けの指示を受けていても、それだけで給与にはなりません。ここを取り違えると申告の要否も税額も大きく変わります。

日給制でも源泉徴収されていても「給与」ではない理由

一人親方は雇用契約ではなく請負・業務委託契約で仕事を受けています。会社に雇われている従業員と違い、自分の裁量で仕事を請け、道具を用意し、事業として損益を負っている立場です。このため受け取るお金は給与所得ではなく、原則として事業所得に区分されます。

日給制であっても、それは報酬の計算方法が「1日あたりいくら」というだけで、雇用の証拠にはなりません。また元請けが報酬から所得税を天引き(源泉徴収)していても、それは支払者側の手続きであり、受け取る側の所得区分を給与に変えるものではありません。源泉徴収された分は、確定申告で計算した年間の税額から差し引き、払い過ぎがあれば還付されます。

雇用と請負の違い(よくある勘違い)

雇用(従業員)と請負(一人親方)は、実態で判断されます。判断の目安を整理します。

判断のポイント雇用(給与所得)請負・一人親方(事業所得)
契約の性質雇用契約請負・業務委託契約
指揮命令使用者の指揮命令に従う自分の裁量で仕事を進める
道具・材料会社が用意自分で用意・負担
報酬の性質労働時間に対する対価仕事の完成に対する対価
代替性本人が働く必要がある応援を手配して任せられる

よくある勘違いが「毎日同じ元請けの現場に入っているから従業員と同じ」というものです。継続的に同じ元請けと取引していても、契約が請負で、道具を自分で用意し、事業として営んでいるなら事業所得として自分で申告する義務があります。逆に、実態が完全に指揮命令下の労働で従業員と変わらない場合は、税務上「給与」と判断されることもあります。

一人親方の確定申告はいくらから必要?

一人親方の確定申告が必要になる目安は、事業所得(売上から経費を引いた儲け)が基礎控除58万円を超えるかどうかです。専業か兼業かで基準が変わります。

専業(給与なし)の場合は所得58万円超で申告

給与収入がなく一人親方の事業だけで生計を立てている場合、事業所得が基礎控除額を超えると確定申告が必要です。基礎控除は令和7年分(2025年分)以後、58万円になりました(合計所得2,350万円以下が対象)。かつては48万円でしたが、現行は58万円を基準に考えます。

ここで大切なのは、判定するのは「売上」ではなく「所得」だという点です。所得は次の式で計算します。

売上(報酬の合計) − 必要経費 = 事業所得

たとえば売上が300万円でも、工具・材料・車両費などの経費が80万円あれば所得は220万円で、基礎控除を超えるため申告が必要です。所得税だけでなく、国民健康保険料や各種手続きの基礎にもなるため、所得が基礎控除以下でも申告しておくメリットがある場合があります。

兼業(給与あり)の場合は副業所得20万円超

会社員として給与をもらいながら、休日などに一人親方として請負仕事をしている場合は、給与以外の所得が年間20万円を超えると所得税の確定申告が必要です。20万円以下なら所得税の申告は不要とされています。

ただし注意点があります。所得税の申告が不要でも、住民税の申告は別途必要です。20万円ルールは所得税だけの取り扱いで、住民税にはこの基準がありません。20万円以下でもお住まいの市区町村へ住民税の申告を行う必要があります。

働き方確定申告が必要になる目安
専業(給与なし)事業所得が基礎控除58万円を超える
兼業(給与あり)給与以外の所得が20万円を超える
兼業で副業所得20万円以下所得税は不要/住民税の申告は必要

なお、確定申告の期間は原則として翌年の2月16日から3月15日です。その年の所得を、翌年のこの期間に申告します。

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一人親方が経費にできるもの・できないもの

一人親方は、仕事のために使った支出を必要経費として売上から差し引けるのが最大のポイントです。経費を正しく計上すれば所得が下がり、納める税金も抑えられます。建設・運送の現場ならではの品目を具体的に見ていきます。

経費にできる例/できない例(対比表)

判断の軸はシンプルで、「その支出が仕事のためのものか、私的なものか」です。仕事と私生活の両方に関わるものは、家事按分で仕事分だけを経費にします。

経費にできる例(仕事のための支出)経費にできない例(私的な支出)
工具・電動工具・測定器(ドリル、レーザー墨出し器など)プライベートで使う私服・日用品
作業着・安全靴・ヘルメット・作業手袋家族との外食や個人的な飲食
材料・資材(木材、配管、金物など)生活費・家賃の私用部分
車両費・ガソリン代・車検費用通勤以外の完全な私用ドライブのガソリン
現場までの交通費・高速代・駐車場代趣味や娯楽の支出
労災保険(特別加入)の保険料自分の生命保険・医療保険(別途所得控除で処理)
応援を頼んだ職人への外注費家族へ渡す生活のためのお金
現場との連絡に使う通信費私用専用のスマホ・回線

安全靴やヘルメット、作業手袋のような消耗品、現場に持ち込む工具や材料は、一人親方にとって典型的な経費です。一方で、私的な飲食や私服、生活費は経費になりません。仕事とプライベートの支出をきちんと分けて記録することが、経費計上の第一歩です。

一人親方の勘定科目の対応表

経費は、内容に応じた勘定科目で帳簿に記録します。何をどの科目で処理するかを一覧にしました。特に注意したいのは、取得価額が10万円以上の資産は原則その年に全額を経費にせず、減価償却で数年に分けて費用にする点です。

支出の内容勘定科目補足
工具・機材(10万円以上)減価償却〔工具器具備品〕耐用年数に応じて数年で費用化
工具・消耗品(10万円未満)消耗品費その年に全額経費
作業着・安全靴・ヘルメット・手袋消耗品費現場で使う装備
材料・資材材料費(または外注費)仕入れた資材
車両(10万円以上)減価償却〔車両運搬具〕耐用年数に応じて費用化
ガソリン代・車検費用車両費車の維持にかかる費用
現場までの交通費・駐車場代旅費交通費高速代・電車代なども含む
労災保険(特別加入)の保険料損害保険料事業のための保険
応援職人への外注費外注費他の職人に仕事を発注した対価
現場連絡の通信費通信費携帯・ネット回線など

10万円が一つの分かれ目です。たとえば12万円の電動工具を買った場合、その年に12万円をまるごと経費にはできず、工具器具備品として耐用年数にわたり減価償却します。一方、8万円の工具なら消耗品費として購入した年に全額を経費にできます。中古の軽トラックや作業車も、取得価額が10万円以上なら車両運搬具として減価償却の対象です。

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一人親方の家事按分の考え方

車・ガソリン・自宅・スマホなど、仕事と私生活の両方で使うものは、業務で使った割合分だけを経費にできます。これを家事按分といいます。全額を経費にすることも、逆にゼロにすることもせず、実態に合った割合で分けるのがポイントです。

一人親方で按分の対象になりやすいものを挙げます。

  • 車両・ガソリン代:現場への往復と私用の走行を分けます。合理的な基準としては走行距離での按分が代表的です(例:総走行距離のうち現場往復が占める割合で分ける)。
  • 自宅兼事務所の家賃・電気代:自宅の一室を事務や道具の保管、見積り作成に使っている場合、使用面積の割合などで按分します。
  • スマホ・通信費:仕事の連絡と私用が混在する回線は、使用時間や使用実態に応じて業務分を経費にします。

按分割合に決まった正解はありません。「事業で使った割合に応じて、合理的な基準で按分する」のが原則です。走行距離、使用時間、使用面積といった客観的な根拠を用意し、なぜその割合にしたのかを説明できる状態にしておくことが大切です。根拠のないどんぶり勘定は避け、記録を残しておきましょう。

一人親方の確定申告のやり方と提出書類

確定申告は、「集計→帳簿→申告書作成→提出→納税」の流れで進めます。手順と必要書類を押さえれば、現場が忙しくても計画的に対応できます。

申告の手順

  1. 収支の集計:1年間の売上(報酬)と、経費のレシート・領収書・請求書を集めて集計します。
  2. 帳簿づけ:日々の取引を帳簿に記録します。青色申告なら複式簿記が基本です。
  3. 申告書の作成:集計をもとに確定申告書と決算書類を作成します。
  4. 提出:完成した書類を税務署へ提出します。提出方法はオンライン・郵送・窓口の3つです。
  5. 納税:算出した所得税を期限までに納めます(源泉徴収で払い過ぎていれば還付)。

必要な書類

書類内容
確定申告書所得と税額を記載するメインの書類
収支内訳書(白色)または青色申告決算書(青色)売上・経費・利益をまとめた計算書
各種控除証明書国民健康保険・国民年金・生命保険料などの証明

一人親方が見落としがちなのが控除です。国民健康保険と国民年金は自分で納付し、その全額が社会保険料控除になります。支払った金額を申告に反映すれば所得が下がります。国民年金は控除証明書が届くので保管しておきましょう。

オンラインで提出すればスマホだけで完結

書類作成と提出は、e-Tax(電子申告)や確定申告アプリを使えばオンラインで完結します。窓口に行く時間が取りにくい一人親方でも、手元で申告を済ませられます。さらに青色申告でe-Taxや確定申告アプリを利用すると、青色申告特別控除が最大65万円になるメリットもあります。

こうした集計・帳簿・申告書作成の一連の作業は、スマホ完結のタックスナップのようなアプリを使うと、質問に答えるだけで確定申告書が仕上がり、そのままオンライン提出まで進められます。

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一人親方が税務調査で気をつけたいポイント

一人親方は、外注費と給与の区別、事業実態、売上の計上漏れなどが指摘されやすい業種です。脅すためではなく、日頃から意識しておきたい実務ポイントとして整理します。

外注費と給与の区別

応援の職人を使ったとき、その支払いが「外注費」なのか「給与」なのかは実態で判断されます。指揮命令して自分の従業員のように働かせていると給与とみなされ、源泉徴収の問題が生じることがあります。契約と働き方を整理しておきましょう。

一人親方としての事業実態

自分自身が特定の元請けの指揮命令下で従業員同然に働いていると、事業所得ではなく給与と見られる余地があります。複数の取引先、自前の道具、自分の裁量といった事業実態を示せる状態が望ましいです。

材料・工具の私的利用の混入回避

自宅のDIYに使った材料や、私用の道具代を経費に混ぜないよう区別します。

現金取引の記録

現場では現金でのやり取りも起こりがちです。入金も支払いも必ず記録・領収書を残すことが基本です。

売上の計上漏れ防止

元請けは支払った報酬を「支払調書」などで把握しています。自分の売上計上と食い違うと計上漏れを疑われます。受け取った報酬はもれなく計上しましょう。

領収書・帳簿の保存

経費の裏付けとなる領収書や帳簿は、定められた期間しっかり保存します。

いずれも、日々の記録を丁寧に残しておくことが最大の対策です。あとからまとめて処理しようとすると、記録の抜けや私的支出の混入が起きやすくなります。

青色申告と白色申告の違い

一人親方は、事前に届出をして青色申告を選ぶと、最大65万円の特別控除が受けられます。白色申告に特別控除はありません。節税効果を考えるなら青色申告が有利です。

項目白色申告青色申告
事前の届出不要開業届+青色申告承認申請書が必要
帳簿簡易な記帳複式簿記(10万円控除は簡易簿記)
特別控除なし複式簿記+期限内申告で55万円
電子申告・電子帳簿保存上記に加え満たすと65万円
簡易簿記の場合10万円

65万円控除の条件は、複式簿記・期限内申告に加えて、e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存を満たすことです。複式簿記と期限内申告だけなら55万円、簡易簿記なら10万円になります。青色申告を始めるには、あらかじめ「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署に提出しておく必要があります。

スマホで確定申告するならタックスナップ

一人親方は、現場での作業だけでなく、見積もりや請求書の作成、取引先とのやり取りなど、こなすべき業務が多くあります。そのため、確定申告は後回しになりがちで、「毎年ギリギリになって慌てる」という人も少なくありません。

タックスナップなら、銀行口座やクレジットカードを連携するだけで取引データを自動取得。スワイプ仕分けや丸投げ仕分けを活用すれば、忙しい一人親方でもスキマ時間に確定申告を進められます。

スマホで確定申告できるアプリ タックスナップ

「個人事業主・スマホ完結」に特化した確定申告アプリ

タックスナップは、日々の経費処理から確定申告書の作成・提出まで、個人事業主・フリーランスに必要な会計機能がすべてスマホで完結できるアプリです

今までの会計ソフトは「パソコン操作」や「機能の多さ」を前提としたサービスが多かった一方で、タックスナップは「個人事業主・スマホ完結」に特化し、会計知識が全くない方でも、スキマ時間だけで確定申告が終わるように設計しています。

「初めての確定申告でも迷わずに提出できた」 「他の会計ソフトから乗り換えて、圧倒的にラクになった」 といった嬉しいレビューもいただいています。

特許取得!スワイプするだけで仕分け完了

App Store確定申告アプリランキング1位を獲得

ここ数年で、タックスナップの利用者は急拡大中。

2026年の確定申告期間(2026年2月16日〜3月16日)では、大手会計ソフトのアプリも含む確定申告アプリの中で、全期間にわたってApp Storeランキング1位を獲得しました。
(参照:Sensor TowerのApp Storeランキングデータ)

他会計ソフトの約4倍の経費処理スピード

意外に時間を取られてしまうのが、日々の経費処理です。 「気づいたら何十件も経費が溜まっていた」という時でも、タックスナップならあっという間に登録が完了します。

外部機関による比較調査では、タックスナップを使うと10分間で平均518件の経費を処理できることがわかっています。 他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピードです。

10分間あたりの平均経費処理件数は、他会計ソフトと比べて約4倍、手書きの約18倍、Excelの約40倍のスピード

出典:株式会社タックスナップ 「【比較調査】確定申告アプリ「タックスナップ」、同時間での経費処理件数が他会計ソフトと比較して約4倍を記録。」 (実査運営機関:株式会社アスマーク)

速さの秘訣は丸投げ仕分け

タックスナップの経費処理の速さの最大の理由は、「丸投げ仕分け」機能です。

銀行やカードの取引データが自動で反映されるだけでなく、それぞれの取引が経費かプライベートか、どの勘定科目が適しているのかをアプリが高精度で自動判定してくれます。

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タックスナップは、確定申告をできるだけ簡単に、かつ安心して提出できるようにサポートするアプリです。 無料トライアルも行っているので、まずはその快適さを体験してみてください。

まとめ

一人親方の確定申告は、報酬が事業所得であること、所得が基礎控除58万円を超えるなら申告が必要であることが出発点です。工具・作業着・材料・車両費・労災保険料といった現場ならではの経費を正しい勘定科目で計上し、車やガソリン・自宅兼事務所は合理的な基準で家事按分すれば、所得を適正に抑えられます。

外注費と給与の区別や売上の計上漏れに注意し、領収書と帳簿を日頃から残しておくことが、安心して申告を終えるコツです。青色申告を選べば最大65万円の特別控除も受けられます。

よくある質問

Q. 一人親方は確定申告をしないとどうなりますか?

申告義務があるのにしないと、無申告加算税や延滞税などのペナルティが生じる可能性があります。所得が基礎控除58万円を超える専業の一人親方は、必ず期限内(原則2月16日〜3月15日)に申告しましょう。源泉徴収で払い過ぎている場合は、申告で還付を受けられることもあります。

Q. 元請けに源泉徴収されていれば申告しなくていいですか?

いいえ、原則として自分で確定申告が必要です。源泉徴収は支払者側の手続きにすぎず、年間の正しい税額は自分で申告して精算します。天引きされた税額は確定申告で差し引き、払い過ぎがあれば戻ってきます。

Q. 軽トラックを仕事に買いました。全額経費になりますか?

取得価額が10万円以上なら、その年に全額ではなく車両運搬具として減価償却します。また私用でも使う場合は、走行距離などの合理的な基準で家事按分し、業務使用分だけを経費にします。

Q. 応援で来てもらった職人への支払いはどう処理しますか?

仕事を発注した対価なら外注費で処理します。ただし指揮命令して従業員同然に働かせている場合は「給与」とみなされることがあり、区別が税務調査でも見られます。契約と実態を整理しておきましょう。

Q. 白色申告と青色申告はどちらがよいですか?

節税を重視するなら青色申告が有利です。複式簿記と期限内申告、e-Taxまたは電子帳簿保存を満たせば最大65万円の特別控除が受けられます。ただし事前に開業届と青色申告承認申請書の提出が必要です。

Q. 国民健康保険や国民年金は経費になりますか?

経費ではなく、社会保険料控除として所得から差し引きます。自分で納付した国民健康保険料と国民年金保険料は全額が控除対象です。国民年金は控除証明書が届くので保管して申告に反映しましょう。

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